東京オリンピック開催が晴れて決まった!
前評判は判断難しく、とりわけこっちのニュース関係はあくまでも公平に利点と問題点を常についていたし、その為どうしても福島の汚染についての懸念も避けられない状態だったから、最期まで3都市(東京、イスタンブール、マドリッド)のどこになるかは解らなかった。個人的にはつい数日前にも福島の汚染水の事がニュースになっていたので、「やっぱりまずいかなあ〜〜??」くらいに思っていたのだけれど、IOC会長の口からTokyoの名が出た時はやっぱり万歳してしまった・・・

オリンピック開催という大事業が国にもたらす利点と問題点はどちらも尽きない。選手村の施設を建設するならどうして今だに家に戻れない福島の人達の為に建てないのか、空気や水の汚染が確実にストップできる方法などあり得ない事くらい誰でも解る。経済的に立て直し状態の今の日本を考えると否定的な意見が飛び交うのも無理は無い。

2005年の7月6日、2012年のオリンピック開催地がロンドンに決まって街中から歓声が上がった。私も職場のラジオで聞いていて、その場にいたお客さん達と喜び合ったのを覚えている。その日のニュースでは、決定した瞬間の映像が、デヴィッド・ベッカム氏はじめオリンピック招致に奔走した人々の笑顔と共に何度も繰り返して画面に現れ、当然数日はこの話題で盛り上がるはずだった。ところが・・・

一夜明けた7月7日の朝、天地が一変する出来事がロンドンを襲った。地下鉄/バス同時多発テロだ。ラッシュアワーを狙ってロンドン数カ所で自爆テロが相次ぎ、街中が阿鼻叫喚に陥った朝・・・多発とあって混乱する情報と救助活動、前日の喜びはどこへやら、イギリスが(ロンドンが)まだまだアルカイーダのテロ標的である事を改めてつきつけられた。当然「オリンピックは大丈夫なのか・・・?」という思いもよぎる。

さらにそれから数年後には英国は60年代以来の大不況に陥る。うなぎ登りの失業率、それでも増え続ける東欧圏からの移住者、ロンドンの街は見回しただけでもなんだか廃れて行った感じがした。それと平行して、オリンピックの為にと新設あるいは改築される建築物で街中が工事中状態だった。12年が近づくにつれて工事の遅れや資金の超過等が問題視され「おいおい、本当に間に合うのか〜〜??」という声がちらほら、、、もちろんセキュリティーに関しては言うに及ばず。(今だから言うけど、2011年にオサマ・ビン・ラディンが始末されたのは本当によくできたタイミングだと思うのよ。リーダーが死んで1年じゃ大きな報復テロはまだできないからね・・・

それでも去年の夏はちゃんとオリンピック/パラリンピックが開催され、やっぱりフタを開けたら国中が盛り上がった良い夏だった。(その直前にエリザベス女王の在位60周年という、これまたオリンピック以上の盛り上がりがあったせいもあるかもしれないのだけれど)スポーツを通しての感動は言葉では表せないものがある。毎日街中のテレビやラジオからコンスタントに聞こえていた歓声のワ〜〜!という音そのものが街の音になっていた。新しい英雄達に沸き、歓声と拍手は自国だけでなくすべての国、競技、選手達に送られた。オリンピックの空気というのは何物とも違うものがあった

一時の夢だったのかもしれない。実際にはオリンピック時期を見越して期待された経済的収入はずっと少なかった。オリンピックは盛り上がっているものの、いわゆるそれ以外の観光地が閑散としてしまい、レストランや土産物での収入はかなりマイナスになった。フレンドリーな笑顔と親切な援助で世界中から称賛されたボランティアの人達も、その無収入の仕事は一時期だけのもので、実際には失業者の数は相変わらず上がり続けた。ただでさえキツいのに、オリンピックに向けて増税された私たちの生活は街が盛り上がっているからといって変わらない。

ましてやロンドン以外の地方の人達にとってはどうだったのだろう・・・?地元じゃない限り(距離で考えれば)、例えばスコットランドの人達にしてみれば、オリンピックがロンドンだってオランダだって北欧だって同じ事だ。地元で実際にあの特別な空気を肌で感じられた私たちにとっては「良い夏」だったけれど、本当に英国民全体がそう感じていただろうか・・・?

7年後の東京オリンピック、まだこれからだよね。7年の間に何があるか解らないんだもの。富士山が噴火しちゃったらどうするのよ それでも今まで「やっぱりオリンピックを開催出来ません」と言って中止になったのは戦争時を除いては一度もないのだから、その時になれば思い切り盛り上がってみんなが一夏の夢に酔うのだろう
日本の事だもの、お金(現金)がド〜ンとあるなら(猪瀬都知事談)大丈夫さ、、なんてね!