久しぶりで日本のドラマを観てる。「同窓会
これ、ラヴ・アゲイン症候群っていう副題が付いてるけど、30年振りの中学の同窓会で再開した45歳の男女が、旧友に恋心を持ってしまう→恋は人生を壊してしまうのか? という事らしい

脚本の井上由美子さん、私が今まで観た彼女のドラマは結構面白かった。だけどやっぱり「パンドラ」程の勢いが今ひとつないのは何でだろう? やっぱりパンドラはスポンサーというしがらみが無かったせいなのかな。でもただの中年不倫ものというよりは見る人が共感し易いように作られてる。

45歳で恋っていうと「やめろよ〜!」っていう声が聞こえてしまうのは日本だからじゃないのかな。50や60になっても男と女であるという事が、日本は気持ち悪いとか考えてはいけない事のように扱われるのはどうしてだろう? 恋=不倫と捉えられがちなのも極端だ。

イギリス生活で最初の頃に素敵だなと思ったのが、お年寄りにでもちょっとした会話の中にDarlingとかloveという呼びかけをよく使う事。知らない人同士でちょっと声を掛け合う時、例えばマーケットで野菜を買ったり、ニュースエージェントで新聞を買ったり、ポスティーが手紙を届けてくれたり、あるいはバスに乗る順番を譲ってあげる時・・・・

All right、 love
Thank you. Darling


とてもチャーミングに聞こえた。仕事で取引してるレップ(営業マン)だってそうだ。男と女を常に意識して会話を進める。それは決して性的な意味ではなくて、自然とヨーロッパ文化の中に根付いているLadies &GentlemanのDNAなのだろう (ちなみに今時の男性がみんなジェントルマンかといえと、それは思いっきり間違いだけど)

このあいだ検査に来た男性、60歳のスコッツ(スコットランドの人)でとてもエレガントな人だった。ソフトなスコティッシュ訛りがとてもチャーミングで今でも充分ハンサムなので、若い頃にはきっとモテた事間違いない。ロマンスグレー(白髪)の髪に相応の顔の皺が、年齢と経験から得た思慮深さをたたえている

実際話しをしている時にも「素敵な人だな」と思っていた。こういうお客様にはことさら丁寧に説明してあげちゃうし、彼も私の真摯な対応を喜んでくれたようだ。そして返り際、しっかりと私に向き直ってThank you very much と言って手を差し出して来た。

ありがとう、と軽く握手をするのはしょっちゅうある事なので、私もニッコリ笑って普通に握手したら、この人はなんと、、そのまま私の手を取ってキスをしたまあ〜!貴公子みたいだわ・・・! イマドキこういう事する人もいるんだなあ〜と、ちょっとドキドキ・・・

ま、こういう事をごく自然にスマートに出来る男性っていうのはさすがに滅多にいないけど、軽くウィンクしていったり、投げキスしたりする人はたまにいる。年取ったご夫婦だって、手を握り合っているし、見つめ合ってキスし合うのは普通の事

話しを戻しましょう、ドラマ「同窓会」。つまり45歳に出来る恋愛は、どこまでが恋でどこまでが不倫なのか? 「恋が私を壊して行く」というフレーズが付いているこのドラマだけど、普通壊れ始めるのは、恋が不倫に変わった時

実際、特にインターネットが普及してから不倫が激増したらしい。チャットとかインスタントメッセージとかね。今さら手放せないものがどんどん増えてしまった年代にとって、家庭崩壊につながる恋愛は危険だ。突っ走ってどんどん深入りした関係になってしまう

すみません、ドラマのストーリー等はここでは省いてますので、観ていない方はきっと解らないかも・・・ここからスルーしていただくか、公式サイトをご参照ください。

ドラマはまだ中盤で、少なくとも5話までのストーリーでは、朋美と杉山君の関係は不倫ではない。恋心はあっても今のうちは不倫とは呼ばない。あの時点であんなに回りから責められるのはどうかとも思うのよ

それに杉山の家族への言い方もおかしくない?「ただの同級生」なんて言わないで、「久しぶりに同窓会で会ってとても懐かしくなった。ちょっと嬉しかったんだ」くらい、ちゃんと説明してもいいんじゃない?

まあいいや、私はとりあえず三上博史さんの大久保が観たいわけで・・・キャラクターとして一番降り幅のある役だね。本心を見せない仮面の大久保と、時折見せる自然体の顔。本が最終話まで出来上がってるのかどうか解らないけど、あの役は先が解ってないと役者として演じるのはすごく難しいと思う

ちなみに、陽子と大久保も不倫とは違う。確かに陽子は既婚者で、大久保も法律上はまだ妻がいるわけだけれど、一時的なその場限りに近い肉体関係は不倫とはいわないよね。つまり、5話までの時点では、だれも不倫をしていないのだ。そんなにギャーギャー言わないでよ・・・

う〜ん、本はどこへ向かっていくんだろうね。大久保には病気が付いてるし、陽子は離婚するのかしないのか・・・? 第一、事の発端になった福島とマリちゃんはいったいどうなってるの? ここまで引っ張っといて何の伏線も無かったらがっかりなんですけど。大久保の奥さんも、もうちょっと見せ場あるかな、と期待。

高橋克典さんはカッコ良いけど、どうして顔の表情が全く変わらないんだろ? わざと?・・・まさかね。でも恋をしているようには、、、見えません。一応黒木さんと高橋さんが主線になってるんだけど、三上さんや吹越さんのような役者がすぐ隣にいると、食われちゃうよね、、、インパクト強いもの。

4話の病院のシーンは素晴らしいね。高橋ひとみさん、三上さんとは寺山修司さんの同窓生。ほんの数分なのに、とても暖かいシーンだった。それまで見られなかった、大久保の無防備で自然な顔に、女医役の高橋さんの聖母のような穏やかさ。廊下でシェルタリング・スカイを口ずさむ大久保、屋上での朋美にすがる怯えた姿。今までの中でのベストシーンだわ

う〜ん、こんなちょっとの恋心程度であんなに家庭内が疑心暗鬼になっちゃうなんて、そっちのほうが問題あるんじゃないかしらね。20年近くも一緒にやってきて子供も育ててしっかり家族関係を築いていれば、不倫にもなってないような状態であんなにドロドロしないでしょう・・・

遊び程度の浮気の1つ2つで壊れるようなら、 家庭生活が機械的になって、夫婦が男と女である事を忘れてしまった事のほうを反省したほうが良い。もちろんこれはあくまでも浮気=不倫手前状態での話しですけれど。(浮気癖のある人達の場合は別です、あくまでも・・・)

さて、明日は久しぶりのジャコビアン(シェイクスピアの時代)、トーマス・ミドルトンのWomen beware Womenを観に行く。ミドルトンの芝居はドロドロだから、今回はどんな演出か・・・? レビューはすごく良いのでちょっと期待!