今回は94歳の母と娘3人で温泉一泊を計画していた。
箱根湯本は東京から1泊で行くには最適。あまり歩けない母を考慮して、姉の車で出発。
連休明けの平日を狙ったのだけれど、さすがは箱根、時期に限らず訪れる人は後を絶たないようで、東名は思ったより混んでいた。途中で寄木細工の博物館に寄る、「本間寄木美術館」。小さいところだけれど、素晴らしい作品を見て、ちょっとお土産も。
考えたくはないけれど、現実的な話で、家族4人揃っての旅行はこれが最期になるかもしれない、、、(と、前回も思ったのだが、、、その現実味は前よりつのっているわけで)ということで、ちょっと贅沢に、露天風呂付きの和洋室をお願いした。
バルコニーの前は竹林で、とても落ち着けるお部屋。畳の部屋には60インチのテレビがあり、洋室にはコーヒーメーカーも。冷蔵庫にはお茶、ビール、ジュース類が充実していて、全て無料で頂けるとのこと。日本では、安めのビジネスホテルでも小さな冷蔵庫が部屋にあるので、レストランで高い食事をしなくても、コンビニで買った物を朝食べたり、ビールを買ってきて入れておくことができる。ロンドンのホテルは高級な所でないと、部屋にはコーヒーメーカーはあっても冷蔵庫はついていない。
母と私がベッドを使って、姉と妹が和室のお布団という組み合わせになった。夜は暗かったけれど、朝カーテンを開けるとベッドからお風呂の湯気が見える。
着いたらまず大浴場へ。ここでは温泉風呂が内風呂、露天風呂、壺湯、岩湯そしてサウナや水風呂もあって10種類のお風呂が楽しめるとのことで、まずこちらへ。この旅館は全室20にも満たないので、私たちの他には2−3人しかいない。のんびり、じっくりお風呂を堪能してから入館時に選んだお洒落浴衣に着替えてみる。ここでは、お部屋に館内浴衣、寝巻き、バスローブが備えてあるのだが、それ以外に女性客は可愛いおしゃれな浴衣を選ばせてもらえる。2種類の浴衣にバスローブに寝間着、、とたった一晩に何度も「お召替え」を楽しむ。
御食事は個室で「これでもか!」というくらいの和食の懐石コース。担当の方が絶妙なタイミングでお世話してくれる。夜もだけれど、朝食もメインのお魚を前日にリクエストして、これまたとっても美味しいお食事だった。いつもはこんな朝食を取ることは無いので、ゆっくり味わった。シャケの塩焼きは身も厚くて、お豆腐と湯葉がお腹に優しい。
初日に食事前と食後の2回お風呂を堪能したので、翌朝はお部屋の露天風呂に浸かる。小さいけれど目の前の竹林を見ながら鳥の声を聞いてのお風呂はまさに癒し、、、、
チェックアウトした後は車で箱根をドライヴ、乙女峠まで行ったけれど、この日の富士山は上3分の一は雲に隠れてしまっていて、見えなかった。途中頂上が少しだけ雲の間から顔を出したけれど、この日はちょっと残念、、、その後は仙石原へススキを見にまたドライヴ。
あまり歩けない母と一緒なので、草原をぐるっと回ることはしなかったけれど、お天気もよくて写真日和。みんなでススキをバックに大はしゃぎでの撮影会となった。箱根の観光地はどこでお昼をしてもお茶をしてもかなりのサービスが期待できる。お値段お手頃で「本当に?」と思うくらいの量だったり、どこでも美味しい。普段はあまり食べない母も元気に歩いてモリモリ食べている。本当に94でこんなに元気でボケすらなくて、一緒に食べたり笑ったりできるのは幸せな事だ。
最後は芦ノ湖スカイラインを登って景色を堪能。
たった一泊でもかなり盛り沢山に楽しめるのが東京ー箱根の便利なところだ。「今度は熱海にしようか」とはしゃぐ母。そうだね、来年は熱海へ、、、と心から願わずにはいられない。どうか来年もありますように。
あっという間の2週間だった。帰りはコードシェアのJAL便で帰ってきた。今回は行きも帰りもプレミアムエコノミーで取ったのだけれど、BA便とJAL便の違いも面白い。
食事はやっぱり断然JALの勝ち。きちんとしたメニューもあらかじめ置かれていてやっぱり日本人の口に合うメニューでとても美味しい。BAは印刷されたメニューはなく、CAさんが説明してくれる。
面白かったのは、来るときのBAの日本人CAさん。メニューの選択が「ビーフストロガノフ」「トマトソースのパスタ」「日本風鳥蕎麦」とのことだったのだが、彼女は小声で「あの、、、この鳥のお蕎麦は一応日本風なんですが、、その、、あまり日本の方にお薦めできるものではなくて、、、」と恐縮することしきり。思わす私も笑ってしまって、「いえいえ、BAですごい物が出てきたことは私も経験していますので」ということで彼女の忠告を聞いてストロガノフにした。美味しかった。
BAでは14時間半の間に何度も水やジュースを運んで回ってきてくれて、乗る前に自分で買う必要は全くなかった。JALはいちいち回っては来なくて、欲しい人はギャラリーに出向く、というスタイル。ギャラリーもCAさん達が仕事するスペースはカーテンを引いてあって、お客様とは一線を引いている。BAだといつもギャラリーの所でCAさんや他の乗客とお喋りしたりするのだけれど、この辺はやっぱりJALのほうは「生真面目」な感じ。
アマゾンであらかじめ日本映画を2本ダウンロードしておいたので、フライト中は退屈しなかった。「老後の資金がありません」と「罪の声」どっちも面白かった。グリコ・森永事件のことはよく覚えている。そうだよね、あれは未解決事件なのだ、、、、
さーて、明日からはまた仕事!そしてもうスケートのGPSが始まってしまう。早いなあ〜〜、帰ってくればまたいつもの日常。仕方ないね、、、、