里帰りの時はいつも、成田に着いてすぐ都心行きのリムジンバスのチケットを買い、すぐ隣のスタンドバーでアイスコーヒーを飲む。 このリムジンを待つ間のアイスコーヒーを私は本当に楽しみにしている。日本独特のアイスコーヒーの味だ。「ああ、日本に来たんだなあ〜」と実感する瞬間・・・・。

ロンドンに来た頃は、まず美味しいコーヒーというもの自体、この国には存在しなかった。 とにかくTeaといえば、真っ赤に濃く出した紅茶にあらかじめミルクが入って出て来るEnglish Teaだ。日本にいた頃は毎朝手でコーヒーミルで豆を挽いていた私にとって、コーヒーが無い(一応はあるけど全然美味しくない!)というのは大いに不満だった。 まあ、いつの間にか紅茶の生活に慣れ、今では朝起きたらまずA cup of teaがないと一日が始まらなくなってしまったけれど・・・

ここ10年くらいの間で、イタリアンのカフェがちらほらと出来始めた頃から、時々わりと美味しいコーヒーにお目にかかれるようになった。 コーヒー文化があっという間に広まったのは、スターバックスの進出と、それに対抗するイタリア系カフェとの競争が激してからだ。 今やどの街角にもStarbucks, Cafe Nero, Cafe Costaのどれか(あるいは全部)が必ずと言って良いくらいあり、昼間に満足のいくコーヒーが飲める様になった。ただひとつ、今だにコーヒーをホワイトにするのはミルクで、日本で必ず付いてくるクレマトップのようなクリームが出て来る所はほとんど無い。レストランでは「クリームください」と言えば出してくれるけど、カフェでは無理だ。

さらにアイスコーヒーとなるとちょっと勝手が違う。

イギリスではそもそもTeaやCoffeeをアイスで飲むという感覚がない。 元々夏でも23度前後の気温だった国なので、(確かに学校ではそう習ったし、80年代に来た時は、デパートにもお店にも冷房はなかった)本来暖かい飲み物であるはずのお茶を冷たくして飲むという発想がないのだ。 冷たい飲み物は、ジュースやシェイク、カクテルといった類いになる。 EUのおかげで大陸からの人達が増えてきて、初めて無い事に気付いたんじゃないだろうか・・・?スターバックスのIced Coffeeに出会うまでは、気に入ったアイスコーヒーは皆無だった。

昼間は20度を超える気温が続く今週、やっぱりアイスコーヒーが飲みたくて、いつもお昼を食べるカフェで「いつものアメリカン、アイスにしてくれる?」と言ってみた。お兄ちゃんは「Frappe? Iced Mocha?」と聞いてくる。どう違うのかと聞くと、Frappeはキプロスから持ってきた特別な機械でトップにクリーミーな泡を創り、コーヒーとミルクを混ぜたドリンクだと言う。 う〜ん、、スタバのフラッペはかき氷みたいにコーヒーシロップと氷をガーガー混ぜた物だけど、、、違うのかなあ〜? で、Iced Mochaのほうは、バニラとコーヒーにチョコシロップを氷で混ぜたものだそう。???? 

いや、私はいつも飲んでる普通のアメリカンコーヒーの単に冷たいバージョンが飲みたいだけなんだけど・・・・・

お兄ちゃんちょっと考えて、「わかった 2バージョン作るから、飲んでみて気に入ったほうを次の時から頼みなよ」と言う。 そして、文字どおりいつものアメリカンをもう1ショット分濃くいれて氷たっぷりに入れてくれた。(これは、日本でむか〜〜し喫茶店でバイトしてた時に教わった、アイスコーヒーの入れ方だ)そしてお兄ちゃん自慢のフラッペ

パニーニサンドイッチにアイスドリンクを2つ目の前に並べてのランチになった。 結果は、、、やっぱりノーマルな濃いコーヒーのアイスバージョンのほうが、コーヒーの味がしてましだった。(お兄ちゃん、このやり方は慣れてないらしく、コーヒーが少し濁ってる) よくホリデーで地中海のほうにいくと、コーヒーがやたらとネスカフェの味なのだ。薄いネスカフェにミルクが多すぎて、コーヒーの味がしない。 コーヒーが美味しいと思ったのはやっぱりイタリア

実はいつもお昼を食べるカフェは、ここの他にももう一つイタリアンカフェがある。あっちの店でのIced Americanoのほうが美味しい。 今度からアイスで飲む時はあっちに行こう、、、、 ここのお兄ちゃん、仲良くなってるしサービス良いから好きなんだけど、、、ごめんね〜!やっぱり暑い日は、美味しいアイスコーヒーが飲みたいの

里帰りの最後もいつも成田でのアイスコーヒーで終る。 搭乗までの時間に必ず最後のアイスコーヒーを飲んで、次に来る時を思って、後ろ髪ひかれながらゲートに向かう。
その日本行きも来週末だ〜〜! 毎日飲むぞ、、日本のアイスコーヒー!

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