最近はちょっと日本のドラマから離れていた。それでも「あまちゃん」は始まってからずっと観てるけど・・・
それというのも私のMacがいよいよ古くて、もういろんなアプリケーションもアップデートできない状態になってきてしまっている。メインブラウザーとして使ってるFirefoxもこのHDが古過ぎてこれ以上アップデートできなくて、セキュリティーが危ないらしい。(という警告が度々出る)日本のドラマをネットで観ようとすると、もう遅くて遅くてまともに動画が観られないよ〜〜!!

という訳で動画は結構観づらくなってしまっているのだが、WOWOWドラマでまた三上博史さんが出るというので「震える牛」を観ている。WOWOWのドラマはいつもとても見ごたえがある。社会問題を扱うドラマは、内容的にスポンサーがらみで作り難いものだが、有料チャンネルの特権で、スポンサーや視聴率を気にせずにかなり切り込んだドラマをいつも提供してくれる

10年程前だったか、里帰りした時の事。一人で銀座をブラブラと歩いていた時(銀ブラでございます〜!)数寄屋橋の交差点の所に献血車が出ていた。日本では昔からよく見かける光景だが、私は一度も献血をした事がない。別に嫌だったわけでもないし、それなりに興味はあったのだけれど、日本に居た頃はとにかく忙しくてそんな事まで自分の時間を裂く余裕が無かったというのが本音だ。元気の良い若者に「献血にご協力頂いておりま〜す、いかがですか?と声をかけられた。一度もした事ない、と答えると「ではこの機会に是非!」と目を輝かせて誘われる。私は日本での保険が無いし、そのあたりがどうなのと思って「海外在住なので保険とか無いんですよね」と言うと、まあそこは話の流れで「海外はどちらですか?」となる・・・

「イギリスです」と答えると、一瞬「えッ、、」と引いた感じで、今度はちょっと慎重に尋ねられた。「○○年から××年まで(詳しくは忘れた)の間に英国にいらっしゃいましたか?」
私はもう10年以上(その当時)ずっとイギリス生活だと答えると、今度はとてもすまなそうに「申し訳ございません、その期間に英国に滞在された方は献血いただけないんですよね」と言う。今度はこっちがビックリだ何で?何でイギリスに居た人間が日本で献血出来ないんだ

実はこれは90年代にイギリスを中心にヨーロッパで問題になった狂牛病(BSE)の為だという。流石は日本!!こういう事に対する過剰防衛は素早く行き届いてるよね。(数年前の鳥インフル騒ぎもそうだったよ)確かにイギリスで一時期狂牛病は大問題になった。あちこちで発症例がみられ、結果的に4百万頭以上の家畜が処分/焼却された。殺された牛達が中世の魔女よろしく火にかけられて焼かれている無惨な写真が新聞の一面に出たのを見た衝撃は忘れない

それにしてもこの一定期間中にイギリスに滞在した人は献血ダメというのは、今でもそうらしい。ただ、以前は数日の旅行でもダメだったのが今は「1ヶ月以上滞在した人」に緩和されたらしい・・・(それを緩和とあえて言うならば)

今回のドラマ「震える牛」はタイトルからして「ああ狂牛病の事だな」と解る。原作は私は読んでいないけれど、本格社会派ミステリーという事で高い評価を得たようだ。事の発端は5年前の殺人事件の見直しという事が食品偽装と絡まって、おそらくはこれからもっと中核の震える牛の事実に繋がっていくのだろう。実は奇妙な事にこの題材はまたしても今のイギリスにタイムリーにヒットしている

というのも、つい2ヶ月程前にイギリスの各地で、ビーフ100%と表示された冷凍/調理済み食品(ハンバーグやラザニア等)の肉から馬のDNAが検出されて大騒ぎになった。ひとつが見つかると後から後から発覚して、1ー2週間の間に名のあるスーパーのほとんどが巻き込まれた。出荷元は東欧のどこぞの牧場らしいというあたりまでは報道されたが、それ以降どうなったのかトンと聞かない。報道された限りでは出て来たのは馬のDNAだけであくまでもビーフ100%という事なのに商品表示を偽ったという事で問題になったのだが、このドラマ「震える牛」を観ていると本当にそれだけだったのか、、、と疑問が沸いて来る

馬肉は食べられるのだから表示偽装だけならまだ許せるとして、ドラマのミートボックスみたいに腐りかけの肉やネズミの肉なんか入ってたら・・・と思うとゾッとする 一時期は毎日新聞に何らかのニュースになっていたのに、今ではもう誰も何も言わない、、、どこからの肉だったのか、どのメーカーの食品に入っていたのか、それらの商品は今はどうなってるのか・・・???どこかで田川刑事や鶴田記者のように今でも執拗に追ってる人はいるのだろうか??(疑わしいなあ〜〜〜)

賞味期限にしても、こっちで日本食のスーパーに行くと袋に英語解説のラベルが上から貼られていたりする。Best Beforeの日付もシールをはがすと違っていたり、、、という事もあった。どこまでが本当に「大丈夫」な範囲なのかは私達には知る由もない。

このドラマは全5回という事なので既に後半に入っている。う〜ん、私の推測ではなんだか味方のような顔をした佐野史郎さん演じる捜査一課長がなんだか怪しいなあ〜〜〜。「情報は俺にだけ報告すればいい」なんて言ってるけど、逆にいえば一手に集めた情報を一握りで潰す事もできるわけで・・・

三上博史という役者を観たい場合、まっすぐで等身大な役というのは実はそれほど面白くはないのだけれど、下町ロケットの社長役も実直でよかったし、今回の三上さんもドラマの中心にちゃんと座ってる。実は小林薫さんも私は結構好きなのだ。初めて小林さんを観たのは昔々、今の都庁のある新宿西口がまだ空き地で状況劇場の赤テントでだった。その後メジャーな仕事をするようになったけれど、やっぱり良い味だしてるなあ、と新ためて思う。三上さんとは役者としてタイプが違うけれど、まっすぐな田川の視線と裏のある滝沢の陰のある演技のミスマッチが巧く生きてる。

原作は読まずにドラマだけで観ているので、ストーリーがどれだけ原作通りなのかは解らないけれど、最期にどこまでもっていくのだろう??真実は暴かれるのか、知らないほうが良い世の中に巻かれるのか
これを観てると出来合いの食品は買いたくなくなる・・・やっぱり食材は自分で買って一から料理するのが一番だよね。