いや〜・・・実は恥ずかしい話で笑われると思うのだけれど、なんと、ピーナッツは土から掘り起こした根っこに付いてるという事を今頃になって初めて知りましたよ・・・

ところが、この事実を打ち明けた私への反応が面白かった。日本在住の友人達からは、「知らなかったの?」や、中には子供の学校でピーナッツ掘りがあると教えてくれた人も。一方、この話をしたイギリス人達からは、「ええー、本当?!知らなかったよ?!」という反応が多かったのだ。単に教育レベルの違いと言う事もできる。(おそらくはそれが正解)でもこの件で思い当たった事があるのだ。それは、日本では、基本の教育だけでなく、雑学のレベルが高いんじゃないか?という事

日本に行くといつも思うのが、バラエティー番組の内輪うけ。なんだかギャーギャーとうるさくて面白くない番組ばかりが目につくのだけれど、それでも見ているのは、クイズものや挑戦もの、タレント達の常識/知識対決みたいな形で、雑学/トリビアに富んだ内容が面白かったりするからだ。実際日本の雑学レベルはかなり高いと思う。テレビもそうだけれど、雑誌の種類の多さときたら、本屋に行く度にビックリしてしまう位思いつく限りのジャンルの雑誌がぎっしりと並んでいる。

そんな事も知らないと恥ずかしいでしょ」というのは日本にいた頃(子供時代から学生時代)に言われたし思ったし、一般常識と呼ばれるものは皆が知っていなくちゃいけない感じだった。知識としてはとにかく広く浅くだった。でもそれなりに一般常識というものが浸透していて平均値が高いのだと思う。昔から階級社会で今でもクラス意識の残っているイギリスでは、教育レベルの差が激しい。一昔前(80年代まで)は15歳で教育を終えて働き始める人達が国の70%を占めていたのだし、大学出=管理職にひとっ飛びという国だったのだから、その知識レベルに大きな差があるのは否めない

15歳で仕事をするという事は、逆に言うと20代後半にはもうかなり「仕事ができる」ようになっているわけで、職種に関する専門知識はとても深い。日本の広く浅くに対して、狭く深くなのだ。これはテレビのクイズ番組にも反映している。こちらで長年続いているMaster Mindという番組は、出場する人達が各々得意分野を提出して、その分野に関するかなりコアな質問に次々と答えて行く。独りずつ順番に全く違うジャンルの質問に答えて、何問正解だったかで競っていく。もちろんそれだけじゃなくて全員参加の早押し一般クイズも合わせて戦うという番組だ。見ているほうは、もちろんそんなマニアックな専門分野の事なんて知らないから、一緒に答えるという楽しさは全く無いのだが、「何でこの人はこんな事を知っているのだろう、、?」と驚いて見ている・・・という事だ

「どこかで聞いた」「何かで読んだ」というのが雑学の典型的なソースなのだが、それらはやっぱりテレビ/ラジオ、新聞/雑誌、そして人とのおしゃべりというのが入手源になる。これが日本は本当に幅広く普及している。「知らなくても良いんだけど、ちょっと面白い」みたいな事が溢れているのだ。これは里帰りの時にもちょっと書いた、雑貨類の「無くても良いんだけどあると便利なもの」がお店に溢れているのと同じだ

こちらの雑誌は日本でいう週刊誌という類いのものではなくて、ゴシップはゴシップだけ、ダイエットはダイエット、ファンション、インテリア、旅行、、、と別れているので、ちょっと時間つぶしに週刊誌でも・・・という選び方ができない。結局迷って買わずに出てしまう事になるのだ。日本の週刊誌に近いのがタブロイドと呼ばれるちょっと低俗な新聞なのだが、本当じゃない事が多過ぎるし極端に片寄った記事だったりするので、不愉快になる事も多い

結局私が雑学入手法にしているのが、Who wants to be a millionaireというクイズ番組だ。これは日本でも10年位前にはリメイクされたと思うけれど、こちらでは今も新シリーズが続いている。これぞまめ知識の宝庫 今まで放送されたシリーズで出た問題と答えを全部暗記していたら、もう究極の博識を誇れると思う。(ところが、これが覚えてないんだよね〜〜。その時には「ああ、そうなのか!」って思っても忘れてしまう

まあ、Better late than never何かを知ったり経験したりというのは、いくら後からになっても全く無いよりはずっと良い)という事で、二度と忘れません!ピーナッツは土の中で成るのですね