見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

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猛暑の日々が一旦収まって、やっと普通に夏らしい日が続いている。さすがに40℃はきつかったけど、、、、

さて、アイスショーが続いているオフシーズンだけれど、今年のTHE ICEは昨季までの現役選手達が勢揃いで、本当に楽しそうだ。新シーズンではネイサンとヴィンスが大学に戻り、アリッサとさっとんは引退、ジェイソンもGPSにはエントリーしていない様子。一緒にスケートを頑張ってきた仲間達がこのメンバーで集まれるのは最期だ。

THE ICEの楽しいところは、個人プロでは新シーズンのプログラムを披露して「やる気」を見せ、コラボでは思いきり皆で楽しんで、ダンスバトルやエンディングでは観客と一緒に盛り上がり、、、とバラエティーに富んでいるところ。
今回の目玉はなんといっても宇野昌磨とNathan Chenのコラボだ。使った曲は「The Mission」の「ガブリエルのオーボエ」。タイプの違うスケーターのコラボというのも結構大変だし、この二人、なんといってもオリンピック・世界チャンピオンだ。振り付けの様子なんかも少し動画が流れて来ていたけれど、振り付け師さんと3人で作り上げたそう。(いや、ほとんど振り付け師とネイサンか、、、?)

素敵なコラボだ。無理に同じにしようとせず、全く違うタイプのスケーター同士であることを尊重した上で、一緒に戦ってきた日々、そして揃ってトップになり、今それぞれの選んだ道に進もうとしている、、、、そんな二人のお互いを尊敬し合って応援し合っている姿が映し出されるプログラム。始めの名古屋よりも、終盤の大阪での演技がぐっとこなれて、シンクロしていて、二人の思いがスケートに乗っているのが見える。彼らはまだ20代前半の若者達だ。これから先の未来がそれぞれに輝かしいものになるように祈らずにいられない。

本当にいろんなコラボ企画はこのショーならではだったよね。2回続いたMascateersは今回はできなかったけれど、その倍の迫力で総勢10人の「男闘呼組」が最高にかっこ良い!!フッド被ってワルな感じの5人と法被に太鼓で和の5人組。これもナイスなアイデアだったね。女の子組だってカッコ良かった!りくりゅうペアが新潟以降を怪我で降板になっちゃったのが残念だけれど、なんといってもこれからがシーズンに向けて調整していく期間だから、早く回復して大事になりませんように。

海外からはロシア・中国勢が来られなかったのでアメリカ勢とヨーロッパ3人組。ケヴィン・エイモズ君は今回のショーで日本のファンを大量獲得したに違いない!もちろん私も以前から好きだったけれど、今年の自己振り付けのプロは素晴らしいわ!!身体能力の高さをフルに生かした独創的なプログラム。彼は昌磨君と同い年だけれど、数年後に引退したら振り付け師になるのかなあ~~? ダンスバトルでは思い切りゲイな素顔も覗かせてほんとにチャーミング!!

ネイサンのモーツァルトはまた観たいと思っていたので、このThe Iceで滑ってくれてうれしかった。大学に戻っても、また来年夏休みにはアイスショーにきてくれないかしらね。
ジュンファンもどんどん大人っぽくなって、元々品のあるスケートをするから、美しくなっていく。三原舞依ちゃんの戦メリもこれから楽しみだし、今年シニア初参戦のイリヤ・マリニン君が初戦で4Aをぶっこんでくるのか、、?!!競技を離れる人たちと、また秋から戦いに出る人たち、、、そんなトップスケーター達がひととき一緒に思いきりスケートを楽しんで素晴らしい夏の思いでを作ってくれたなら素晴らしいよね。

そしてなんといってもトリの座長・宇野昌磨!この新しいフリーは本当にどこまで羽ばたいていくことやら、、、?そもそもアイスショーの4分の演技に4回転4つも5つも入れてくるっていうのが別世界だよ。だから大好きなんだけどね、宇野昌磨という人が。とりあえず、夏のショーの間に全体の流れと、そこにジャンプを入れていく感覚を掴みたかったのかな。4T跳びまくったと思ったら、最終日には4Sも4Fも入れてくるという気合い。先週は風邪でひどい声だったのにね、、、

まだまだブラッシュアップの時間がある。スピンはまだちゃんと入ってないし、細かいところはシーズンまでに手直しするだろう。これからFriends On Iceまで1ヶ月あるけど、スイスへは行くのかしら?FOIにはステファンも来るから、その後かな?とにかくゆっくりツアー疲れを取って風邪もしっかり治して新しいシーズンへ!!次のFOIではどんな演技を見せてくれるのか、、、!FOIはThe Iceとはまた違うスケート仲間との共演だから、違った魅力が出てくると期待したい。っていうか、FOIだとどうしても「弟」感覚だからすこしリラックスして先輩たちと楽しくやれるといいね、、、って、コーチも一緒か、、!

そうだなあ〜〜、、よくを言えば、少し違ったスピンが見たいかなあ〜。ロコの時にはスピンでGOE満点もらってたんだし、本人も「スピンを頑張ろうと思えるようなルールになって欲しい」って言っていたけれど、枠内でも伸び代は見つけられるはず。まあその辺りはステファンも見落としてはいないはずだし、期待しよう!

実は私がたまたま観られたのはモグリの配信で、もう一度ちゃんと見るにはテレビ放送を待たなくては。大阪の分は関西テレビがやってくれるそうだし、まあ完全版も切り取ってはあるだろうから、どうかなあ〜。新潟に中田璃士くんが出てたんだね、見たかったなあ〜。まあでもジュニアでこれからも彼を見る機会は増えていくかな。しっかりと成長していかれますように。

なんだか楽しい時間はあっという間のようで、出演者たちにとってもちょっとエモーショナルなThe Iceだったんじゃないかな。また競技会で会える選手たち、頑張ろう!そしてプロになる人たちは、また次のアイスショーで!楽日にゲヴィンがさっとんと名残惜しそうにしていたというツイートを見たけれど、ケヴィン、昌磨さん、さっとんは同学年齢で、ずっとジュニアの頃からいろんな大会で顔を合わせてきていたはずだ。みんなそれぞれの思いを抱えて次に向かう、、、。
みんな頑張れ〜〜!!

最近はめっきりテレビを観る事も少なくなった。こちらのテレビで面白いドラマに巡り会える事はとても少ない。まず、日本のテレビ番組のように、時間枠で決まっていないからだ。いつ放映なのかを把握するのが難しくて、気付いたら見逃してしまったといった具合・・・

だからもっぱらDiscoveryとかNational Geographicとか、History Channnelを観る事が多くなってしまう。あ、あとFood Channnelもね。「事実は小説よりも奇なり」というのは本当で、犯罪の検証とか飛行機事故の原因解明とかといった番組が面白い

ただ、そのドキュメンタリーと呼ばれる番組の信憑性はどう判断すれば良いのだろうか、、?知らなかった事を知るというのは楽しいしエキサイティングだ。でも知らなかった事がどこまで正しく真実なのかは、元々知らなかった側としては知る由もない

何故こんな事を考えたかというと、先日テレビ放映された「The Cove」を観たからだ。The cove=入り江において秘密裏にイルカの大量殺戮が行われているという日本の小さな町を取り上げた去年のアカデミー賞受賞作だ。日本ではアカデミー授賞式のテレビ中継からドキュメンタリー部門がカットされ、インタビューされた科学者は「聞いていた趣旨と違う」と出演シーンのカットを要求し、何度が予定された映画公開は次々と延期/キャンセルになり、ようやく今月から順次に公開されはじめているらしい。(それでも全国一斉ロードショー!とはほど遠いとか)

この映画の内容の賛否両論を言い始めたらきりがない。こっちの普通とあっちの普通の違いは簡単には埋まらないからだ。年間に2万3千頭ものイルカが太地で殺されている、、、彼等がスパイ大作戦よろしく撮影したものだから、これは事実なのだろう。そしてその事をほとんどの日本人が知らないというのも事実。ただこの映画、そこから先が無いのだ。

のっけから「これがバレたら俺たちはマジで殺される」と言いながら大きなマスクと帽子で顔を隠して車で移動している極秘撮影隊。映画の作りが「秘密暴き」に傾いていて、深い問いかけが見えて来ない。「可愛い可愛いイルカ達をこんなに残酷に殺している」という事をやたら同情的に見せている。水銀の含有量の多いイルカ肉を食品として売っている、というのを水俣病と合わせて紹介しているけれど、同じ水銀でもイルカ肉と工場廃棄物ではなんだか比較するのがちぐはぐだ。

この事実をどこにどうぶつけて、どう対処しろと言いたいのかがはっきりしない映画で、正直期待していたよりも映画としても面白く無かった。「日本政府はこの事実を隠蔽している、日本国民も騙されている」と言いたいのか、だとしたら誰にそれを言いたいのか?日本の人に事実を知って欲しいというなら、日本で上映がされないような映画じゃ意味が無い。それとも世界で公開して話題にする事で、捕鯨業と合わせて「日本叩き」のプロパガンダにしたかったのか、、、?

そして日本側の対応もはっきりしない。真正面から映画を見せて、「これは違う!」と討論する構えがない。フタをして公開を先延ばし/限定にすればいいというわけじゃない。警察ぐるみで撮影隊を追い出そうとするシーンがサスペンスタッチで描かれていたけれど、太地町/日本側として理にかなう言い分があるならきちんと映画に対して抗議するべきだ。「臭い物にはフタをする」という日本御得意の逃げなのか・・・?

「こんなに残酷な事をして、その事実を隠蔽しているなんて酷すぎる、、可愛いイルカ達が可哀想、、、、」と涙して、胸を痛める人もいるのだろう。でも私はそれすらも感じなかった。確かに現実にカメラに収められた映像は衝撃的で一瞬言葉を無くす。でも次に思ったのは、映画制作側/日本側両方に対しての「だから、、何?」だった。いったいどうしろって言いたいの?

イルカを殺すのを止めろと言われたら、日本側(というよりこの場合は太地町のみなんだけどね、他の日本人は知らないんだから)は何故イルカを殺さなければならないのかを、きちんと納得出来るように説明できなければいけない。できないなら、殺さなくて良い方法を提示して理解を求めるべきだ。本当に人体に害が出る程の水銀入りの肉が市場に出回っているのか、消費者団体は徹底的に調査して、この映画の裏付けを取るべきだ。もしそれが誇張ならばきちんと反論して映画を訴えればいい

「なんだかここから何処へも向かって行かないような作りの映画だなあ〜」というのが正直な感想。これがアカデミーだけでなくいろんな映画祭で賞を獲ったというのもなんだか腑に落ちない。他にドキュメンタリー映画は創られなかったのか、、? 

しっくりしない映画。日本公開での反応はいかかでしょう??

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