気が付けばもう5月も後半で、4月からの春ドラマも中盤になっている
「鳥羽院が御隠れになるまでは、、」と思って見ていた大河ドラマの「平清盛」19話目までの中で、さりげなく心に響いてきたのが和久井映見さんだ。1月以来一度だけ素直に泣けたのが宗子の演技だった。

もう随分長い間彼女を観ていなかった気がする。昔ビデオで日本のドラマを回し借りしていた頃だから10年位前か・・・派手ではないし、華やかさよりもちょっと古風な顔立ちの女優さんだ。でも当時のドラマでもその演技力はしっかりしていて嘘がなかったので好感が持てた。その和久井さんが今回の大河では清盛の育ての母、池ノ禅尼を演じている。「もう母親役をやるような年なんだ〜」と思いながら観ていたら、随所で棟梁の正妻としてずっしりと重みのある演技をしている。出番は少ないのに心に響いてくるのは流石だなあ〜と思っていた。

その和久井映見さんが、4月からもう一つのドラマ「もう一度君に、プロポーズ」でこちらは竹野内豊さんとダブル主演している。90年代後半に若者向け人気ドラマの主演を張っていたこの二人が、今になって大人の恋愛ドラマダブル主演というのもちょっと驚いた。もう40になったこの二人で恋愛ものって・・・? ところがこのドラマでのお二人の相性がとても良い! 「魅せよう」演技ではなくて、自然に心に沿った感情をみせてくれるのが巧い役者同士だから、心のキャッチボールが見えてくる。こういうドラマの竹野内さんはやっぱりいいなあ〜!

竹野内さんは最近ではクラゲ好きの「流れ星」とか映画の「大木家の楽しい旅行」(だっけ?)とかにも出ていたけれど、正直言って可も無し不可も無しという感想だった。「ボス」でのちょっとマンガチックなキャラももちろんカッコ良いという意味では似合っているのだけれど、俳優・竹野内豊としての魅力はやっぱり共演者や作品との相性によってかなり違う。夫婦でありながら妻が記憶を失ってしまった為にぎこちなくなっている関係、とい設定なので、和久井さんと竹野内さんのお互いを見ようとする演技が伝わって来る。演技の相性ってこういう事なんだなあ、、と改めて思う

トレンディードラマとはまた違う大人の話なのだけれど、初回では大河での宗子役とはうって変わって少女のような和久井さんにびっくり。清盛の母ではあんなにどっしりした印象なのに、こちらの記憶喪失の妻役では困惑と不安を微妙に表現していて、大人になり切れていない女の子のようだ。初めのほうでは妻の記憶喪失にもポジティヴに向かっていたのんびりタイプの波留も、元カレの登場で、そこはやっぱり隠しきれない動揺を見せ始める。序盤の可南子は記憶無くなった戸惑いばかりで、どちらかというと波留の言動が多かったのが、だんだん可南子の気持ちの変化が見えて来て、6話では自分でも驚いた事に自然に大泣きしてしまった

夫婦っていうのはやっぱり時間をかけて「夫婦になっていくもの」だから、その時間がまだ4ー5年で途切れてしまったというのはとても悲しい。観ているうちにいつのまにか二人に向かって「頑張れ!頑張れ!」と心で叫んでいる自分がいた。こんな風に自然に心に入り込んでくるとは・・・。私も年と共に共感するものが変わってきたのか、いや、変わったというよりは、余計なものは逆に心がキャッチしなくなってきたというのか、、、?「御涙頂戴」ものはしらけて観られないけれど、人の姿を自然にきちんと見せてくれるものには心が反応する。この二人がどうなっていくのか、今クールは毎週楽しみだ。

春ドラマではもうひとつ、私自身のこだわりとして見逃せないのが、「カエルの王女さま」。やっぱりね、歌って踊ってステージから夢と希望を、、、っていうのはもう私にとってははずせないテーマです。天海祐希さんはやっぱり華のある役がハマる。舞台の香りのする天海さん、やっぱりカッコ良い もうひとつ、私としてはこのドラマは恩師役を演じている久野亜希子さんへのオマージュでもあるかな。私がまだ中学生の時に、劇団四季の「コーラスライン」に出ていた久野さんを観ている。「ウェストサイドストーリー」や、「ジーザス・クライスト・スーパースター」「キャッツ」「エヴィータ」・・・ミュージカルの舞台で活躍していた久野さんももう60代だとは、、 でも今でも台詞の声も綺麗だから、是非かなえ先生が歌うシーンも観てみたいものです!!