見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

三上博史さん

タンゴ 冬の終わりに


今回の里帰りでの観劇はこれ1本、清水邦夫の「タンゴ 冬の終わりに」。三上博史さんがこの作品をやると聞いては観ないわけにはいかない!! 蜷川さんの「Ninagawaマクベス」も、これが最期の機会かな〜と思ったのだけれど、なんせお高い。で、配役等すべて検討して、これ1本に絞った。

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初演は1984年、その時は私は観ていなかった。私が観たのは91年だったか、ロンドンのウェストエンドで蜷川さんの演出で英国人俳優による英語ヴァージョンで上演されたものだ。日本人演出家の舞台が本当のウェストエンドで上演されたのは初めてだったと記憶している。しかも、当時「危険な関係」等で人気急上昇だったアラン・リックマン氏の主演でだった。登場人物の名前は日本名のままで、演出も日本が舞台のまま、それを英国人俳優でやるというのは凄く勇気のいる制作だったと思う。

狂気の世界に足を突っ込んだ元俳優の話だ。スター俳優だった彼も今は田舎に引退しているのだが、それでも栄光の舞台で輝いていた日々を忘れられない。そのくせ、自分と関わっていた人達の事はどんどん解らなくなっていってしまう。その妻、弟、元不倫相手、その現在の夫、誰かの人生の中での自分の存在を確かめるべく、、いろんな思惑が交錯する中、当の本人はどんどん自分の中の舞台に入っていってしまう・・・・

正直いって、古い本だ。私が演劇養成所、劇団時代には清水邦夫や別役実、寺山修司、それから唐十郎とか矢代誠一の戯曲をよく読んだし、観た。今から思うと、いかにも70年代の匂いがする作品達。私はこの芝居をロンドンヴァージョンで観た後に、本を探して戯曲を読み、(あの当時は英語の台詞劇はまだちゃんとは理解できていなかった)いつかまた観たいとずっと思っていた。

今年はハムレットを2本みて、やはり「狂気」を演じる芝居の違いを感じていたところにこの芝居。正常な人間には想像するしかない「狂気の世界」を演じるのは難しい。狂った人間がどんな声で話すのか?、そのテンポは?、間は?、呼吸は?、、、そしてどんな風に人を見るのか?、その目の動き方は?目線は?振り向き方から歩き方まで、どう創ればその役が表現できるのか・・・・??

この芝居は2日間に渡る話で、時間にしたら実は1日半分しかない。徐々に進行していく過程を描く暇もない。

幕が開いてから最初の10分程はこの芝居のテンポに乗れずにいた。間延びしているように感じて。これは多分私が日本語の、しかもこういうちょっとレトロな空気の芝居を見慣れていないせいだと思う。「こんなにテンポ遅いのか、、??」とちょっと首をかしげながら観ていた。三上さんの声は澄んでいて、台詞はきっちりと聞こえるものの、心が病んでいる人間の台詞に聞こえない、、、、

でもだんだん解ってきたのが、彼はもう自分の世界の中でしかものを見ていないのだという事。だから周りに反応しないで、自分だけのテンポを貫いている。そうか、これが三上博史の演じる清村盛なのだ。この周りを見てない演技が後半になって輝いてくる。

周りのキャストが皆良い。ユースケ・サンタマリアさんは舞台で観たのは初めてだったけれど、テレビで観るよりずっとずっと良い 弟役の岡田義徳さんは出てきた時から光っていた。声が素敵だ。この岡田さんとユースケさんが見た目がちょっと似ていて、最初は「ユースケさんにしちゃあ、若いな、、??」と思ってしまっていた。おばさん、時代遅れだわ、、、、

あの頃のなんだろう、、?埃臭いっていうのか、泥臭いっていうのか、そういう匂いのする芝居を今の時代に再演するのって、難しいんだろうなあ、と思わずにいられない。もちろんもっと現代風にしても芝居は成り立つ。でもシェイクスピアのようにオリジナルの匂いを消しても作品を残すか、時代の流れと共に少しずつ上演されなくなってしまうのか、、、なんだかあの頃に読んだ、観たカビ臭い芝居がとても懐かしくなってきた。

本で読んだだけで観ていない芝居っていうのも沢山あるなあ、、、この「タンゴ 冬の終わりに」みたいに、いつか観られる機会はあるんだろうか・・・??

明日ママがいないーその後


今クールでの日本のドラマはあんまり追いついていない。「明日ママがいない」と「緊急取調室」だけだ。緊取のほうは毎回のゲストが結構面白い顔ぶれなので見ている。天海祐希さんはそういえば舞台降板してから身体は大丈夫なんだろうか・・・? 

初回で???!!と思う位にクレームがついてとうとうスポンサーがCMを放映しない状態でここまできてしまった「明日ママがいない」も来週で最終回を迎える。どこから、そしてどの程度の軌道修正をしたのかは解らないけれど、私はやっぱりこのドラマはこれでとても素敵な作品になっていると思う。1話でちょっと演出が行き過ぎだった部分が、インパクトよりも反論になってしまったのが残念だね。
確かに観る返してみると雨とか雷とかちょっと強烈だったし、魔王のお説教も言ってることは的を得てるのにその例え方で「子供達を犬扱い!!」みたいになっちゃったからねえ〜〜〜。でも内容としては一貫しているし、それほど突拍子もなく変わったとは思えないなあ、、、(案外全く変えてなかったんだったりして??)

第1話ではママに捨てられてしまった子(ドンキ)が、ここへきて自分で、自分を愛してくれる真実の親を選ぶ。コウノトリが間違って届けてしまった事実の母親の手を振り切って、本来届けられるべきだった真実の親の元へ駆け寄る姿は、どんな子でも生まれて来た以上は幸せを手にする権利があるのだと叫んでいる

貧しくても、自分の夢がかなわなくてもパパと一緒にいたい、そう叫んで泣き崩れたピア美も、この子達がどんなに親の愛を求めているかを体中で叫んでいて、思わず涙が溢れてしまった。親がいる、いないじゃない、誰かに本当に愛されているかどうかなのだ。親がいたって愛されていない子は幸せを感じられずに大人になってしまう。大好きな人に愛されている、という事をちゃんと感じ取って大人になったかどうかは、その人の一生を左右する。自分に自信が持てない人、何事もネガティヴに考えてしまう人、人を信用出来ない人、そんな大人達をよくみてみると、子供時代に愛情一杯の中で育たなかった人が多い。これは私の知っている範囲をみても言える事だ。

来週が最終回だけれど、最期はすし詰めになりそう。っていうか、本来なら最終回は延長放映の予定だったのかもしれない。でもどうやらその様子はないので通常の1時間枠で終るようだ。子供達だけでなく、大人達の始末もつけてよね。未解決なのは魔王と奥さんもだし、結婚やめた方が良い叶も、やっと喋り始めたロッカーも前向きになろうとしてる御局も・・・50分枠で足りるのか・・・???

ドンキ役の鈴木梨央ちゃんの表情豊かな演技は大きな将来性を感じる。目や顔の表情から感情を表すのがとても巧い。というより技巧じゃなくて、カメラのフレームの中での表情にオーラがあるよね。天才子役といえば途中から出演している安達祐実さん、最近あまり見ていなかったけれど、この人はやっぱり巧いな〜〜。ちょうど「緊急取調室」のほうでもゲスト出演していて嘘つき女の役を演じていたけれど、久しぶりに観て巧いなあ〜〜と唸ってしまった。このドラマでは死んだ娘とポストを混同してしまっている病んだ母親を、きっちり演じている。

きっと最終回ではポストの名前が出て来るだろうな。朝倉夫人はポストを死んだ娘の「」と思ってそう呼んでいるけれど、もし里親として本当に縁組みを考えるなら、あの魔王がそれを許す筈がないよね。里親として彼女を引き取るなら彼女の名前=きっと出て来るDQNネームを呼ぶように諭す筈だ。なんだろうね、、、ドンがマで、ピアが直だから、もしかして、、、、キューだったりして・・

このドラマでもうひとつ、心に響いてくるのがコトリンゴさんの主題歌「誰か私を」だ。毎回ラストシーンで静かに静かにクリープインしてくるこの歌、本当に素敵。コトリンゴさんを初めて聴いたのは6年程前に里帰りの時に坂本龍一さんプロデュースのロハス・クラシックコンサートでだった。歌の感性と声が矢野顕子さんに通じるものがあって、呼吸をするようにピアノを弾いて心をそのまま歌にする彼女の音楽に癒された。この主題歌も本当に素敵。途中のサビの転調がアカペラで口ずさむのに2日程かかったけど、なんだかこのところ毎日気が付くと頭の中で歌っている。こんなにデリケートな音楽を創れる人は幸せだ・・・




「明日ママがいない」の最終回が明日はママがいるになるといい、、多分そうなるんだろうけど。そして心に闇を持って大人になってしまった人達の明日にも心の安らぎがあるように・・・それにしてもやっぱりこのドラマでの三上博史さんは凄く良いね。この役を他に演じられた人がいるだろうか・・・??野島さんはそういう所が流石だね。子役達だけじゃまとまらない。その要に魔王役を据えて、このドラマの語り役にしている。本当に良い役だね

前にも書いたけれど、「可哀想、かわいそう、、、、」と押し付ける心が被害者意識を生んでしまうのだ。親のいない子供達は可哀想なのではない。大半の人達と違うだけで、彼らは弱いのではない。それを弱くしてしまうのは社会なのだ。
頑張れ、コガモの家の子供達!!



久々の野島ワールド=明日ママがいない


日本のドラマはそこそこ各クール2ー3本を観てるけれど、先週からはじまった「明日ママがいない」が物議をかもしているらしい
今クールは何を観ようかな、、とチェックしていた時には実力派子役達が主演のドラマという事だけれど特に興味があった訳ではなかったのだ。実は芦田愛菜ちゃんは名前はよく聞いていたけれど観た事がなかった。最近は彼女以外にも実力派と呼ばれる子役達が大活躍で、層が厚くなって来ているのは知っていたけれどね。昔から大人の役者が喰われるので苦手とするのが「子役」と「動物」といわれている・・・・家政婦のミタの本田望結ちゃんも巧かったよね〜〜〜

うっかりスルーしそうだったこのドラマを観る事にしたのは三上博史さんの名前を観たからだ。なんといっても主役じゃない時の三上さんは絶対に良いと決まっている。主役じゃない時は必ず面白い=三上博史ならではの役をやるからだ。そしてさらによくチェックしてみると監修は野島伸司さんだ。これは観なくては・・・!!

さすがは野島さん。脚本は若手の女性脚本家の松田沙也さんが書いているようだけれど、最初から野島ワールドが炸裂のドラマになっている。ちなみにこの本、よく聞いてるととってもセンスの良い台詞がそこここにちりばめられている。かなりエグイ雰囲気は否めないけれど、野島伸司さん監修のドラマはいつもの事ですよね・・・

と思ったらなあ〜〜んと!!実際の赤ちゃんポストを運営する病院から講義が出てしまって、おまけに放送中止まで要求していると聞いてちょっと信じられない。確かに現実とは違うでしょう。それはまともな頭を持って成長した人になら必ず解ります。ポストというあだ名が付いた女の子は赤ちゃんポストに捨てられていたから、という設定だけれど、この舞台になっている施設が赤ちゃんポストだとは出て来ていない。私は普通に観ていて赤ちゃんポストから廻ってここに入れられたのね、、と思っていた。何故実際の赤ちゃんポストがこのドラマに抗議するのか解せない

三上さん演じる館長は思いっきり不気味でワケアリな人物だけれど、別に子供達を虐待しているわけじゃない。確かにかなりエグイ事を言ってはいるけれど、よく台詞を聞いてください、嘘は言ってないでしょ、、、と思う。施設の子供達が、何かにつけて不公平に「これだから施設の子は・・・」と矛先を向けられるのは実際にはよくある事だ。不公平で残酷な、でも現実だ。親がいないというハンデを持った子達が世間で立派に生き抜いて行くには、館長の言うようなちょっとエグイ技も度胸もバネのような強さも必要なのだ。その台詞は決して絵空事の暴言じゃない。

喧嘩は先に手を出した方が負け、というのは昔から親が教えて来た筈の事。反抗的な目で反省の色が無い子はほっぺたをちょっとひっぱたく位の事は、昭和の時代には躾けの厳しい親ならやってきた事だバケツを持って廊下に立ってなさい!というのも昔の小学校の処罰の代表だったはず。むしろ懐かしい親の躾けで、暴力とも侮蔑とも思わなかったよ。これに抗議が来るという事が私には信じられない
それよりもちゃんとこのドラマを観たのか、と問いたい。子供達の力みなぎる演技を観て、むしろあまりのパワーに圧倒されそうだ。このたくましさでこれからどんな風に展開していくのか・・・

日本の本音と建て前というか、オブラートに包んだような曖昧さと言うものが、私は海外に出て生活するようになってからとてもクリアに見えて来た。核心を付く事を避けるのだ。「空気を読め」なんてまさにその典型。空気を読め馬鹿言ってないでちゃんと言うべき事を言えばいい。間違ってるなら即その場でいさめればいい事だ。だから個人同士での討論ができないし、人と違った意見を言う事すら怖くてできない人が多過ぎる。身体的な欠陥がある人にその事を口にするのはタブーだし、「デリケートな問題だから」と話題にするのを避ける。

ポール・マッカートニー氏と以前結婚していた元モデルのヘザーさんは、不幸な事故で片足を切断する事になってしまってモデルの道が閉ざされた。以前インタビュー番組に出演した際、スタジオの観客達の目の前で、スカートの裾を上げて膝からの義足をはずしてテーブルの上に乗せ、最近の義足がどんなに巧くできているか見せたのだ。日本だったら観てる方が「ひく」のだろう・・・

テレビドラマの設定が現実じゃない事が解るのは日本人が世界一と言われている。仮面ライダーやらアニメやらに囲まれて育った私たちは、子供の頃から架空と現実の区別ができるように大人になったはずなのだ。だから強烈なインパクトで社会をえぐるようなドラマを数々生み出して来た野島伸司さんの監修ドラマで、生真面目に抗議なんてしなくて良いのだ。むしろ、これからあの子達がどんな風に戦っていくのか、その子供達をとりまく大人達がどんな心の傷を持って大人になったのか、先の展開が楽しみだ

三上さん演じる館長も、愛情とまではいかないかもしれないけれど、私は決して冷たさは感じなかった。むしろ子供達一人一人をしっかりと見ているような気がする。貧しくても愛情深い新米里親の夫婦も、子供欲しさにちょっと精神を病んでしまった奥様も、施設の子達を偏見視するおつむの悪いママ達も、どれも実際に現実的なキャラクターだ。決して嘘じゃないと思う。

痛くても、核心を付いて人の裏側の姿をあぶり出す事で社会に問う。久しぶりの野島ワールドなドラマで、子役達の凄い演技合戦に釘付けになってしまう。やっぱり三上さん良い役だなあ〜〜!「実験刑事トトリ」も軽快で面白かったけれど、三上博史と野島伸司の相性はやっぱり抜群だ
中止なんてとんでもないでしょ、先が楽しみです

久々の大河ドラマ


久しぶりで今年は大河ドラマを観てみようかという気になった。今年の大河は松山ケンイチさん主演の「平清盛

この前大河を全話観たのは「新選組!」だった。大河ドラマはどうしても全部観るという事は少なくて、全く見ない時も多いし、観てもとびとびだったり初めの数カ月、といった事が多い。今までで全話見通したのは、「国盗り物語」「黄金の日々」「新選組!」くらいかなあ〜。日本に居た頃は日曜日の8時だからって家に居る事なんて少なかったしね。友人からのビデオ定期便が届くようになってからも、大河を一年間毎週観ようとは思わなかったわけですよ

私は実は歴史や古文が大好きなので、(中退した大学は史学科でした)源平の時代も面白いし平家物語も好きだ。実は特に平清盛に興味があるわけじゃなくて、いろんな立場上の駆け引きで時代が変わっていく過程が面白いのよね。でも私は実は源氏派なのだ。悪源太義平とか誰がやるんだろう?義朝は玉木宏さんだね

それにしても、最初からこの出だしは何・・・? 清盛が白河院の落とし胤って
伊東四朗さんの白河院はすごいインパクトあるなあ〜〜!物の怪法王か、、時の絶対権力者だからね、さもありなんという感じで凄いです。おまけにこの化け物爺、崇徳天皇もこの人の子供という設定になっている!!

今回の大河での私にとってのボーナスは鳥羽上皇役の三上博史さんだ
いや〜〜、、三上さんが大河に出るなんて思ってもみなかった。武士の役は到底似合いそうもないと思ったら鳥羽上皇。1〜2話を観た感じでは、息子の崇徳天皇が白河院と璋子が密通して生まれた子、という設定にする事で、後々崇徳天皇を疎んじて近衛天皇を即位させた経緯に持っていくわけか、、、このあたりから朝廷が二派に別れてやがて保元の乱が起こるのだから、これはなかなか見逃せない設定だ。成る程、この設定での鳥羽上皇なら三上さんで見ごたえありそうだ。白河院の崩御後、反撃に出るわけか、、?

それにしても初回は清盛が生まれた年の話、鳥羽天皇は15歳かそこらだったはず、、、
反射板、何枚使ってるんですか?」と突っ込みたくなる輝き様でございました事。でも、入内してきた璋子を大切にしようとしている年若い天皇、という優しい人柄が出ていて、この優しさが後にどう反映するのかが楽しみ。三上博史が演じるからには、亡き白河院や璋子への反撃がどう描かれるのかしら、、?

平忠盛役の中井さんは良いなあ〜〜。実は若い頃の中井貴一さんはそれほど好きでもなかった。というより、彼が演じる役柄があまり面白いと感じなかったせいかもしれない癖のない好青年、みたいな役が多かったからだろう。でも40を過ぎた頃から、とても自然で押し付けがましく無い演技が良いなあ〜と思うようになった。元々とても巧い役者さんなので演技力はもちろんの事、それに加えて感情豊かな役も多くなってきて、いっそう魅力が出て来た感じがする

久しぶりに観てみると、序盤だけでも舞子役の吹石一恵さんとか、さりげなく阿部サダオさんとか、久しぶりに観てちょっと目を見張った人達も多い。私の思う清盛の話とはちょっと違う感じもするけれど、まあそれが今回のドラマの主旨でもあるわけで、古典の平家物語とは一味違った平清盛が描かれそうだ。

一年続くかどうかはまだ判断しかねるけど、ちょっと続けて観てみますかね。壇ノ浦までやるそうだから、この物の怪の血を引く清盛がどうなっていくのか、ちょっと楽しみ。鳥羽上皇の三上さんは、保元の乱の前にいなくなってるはずだから、う〜ん、春頃までかなあ? 

西行法師の「山家集」や平家物語、他にも昔古文で習ったいろんな事が懐かしいね〜〜。劇団時代にも平家物語の「敦盛の最期」なんかを朗読したりしたっけ。まあ、最終的には平家は滅びるわけで、先にも書いた通り私はどちらかというと源氏寄りの人なのだけれど、今年の大河ドラマ「平清盛」はちょっと続けて観て見ようかと思う

ホリデーにはドラマでも?


さ〜て!これから2週間のホリデー!・・・って、本当はまたトルコに行こうって99.5%決めてたんだよ〜〜、、それが駄目ならまた例年通り日本へ行くつもりだったのに〜〜 結局どこへも行かれないホリデーになってしまった。それでも未練がましくパリ行きなんかも考えてユーロスターやパリのホテルを検索したりしていたのだけれど、、、まあ、しょうがないか! 

せっかく入れたスカイプなので何か安いウェブカメラを付けようと思って探していたら、今年新しいMacに買い替えた友人が、以前使っていたウェブカムを譲ってくれると言ってくれた。私も早く新しいのを買いたい!!私のMacはOSも古いし、USBポートが1.1なので、せっかくUSB2.0のケーブルを使っても結局ノロノロなのだ。それでもビデオコールに使うには充分といえる

早速日本の友人とビデオコール。なんだか顔を見ながらおしゃべりしてると、ホントに距離感を感じない。今日はスカイプの調子が不安定で、何度もビデオ画面が落ちちゃったり、スカイプ自体も2度落ちた・・・まあ無料ですからね。このくらいは文句言いませんって!

今年は日本で震災があった前半はかなり心が日本寄りになっていたけれど、ホリデー以来、こっちでの生活が現実的にきびしくなって、おまけにとんでもない暴動騒ぎなんかもあったので、ここ数カ月はほとんど日本の事を考えないイギリス生活になっていた。日本のドラマもさっぱり観てない。せっかく予定のない休みがあるのだから、ここは久しぶりに日本のドラマを掘り出してみようか

早速探したのがWOWOWのドラマ「下町ロケット」三上博史さんの主演で原作が直木賞を取ったのは知っていたので、観るつもりではいたけれど、なかなか探せないでいた。このドラマの制作スタッフは「空飛ぶタイヤ」と同じだそうで、話の内容も町の中小企業を扱ったものという事で、「二番煎じ」にならなければいいな、、と密かに思っていた。

三上さんが若い! 少年のような輝きがあって、思わず「エステに通いました?」と突っ込みたくなるようなつやつやなお肌・・・ちょっとひねくれた癖のある役の三上さんが大好きだけれど、今回は実直で嫌みのない役をまっすぐに演じている。中小企業の社長さんも良いなあ、、、作業着もスーツもスルッと着こなしてしまうのは流石。出演者の中で一番小柄な三上さんが、一番大きく生き生きと見える。いつものように丁寧に役を作って、役の器に自分を入れてしまう三上さんの演じ方。主演といってもこのドラマは単独主役じゃなくてキャスト全体が良い。寺島しのぶさんの弁護士も、大企業のなかにあって公平さを失わずにいる部長役の渡部篤郎さんも、ちょっとしかでてこない帝国重工の社長や研究員の浅木、、、細部までしっかり固まってる。

なんといっても佃製作所のトップが揃った所はもう名バイプレイヤー揃いで見ごたえ充分。三上博史さんを囲んで光石研さん、小市慢太郎さん、松尾諭さん、おまけに後半は池内博之さんまで!!小市さん、光ってるなあ〜〜巧いなあ、、、
中小企業対大企業っていう筋書きは、やっぱり判官びいきの日本人の心を動かすようになってるらしい。社会派ドラマはやっぱり最期は庶民の味方じゃなくちゃね

私の父も勤めていた時は技術者だった(らしい)。今は定年後の人生を歌って旅行して、、と謳歌しているけれどらしいというのは、父は仕事の話を家でした事はないし、私達には父が会社で何をしているのかはだった。中学生の頃だったか、父に「お父さんて、毎日会社で何してるの?」と聞いたら、「机で窓の外を見ながらぼ〜っとあれこれ考えてる」というので、「え〜?!それじゃお父さん窓際族じゃない」という会話をした事がある。今の若者は知らないだろうねえ、、「窓際族」知ってる?

でも、どうやらあれこれと技術研究の事を考えているという事だったらしい。プラスチック製品を扱う化学製品会社で、やはりいろんな特許取得とかしていたようだ。最終検査でハネられたトランプや下敷きを時々持って帰ってきてくれた。(見た目には解らないくらいちょっと反ってたりするもの)そういえば父が行った化学系の工業高等学校は今の横浜国大の前身だと聞いた事がある・・父もそういう意味では自分の好きな分野でずっと仕事をして来た人だったのかな。仕事では面白く無い事も沢山あっただろうけど、それでも好きな分野の仕事で40年以上勤めて、定年後は全く違う自分の趣味でやりたい事をやれているって、実は父はすごくすごく幸せな人なのかもしれない

町工場だろうが、大企業だろうが、情熱とプライドに上下はつけられない。どんな大企業の社長でも若かりし頃には誰にでも初めの一歩があったのだ。「初心忘れるべからず」というのは良く言われる事だけれど、実は本当に難しい事なんだよね。
ラストシーンでの佃社長の涙、相変わらずの三上さんの十八番演技! 空高く上がっていくロケットを見つめて、瞬きせずに見開いたままの目から一筋流れ落ちる涙・・・素晴らしいカットだよね。


始まるー終わる、始めるー終わらせる


なんだか盛りだくさんの週末

vuvuzelaとやらの、怪し気な羽音騒音がとびかう空気に魔力でもあるのか、はたまたヴヴゼラの呪いなのか、ワールドカップもあちこちでいろんな事が起こっている。イタリアもフランスもドイツもスペインもそしてイングランドも勢いのないスタートだ・・・イタリアは危ないかも(ベスト16に入らない)、、イングランドもだけど

昨日はスウェーデンのヴィクトリア王女の結婚式。地方出身のフィットネスインストラクターから8年かけてロイヤルプリンスとなったダニエルさん、いや、プリンス・ダニエル。逆Fairy taleだわね〜。それにしても彼のあの眼鏡、なんだか変身前のダサイスーパーマンみたい。そして今日はフェルセン伯の惨殺事件から200年記念。同じストックホルムの大通りで最期のホルスタインーゴットープ王家皇太子の葬儀の最中。なんだか皮肉だわ・・・

さて、「同窓会」の最終回、ここへきていきなり盛りだくさんでびっくりしてしまった。この前の2ー3話がなんだかノロかったので「引っ張っておいてこうきたか」というのが正直な感想。でも悪く無かった!っていうか、思ってたより良い決着の付け方だ。さすがは井上由美子さん

昔から私が何かを始める度によく友人達が「偉いよね〜、新しい事を始めるのって難しくって・・・」と言って来たものだけれど、私は逆だと思っている。私だからかもしれないけれど、何かを始めるのなんて、ほんのちょっと思い切ってドキドキしながらやってみれば良いだけの事。むしろ、何気なくずっと続けていた事を止めるという事のほうが余程勇気が要る

そして「離婚」というのはその代表格。自分の意志で終わらせない限り、自然には終わってくれないのだ始まりには終わりがあるものだけれど、始めた事は止めなければ終わらない。この勇気が出せなくてなんとなくズルズルと人生を引きずってしまっている人達がどれほど多い事か・・・

もちろん皆その中で、「なんとかしたい」と思いながら努力してるのだ。でも、それでも結婚生活が惰性以外の何者でもなくなってしまった事を感じながらもがいている人達は、既に人生の半分以上を過ぎてしまった年齢だ。終わらせる事はおろか、その先にまた始める事を考えるのさえ気が遠くなる、というのが現実なのだ

そんないろんな思いを抱えているだろう30代後半から40代、いやきっともっとずっと上の年齢の人にまで、このドラマは幅広く考えるものを与えてくれたという事なのだろうか。最終回の視聴率は17%を越えたというからオドロキだ。W杯の裏でこの数字は大健闘といえる。

昔の思い出には勢いはあっても底力は無い、と前回書いたけれど、「同窓会」の最終回はまさにそこを突いてくれた。廃校の教室で、皆に向かってくってかかった大久保の問いつめ、「人生を変える覚悟が本当にあるのか?」

あのシーンの三上さんの演技は素晴らしい、っていうかあのシーン、編集でのカットとかが無かったのだとしたら、井上さんの本は余程三上さんを信頼して書いたんじゃないだろうか、、一人一人に「同窓会さえなかったらあんな事もこんな事も無かったはずだ」と食らいつくように叫ぶ台詞の中に、彼自身の事が入っていない

一番悲しくて惨い大久保自身の変化。それは「あの同窓会のおかげでもっと生きたいと思うようになってしまった」事だから。医者の言った奇跡を彼自身が信じていない事は明らかだ。もっと生きたいと願うようになってしまった自分はもう時間がないのに、という苦しさが、台詞には無いのに演技に出ていてやっぱりこういう芝居をする三上博史が好きだなあ〜

皆の決意の程を聞いて安心したように笑いながら、でも泣いている大久保の心の痛み、その後机に座って空を見上げている穏やかな顔。こういう、何か浄化したような力みのない穏やかな顔、凄く良い。三上さん、良い役をやったね。また三上博史主演で人間ドラマが観たい。野島さんの本で演ってたみたいな・・・

橋の上での約束から再会までに、それぞれの家庭にどんな変化があったのか、下手に書かれていなくて良かったと思う。それは本当に千差万別、観る人の人生の数だけストーリーができる。始める為に終わらせる道を選んで再会した杉山と朋美とは対照的に、自分の意志に関わらず「終わってしまった」陽子の立場が余計に悲しい。真っ黒な涙で大泣きする姿もまた現実なのだ。

視聴率は上がらなそうだとタカをくくってたのに、最期にはいろんな環境の人達に幅広く納得してもらえるドラマになったと思う。9話はちょっと短かったかなあ〜4人主役にしては。ちなみに私は大久保君と奥さんの関係が何気に好きだ。夫婦として一緒には暮らせなくなっても、人としてお互いに本音が解る味方でいられる。この2人が一番大人な関係だよね。

さーて、明日はミュージカル「Hair」だ。ブロードウェイキャスト版。舞台は始めてだ。今頃なんで、、?っていう気がしなくもないけれど、でもこれも好きだったからね〜!あの頃。 久しぶりにトンで来ますかね。

「同窓会」観てるけど・・・


久しぶりで日本のドラマを観てる。「同窓会
これ、ラヴ・アゲイン症候群っていう副題が付いてるけど、30年振りの中学の同窓会で再開した45歳の男女が、旧友に恋心を持ってしまう→恋は人生を壊してしまうのか? という事らしい

脚本の井上由美子さん、私が今まで観た彼女のドラマは結構面白かった。だけどやっぱり「パンドラ」程の勢いが今ひとつないのは何でだろう? やっぱりパンドラはスポンサーというしがらみが無かったせいなのかな。でもただの中年不倫ものというよりは見る人が共感し易いように作られてる。

45歳で恋っていうと「やめろよ〜!」っていう声が聞こえてしまうのは日本だからじゃないのかな。50や60になっても男と女であるという事が、日本は気持ち悪いとか考えてはいけない事のように扱われるのはどうしてだろう? 恋=不倫と捉えられがちなのも極端だ。

イギリス生活で最初の頃に素敵だなと思ったのが、お年寄りにでもちょっとした会話の中にDarlingとかloveという呼びかけをよく使う事。知らない人同士でちょっと声を掛け合う時、例えばマーケットで野菜を買ったり、ニュースエージェントで新聞を買ったり、ポスティーが手紙を届けてくれたり、あるいはバスに乗る順番を譲ってあげる時・・・・

All right、 love
Thank you. Darling


とてもチャーミングに聞こえた。仕事で取引してるレップ(営業マン)だってそうだ。男と女を常に意識して会話を進める。それは決して性的な意味ではなくて、自然とヨーロッパ文化の中に根付いているLadies &GentlemanのDNAなのだろう (ちなみに今時の男性がみんなジェントルマンかといえと、それは思いっきり間違いだけど)

このあいだ検査に来た男性、60歳のスコッツ(スコットランドの人)でとてもエレガントな人だった。ソフトなスコティッシュ訛りがとてもチャーミングで今でも充分ハンサムなので、若い頃にはきっとモテた事間違いない。ロマンスグレー(白髪)の髪に相応の顔の皺が、年齢と経験から得た思慮深さをたたえている

実際話しをしている時にも「素敵な人だな」と思っていた。こういうお客様にはことさら丁寧に説明してあげちゃうし、彼も私の真摯な対応を喜んでくれたようだ。そして返り際、しっかりと私に向き直ってThank you very much と言って手を差し出して来た。

ありがとう、と軽く握手をするのはしょっちゅうある事なので、私もニッコリ笑って普通に握手したら、この人はなんと、、そのまま私の手を取ってキスをしたまあ〜!貴公子みたいだわ・・・! イマドキこういう事する人もいるんだなあ〜と、ちょっとドキドキ・・・

ま、こういう事をごく自然にスマートに出来る男性っていうのはさすがに滅多にいないけど、軽くウィンクしていったり、投げキスしたりする人はたまにいる。年取ったご夫婦だって、手を握り合っているし、見つめ合ってキスし合うのは普通の事

話しを戻しましょう、ドラマ「同窓会」。つまり45歳に出来る恋愛は、どこまでが恋でどこまでが不倫なのか? 「恋が私を壊して行く」というフレーズが付いているこのドラマだけど、普通壊れ始めるのは、恋が不倫に変わった時

実際、特にインターネットが普及してから不倫が激増したらしい。チャットとかインスタントメッセージとかね。今さら手放せないものがどんどん増えてしまった年代にとって、家庭崩壊につながる恋愛は危険だ。突っ走ってどんどん深入りした関係になってしまう

すみません、ドラマのストーリー等はここでは省いてますので、観ていない方はきっと解らないかも・・・ここからスルーしていただくか、公式サイトをご参照ください。

ドラマはまだ中盤で、少なくとも5話までのストーリーでは、朋美と杉山君の関係は不倫ではない。恋心はあっても今のうちは不倫とは呼ばない。あの時点であんなに回りから責められるのはどうかとも思うのよ

それに杉山の家族への言い方もおかしくない?「ただの同級生」なんて言わないで、「久しぶりに同窓会で会ってとても懐かしくなった。ちょっと嬉しかったんだ」くらい、ちゃんと説明してもいいんじゃない?

まあいいや、私はとりあえず三上博史さんの大久保が観たいわけで・・・キャラクターとして一番降り幅のある役だね。本心を見せない仮面の大久保と、時折見せる自然体の顔。本が最終話まで出来上がってるのかどうか解らないけど、あの役は先が解ってないと役者として演じるのはすごく難しいと思う

ちなみに、陽子と大久保も不倫とは違う。確かに陽子は既婚者で、大久保も法律上はまだ妻がいるわけだけれど、一時的なその場限りに近い肉体関係は不倫とはいわないよね。つまり、5話までの時点では、だれも不倫をしていないのだ。そんなにギャーギャー言わないでよ・・・

う〜ん、本はどこへ向かっていくんだろうね。大久保には病気が付いてるし、陽子は離婚するのかしないのか・・・? 第一、事の発端になった福島とマリちゃんはいったいどうなってるの? ここまで引っ張っといて何の伏線も無かったらがっかりなんですけど。大久保の奥さんも、もうちょっと見せ場あるかな、と期待。

高橋克典さんはカッコ良いけど、どうして顔の表情が全く変わらないんだろ? わざと?・・・まさかね。でも恋をしているようには、、、見えません。一応黒木さんと高橋さんが主線になってるんだけど、三上さんや吹越さんのような役者がすぐ隣にいると、食われちゃうよね、、、インパクト強いもの。

4話の病院のシーンは素晴らしいね。高橋ひとみさん、三上さんとは寺山修司さんの同窓生。ほんの数分なのに、とても暖かいシーンだった。それまで見られなかった、大久保の無防備で自然な顔に、女医役の高橋さんの聖母のような穏やかさ。廊下でシェルタリング・スカイを口ずさむ大久保、屋上での朋美にすがる怯えた姿。今までの中でのベストシーンだわ

う〜ん、こんなちょっとの恋心程度であんなに家庭内が疑心暗鬼になっちゃうなんて、そっちのほうが問題あるんじゃないかしらね。20年近くも一緒にやってきて子供も育ててしっかり家族関係を築いていれば、不倫にもなってないような状態であんなにドロドロしないでしょう・・・

遊び程度の浮気の1つ2つで壊れるようなら、 家庭生活が機械的になって、夫婦が男と女である事を忘れてしまった事のほうを反省したほうが良い。もちろんこれはあくまでも浮気=不倫手前状態での話しですけれど。(浮気癖のある人達の場合は別です、あくまでも・・・)

さて、明日は久しぶりのジャコビアン(シェイクスピアの時代)、トーマス・ミドルトンのWomen beware Womenを観に行く。ミドルトンの芝居はドロドロだから、今回はどんな演出か・・・? レビューはすごく良いのでちょっと期待!

三文オペラ!−1

 

ホリデー2日目は事実上の行動開始初日

友人とランチした後、「三文オペラ」を観にBunkamuraへ。 ちょっと時間があったから、いつも行くお気に入りのBook Firstによって時間を潰そうと思ったら・・・・無い!! 無くなってるよ〜〜〜  現在工事中のビルはH&Mになるらしい、、、残念!

さて、「三文オペラ」。今回のヴァージョンでは何が出てくるかと思ったのだけれど、とっても日本の三文オペラになっていた。 舞台や映像で何種類か観た英語版やドイツ語版とも、昔に日本で観たヴァージョンとも違う、いまどきの日本っぽく創られた作品。

特に安倍なつみさんのポリーが、いかにもイマドキの日本で地下鉄とかにいそうなイマドキの若い子っていう感じをよく表現していてとても良かった。歌唱力もあって、歌詞も聞き易い。アイドルとしての彼女のことはほとんど知らなかったのだけれど、一幕は特に光っていた。 ブリブリっぷりがホントに可愛い!!それでいて馬鹿じゃないポリーのキャラクターをちゃんと表現していて輝いてた。

結構カットした設定もあったなあ〜〜。でもそういう削り取った部分も含めて、宮本亜門さんの創ろうとしたイマドキの日本だからこその三文オペラになっていた。日本語だとどうしても字数制限されてしまう歌詞もうまく乗せていた。これは三上さん、すごく苦労したことだろう。歌詞がきわどいとか聞いていたのでもっと猥雑な空気かと思ったけど、全然大したことなかった。(私には、、) 英語版なんてもっとお下品ですから・・・ っていうか、日本人って下品なジョークに笑えないんだね。向こうでは、放送禁止用語とか出てくるとみんな手を叩いて大笑いするんだけど、、、、

ドイツに6年いた妹によると、ドイツ語というのも1つの単語が長かったりして歌詞の字数は少ないらしい。妹曰く、「英語の歌詞のほうが遊びを入れる余裕があると思うよ」とのこと・・・ そうか、じゃあとりあえずは原語(ドイツ語)の大意は何とか日本語歌詞で詰め込んであったのかな。 

嬉しかったのは、私の好きなナンバーがどれもよかった事。「大砲ソング」「ジゴロのバラード」「墓穴からの叫び」そして各幕のフィナーレ。メッキとブラウンの関係もすごく納得がいく。これは良かったね〜! 2幕ではやっぱり秋山奈津子さんのジェニーが良い。一幕はポリーのブリブリが光ってるので、ジェニーが出てきてからはぐっと大人っぽい空気に変わる。 ソロモン・ソングの演出は効果的だったね。デーモン小暮閣下も、私は聖飢魔II自体はほとんど知らないのだけれど、このピーチャムも良かった。貧乏くさくないところがかえって日本っぽい。歌だけでなくセリフの声も深くて、車椅子っていうのがナイスな発想

メッキ役の三上博史さんは絶品! この「三文オペラ」のメッキこそ、まさにハマり役っていう感じ。三上さんの身体は美しい。・・・って、別に脱いだりする訳じゃないんだけど、舞台上での三上さんの体は観ていてとても綺麗だ。その昔、寺山修司さんに「お前の体は舞台向きじゃない」と言われて舞台は敬遠していたと話していたっけ。確かに小柄で華奢なんだけど、逆に今まで映像の世界でずっと仕事をしてきたからこそ、絵としての自分の見せ方を知っているのだと思う。プロだなあ、、と感じた。演技的には三上さんと秋山さんがダントツで引っ張っている。

三上さんの持つ妖しい魅力は、男も女も引き付ける何かがあるんだよね。それは、ゲイやバイセクシャルな人にありがちなキャンプな感じとはちょっと違って、、何ていうんだろ、、、男でも女でもあるアンドロギュヌスのような魅力だ。 一幕でのブリブリのポリーには、夫というより兄のような甘い顔を見せ、ジェニーとみつめ合う(睨み合う)時には大人の男の顔、そしてタイガー・ブラウンにキスされてる時のメッキは無防備な少女のようだ。 本当に稀有な妖しい色気を持っている。 それにしても細いよ〜〜、(うちの彼といい勝負)

米良美一さんはカウンターテナーと聞いていたのに、むしろトークの面白さで頑張っていて、あんな役回りは予想していなかった。でも最後の女王のシーンでは本領を発揮。毎日アドリブで時事ネタをしゃべっているという。昨日は平日マチネに来ている客に突っ込みを入れ、明らかに某大物タレントのアレと思われる事件のことも「いろいろあって言えない事もありますしね〜」と表現。う〜ん、わかりますわ、、きっと昨日の楽屋はその話でもちきりだった事でしょうけど

バンドの曲のアレンジも私は好きだ。 途中でアコーデオンを持って出てきたエミ・エレオノーラさんが、お人形のように可愛くて見とれてしまった。エミさん、あのお年なのに安倍さんのポリーにも負けてないぞ、、、エミさんの足に目が釘付けになってしまったのでした・・・ 2回休憩の3時間20分だったけど、「こんなにあったんだっけ?」っていう感じであっという間。そうそう、ポリーとルーシーの「ジェラシー・ソング」は演出としては面白いけど、動き回ってマイクからマイクへとタイミングを計ることに気を回すより、もっとじっくり歌詞を聞かせるシーンにしたほうが良かったんじゃないかなあ〜?あそこは2人の女の醜い罵り合いをしっかり聞かせたほうが笑えるんだけど・・・・

このヴァージョンでは、メッキは結局誰のことも愛してないんじゃないかな、、、いろんな人の感情がメッキに対して矢印が向いてるのに、メッキのほうからは矢印が出て行ってないような気がした。メッキを愛してる人達、メッキを憎んでる人達、そしてメッキを愛して/慕っていたのに、裏切って/見限ってしまう人達、彼らの気持ちがメッキのほうに向っているのに対して、メッキの気持ちはどこにも向いていない

ラストで白塗りを落として素顔になったメッキの三上さん、、、都合よく終わった物語の世界=キティちゃん達とは対照的に、現実の世界を生き抜いていかなくちゃいけないこれからの人生を象徴しているようで、泣き叫び出しそうな三上さんの表情が印象的だった

さーて、今日はロミロミ(ハワイアン)マッサージをしてもらう。もう体はギタギタだあ〜〜、、、リフレクソロジーも一緒に2時間半程、ゆっくりほぐしてもらおうっと!

 

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「チャンス!」ー本城裕二


ちゃんと観られる機会はないだろうなと思っていた、ウワサに聞いてた本城裕二
この「チャンス!」っていうドラマ、むか〜しに人から貸し借りで回ってきたテープの中に数話入っていて、三上博史さんがトンデル役をやってるので気にはなったけど、ちゃんと全話観る機会がなかった。本城裕二の名前で出た「夢With You」がヒットした話も後から知った。

いや〜、気分いいわ〜本城!
この脚本は北川悦吏子さんだと聞いていたので、三上博史と北川悦吏子脚本っていうのもフィットしないな〜・・と思っていたら、全話を彼女が書いたのではないそうだ。まあ、いろんな事情があったのだろうけど、全部が北川さんの脚本でなくて丁度良かったのかもしれない・・・

北川悦吏子さんは確かに素敵なラヴストーリーを描くし大ヒット作連発で、私も「ロング・バケーション」とか大好きだしそれなりにハマった作品も多い。でも筋書きが途中でイライラしてしまう事がよくあるのだ。 あと、登場人物の過去とか年齢設定とかにつじつまが合わない部分があったり、全く同じ台詞を違うドラマで使い回したりね・・・ チャンス!でもあったよ、、コンサート用のポスター。2話も7話も脚本は北川さんなのに・・・まあいいか。

こういう作品観ると、元気出るね!
本城の「んあ!!」とか「ハンッ!!」とか、実際やったら気分良いよ〜〜・・・びっくりしたのが、ブッコワレテル武田真治さんだ。 こんな役もやっていたのだとは・・・ 彼、すごい二枚目でクールなのにねえ〜。「御法度」での沖田総司は「新選組!」の藤原竜也君の次に好きな総司だ。

チャンス!みたいな程よいコメディーは、やり過ぎてなくて笑える。 コスプレ大会のごとく、いろんな本城が見られるのも楽しい。三上博史でなく本城裕二がやってるのがおかしくて笑える。  三上さんは小柄だから、かえってこの本城役が良かったんじゃないかな。30歳の時かあ〜〜・・・お肌ツルツル、、、足も腕もほっそ〜い! そういえば社長代行の時の帽子をかぶった本城は、去年の「プロポーズ大作戦」の妖精さんの若かりし頃・・? たしかに妖精の物言いは、本城とかぶってるなあ〜。キャラとしては、その後の「それが答えだ」の鳴瀬望がクラシック版のチャンス!パート2といった所かな。

武藤役の鶴見辰吾さんは何であんなにおじさんなのだろ!!? 鶴見さん自身は三上さんより若いんだよ確か・・・実年齢が若かった西田ひかるさんと武田真治さんは、役ではそれなりの年に見えてたなあ〜。二人とも20か21だったんだね。

毎回のゲストも顔ぶれの幅が広くて面白い。西村雅彦さんの吉野マネージャーの回が私的には一番好きかも。 パソコンのダイアンを胸にかかえてるあたりが巧い。この回の本は北川さんだ。ツエッペリンがバックのグラビア撮影シーンは、三上さんっぽくて良いね〜。こういう三上さんは大好きだ!

ラストのコンサートあたりからの本城のキャラがいきなり甘ったるくなってしまったのは、「本城も少し変わった」と解釈するべきなんだろうか・・・? でもなんかなあ〜、、いきなりいつもの本城から離れちゃってるんだよね、、観てて、気恥ずかしいようなむず痒さを感じるのは、演じてる役者に迷いがあったのかなあ、、なんて・・・??あっは!」とか「はん!」とか、ちょっとの一言でもちゃんと裏にある台詞が聞こえてくる位、一語一語をきっちり裏付けして演じてる三上さんが、この最期の辺りだけ、決めきれてないような、本城から離れてるカンジがしてしまった。 まあ、ラヴソングを彼女に贈ってしまったのだから仕方ないか。

本家の久保田さんの「夢 With You」も素敵だけど、本城バージョンではI love youという言葉を全部抜いてあるアレンジが良いな〜と思う。 I love youと歌わない方が本城らしくて。 時々逢いたくなるキャラだね、本城裕二。 それにしてもここまで態度でかく生きていられたら、ホントにすっごく気分良いだろうなあ〜!


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「身毒丸」と「耳なし芳一」の妙縁


まさかこれが観られるとは思わなかったよ・・・92年放送の「Kwidan-怪談」シリーズの「耳なし芳一のはなし」しかも、こんなにクオリティーの高い作品だったとは・・・!! 原作・小泉八雲、脚本・岸田理生、演出・久世光彦、芳一役・三上博史で面白くならないはずがないのだけれど、それにしてもこの作品の出来は素晴らしいね・・・

小泉八雲の本を岸田さんの脚本でドラマ化というのはすごい案だったね。このシリーズのうち岸田さんは4本の脚本を手がけている。この「耳なし芳一」の話は原作から若干ひねって、怪談話が愛の物語に作り替えられた。 耳に経文を書き忘れて取られたのではなく、愛の証として芳一が命の耳を差し出したーという風に。

三上博史さんと中村久美さんの相性は素晴らしい。シリーズになってる他の話も観たけれど、この「耳なし芳一の話」はなんだか別格だ・・・ 舞台劇を観ているような脚本だし、台詞の一つ一つのテンポ、間、声のトーン、台詞の表情が、とても細かくそして的確に発せられる。 微妙なトーンをはずさない三上さんと中村さんの台詞の掛け合いには思わず唸ってしまったけれど、このあたりは久世光彦さんの演出との共同作業か、、、? CGのカニさん達がちょっと笑えるけど、まあそのあたりも当時のテレビドラマとしては新しい試みだったんだろうし、興ざめするほどハズレてるわけでもない。

びっくりしたのは、身毒丸の中の台詞がそっくりそのまま聞こえてきた時だ。 どちらの話も二人が結ばれる事は本来許されない関係だ。お互いの気持ちを知って、その二人の愛の行方を決める瞬間の女からの台詞。藤原竜也君の身毒丸でもうすっかり馴染んだ撫子の台詞。

世の中の事は見まじ、聞くまじ、語るまじ。忘れるがいいんです。ほら、ここは暖かな真昼。陽射しが降るよう、溢れるよう。空よぎる陽炎のように、沢わたる風のように、さあ、お抱きなさい、私(の体)を。

このシーン、舞台の上での撫子と身毒、そして二位の尼と芳一の図が不思議と対をなして重なったからびっくり仰天! 撫子と向き合った身毒丸はこの時、家も継母子の絆も世間の声も飛び越えて撫子を抱き二人は結ばれる。 そして芳一は、、、愛しい人を前にハラハラと涙をこぼしながら、絞り出した声で「できません、、、」と拒絶する。 決して越えてはならない「あの世」と「この世」、「人の男」と「」・・・・

岸田さんは寺山修司さんとの共同作業で似たようなコンセプトでいくつも本を書いてきたから、この台詞も天井桟敷の身毒丸あるいはどこか他にあったのかもしれない。 身毒丸にある「もう一度お前を妊娠してあげる」という台詞は映画の「草迷宮」にも出てきた。けれど、同じ台詞を寺山作品とは全く別のテレビドラマの短編に使うとは思いにくい。 この「耳なし芳一のはなし」は、岸田さんが新たに書き直した蜷川演出の「身毒丸」より数年前だ。結ばれなかったあの世とこの世の二人の代わりに、撫子と身毒を同じ台詞で結びつけたのだろうか?

それにしてもね〜、、耳を差し出してもぎ取った後の二位の尼と芳一の二人が、まさに至福の表情で泣き濡れてるのが凄い・・・ 久世さんの演出力も大きいと思うし。久世さんはお茶の間ドラマだけじゃない。を引き出すのがすごく巧い人だったのだから。岸田さんも久世さんももうあの世の人になってしまったけれど、こんな顔合わせでのドラマがあった事が凄い。

それにしても二位の尼/中村琵琶法師/三上、、、エロいよ!! 
おいおい、尼と坊さんだぜ?いいのかよ〜?! ってな位・・・でもすごく美しい。二人とも神々しいくらいに奇麗。 あと岸田さんの書く本の日本語は美しい。私は日本語が美しく聞こえる芝居がとても好きだ。 だから日本語を美しく聞かせてくれる役者が好きだし、自分も日本語は奇麗に話したいと思ってる。このドラマは怪談シリーズの一つの短編だけれど、とても質の高い作品だと思う。もう16年も前なんだね。覚えてる人も少ないんだろうか・・・・?16年経ってからでも観られたのは嬉しいね。

こちらで観られます。なんのこっちゃ?と思われた方はどうぞ。


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