いや〜〜!フィギュアのGPFが凄い凄い!!
男子は4Lzを綺麗に飛ぶ選手が何人も出てきたし、女子も4回転争いになって、本当に2年前を考えてみると別の次元に飛び込んできた感じ。この流れの速さが凄い、、、、ソチオリンピックと平昌とでは、メダルを取るのに必要な技術に差がなかったのと比べると、平昌と次の北京のオリンピックでは、優勝争いに必要な技術が格段に違ってくる。 

男子はやっぱり羽生選手とネイサン選手の一騎討ちだった。これは予想通りだったけれど、いや〜〜、凄まじい戦いでしたわ! ネイサンの4回転ジャンプの完成度は本当に完璧に近い。ミスがほとんど無いのが彼の強みでもある。それにしても、ネイサンのPCSはちょっと高すぎたような気もするなあ〜〜。私はネイサンの完成度の高いプログラムは素晴らしいと思うけれど、PCSに関してはあそこまでの評価??と思っている。今年からは、演技の中で転倒やそれに値するような(手をつくとかバランスを崩してステップするとか) エラーがあると、PCSが下げられるという厳しいルールになったから、フリーの羽生選手のPCSが思ったより出なかったのはそういうことなんだろうけれど。でも失敗がなかったにしてもネイサンのパフォーマンスで10点つけたジャッジはどうかなあ〜〜??、、、、、

今年の大収穫はフランスのケヴィン•エイモズ選手だ。去年もいたのは覚えているし、フランス人独特の感受性の高い演技のスケーターだから私は好きだな、くらいに思ったけれど、一年でここまで伸びてくるとは、、、!!フランス大会で(グルノーブルは彼のトレーニングの地元でもあった)素晴らしい演技だったから、「おお〜〜!」と思ったけれど、今回のファイナルでもきっちり決めて、これはまぐれじゃなくて素晴らしい成長ぶりだと確信した。スケーティングも滑らかだし、芝居心もフランス人らしい愛嬌もある。彼も160cmしかないんだね。宇野昌磨選手と良い勝負かな。彼はこれからも伸びてくる!私の予見ははほとんど当たる。

ロシア3娘は文字通りの活躍で、これまた、私が以前に思った通り、この3人の中ならコストルナヤちゃんだと思っていたらやっぱりね。この3人はまだ確定していない、次の2年の間で誰が残るかだ。一番不安なのはシェルバコワ選手。あの体で次の2年がどうなるのか、、、、今だって拒食症かもしれないね。疲労骨折の心配も。体の変化に対応できるかどうか。トウルソワ選手もそうだ。まだ子供の体だけれど、すでに大人並みの筋肉がついている。今後の体型変化でジャンプに大きな影響が出るかもしれない。

体型変化といえば、かわいそうなくらいだったのがザギトワ選手。2年前は敵無しで全ての頂点を手に入れた彼女とは別人のような体になった。もちろん美しい。それは素敵なのだけれど、すでにロシアおばさんの体型に近づいているような気がして、ちょっと目を覆いたくなった。明らかに体が重そうで、かつてはキレが良かったジャンプも尽くダウングレードされてしまった。 何よりも目に光が無いのが一番気になった。どうやって戦えば良いのかすっかり見失っている感じ。精神的には宇野昌磨くんより危ないかもしれない。

紀平梨香ちゃんも4回転を入れてくる準備ができているようだし、これから後半戦に向けてますます面白くなるね。もしかすると、ロシア3人娘は来年春の世界選手権の頃にはもう差が出始めるかもしれないしね。成長期をどう克服するか。22歳のリーザ姉さんが4回転を降りたというのも楽しみだ。日本の選手達もどう対応してくるんだろうか。去年はちょっと影が薄かった樋口新葉選手も次の全日本は地元の東京だから頑張って欲しい。

ペアとダンスは私の一番推し、スイ•ハン組とギャビー&ギョームが勝ってくれた。ハン君のジャンプがダウングレードされて冷や冷やしたけれど、、、そういえば高橋の大ちゃんは来年からのアイスダンスの準備と最後のシングル全日本とで大丈夫だろうか。まあ、今は全日本に集中してるんだろうけれど。もう一度国際大会で完成したプログラムを見せてくれてもよかったのにね。彼は素晴らしいダンサーだけれど、アイスダンスの基本はボールルームダンス(社交ダンス)だ。その点がちょっと気になるなあ〜〜大丈夫なのか??

ロシア杯でなんとか気持ちを取り直した感じの宇野昌磨選手、今はまたスイスのランビエール先生のところみたいだけれど、全日本が近いからもうすぐ戻ってくるのかな。コーチ契約がどうなるのかはわからないけれど、全日本は大事だ。ジュニア勢が物凄い勢いあるからね、佐藤駿君と鍵山優真君。ウカウカしてると全日本の表彰台は羽生選手とジュニア二人なんてことにもなりかねない。(ここはロシアか、、、?)

そういえば今回のISUのストリーミングには解説が入っていて、なんと!クリス(Chris Howarth)氏の声が聞こえてきたのでびっくり!いつもはイギリスのユーロスポーツの解説なのだけれど、今年はユーロスポーツが放映権を無くしたからなのかな。ジュニアの男子を見ていたら、彼ともう一人の解説の人が表彰式の時に昌磨君について話していた。「彼のジャンプは自己流で習得して、それは凄いのだけれど力を使いすぎて跳んでいる。今はもうどれだけエネルギーを使わずに飛ぶテクニックを身に付けるかという時代になっているから、彼もその技術を習得しないと」みたいなこと。厳しいけれど現実的な意見です。クリスはシカゴのグラシアアイスアリーナのマネージャーもしているから、何度も合宿に行った昌磨君の事を個人的にも知っているしね。そういえばコーチ達と離れてからグラシアには行ってないみたいだけれど、ジャンプコーチとは考えてないのかな。ちなみに彼らは昌磨君とステファンコーチの組み合わせを「天国の仲人じゃないか」とも言っていた。素晴らしいケミストリーなんじゃないかと、、、、

来年の世界選手権が楽しみだわ〜〜!!そのためにはまず国内戦。最多でも各国の枠は3つ。まあ、アリーナが鬱っぽくなるのも解る気はする。世界選手権の代表になれない可能性が高いのだから。ロシアのナショナルは男子も接戦だろうし、可哀想なくらい厳しいね。北京の頃にはどんな勢力図になってるんだろう?羽生選手はこのプログラムに4Aを入れられたら最期、と思ってるんだろうか、、、?

男子だって体型変化は大きいよね。ボーヤンが去年からパッとしなくなったのも関係あるかもしれないし、昌磨君も平昌の頃から目に見えて体型が変わってる。肩幅も広くなったし腰回りも大きくなって、やっぱりジャンプに影響するのは必須だ。二人とも21-22歳、羽生選手だってその年齢で大怪我をしてしまった。今のネイサンは絶好調だけれど、(おっさん顔の割には)実はまだ二十歳だ、これからの1−2年で何が来るかわからない。

つらつらと書いてしまったが、やっぱり長くフィギュアを応援していると、今いる選手というのが後どれくらい戦っていくのか、というのを常に考えてしまう。フィギュアの選手生命は短い。浅田真央さんのように10年もトップでいられるというのは例外に近い。だからこそ、ジュニアの台頭が楽しみだ。昔はジュニアの選手なんて見る機会もなかったけれど、今はネットがあるから若い才能が伸びていくのをゆっくり応援できる時代になった。これから北京までの間にどうなっていくのやら、、、