見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

カテゴリ: イギリスあれこれ


北ロンドンの端っこにある私の住むエリアは、私たちが引っ越してきてからショッピングセンターが新しくなって 新しいマンションなんかも建ってまあ、それなりに便利な街にはなっているのだけれど、2年ほど前から持ち上がったのが、オランダのアムステルダムを真似た自転車専用のサイクルレーンをエリア一帯に造るという計画。もちろんサイクリングには賛成ですよ、そして近年サイクリストを巻き込んだ事故死事件が増えているのも事実です。だからきちんとした自転車専用レーンを、という案は決して悪いものではない。ちなみに私の職場近辺はこんな風になるらしい
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ただ、それを実行するとなると、3年計画でこの行政区一帯が工事現場になってしまう。それにサイクルレーンを通すとなると、今路上にある、ただでさえ少ない駐車スペースが大幅に減少してしまう。自営で店を経営している人たちに取っては大打撃だ。駐車スペースがなくなる為に客数の減少が避けられない現実は、ビジネスに直接関わってくる。実は私の仕事もそうだ。自営の眼鏡店である私の職場はローカルの人たちが顧客の大半を占める。それでも口コミや紹介で少し離れたエリアから子供を連れてきてくれる人たちも多い。

地元の声にはかなりの反対もあったし、実際、「サイクルレーンなんて、誰も頼んでないよね」という のが私の耳に入る大半の声なのだが、一度決まると早いもので、今年いなるや否や、工事が始まった
予算は4200万ポンド。かなりのエリアもカバーすることになるので、当然工事は少しずつ移動しながら自転車用レーンを造っていく。

それにしても、この路線は北ロンドンからロンドン市内に向かう重要なバスルートだ。よく見ると、バス停では乗客はサイクルレーンをまたいでバスに乗ることになる。そして、サイクルレーンを付けた分歩道部分が広がるので、当然車線が狭くなる。今まではバス停に止まっているバスを後ろの車が追い越して行けたのに、そのスペースがなくなるので、バスが止まっている間、後ろに車が繋がってしまうことになるのだ。 

今年に入って始まった工事だけれど、進みはあくまでも少しずつ、、、、ある時突然バスルートが迂回ルートになっていて、大慌てしたり、昨日まであったバス停が今日から数週間止まらなくなっていたりと、いつ何が起こるか気が気じゃない。本当にね、街中が工事現場って、半端じゃないわ
右を見ると、、、

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そして左は、、、

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今はバス停2つが止まらない状態なので2つ前で降りて歩いて行かなくちゃならない日々。いつもは電車で行くのだけれど、最近寒くなってから電車の運行が怪しくなっているので、毎朝、仕事に行くまでにストレスが溜まってしまう

実際、こんな状態が数ヶ月も続いて、ビジネスが破綻してしまった人たちもいるようだ。最初の半年ほどはなんとかなったものの、この夏過ぎからクローズしてしまった個人経営の店がいくつかあるようで、地元の声はかなり批判的

実は日本から戻ってきたら、丁度道路を掘り返す工事が私の店の目の前で始まっていた。毎日毎日、ガガガガ〜〜!!
っという 道路を掘り起こすドリルの音が響いて、本当に集中できたもんじゃない
ミスをしないように必死で耐えながら仕事する毎日。お客さんだって、私の説明が全く頭に入らない様子だし、車で来てしまって検査の予約時間に間に合わない人もしょっちゅうだ

そして最近の噂では、どうやらカウンセルは予算を使い果たした、、、とか マジかい 
もし本当にお金が尽きちゃったらどうなるの? この写真の状態で放置?? まさかね、、、?でもありえるかも、ここイギリスだし•••••• 


2週間前に始まった世界陸上のロンドン大会。会場は5年前のオリンピックのスタジアム。あの夏は女王の戴冠60周年からサッカーのユーロ大会、そしてオリンピックと、夏の間中テレビをつけると いつもワーー!という歓声やざわめきが聞こえてきた日々だった。

今大会は初日に英国のモー•ファラーが10000mで金メダルを獲って盛り上がった。ボルトが短距離のスターなら、モーは長距離のスター。二人とも今大会で競技会からの引退を表明しており、二人が有終の美を飾る姿を観たいと、観客も期待している。

ちょうどスイスから友人が息子さんとロンドンに来たので、スタジアムで競技を見るわけじゃ無いけれど、オリンピックパークに遊びに行った。正式名はQueen Elizabeth Olympic Park

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この日は朝からだいぶ暗くて、絶対午後には雨になるとのことだったから、とりあえず傘を持って行った。せっかくの友人との再会、雨になるのは残念だけど、そこはロンドンなのだから仕方ないよね。ところが、、!降りませんでしたよ!!午後いっぱい風が少し強くなったりしたけれど、どりあえず雨は一滴も降らずにすんだ。実は私は昔から晴れ女なのだ••••
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スタジアムに隣接する芋虫お化けのような形のタワーはArcelorMittal Orbitという。上は展望台になっていて、ぐるりと360度見渡せる。東ロンドンからの景色というのは今まであまりなかった(というか初めて)ので、また違った角度から見るもの面白い

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この日の世界陸上は夜だけの競技日程で、昼間はまだ静かだ。隣のスタジアムも上から見られる。周りのパークには夏休み用の遊園地が出ているし、駅からの通り道には大きなショピングセンターがあるので、一日中でも家族連れで遊べる
ArcelorMittal Orbitの目玉は展望台から下までの螺旋トンネル滑り台だ。約30秒のこのスライドを体験するためにやってくる人は多く、私たちもやりたかったけれど、前日にチケットをネットで調べた時にはもう夜の7時過ぎまで売り切れていた、、、仕方なく、スライド抜きのチケットで行ったのだけれど、やっぱり一度やって見たかったかなあ、、、でもかなりみんな叫んでいたよ、、、

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スライドができなかったので、下りはエレベーターでなく階段で降りて来た。塔の周りを包帯で巻くようにグルグルと続いているのが階段。これが段差はかなり低いのだが、翌日ふくらはぎに結構キテいた。

屋台式のフードコートで軽く食べてからは、ボートトリップ。この周りは広範囲の自然パークになっていて、歩いてもいいし、自転車を借りて回ることもできるのだが、私たちはカナルボートにした。オリンピック以前のこの東ロンドンのエリアは全くもってひどい状態だった。このカナルや自然パークもなんと15年かけて綺麗にしたとのこと。

このボートのガイドさんは若い女性で、しかも生粋の東ロンドンアクセントの人。今時、こんなにローカルなガイドさんも珍しい。いかにも「地元です」という感じで、そう、本来の東ロンドンっ子というのはこんな感じなのだ、と嬉しい気分になった。今やロンドンの観光地はどこに行っても外国人ばかりだからね。チケット売りの人も、この後に乗ったベダロスの乗り場のおじさんも、ロンドン訛りのイギリス人だということが、本当に今時珍しいのだと痛感する。
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曇りだったけれど、お天気はなんとか持って、夕方は3人でショッピングセンターを少しうろつく。このころにはゲームを観にスタジアムに来る人たちが増えて来てセンター内は大混雑。でも楽しい1日だった

陸上の世界選手権はそれほど真剣に観ていたわけじゃ無いけれど、昨日は盛りだくさんだったね〜。まず女子の、そして男子の4x100mリレー。女子ではGBは銀メダル、そして男子は金メダル おまけに男子は日本が銅メダル!有終の美を飾る姿が期待されたモー•ファラーの5000mは惜しくも銀、そしてドラマチックな最後になったボルト選手の最終レース、、、、、、

アスリートの引き際は本当に難しいね。まだまだ一番でいられるなら今やめなくてもいいわけだし、でも「そろそろ限界か、、」と自分で思い始めたからこそ引退を決意したのに、周りはやっぱり有終の美を求めてしまう。銀メダルで本当に悔しそうな、絶望的な顔を見せたモーにしても、最後のレースを苦痛に顔を歪めてゴールできなかったボルトも、観ていて胸が痛くなったよ
嬉しいやら悲しいやらなんだか一日で盛り沢山だった。

今日で最終日かな。日本は競歩でもメダルを取ったんだね。今までちゃんと観たことなかったけど、ルールに沿ったテクニックをずっとキープして歩き続けるのは、途中で疲れたら歩けるマラソンよりきついかもしれない、、?

毎晩テレビをつけるとなんとなく聞こえていたウワ〜〜!、、という音、この音がなくなるとまた夏の終わりを感じてしまう。本当に早いなあ〜〜、ロンドンはもう秋の空気。




 


だから止めとけばよかったんだよね、、、 総選挙なんて要らないことしなければ、少なくとも堂々と保守党の一党内閣でいられたのに。
まあ、確かに2か月前の調査では保守党の圧勝が予想されてたから、メイ首相も賭けに出たんだろうけど、それで、せっかく持ってた過半数を減らしちゃうんじゃねえ、、、
とりあえず足りないのは10席だから、聞いたことあったかも忘れてる北アイルランドの党にバックアップを取り付けて、なんとか保守党内閣維持って事になる様子。

イギリスの政治は解りやすい。メイ首相がいきなり6月に総選挙をすると言い出した時はみんなびっくりした。というのは別にやる必要性は無かったのだから、、、、でも前回の国民投票でEU離脱が決まり、前首相のキャメロン氏が退任したことで、なし崩しに首相の座に就いた彼女としては、確固たる地盤固めをしたかったのだ。(キャメロンの後任の党首選で、最後の二人になった時、もう一人が辞退したためにメイ氏が党首=首相になった)

4月時点は保守党の圧勝が予想されていたし、まあ、ここで変わられても困る、、というのも事実。ところが、各党が選挙戦でマニフェストを発表すると風向きが変わった。保守党のマニフェストをよ〜〜く注意して読んでみると、老後の年金を受給できる年齢がますます引き上げになりそうだし(上限を明確にしていない)老後にプライベートケアが必要な場合は家を売って、そのお金を当てることができる(そこに住むことはできるけれど、自分の家ではなくなる)、学校での無料のランチを廃止することになりそう、、云々、「えっ、、、???」と思わず2度読みするような内容が••••

結局保守党は最多数の議席を取ったものの、過半数にはわずか8席届かず、7年前の選挙同様のハングパーラメントに。2年前の総選挙ではキャメロン氏が念願の過半数勝利を納めて、勢いに乗っていたのに、公約にあったEU離脱を問う国民投票をやっちゃったもんだから、自滅したんだよ、、、、なのにまた余計なことやっちゃって自分の首絞めちゃったね。

でもメイさんは首相続行する様子だ。普段ならば即降りるんだろうけど、今は普段の状態じゃない。とにかくもうBrexitの交渉は始まってしまっているのだ。 期限が2年しかないのだから無駄にしている時間はない。今また保守党内で党首選などやっている暇はないのだから。それでも5年任期は持つかなあ?2年後にEUから抜けた時点で降ろされるかもしれないね。

予想に反して票を上げたのが労働党だが、面白いのは前回勢いに乗ってスコットランドをほぼ統一状態にしたSNP(Scotish national party)が3分の1近くも議席を減らしてしまった。去年Brexitが決まってから、党首のスタージェン氏はなんとしてでもスコットランドをEUに残したい、 として、スコットランドの英国からの独立を強く促し、再度の国民投票を訴えていた。でもさすがにスコットランドの人たちも今は独立するより安定を求めたということか、、、

何かの投票があるたびに「翌朝起きてびっくり!」ということがよく起こるイギリス。とりあえず私としては老後が不安でたまらない、、、、、 


さて、そして今年もやってきたBGT, ことBritain's Got Talent。ジャッジは去年と変わらず、アシストの二人組、Ant & Decも健在だ。っていうか、この二人無くしてはありえないよね
実は毎年年明けから4月からのBGTまでのつなぎの期間に、このAnt & Decが土曜の夜のスタジオライヴでバラエティーショウをやっていて、実はこの番組の大ファンなのだ。だからBGTが始まるということはこのSaturday night Takeawayという番組が終わってしまうのでちょっと残念。でもまた来年戻ってきてくれるはず。

今回は初回放送からあれこれとバラエティーに富んでいる。その中で、ちょっとジンときたのが、The Missing People Choir というグループ。イギリスでは毎年行方不明になっている若者が沢山いる。まだ10代から二十歳位の若者がある日突然姿を決して、家に戻ってこないまま十数年、、、何てケースが本当に多い。このクワイヤーはそんな行方不明の家族がいる人たちと、それを支えるチャリティーメンバーやサポートする人達が集まって作ったグループだそうだ。彼らの歌ったオリジナル曲、I Miss Youで会場の空気は一変する。何年も、何年も、帰らない我が子を探して、待って、「明日になれば見つかるかもしれない」と思い続けて生きてきた思いが美しい合唱になってメッセージを発する、、、

 

歌のバックに、もう20年以上も前にいなくなった人たちの写真が映し出される。これをきっかけに一人でも誰かが消息を知ることができたら••••
こういうのがイギリスの良いところ、っていうかこういう人達がいるから大抵はバカバカしくて笑っているBGTに価値があるんだ。

もう一人、こちらは15歳の女の子。ミルトン•キーンズから来たごくごく普通の黒人家庭の子。地味な色のセーター(ちょっと裂けてるのはファッションか?)にジーパン姿でステージに立つと、彼女の演目表を見ていたサイモンが「この歌を選んだのはどうして?」と聞いた。
私のヴォーカル力を発揮するのに一番良いと思ったので
世界中でトップクラスの大きな歌だよ
はい、、
そして歌い出したのがこれ、、、


会場は総立ち、そしてサイモンの腕がまっすぐにゴールデンブザーに伸びる。(このゴールデンブザーは各ジャッジが一度ずつ使えるもので、押された人はひとっ飛びにセミファイナル進出が決まる)

15歳だよ、、、もちろんBGTに出てくる若い子達の中にはちゃんとプロのレッスンを受けている子もいる。今までだってびっくりするような歌唱力を披露した子は何人かいたけれど、このSarahは、「教えてできるものではない何か」を持っている、、、こんな大人の歌を自分の歌にしてしまっているのがすごい。この子は楽しみ。このBGTに勝つかどうかじゃなくて、おそらくこの子はこれから誰かが(おそらくはサイモンが)育てて行くことになるだろう。 そんな将来性のある大きな才能の持ち主だ。

最初はいつもとんでもない勘違いみたいな人たちも多く出てくるのだけれど、今回は結構見ごたえのある人たちで編集された第一回だった。(この編集の仕方も毎週違って面白い)
第一回でゴールデンブザーが出たのはびっくりだけど、この後どんな人たちが登場することやら、、、 


寒い、、、
いえ、ただ気温が低いというだけではありません。なんと日曜日から一切ガスを使えずに、つまりはセントラルヒーティングもお湯もそしてガスクッカーも使えないという状態

何があったかというと、うちの彼が電気のヒュースボックスを変えようとしていた所、 十分注意はしていたはずなのに、生きたケーブルがネジを抜いた反動で跳ね戻り、真横にあったガスメーターのパイプに触れてしまったのだ、、、スパーク!そして吹き出す炎、、パニック!!

まあ、すぐに元栓を閉めて火を消したので大事には至らなかったものの、一瞬家が炎に包まれる光景が頭をよぎった。火は恐ろしいからねえ〜〜、、スパークしてパイプに穴があいてしまったしまったので、ガス漏れ確定だ。試しに彼がいろんな業務用のテープを巻いたりしてみたけれど、どうしても少量のガスが漏れているのが解る。 

我が家では彼がエンジニアなので、家に関することでは滅多に業者を呼ばない。電気関係はもちろん、ヒーターのエアロックだって、ボイラーの小さな故障もトイレのパイプも、全部彼がやってくれた。でもガスはやっぱりそうはいかない。ちゃんとガス専門の安全保障の資格を持ったエンジニアにやってもらわないといけないのだ

英国でのガスは、外から家のガスメーターに入る所まではNational Gridが責任を持つ。そしてメーターから出た部分から住居内の範囲は居住者の責任という事になっている。今回穴が空いたのはアウトレットパイプ、つまりガスメーターから出てくる部分のパイプなので、修理の責任は私達にある。それでも最初にNational Gridに電話したら1時間ちょっとでエンジニアが来てくれて、とりあえずガスもれの位置を確認して、今まではちょっとグラグラしていたメーターをきちんと固定してくれた。なにせ古〜い家(築120年)だから、最初にパイプが配管されたのが何時なのか想像もつかないし、第一、電気のヒューズボックスのすぐ隣にガスメーターがある方がおかしいのだよ••••

折しもここ数日のロンドンは日中でやっと2-3度、夜には連日マイナス5度になる。なんだってこんな寒い時に!!足には日本で購入した厚手のあったかソックス、何年か前に「代謝を良くする痩せパンツ」のうたい文句で買ってみたHot Shapersというサーマルなパンツ、その上に部屋着のパンツ、上半身はユニクロのヒートテックのタートルネックの上にカシミアのセーター、さらに以前母が送ってくれた日本のどてら(半纏丈)を着込んで完全装備

それが意外な事に、結構我慢できるものである。上記の完全武装でいればそれほど辛いということもない。一番寒いのはトイレ行く時か、、、、ただ、夜の11時を過ぎる頃からグングン気温が零下になって行くので、さすがに12時半頃には寝てしまいたくなる。朝起きて底冷えするのはちょっと辛いけれど、まあ出かけるまでの事だしね。

クッカーとオーヴンが使えないのはちょっと不便だ。でもレンジが使えるのと、卓上の電気コンロが1つある。以前すき焼きをしたくなった時、卓上ガスコンロが高かったので、あれこれ探して買ったやつだ。一つでもこれは役に立つ。火加減がガスと違って最初に熱くなるまでに時間がかかるけど。レンジでできるタイプの出来合いのディナーもスーパーには色々とあるし、まあ数日の事だからなんとかなりそう。

本当は最初に火を消した時は電気の方が心配だった。電気がなかったら本当に生活できないからね。朝も8時前まで真っ暗だし、テレビもマックも使えないし、携帯の充電さえできないわけで、、、、電気ケトルが使えないんじゃお茶も入れられない。とりあえず電気の方は彼が何とかしてくれたので、まあ料理とヒーターは不便だが、ここは着膨れしながら我慢しますわ、、、

それにしても昔はセントラルヒーティングだってなかったわけだし、そうやって考えたら、昔の人はなくてもちゃんと生活していたんだよね。「あるのが当たり前」の世の中に生まれたから不便に感じるだけで。でもやっぱりお風呂に入りたいよ〜〜
髪を洗うのもケトルで何度もお湯沸かして、それを少しずつ水でぬるくして使ってる。ああ、早くバブルたっぷりのお風呂に浸かりたい!!


 


今年初の芝居は笑えるドラマで外れる確率の低いもの、、ということで楽しみにしていたのが、ヤスミナ•レザの「Art」。

ところが思いっきり予定外だったのが、ロンドン地下鉄のストライキ!今回は地下鉄のチケットオフィスのクローズや駅のスタッフ削減に反対しての大ストライキで、なんとロンドン中心部は全ての駅が閉まるという大掛かりなもの。ロンドンでの芝居、ほとんどの開演時間は7時半だ。6時に北ロンドンで仕事を終えて、いつもなら7時前にはウェストエンドに出て、軽くサンドイッチとコーヒーをとる時間もあるのだが、今度ばかりはやばい!!

少しでも早く、、でも早退は不可能ということで、とりあえず5:55の電車(地下鉄ではない)に乗れるように少しだけ早く上がらせてもらう事にした。ところが いつもの終点駅は閉まっているため、電車はキングス•クロスへ。キングスクロスは主要駅なので、もう駅の周りはバス待ちの人々で凄い事になっている、、、

なんとかバスに乗ったはいいけれど、道が全く進まない。本来なら10分ほどの所まで30分かかったところで、思い切ってバスを降りて走る事にした、、、直線で約800m程。Waterloo bridgeにかかるところで丁度劇場に一番近いところまで行くバスが来たので、再び飛び乗る。この時すでに開演12分前、、、バス停からまたも走って劇場に文字通り飛び込んだのが、7:29だったよ

全く、、今の職場に移ってからこの11年、ストとは無関係の生活だったので、久しぶりにえらい目にあったもんだ、、、よく10年以上もウェストエンドで仕事してたよなあ〜〜〜

さて、芝居の話。このArtはレザ女史の20年ほど前の作品。実はロンドンでも長い間上演されていてオリヴィエ賞も取った作品なのだけれど、私は初演の時には見ていなかった。なんでだろう、、?あの頃はあまりコメディー芝居に興味なかったのかな?レザ女子の芝居は「God of carnage」を初めて観て大好きになったので、今回は年の初めに楽しい芝居を、、と思っていた。
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男3人の芝居。3人ともおじさん。そのうちの一人=サージ(原作はフランス語なのでセルジュだと思うけど、英語だとサージ) が白い背景に白い線が描かれているだけの絵を10000ポンドで買ったことから、15年来の友人だった3人に亀裂がはいってしまう。その聞いたこともない画家の白+白の絵を観て、そんなお金を出す価値があるか、芸術として認める価値があるか、そしてその価値観の違いを正直に言い合う事がどう友人関係に影響するのか。言葉で言い合ううちにどんどん深みにハマってしまう可笑しさが見事なセリフで展開する。

仲の良い友人というのは、何が基準なのだろう、、?意見の食い違いから議論になった時に、どこまで相手の意見を聞いて認める事ができるか、そしてその時に感情的になって相手を非難し始めたらどうなってしまうのか、、 サージに絵を見せられたマークは思わず笑ってしまう。「これ、、?これに、、金を払ったわけじゃないよな、、?」と。そしてさらには、「こんなクソに10000ポンドも出したのか?」と今度は嘲笑してしまう。芸術審美眼のセンスを傷つけられたサージは「お前は芸術センスがないし、時々高みから見下ろすような態度をとるよな!」とやり返してしまう。

マークからサージの絵の事を聞かされていたアイヴァン(これも言語だとイヴァンだと思う)はいざその絵を見せられると、マークが取ったような反応もできず、かといって賞賛もできず、ただ「うん、、、うん、、、」とうなづいてしまう。アイヴァンは結婚を控えているのだが、伯父の文房具店の仕事を始めたばかりな事もあり、式の準備にストレスが募っている。アイヴァンにも婚約者のキャサリンにも、其々実母と養母がいて、式の招待状をお互いの2人の母親に出す/出さないで大もめになっているのだ。ところが
絵の事でギクシャクしている所なので、サージとマークもアイヴァンに親身になってあげられない。

意見・価値観の違いを本音で言い合う事が、相手を認めて思いやる気持ちを無くしてしまうなら、友情とは何なのか?子供の仲直りはおじさん達にはできなくなっているのか、、、自分の意見が違う時、どの程度まで言えば良いものなのか、、?

休憩無しの90分。笑いながらも考えるところがあり、3人の俳優達も素晴らしかったよ。ただ、サージ役のRufus Sewell氏の声が掠れていた、、潰れたのか、今大流行りの風邪か、、? でも声は少し掠れていても演技に影響していないところが凄いなあ。普通、声が掠れてると芝居も弱くなるから私はダメなんだけど、今回はサージが風邪をひいているのか、という感じで見る事が出来た。

言語からの翻訳はお馴染みのクリストファー•ハンプトン氏だ。彼の翻訳もリズムがあって良いんだよね。特にアイヴァンが4人の母への招待状のことでもめているストレスを吐き出す時の長台詞は観客から拍手が出た。役者のセリフの技術もだけど、本の巧さ=リズムの良さもあっての拍手だった。

終わったのは9時過ぎ。さすがにこの頃には道も空いていたので、帰りのバスは普通に乗れた。遠回りだけど、家まで1本で帰れる電車駅まで出ると、30分に1本の電車が1分前に出たところだった、、!!何も食べてなかったので、駅構内のWasabiという日本食のTake away屋でおにぎりを2個買って次の電車を待つ。

長い一日だったよ、、、、


なんなのだろう、、、

日本でも最近はハロウィンに大騒ぎをするようになったとかで、去年は祭りの後の渋谷の惨状がニュースになっていたけれど、イギリスでここ数年に広まったのが Black Fridayというやつだ、、、 
そもそもイギリスにThanksgiving (収穫感謝祭)なんて風習は無い。これはアメリカでは毎年クリスマスくらい大切な日として、皆帰省して家族と食卓を囲んで迎えるというのは周知の事実だけれど、この後の金曜日がBlack Fridayと呼ばれる セールの日だ、なんてことはこの数年前まで皆知らなかったよ、、、


2年くらい前から何だか突然Black Fridayと呼ばれる大特価の日がやってきて、店内に押しかけた買い物客が大型テレビを取り合って殴り合いの喧嘩になったりしている映像がニュースで流れて、「なんなんだ、これは、、!?」と思ったものだ。それがなんとなく定着してきた様子。

そもそも私がイギリスに来た頃は、12月の25,26日はお店も全て閉まり、交通手段もなく、帰る家のない海外からの学生はクリスマスイヴの夕方から食料やドリンクを買い込んで誰かの所に集まり、27日までそこに篭って飲み食いする、、、というのがパターンだった。そしてクリスマスが終わると新年の馬鹿騒ぎ、1月に入ると恒例の冬のセールが始まった。そのうち少しずつ26日には開けるお店も出て来て、今では大型デパートでも26日からセールを開始するようになり、まあそれでも帰省してる人が多いなか、丸二日間こもらなくても26日には街の喧騒が感じられるようになった。

時代変われば、、というのは解るけど、本来の意味をなさずに金儲け部分だけを横取りみたいなブームってどうなのよ、、、と思う。それもだんだん欲が出たのか、最初はBlack Friday一日限りだった特価日がそのまま土日にもずれ込んで、Black Friday Weekendということになっている、、、?フライデーじゃ無いだろう!!と突っ込みたくなるのをこらえて、ともかく週末をやり過ごす。

そしたら今度は何、、??週が開けて携帯にメールに入ってるジャンクのほとんどがCyber Mondayとやらのこれまたセールらしいものの宣伝だ
サイバーマンデーって何??なんなの?

本当になんでこういう事になっていくのか、、クリスマスのプレゼントを探しながら、「あ、1月のセールになったらこれ買いたいな」と思いながら楽しみにしていたあの頃はどこへ行ったんだ??ちなみにイギリスではセール品として別に安物を仕入れて売るという事は認められていない。セールというのはあくまでも昨日まで店頭にあったものが値下げになるというのが基本だ

皮肉なことに、このブラックフライデーを嘲笑しながら見ているイギリス人の方が多いかもしれない。確かにテレビに映る、特価品の取り合いをして店中を埋め尽くしているのは、イギリスに住む外国人たちがほとんどだ。ある映像なんて、ここがイギリスとは解らないほど、見るからに移民の人たちばっかりなのがちょっと、、、、

ちなみに今年のブラックフライデー、なんとロンドン中心地では夕方の5時頃から大停電になってしまったのだった 今の時期はもう4時前には真っ暗になるイギリス。店側は仕事帰りの人達の買い物も見込んで意気揚々だったはず。それがウエストエンド全域で停電ですって!! その日の公演をキャンセルした劇場も多かったようだ。これぞ本当にBlack Fridayだわ、、、

セール商戦っていうのは最初に始めた者が勝ち、みたいなところがあるよね。そして誰かが始めたら、他もそれに対抗しないとビジネスで戦えない。でもなんだかイギリスらしく無いよ〜〜。
来年に入ると、いよいよEU抜けの交渉に入ることになるし、この先を考えるとイギリス経済に不安は大きい。確かに安売りが増えるというのは有難いことなのだけれど、ちょっと寂しい思いがするのは私だけじゃ無いはずだ


久しぶりでイギリス生活での話題を書いてみようか、、
以前は無料だったスーパーの袋が去年の秋からの法律で有料になった。大型店では一袋につき5ペンスがチャージされる事になり、以来、使い回しの袋を常時バッグに入れている。大型店の定義は従業員が250名以上いる企業が対象で、角のニュースエージェントなんかは今でも無料でくれるけれど、いわゆる「名のあるスーパー」は軒並み有料となった。 

最低で5pだけれど、各スーパーは大きさや強さによって5pから20pまで揃えていて、家族で1週間分の買い物をする人は丈夫で持ち易い袋を追加料金で買っている。私の場合は買い物の量や重さからいっても5Pのもので充分なのだが、それでもたまに重くなると持ち歩いている袋では足りずに買い足す事もある。

このスーパーの袋、一口に5Pといっても店によってその袋の質にはかなりの違いがあるように思う。面白いのは、格安スーパーの袋の方が、高級指向の店のものよりずっと丈夫で何度も使えたりするのだ。値段が安い上に袋も何度も使えるというのは嬉しい限り

ちょっとランク付けしてみると、中流階級をターゲットにしているWaitrose、M&S, Sainsbury's の中で、私が一番利用するのはWaitrose
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タウンセンターだけでなく職場の間の前にも小さな支店があるので一番利用する。クレジットカードも作ったし、割引がされるメンバースカードもあるので利用度は一番高い。メインの食料はここで調達する率が一番高いのだけれど、野菜はなんだか種類も少なくて質もイマイチ。それより実はここのバッグが一番弱くて薄くて、一度使ったら後はゴミ出しに使うくらいしか手が無いのだ。ペラペラだから、箱入りのもの(パイとかピザとか)を入れていると、角が切れてしまう事も・・・

労働階級スーパーのTesco, Morrionsは、Waitroseのものだけでは飽きてしまうので、特に職場近くの大型のMorrisonsはよく利用する。店舗が広くてなんでもあるけれどやっぱり野菜の質が今ひとつ。それでもお値段はWaitroseより少しお安いし、ちょっと珍しいものもある。(缶のSapporoビールとか)このMorrisons とTescoの袋はまあ5Pとしては丁度良いといったところか、、、2-3度使ってゴミ入れに。Tesco のカードはBAのマイレージになるので使いたいのだけれど、ちょっと場所が悪い。ショッピングセンターの中じゃないので、わざわざTescoに行くために方向をかえなくちゃいけないので、どうしても利用頻度が下がってしまう、、、

ドイツ系のスーパーで今一番人気なのがAldiLidlという二つのスーパー。よく比較されてライバルと呼ばれるこの二つは他と比べると格安のお値段で質も結構良いのでイギリスで人気だ。うちの近くにもLidlがあって、かなり良いお野菜が並び、店内ベーカリーで焼かれているパン類も豊富。ここのパンを買いに仕事が終わって駆けつける。何せすべてが他と比べると格段に安い。同じメーカーの同じ商品なのに、、だ。そしてここのバッグは星4つクラス!少し大きめだし、丈夫なので何度も使える。
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LidlとAldiに共通しているのはドイツ系というだけでなく、店内がなんとなく少し暗い。余計な飾りや華やかさを一切省いてその分商品が安い、という印象だ。初めはなんだか陰気な感じがして違和感だったのだけれど、慣れてみれば別に店内の雰囲気なんてどうでも良いという事に気づく。ただ、品揃えはWaitroseやMorrisons と少し違う。「いつものあれ」が無かったりするので、ここだけで買い物の全てを済ませるという事はあまりない。まずここで買えるものを買って、あとは他の店で揃える、という事になる。

さて、5pバッグの大賞は、なんといってもここでしょう。Sainsbury's。中流志向のスーパーで、大型店は本当に品揃えが豊富で海苔やお味噌、えのきやじめじ、練り梅干しなんかもあるのだけれど、残念ながら今の家からはちょっと不便。でも今年の春に家から5分の小型のスーパーが店を閉めた後に、Sainsbury'sのコンビニ版がオープンした。小さいけれど、「ちょっとあれが無い」という時に便利だし、家からは一番近いので、しょっちゅうではないけれど、買い足しが必要な時やタウンセンターまで歩きたく無いときに利用している。
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ここの5pバッグは他店の7P~10Pバッグに至適するくらいに丈夫で大きさもたっぷり。しかも横開きではないのでスマートに持ち易い。いかにもスーパーのバッグですという感じがしないので、一度この店に行くと袋をずっとバッグに入れて持ち歩くようになった。

今思うと、実は私が初めてロンドンに来た頃もスーパーのバッグは有料だった気がする。それがある時期から無料になって、それが当然と思っていたけれど、また時代は変わったという事か。袋はいつも最終的にはゴミ捨てに使ったいたけれど、確かに大量に残ってしまっていたのが、最近は無駄がない。

もちろんこちらでは、レジで他の店の袋を取り出しても全く意に介さないばかりか、見れば隣の人も同じ袋を出してたりして、、、Waitroseのレジで隣に並んだ人と「Sainsubury'sの袋が一番よね」なんて会話もよくする

小さな事のようでも毎日の買い物となるとあれこれ番付したくなってしまうのだ。

 


もうすっかりお馴染みになった新語=Brexit。(間違いなくイギリスの流行語大賞)23日に行われた国民投票で英国はEUから「離脱」するという結果がでてしまった
私もこの結果には驚いた。もちろん気持ちの上では「抜けちゃえ〜〜」とは思っていたけれど、冷静にいろんな角度で考えると「やっぱり僅差で残留が勝つかなあ〜」と思っていたので・・・

今回の結果は地域によって、そして年齢層によってはっきりと結果が分かれた。1975年のEU加盟の時から今までのイギリスを生きてきて「やっぱりこれは駄目だ」と離脱に回った高年齢層と、生まれたときからEUの一国としてのイギリスで育ってきてそれが当然と思っている若い世代。スコットランドと北アイルランドは圧倒的に残留派が主流で、イングランドではロンドンと地方でくっきりと票が分かれている

私には投票権はないので、この2ヶ月ずっと毎日投票に向けての両者のキャンペーンを見て来た。BBCのニュースでもやっぱりなんとなく残留寄りだなあ〜と感じたものだ。新聞各紙は最初は報道の平等性を保っていたものの、直前になって各紙が「私達はこっちを支持する」と表明して、これもまた面白かった。

キャンペーンのやり方としては、残留側は 地方の労働者達のレベルで説得しきれなかったのが敗北の原因だと思う。テレビでいくら立派なスーツを着た教養豊な人達が経済だの世界に於ける英国のパワーだのと言ったところで、別世界の事のようにしか感じられなかったのだろう。彼らにはこう言うべきだったのだ。
EUを出るという事は、ポンド価値が下がればホリデーに行くお金が今よりずっとかかるし、ビザだって必要になるでしょう。ヨーロッパ各地に飛んでいる格安航空会社だって路線を減らしたりあるいは無くなるかもしれません。£1-00で何でも買える激安ショップも、軒並み閉店するでしょうし、 関税がかかるようになるからフランスへ安いワインを買いに行くなんて事もできなくなります。

開票結果が出た途端に英ポンドが急落し、株式市場が大揺れになってるのを目の当たりにして、離脱に入れた事を後悔してる人がいるというのだから「あんたらは馬鹿か!?」と笑いたくなっちゃうよね。 はじめっからそう言ってたでしょうが!!毎日のニュースや討論会を観てなかったのかい!?

キャメロン首相は、10月をメドに首相の座を次の人にバトンタッチして、EUとの離脱条件の交渉に入るように 、と言っていた。彼の敗北スピーチはなかなか良かったよ。いさぎよく国民の意図を結果として受け止め、でも自分は残留を強く望んでいたのだから、EUとの離脱交渉はできない、という。当然だよね。彼が目指していたのは、EUの中で力を持つ英国だったのだ。シェンゲン協定にもユーロ通貨にも参加していなかった英国。そして残留の条件としてもっと独立した力を持てるように交渉して行きたかったのだ。それは100%今ある問題を解決はできないとしても、正しい方向性だったと思う。

ただ、やっぱり普段の生活レベルで決めた人達を納得させられなかったという事だ。生活レベル、それは移民が増えすぎて仕事が無い、あっても生活できない程の低賃金だったり、ファミリードクターに診てもらうのに2週間もアポがとれなかったり、外国人達の「英国のマナーを知らない」振る舞いだったり、移民が増えて子供を学校に入れられなかったり、、、という現実。 堪忍袋の緒が切れていた人達に、いくら世界経済を云々言っても伝わらない。

本当にEUを抜けてやっていくには、離脱交渉でどこまで英国がEUとの繋がりを保てるかが鍵だ。そのためには本当に力のあるリーダーが首相にならないとそれこそ世界の隅に追いやられた島国になってしまう。保守党は、EU投票では両派に分かれたものの、今後キャメロン氏の後任を決めるにあたっては、「こうなったらこの道でやるしかない」という思いの人達が両派から党首に立候補するようだ。一番候補は真っ先に首相に対抗して「離脱」を叫んだ前ロンドン市長の ジョンソン氏といわれているけれど、党内では「反ジョンソン派」も多数という事だからどうなるか、、、

それよりも笑っちゃうのが、この投票後に完全に崩壊状態になってる第一野党の労働党だ。EU投票では労働党はキャメロン氏の側について残留をキャンペーン。ところがこの結果になったものだから、党首のジェレミー・コービン氏に不信が集中。元々コービン氏は党首になった時点で、「まさか、、、」と思われたものだけれど、この2日間で影の内閣(Shadow Cabinet)の官僚がなんと18人も辞任してしまうという総崩れぶり。(イギリスでは第一野党はいつでも取って代われるように、正規の内閣と同様の大臣職を決めている。彼らは「影の内務相 」とか「影の金融相」と呼ばれるが党首は首相ではなく「Leader ot Opposition」と呼ばれる。 )明日にでも党首不信任を問う党内投票がありそうだ。

まあ、とにかくこの週末はほんとにBrexit に始まり、これがずっと続く、、、という事なのね。

ただ、水を差すようだけれど、実は国民投票の結果というのは本決まりではないのです。 

投票結果を議会が討議して決定して、初めて法的に有効になるわけで、極端に言えば「あまりにも僅差の結果だからこれを推したら国に混乱を招く」とかなんとかで議会がこの投票結果を無かった事にしてしまう事もできるわけです。国民投票の結果はまだ覆される可能性も残っているという事で、本当にこれからますます面白くなっていくイギリス。まあ、そうは言ってもこれを覆したりしたらそれこそ全国で暴動が起きるかも、、、やっぱりそれは無いかなあ〜〜
2-3ヶ月後にはどうなっている事やら・・・・ 


いやはや、なんだか先週末からいろんな事があるイギリスです

先週の金曜から日曜日まで、3日間に渡って繰り広げられたエリザベス女王の90歳のお祝い 。彼女の本当の誕生日は4月で、その時期にもお祝いがされ、ウィンザー城で盛大なセレブレーションイベントがあったのだが、女王には6月にもOfficial Birthdayというのがあって、今回は金曜日のSt.Paul大聖堂での礼拝に始まり、土曜日には馬車でのパレード、そして日曜日は盛大なストリートパーティーが催された
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バッキンガム宮殿から正面にまっすぐ続くThe Mall(ロンドンマラソンのゴールへの直線コースとしてもお馴染み) には女王がパロトンを勤める600ものチャリティー団体関係者を中心に1万人が参加。ロンドンだけでなく、英国各地でストリートパーティーが開かれたようで、ほぼ一日その様子をテレビ中継していた。

このストリートパーティーというのは、とってもイギリスらしい行事で、文字通り道にズラ〜〜っとテーブルを出して飲み食いするというもの
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これをいつ雨になるともしれないイギリスでやるのだから興味深い。この日曜日も朝から雨、、、The Mallでの参加者は其々にバスケットに入ったランチハンパーが配られ、この中身がなんとも豪華!!サーモンのテリーヌに始まって、4種のサンドイッチ、メインディッシュ、ミニケーキ、デザート、ポークパイ、、、とイギリス国産の材料を使ったハンパーは王室御用達のM&S(Marks & Spencer)の特別版だそうだ
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王室メンバーを人びとの視界から遮らないように、との事で傘の持ち込みは禁じられていたそうで、みんなビニールのポンチョをかぶってそれでも楽しそうなのがイギリス人なのだ、、、
幸いエリザベス女王とフィリップ殿下がオープンカーで出てきた時には雨は上がっていた!これも凄い目立つようにと配慮したらしい濃いピンクのお召し物の女王陛下は本当に嬉しそうだ。

4月から始まってまだ続く誕生日祝いを「これで12月になってもまだHappy birthdayが歌われていたらどうかしらね」とスピーチの最期にユーモアを交えておっしゃったけれど、90歳の陛下にとっては3日間続けての行事は本来なら大変だよね。丁度土曜日はフィリップ殿下の95歳の誕生日でもあった。お二人とも人の手も借りずに歩かれて、本当にこのまま100歳の誕生日をお祝いできるんじゃないかって気がしてくる。

週末にはフランスでEuro杯が始まって、こちらも連日の盛り上がり

イングランドはドロー発進だけれど、なんとさっそくロシアとイングランドのサポーターが暴動騒ぎを起こして、なんとも気が気じゃない雰囲気だ。開催国のフランスは半年前のテロからの緊張が続く中、警察や軍隊を導入して警備に当たっているというのに、これはまずいでしょう・・・イングランドVロシア戦の終わり近くでドーン!っていう音がしたのはテレビでも解ったから、一瞬「何の音!?」と思ったら、ロシアのサポーターがフレアーガンを打ち上げたらしい。その後はロシアのサポーターが柵を乗り越えてイングランド支持席に乱入して大混乱に、、、

まだ初戦だというのに、ロシアと共にイングランドチームも「これ以上暴動が起きるような事があったら失格にする」との警告を受けてしまい、監督のホジソン氏とキャプテンのルーニーが揃ってファンに「トラブルにかかわらないで」と呼びかける羽目になってしまったこんな事で選手達の集中力に水を差すなよ〜〜!!
大きな国際試合しかフットボールは観ないのだけれど、アイルランドのプレーが凄く開放的だったり、昨日のイタリアとベルギー戦では壮絶なボールの奪い合いが見られたりして、イングランドだけじゃなくて盛り上がる。開会式もとってもポップでフレンチだったし・・・

もう一つ、毎日のようにやってるのが、23日に行われるEU残留・離脱の国民投票に向けての討論番組だ
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もう毎日いろんな組み合わせで議員達がテレビに出ては大激論。スタジオには老若男女の観客が集まり、手を上げてはかなり辛辣な突っ込みを入れたり現実的な疑問をぶつけたりしているのだが、やっぱりこれがどうしても双方の言い分に決め手が無い。これはもう「どっちの道に賭けるか」という事なのだね。どっちに転んでも、政治家達が息巻いているような未来図はそのまま信用する事はできない。つまりは、「誰にも本当は良く解らない」という事なのだ

このままEUクラブに所属して部費を払いながらやっていくのか、独立した事務所で自己マネジメントしていくのか、という事だ。本来のイギリスらしいのは後者なんだけどねえ〜〜、、でも80年代以降生まれの世代には、もうそういうイギリスらしい独走的な個人主義気質は失われてしまっているようだし、、、
逆にいうと、それこそがアイデンティティーの喪失という事で、危機感を感じている人も多い、、

世論調査は互角のようで、でも今月に入ってからにわかに「離脱優勢」という声も出始めている。カメロン首相は思い切り焦っているのがモロ解りで、声を大にすればする程必死さが強調されて説得力が無くなっているようにも思える

まあ、あと10日はイギリスの夜テレビはユーロ杯とEU投票の話題で続くのだわ、、、、、

 

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