うう〜〜、、、酔っぱらいはこの世から消えて欲しいと心底痛感するこの頃・・・ 冗談じゃ済まない、笑い事じゃない、お酒は人格を滅ぼし、人間関係を滅ぼし、人生を滅ぼす・・・ 冗談で笑っていられるうちが華、せいぜい笑っていればいいよ、今のうちに。

さて、今読んでるカサノヴァの自伝「History of My Life」(英語訳)、なにせ抜粋版でも1000ページ以上あるうえに、本を読む時間はお昼休みの20分程だけという事で、読破するのに数カ月かかるかも・・・

ジャコモ・カサノヴァ(Giacomo Casanova/1725~1798)
「女性千人切り」で有名なこの18世紀のイタリア人は、「女たらし」の代名詞のように言われているけれど、実はそれだけじゃない。実にユニークな人なのだ。まず今までに映画化されたり逸話として言われているようなカサノヴァのイメージは、実際に彼自身の文で読んでみるとかなり印象が違う

フェリーニ監督/ドナルド・サザーランド主演のカサノヴァはなんだかとっても屈折した性癖の持ち主のようだし、最近のヒース・レジャー版のカサノヴァは陽気な色男として描かれている。BBCがシリーズで作ったヴァージョンはコミカルでお調子者のカサノヴァの女性遍歴が次ぎから次ぎへと描かれ、殆どすべての映像版が、彼がいかに女性に無差別だったかを強調している。これははっきり言って少々不公平だ

カサノヴァは他にも本や議曲を書いたりしているので、この「History of my Life」も回想録という形で小説を読んでるかんじ、でもこの人巧いわ・・本当にそんな細かい事まで覚えてるのかしら?」と思う部分もあるし、その辺は多少本として脚色もされているのだろうけど、山あり谷ありのライフストーリーにはちゃんと理由付けがあって、そのあたりの心情の変化が面白い

彼は貴族では無いけれど、父親が亡くなる際に上流のパトロンに後見をゆだねたために教育も暮らしもきちんと保証されていた10代。聖職の道を歩み始めたもののいきなり方向転換して軍隊へ、さらにギャンブルを覚え財産をすっからかんにし、さらには娼婦に病気までもらってしまって、これがすべて20歳までの人生だからすごいよね〜

女性達に関しては、決して相手の名誉や貞操を傷つけるような事は書いていない。自分にとってどんな影響を与えたか、どんなオドロキや悦びをもたらしたかを誠実に綴っている。口説き落とす手練手管はまさに光源氏と良い勝負! 辛抱強く丁寧に口説いて口説いて、最後には女性のほうから彼の腕に身を投じてくるというがパターン。
ヨーロッパの、18世紀上流社会の貞節観念というのも今の時代とはまるで違うし、あくまでもその範囲での恋愛遍歴といったところか。貴族社会の結婚と恋愛は別のものだったのは当然の事で、夫/妻は各々の義務を果たした上で恋愛の羽根を伸ばしていたのは公認の事

ところで回想録といえば、先週発売になったた元英国首相のトニー・ブレアー氏の「A Journey」が政治家の回顧録としては異例の売り上げを記録しているそうだ。1997年に全国区で圧倒的な勝利を収めて首相になった労働党の党首。それまでのサッチャー女史をはじめとする保守党政権を覆しての快挙だった

歴代でも若い44歳の首相の誕生。カリスマ性のあるキビキビとした行動派の首相として勢いに乗っていた。その後、アメリカでのテロを始めとして、アフガニスタン、イラクでの戦争に突入。この件に関しては今だに反戦争派の声も根強く、歴史が評価してくれるのを待つしかないのだろう

この本は伝記/自伝として発売されたのはもちろんだけれど、本屋さんによっては、「犯罪物」のカテゴリーに並んでいる所もあるらしい。「政治」「自伝」「犯罪」「戦争」等の分野に振り分けられているというユニークさがニュースになっている。アイルランドで行われたサイン会には、反戦争派の抗議デモがあり、キャンセルになったサイン会も

自伝の類いを書けるというのは、それまでの自分の人生に少なくとも自分で評価をしているからだ。自信がある事はそのままに、また失敗だったかもしれない事もそれなりに、自分の中で位置づけて初めて客観的に記述できる。良い悪いは歴史が決めるとして、やっぱり彼は力のあるリーダーだったと思う。

さてさて、日本行きまであと3週間。いろいろと細かい事をしなくちゃいけない。ロンドンはもうすっかり秋の気配で、気温もぐっと下がって日も短くなってきた。9月末の東京はまた夏の名残で(私には)暑いだろうから楽しみだ〜〜