素敵なものをみつけた、、、

情報不足で知らなかったのだけれど、去年の12月に日本で一日だけ行われたという、矢野顕子さんと上原ひろみさんのピアノセッション・イベント。 2台のピアノから叩き出される音は、魔法のように気持ちが良い!
心が躍る、ちいさなクリップなのに画面を観るうちに私も笑っている。こちらで期間限定という事で観られます。 素晴しいです!!

矢野さんは私もむかーしから大好きな「ピアノで語る天才」、上原さんは名前はちょこちょこと聞いていたけれど、ちゃんと曲を聞いた事はなかった。バークレー音楽院を首席で卒業ですか、、、素晴しい!(・∀・)
他になんの楽器もなくて、ピアノが二台。丁度親子ほどの年齢差のお二人が、それぞれにとっても美しい。 矢野さんは本当に50を前にどんどん奇麗になっていく・・・40を過ぎてからの若返り方は目を見張ったし、自分も見習いたいと、思ってる。外見じゃなくて、心からきれいになっていく方法をさがしながら・・・上原さんは若さと才能がキラキラとほとばしっていて、ピアノに向かいながらみせる笑顔が「音楽を愛してる」と伝えてる。

実は私もピアノを習っていたのです。 3つの時から。辞めたのはたしか中学生になってからだったかなあ〜 つまり3才から10年間習っていたのだ・・・ひえ〜〜、恥かしくてとても言えない! 10年もやってあんなに下手な子が他にいたのかなあ〜〜??

つまり私にとってピアノは、子供の頃から親が習わせてくれたものであって、自分がピアノを弾きたくて弾いていたわけではなかったのだ。あの頃は・・・。 
毎週同じ日に先生の所に行かなくちゃいけないから、それまでに楽譜を弾けるように練習する、それ以上でも以下でもなかった。 まあ、今でも中級のソナタくらいならなんとか弾く事は可能かもしれない。もちろん指なんてまともには動かないから、楽譜をなぞるだけの事だけど。自分で「この曲をこんな風に弾きたい」とか、自分の気持ちを音に込めてピアノを弾くなんて事は、あの頃にはなかった。

ずっと後になって、自分で暇な時にピアノを時々弾くようになったのは、芝居を始めてからだ。やっぱり自分の中に表現する手段を探すようになったのがきっかけなんだろうか、、、もちろんそんな事まで分析していた訳ではないけれど、坂本龍一さんの「戦場のメリークリスマス」のピアノ譜を練習したりしてた。 まあでもそれも、ちょっと興味あって練習してみました、という程度にすぎなかったけれど。

イギリスにも、ジャズ/ポップなピアノにパワフルなステージパフォーマンスで人気になったジェイミー・カラム(Jamie Cullum)という人がいる。 ピアノを身体中で使って楽しんでいるのが解る。彼の場合はアイドル要素たっぷりなルックスも手伝って、(レオナルド・デカプリオにも負けない?)ステージ中を走り回り、ピアノを弾き、叩き、歌う。ピアノという楽器を大切にするように学んだ人からは「ピアノになんて事を!」と非難されるかも知らない暴れっぷりだ。でも楽しい!

何年か前、Billy JoelElton Johnが組んでFace to Faceというワールドツアーをやった。ピアノ/シンガーの二人の共演は世界各地で大好評だったので、ロンドン公演のチケットを取って楽しみにしていた。ところが、ツアーの最後だったロンドンに来てすぐに、ビリー・ジョエルがビールス性の喉頭炎で、倒れてしまった。 ロンドン公演は結局エルトン・ジョンが、お金を払った人に独りで3時間半頑張るという形でなんとかコンサートとして成立させはしたものの、やっぱりBilly&Eltonという二つのピアノ、二人の歌で構成されたコンサートが観たかった! エルトンよりもビリーのファンであるうちの彼は、今だに其の話を時折持ち出してはくやしがってる。

ピアノは誰がやっても音が出る。それがサキソフォンやバイオリンと違うところ。素人でもキイを叩けば同じ音がいつも必ずでる。ピアノの魔法はそこから先だ。出た音が、どんな音に響くかで全然ちがってくる。
矢野さんと上原さんのダブルピアノは、女性らしさを保ちながら、底力があって、胸がざわざわと震えた。  
数ある音楽楽器のなかではやっぱりピアノが一番好きだ。クラシックでもモダンでもジャズでもソロでもいい。ピアノの音が心地よければ。


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