また陸上?、、、と思わずテレビを観てみると、今は陸上の欧州選手権(Europian championship)が始まっている。つい2週間前はスコットランドのグラスゴーで開かれていた英連邦競技会(Commonwealth Games)で盛り上がっていたばかりなので、なんだかこの夏は2年前のオリンピックの乗りが再来した感じだ。もちろん規模的には違うのだけれど。

4年に一度、世界中からトップアスリート達が集まるオリンピックはなんといってもすべての選手達の大きな夢な事は違いない。でもそこまでの道は本当に厳しく、メダルを取る事はおろか、出場権を手にするだけでも人生のすべてがかかっていると言ってもいいのだろう。英連邦は旧大英帝国に属していた世界中の国々が、(今でも英国王・女王を元首とする国と独立主権を持つ国の両方)集まって作られた国家連合だ。アメリカやアイルランドは加盟していないが、それでもこのコモンウェルス・ゲームの参加国は71カ国にも及ぶ。

コモンウェルスゲームの面白いところは、カナダ、オーストラリア、アフリカ各国やアジア諸国と世界中の大小の国が参加していて、オリンピックメダリストももちろんの事、オリンピック代表には惜しくも選ばれ損なったクラスの選手達も多いところだ。

ちなみにイギリスは、イングランド、北アイルランド、スコットランド、ウェールズに分かれて参加しており、そしてなぜか法的には英連邦に属していないはずのマン島(Isle of Man)までが独自に参加している・・・ 今回は開催がグラスゴーだった事もあり、スコットランドの選手達も大奮闘していた

スコットランドといえば、9月には大きな国民投票が行われる。
スコットランドが英国から独立する事に同意するか?」という、独立への第一歩を国民に問いかける投票だ。

スコットランドは昔から独自の王を持った長い歴史のある国だった。1707年にイングランド王国と統一して以来、事実上ブリテンという名の元にイングランドに吸収合併されたような形だった。1999年には独自のスコットランド議会が再開され、税率や一部の法律を独自に設定できるようになっている。今でもスコットランド意識は高く、スコットランド出身の人は自分を決してEnglishとは言わない。イギリスで、英国人はみんなEnglishだと思っていると即座に否定される。

そんな国民調査を前にして盛り上がったコモンウェルス、青地に白のSt.Andrew Crossの旗を誇らしげに掲げ、今回獲得したメダル数は過去最高の53個。競技開催中は私も「これは来月の投票に拍車がかかるかもなあ〜〜」と思ったものだ。
ちなみに2年前のオリンピックの追い風か、今回はイングランドがオーストラリアやカナダを抑えてトップ、174ものメダルをさらった。28年ぶりらしい。

私の旧同僚に、ご主人がフェンシングの選手だった人がいる。かなりのレベルでオリンピック出場を目指していたのだけれど、惜しいところで代表権を逃してしまった。でもその彼もコモンウェルスゲームには2度出場して、見事に銀メダル/銅メダルを獲得し、メダルを見せてもらった事がある。これはイギリスがイングランドやスコットランドに分かれて参加しているからで、グレートブリテンの代表には惜しくももれても、イングランド代表には選ばれたからだ。きっとそんな選手達が世界中に沢山いるのだろう。英連邦の選手達にとってはオリンピックに次ぐメダルの、または参加のチャンスでもあるのだ

英国でもなくEUにも加盟していないマン島がなんで参加しているのかはよく解らないけれど、マン島の選手達にとっては大きな舞台に出場する絶好の機会なのだろう。

スコットランドの独立に関してはまだまだ先の道のりは長いし、現実には懐疑的な意見も多い。盛り上がった勢いで長い将来を見誤る事の無いように投票していただきたいものだ。ちなみに前首相のブレアー氏もブラウン氏もスコッツだ。他にも各分野でトップクラスの位置にいるスコッツの人たちは沢山いる。もし本当に独立国になったら英国全体が大変な事になってしまうかも・・・・

第一、国旗だって変えなくちゃいけなくなるよね。英国の国旗(ユニオンフラッグ)が変わってしまう!! さらにはユニオンジャックを国旗の一部に入れている他のコモンウェルスの国だって国旗を変えなくちゃいけなくなるよ・・・??

コモンウェルスの勢いで始まった欧州選手権、またまた毎日テレビで陸上競技が繰り広げられている。夏はやっぱりスポーツの音がいいね。日本でいうなら、テレビから聞こえる甲子園の野球の音、といったところか

コモンウェルスゲームの次にはおなじみのエジンバラ・フェスティバルが始まったスコットランド。またまた世界中から人が集まるお祭りの幕開けだ。

スコットランドよ、どこへ行く・・・・