先週行われたフィギュアスケートの世界選手権、録画していたのをやっと観た

一度に全部観るのは結構骨折りなので、ここは飛ばして男子と女子のシングルだけをまず鑑賞。結果は既に知っていたのでドキドキしないで観られる。グランプリシリーズや4大陸では今年の日本勢は男女とも「強いぞ!」と思ったし、世界選手権はレベル高いと期待していた。男子は、「4回転を綺麗に決めてメダルの可能性、優勝には4回転2つ」と思っていたので、激戦になるとは思っていたけれど、なかなか興味深い結果でした。

2位になったカザクスタンの選手、まだ19歳という事だけれど、正確で美しいスケートは、これから絶対来るね、、スピンもステップも軸がしっかりしてるし、スケーティングの滑らかさとジャンプの力強さは、これから20代にもっともっとキャラクターの幅を広げていける、、、長身で細身の羽生選手とは違ったタイプのすごい選手になりそうだわ、、、
羽生選手の悲愴なまでのフリーの演技で来年度の出場枠3を死守した日本チーム、これからの1年でももっと激戦になりそうだね

羽生選手の演技をリンクサイドで見守るブライアン・オーサーコーチの美しいアラベスク
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往年のハンサムな現役時代を思い出すと可笑しいやらちょっと悲しいやら・・・

ところでこのEurosportsの解説、いつも元スケート選手のお二人、Chris Howarth、Nicky Slater両氏がコメンタリーをしているのだけれど、この解説の上手さは日本の番組を担当する人達にも見習って欲しい。見ている人が今何が起こったのかちゃんと理解できるようにコメントしてくれる。「期待を一身に背負っての登場です」みたいな余計な事は言わない。何が良いのか、何が減点になるのか見ながら把握できる。

浅田選手のフリーの3回転半で、着地が前向きになってしまっておぼつかない着氷だった。「ン?失敗、、?」と思うとすかさず「これはオーバーローテーションで前向きに着氷してしまったようなので、3回転半の基礎点はつくはず、でも両足着氷っぽいな、、、」と解説が入る。基礎点がもらえるかどうかが採点に大きく影響するという事を即座に解らせてくれる。(実際の採点は彼が言った通りだった)。高橋選手のフリーでも、技術的にはジャンプの失敗が目立ってしまった中で、「でもジャンプや技術のエレメントを全部取り除いてスケーティングだけを見てみると、これは素晴らしいスケートだったから、2つ目の点数は技術点よりずっと高いはずだ」とのコメントで、これもその通りの採点だった

聞き慣れた声なのにいつも二人での解説なので、どちらの声がどちらなのが解らないのだけれど、多分少し声高でいつもすかさず技術解説を入れてくれる声の人がニッキーさんだと思う。彼の解説には本当に素敵な形容詞が沢山並ぶ。スケート解説でよく使われる英単語で、beautiful, wonderful, brilliant, fantastic 等はありふれているけれど、ちょっと耳に残った解説者の褒め言葉を並べてみよう。

very well-controlled
acurately executed
precise
powerful,
これらは技術に対して使われている。どんなに凄いか、素敵かを表現するとなるともうあれもこれもと言葉を尽くす

graceful,   amazing, 
astonishing,   dazzling, 
breathtaking,   mesmerising, 
stunning,  mind-blowing, 
Superb,  exceptional,
exquisite,


高橋大輔選手が出て来るとニッキーさんはmesmerising とかexquisiteとかをよく使う。見た目の素晴らしさと同時に自分の気持ちにどう影響するかを表す単語だ。ジャンプ等の失敗にも関わらず演技終了後には
He is a delight to watch!」「 I couln't take my eyes off」なんて言ってくれる。グランプリファイナルの時には「The most exciting skater in the world」とも言ってたなあ〜〜。高橋選手が出て来るとニッキーさんの声はさらに1ー2音高くなるので彼がどんなに高橋選手のファンか、聞いてて解ってしまう。

ちなみに羽生選手の渾身のフリーをこう言っていた
「This is one heck of a performance from Hanyu.」

もう来年がまた冬期オリンピックだとは本当にびっくりの光陰矢の如しまだまだ楽しみだなあ〜〜