日本にいる間は結局ほとんど観られなかったドラマをネットで追いかけてる。この連休(週末)で「BOSS」を4話分まとめて追いついた。刑事ものドラマのパターンもいろいろあるけど、これは基本的には天海祐希演じる女性捜査官がアメリカ帰りのプロファイリング技術を元に犯人を対話で落として行くパターン。でもそれだけじゃなくて回りに癖のある部下達をちりばめる事で、現実味には欠けるけれどちょっと面白い構成だ。
やっぱり天海祐希さんはこういうカリスマ的な役のほうが似合うし光る。普通のアラフォーの女性の恋愛観や結婚観みたいなドラマもいくつか見たけれど、やっぱり離婚弁護士とか女王の教室とか、こういうちょっと芝居がかった役のほうが魅力が出るよね。やっぱり華があってこその人なのだ。その分回りの人達の変な個性も上手く調和が取れてくる。主役が断固とした核になっていないと、これだけばらばらのキャラが揃ったチームではまとまりがつかなくなってしまう。
皆が個性派のようでいて誰もヘンにはみ出していない所が、このドラマの成功している要因じゃないだろうか。それぞれの出番が少ないかわり、皆の存在に意味があって無駄になってない。脚本もバランスよくできてるし、謎解きの対決シーンも毎回面白い。しゃべり方とかもちょっと芝居がかっているんだけど、そこがやっぱり天海さんの持つカリスマが生きる。
前宣伝ではもっとエグいキャラが揃ってるのかっ?っていう印象だったけど、幕を開けてみるとやや押さえ気味かな。竹野内豊さん演じる野立参事官補佐はもっとぶっ飛びなおちゃらけキャラかと思ったけどわりとトーンは渋め。まあまがりなりにも警視庁エリートなわけだからあんまり無茶にはできないか・・・岩井のキャラも、もっと明ら様にゲイでもいいんじゃないのかなあ。でもみんなまだまだ個人情報は明かされてない部分が多いから、後半でその辺の平行線も入ってくるのかも・・・??
で、もうひとつ始まったばかりの木村拓哉さん主演で話題をあおっていた「Mr Brain」の第一回を観た。
これはちょっとつらいなあ〜〜・・・ まず最初の広末涼子さんとのシーンでもう観るのをやめようかと思ったし、その後もなんだかごちゃごちゃとやたら多い登場人物でばらばらな印象。まずキムタクさんがこの役で主演している意味があんまりないように思うのだけど・・・彼の魅力とは正反対だし、生きてないし、無理矢理主役をやらなくちゃいけないっていうなら、もっとそれらしく創ってあげないと、、
まず、木村拓哉さんの魅力は前述した天海さんのものとは正反対なのだ。彼の魅力はそのナチュラルさにある。もちろんご本人は大スターであるわけだけど、それでも「普通目線」を持ったナチュラルさが彼の魅力だ。今までの役でも、Heroの久利生公平みたいなちょっとハズレたものもあったけど、それでも「皆の中の変わり者」だったからこそキムタクさんの魅力が生きたので、彼はカリスマを売りにするタレントではない こんなに大勢の実力派が出てしまっているこのMr Brainでは、九十九にカリスマが無いとバランスが取れないのだ。
第一、香川照之&市川海老蔵両氏にあんな存在感のある演技力を発揮されてしまったら太刀打ちできるはずもない・・・・ 脚本もなんだか意味のない事が多過ぎて、第一回だというのに「序章」としてのリードが無いし。戸田恵子さん、広末涼子さん、ユースケ・サンタマリアさん、、、必要だったの 綾瀬はるかさんの助手役だって無くてもいいくらいだよね。もっと登場人物と脚本をすっきり絞ったほうが主役を少しでも立てられるんじゃない?
これからも毎回ゲストでいろんな方が出演という事だけど、躍起になって視聴率にしがみつこうとしてるのならとんだ見当違いというもの。音楽もなんだか白けるくらいに盛り上げよう根性がみえちゃって耳障りだし、「脳科学」の面白さにも突っ込みが無いし。とてつもなくバラバラで魅力のない第一回だったなあ〜〜、さすが、と思わせてくれたのは香川、市川、高嶋の3人の演技くらい。いっその事、香川さんと市川さんの2刑事を主役にして、九十九はぬぼ〜っとしたキャラで捜査の核心を解く脇役の脳学者、ってことのほうがシリーズとしては面白くなるんじゃないか,とさえ思う。
事件解決ものとしてもこれはやっぱりBossに軍配かなあ〜〜、まあまだMr Brainのほうは一回目だけど、でも一回目で面白く無かったら次からは観ないかもしれないし、、、視聴率が良けりゃ良いっていう作り方は面白くないのよ!。
まとめてBossを観たから書こうと思ったのに、其の後観たMr Brainの批判になってしまった・・・ でも仕方ないよね。同じ顔の木村拓哉はもう見飽きた、というのが素直な感想。それ以外のものが観られないのならもう辞めようよ、、、むりやり主役になってもらわなくたっていいよ。
毎回のゲストという点ではBOSSのほうもいろいろと揃えてくるらしい。6話の志田未来ちゃんなんて、16歳であそこまで食い下がった演技を見せてくれるのは嬉しいよね。おばさんとの対決は、若い人にもおばさん世代にも共感できるものがあったと思う。脚本も良かったし。これからの後半、「結構面白いじゃん」って思わせてくれる事に期待して・・・