3月も半ば過ぎたというのに、週末は2日間雪!だった、、、!!
やっと今日は太陽が出て、室内から外を見る限りでは春のような日差しの良いお天気なのだが、、、 実は気温は1度程で風がビュビューと吹き止まない。なんという寒さ!
3月でこんな気候というのは初めてだ。そういえばまだ私が小学生の頃、東京に「3月の大雪」が降った事があったっけ。あの時以来かなあ〜。それでもあの時だってもっと3月初めだったと思うけどね〜

オリンピックも終わって、パラリンピックが始まってるけれど、やっぱりこちらの方は放映が少ない。なぜかいつもテレビをつけると車椅子カーリング。こちらはスウィープは無いのね。

さて、とても評価が高かったので急遽観てきた芝居。「Beginning
パーティーが終わった後、知り合ったばかりの、なんとなく惹かれあった40近い男女が、初めての出会いの会話から少しずつ二人の関係を初めていきそうなところまで、深夜から明け方までの会話劇だ。

出演者はローラとダニーの二人だけだ。ローラのフラットで週末パーティーが終わった所。直接の知り合いではなく、ローラの友人の友達としてパーティーにやってきたダニーは初めて会った彼女に惹かれて、みんなが帰っていくのになんとなく最後まで残ってしまう。壁の時計は夜中の2時半を指している。「タクシーを呼ぼうか」と言うローラと、なんとなくこのまま別れてしまいたくなくて、たわいのない話を続けようとするダニー。
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そしてローラの方も、まだよく知らないダニーに何かを感じて別れがたく思って話し続ける。二人はティーンエイジャーではない。ダニーには別れた妻と娘がおり、ローラにもそれなりの過去があって今は一人でいる。そんな二人がお互いに探りながら、迷いながら、でも何かを始めたくて、ぎこちなく会話を続けていく。若い時のように、「パーティーの勢いでワーっと盛り上がって一夜限りを楽しんで終わり!」と言うようなエネルギーはもうない、、、でも誰かと新しい関係を始めたくて、でもそれが良いのかどうか迷い、踏み込む勇気が絞り出せない。

大人二人のとてもぎこちなくて、とても正直な会話が続く。

ベッドに行かない?
その後は?
一緒に眠るの。
朝になったら?
、、、、朝ごはん食べに行こうか
それから、、、?
、、、、
「じゃあね!」って別れてもう2度と会わないってか?
、、、そうじゃなくて、、、、


もう若くないから、慎重になってしまう。でもお互いに惹かれている。今の波風立たない毎日を変えるのは怖い。そんな葛藤が不器用な会話になり、またはやけっぱちな大胆さになって夜が老けていく。少しずつ自分たちの事を語る中に、普通の30 somethingの人生が垣間見えて、時にユーモラスにそしてシリアスに語り合う。

部屋の時計が4時になる頃、二人はフィッシュフィンガーサンドイッチを食べ、そのまま一緒に眠って明日の朝食を一緒に食べることにする、、、、迷いに迷った会話の後に、やっと見えてきた二人の「始まり=Beginning」
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とてもデリケートな会話シーンの連続で、二人だけで1時間40分の会話劇を持たせるのは大変だ。最初は「いい大人が何をもたもたやってるんだ、、」と思いながら観ているのだけれど、いや、大人だから勢いで恋愛を始められないのが現実なのだ。過去のこと、今の自分の生活、そしてこれを変えてしまうだろうこれからの事、新しい恋愛を始めたいのに戸惑ってしまう二人。

新しい人に出会ったとき、これから二人がどうなっていくのか、その関係を始める事が正しいのか、すぐには解らないし決められない。どこにでもいる、平凡な普通の男女の心境だ。

場面や状況に展開はないし、ただ部屋の中で話しているだけの設定なので、役者たちの正直な演技だけが頼りだ。でも飽きる事なく、なんとなく「わかるなあ〜」と思いながら時間が過ぎていく。最後には「頑張れ!一歩踏み出せ!」と応援してしまっていた。

今回のAmbassadars Theatreはもしかしたら私は初めてだったかも、、、、?30年以上ロンドンで芝居を観ているというのに、まだ来ていない劇場があったのか、それとも、もうずっと前に来たのを忘れていたか、、、? (実は他にも私が一度も行っていない劇場がこの隣で、66年のロングランを続けるアガサ・クリスティーの「Mouse Trap」をやっているSt. Martins Theatreだ。)

派手さはないけれど、とても共感できる大人の恋愛へのBeginning。小劇場でも良いかもしれないね。スタジオみたいな空間でも良い芝居になるかも。小さな短編小説を読んだような気分にさせられた。