いつかは来ると分かっていた、エリザベス女王崩御の一報。
それにしても最期はあっという間だったのでさすがにショックは大きかった。
火曜日に、首相交代にあたって、ジョンソン氏とトラス新首相がバルモラル城に出向いて女王から承認を得た様子が伝えられ、衰えは見えるものの、にこやかな表情の女王の写真がニュースを飾ったばかりだった、まさかその2日後に亡くなるとは、、、、

悲しみというより、喪失感に見舞われている。大きな、大きな支えを失ったこの国全土がひしひしと感じている喪失感。なにがあっても、この国にエリザベス女王がいる限り、立ち直る底力を感じていた人は多いはずだ。それこそが今の英国を支えてきたと言っても良い。 70年、、、本当に人生を国に捧げた生涯だった。

エリザベス女王が愛されたのは、ただ在位期間の長い女王だというだけではない。おそらくはほとんどの人がその人柄、ユーモアのセンス、愛嬌のある笑顔、そしてどんな時にもポジティブに国民に寄り添う姿に敬意を持っているはずだ。 スキャンダルがあっても、災害に見舞われても、EUを離れても、新種のウィルスで世界中がパニックになっても、国を治める首相がバカでも、彼女がいれば大丈夫!と思わせてくれる存在だった。

この夏の戴冠70年を祝う行事が楽しく行われて本当に良かった!去年フィリップ殿下が亡くなってから、女王自身もどんどんお痩せになって、見るたびに少しずつ小さくなっていたので、「来年の70年祝賀は大丈夫か、、?」と密かに祈る気持ちでいたものだ。そしてイギリス国民は素敵な夏の大イベントを観ることができた。お出ましは少なかったけれど、バルコニーでにこやかに手を振るお姿に国中がお祭りだったよね、素敵な夏だった。本当に「Thank you Ma'am, for everything」と心から言いたい。

一大行事を終えて、恒例通りに夏の間をスコットランドのバルモラル城でゆっくりされて、「よくやりきった」と神様がおっしゃったのだろうか。 96歳、大往生といえる。
歳と共に痩せて小さくなっていくのは、いわゆる「老衰」の始まりだそうで、やっぱりここ2−3年でゆっくりと長い生涯の終わりに向かっていたのだろう。 病気ではなかったから、本当に最後はスルスルっと火が消えるように亡くなってしまったのではないかな。

本当に、お疲れ様でした。God save the Queenがこれからは歌詞も変わり、Prince charlesで親しまれた皇太子がThe Kingになる。考えてみたら、お金のコインもお札もそれから郵便切手も女王から新国王の顔に変わる。そして梯子式に繰り上がるので、ウィリアム王子は新たにPrince of Wales、そしてDuke of Cornwallも引き継ぎ、キャサリン妃はダイアナ妃以来のPrincess of Walesの称号をもらった。これはなかなか感慨深い。

チャールズ国王はもう73だから、おそらくは今からウィリイアムが担う役目が結構多くなるんじゃないかな。 長い間、「いつか国王になる日」に備えてきたチャールズ国王だから、彼なりに女王の後をしっかりと引き継いで、次のウィリアム皇太子に繋げていくことだろう。

新しい国王と新しい首相、わずか2日以内でこの国は歴史的な転換を迎えた。どうなるんだろうねえ〜〜Covidもまだ無くなったわけじゃないし、この冬に向けて新政府がどんな対策をとるか、、、
大丈夫なのか。イギリス、、!!??