個人的に、ちょっと浮き浮きしております。金銭苦だったこの丸一年!いつまで続くかと思っていたら、急展開が訪れてどうやら脱出できる運びに・・・・よく言うよね、「長くて暗いトンネルの出口が全くみえない・・・」でもトンネルはまっすぐとは限らないのだ。暗くて見えなくてもそのトンネルは大きく湾曲していて、曲がったとたんに出口が目の前にあるのかもしれない。今が最期の曲がり角かもしれないのだ。またひとつ人生を学んだ気がする。

で、メドが立った途端に早速買ってしまったのが芝居のチケット、それも来年と再来年の分。最近のロンドンの芝居は昔のようにロングランというのがなかなか成立しなくなって来ている。ミュージカルなんかは相変わらず観光客に人気だからヒット作は続いていくけれど、普通の芝居は3〜4ヶ月限定のような形がほとんどになってきている。シーズンという事で向こう半年から1年のプログラムが随時発表されていく

その中で、今年の冬から来年の冬までのシーズン演目が発表になったMichael Grandage Company。彼はこの10年間倉庫を改造したスタジオ型の劇場、Donmar Warehouseの芸術監督だった人だ。客席わずか180程のDonmarから次々と良い作品を送り出し、数年前から年間を通じての公演をシリーズとして発表してチケットを発売するスタイルをとっていた。こんな小さなスタジオ劇場にイギリスを代表する実力派のベテラン俳優達が次々と出演するものだから、ロンドンでもチケット取りがかなり難しくなってきたものだ。今年からDonmarの監督は変わったけれど、自身の演出作品をシリーズとして打ち出す姿勢は変えていない。

2012年12月から2014年2月までの演目も、すべて観たいもの揃い。ベテラン俳優サイモン・ラッセル・ビール、ジュディー・デンチとベン・ウィッショウの競演、ハリー・ポッターから脱皮して大人の俳優へと目指すダニエル・ラットクリフ、大好きな「Little Britain」のデヴィッド・ウォーリアムがボトムを演じる「夏の夜の夢」そしてシーズン最期がジュード・ロウのヘンリー5世。う〜〜ん、全部観たい!!けれどここはやっぱり厳選しなくては、、、という事で、取ったのはJudi Dench+Ben Wishawの「Peter and Alice」とジュード・ロウの「Henry V」なんとチケットは来年の3月とヘンリー5世のほうは2014年の1月ですわ!!

先週観て来た「One Man, Tow Guvnors」はもう笑い転げた スラップスティックコメディーっていうのも随分観ていなかったなあ〜。去年のNTでの初演から絶賛されていたので観たかったけれど、金欠対策で我慢していた作品。それがこの夏に再演されて特別オファーの料金で凄く良い席が取れた。英語の題名を聞いた時はピンと来なかったのだけれど、この戯曲には原作があって、それが「The Servant of Tow Masters」と聞いた時、なんとなく記憶の底から浮かんできたのが二人の主人を一度に持つとという芝居の題名とアルレッキーノという名前。もう遠いむか〜〜しにあった気がする

幕間にプログラムを見てみると、原作者のカルロ・ドルゴー二は18世紀後半のベニス生まれの人。当時は俳優達が鍛えられた身体をフルに使ってドタバタと転げたり走り回ったりして見せ場を作るコメディーが流行していて、フランス宮廷(ルイ15世)にも召し抱えられていたそうだ。あれ、、?丁度カサノバの世代だわ。芝居やオペラ大好きで毎日のように劇場に行ってたカサノバもきっとドルゴー二の喜劇を観たに違いない それにしてもこの芝居の題名と役名が記憶にあるという事は、私昔にこの舞台を観たんだろうか、、、?観たような気もするけれどちょっと覚えてないなあ〜〜

このOne man, Two Guvnorsは舞台を60年代のイギリス、南のシーサイドリゾート=ブライトンに移してストーリー設定は原作と同じで書き直された一応新しい芝居だ。台詞のユーモアもイギリス風になっている。お金欲しさに2人の主人に使える事にしたものの、二人の主人が同じ宿に泊まってしまい、あっちにもこっちにも・・・というドタバタの立ち回り。シチュエーションだけでなく、実際の役者の身体の動きがものを言う。最初からず〜っと笑いっぱなし。途中で客席から観客を舞台に上げてシーンに参加させて笑いを誘う場面もあって、場内盛り上がった。笑うというのは本当に素敵なストレス解消だ

今年は無理だと思っていたけれど、うまくすれば秋には日本に行かれるかもしれない・・・そう思ってチェックしてみたら、そうか大竹しのぶさんと藤原竜也さんの「日の裏姫物語」が11月からだ。う〜ん、これは実はとてもとても観たい。15年前に藤原竜也君が出て来た当時、「この子は大竹しのぶさん以来の天才だ」と思ったものだ。なんと今年で30になったのだから本当に早い・・・おばさん年取るはずだわ。11月ねえ〜〜、行かれるかなあ? 日本で遊べるだけのお金を今から調達するのはなかなか苦しい。現在の貯金ゼロですもの。でもここから脱出できるだけでも有り難い。

再来年のチケットなんか取っちゃって、それまでに何があるかも解らないのにね。来年の事を言うと鬼が笑うというのはどんな理由だったか、じゃあ再来年はどうよ