また誕生日がやってきた
当たり前だ。普通は毎年やってくる。でも今年はちょっと私の人生に意味を持つ日だ。

この日で私の今までの人生は、生まれてから日本で過ごした年月と、イギリスに来てこっちで暮らした年月とが半々になる。いや、旅行で外国に出てたとかっていうのは計算に入れないで、の話。時効じゃないんだから・・・

う〜ん、、そうだなあ〜、、、半々とは言っても、普通生まれてから数年は記憶すらないわけで、自分の意志で生きていた時間という意味では、イギリスに来てからのほうが長いわけだ。そんな感じはあんまりしないけどね。

生まれてから学校時代はずっと親が乗っけてくれたレールでぬくぬくと暮らしていた。初めて自分の意志で生きる道を主張したのが、学校を退めて役者になりたい!という選択をした時。始めは二足のわらじを履いていたのが、どうしても自分の中でバランスが取れなくなって、両親に相談ではなく宣言してしまった

そしてさらに、イギリスに来た時は3ヶ月の予定だったのに、あれよあれよと時は過ぎ・・・・でもイギリスに来てからの私の人生は、すべて自分で選択したものだ。自分で選べる自由、自分で決める道、、、考えて選んで作って来た道だから、人生が嫌だった事なんて一度も無い。嫌な事をしなくちゃならなかった事はいくつかある。でもそれも「よ〜し、今は目をつぶってやってしまおう」と自分で決めた事として納得してきたつもり。

「日本とイギリスとどっちが自分の国だと思う?」なんて友達に聞かれる事がある。私の答えはいつも同じだ。「そりゃあ私の国は日本だよ」もちろん今の私にとって現実の重みがあるのはイギリスでの生活だ。なんといっても自分の家があるし、仕事、夫、つまり私の生活基盤がここにはある。でもそれは私がこの国の人間だという事とはちょっと違うのだ

ここでは外国人はやっぱり外国人。何年いようが選挙に投票はできないし、海外に出る度に、永住ビザのスタンプが押されたパスポートを3冊もいちいち持っていかなくちゃいけない。私達に子供があれば、また違った意味でこの国に属する事を考えるんだろうけど・・・

でも今の所は、ここで生活して芝居を観て、彼と2日に一度は喧嘩しながら太陽が出る日を心待ちにして、年に一度の独り里帰りをなによりの楽しみにする生活にまだ飽きていない

インターネットの発達が何よりも大きかったよね。10年前にPCを買う前と後では日本との接近感が全く違う。これが無かったなら、日本の事なんて考えないで生きて行く事ができたかもしれないけど、今は無理だ。どうしても日本から離れられない。楽しいようで息苦しくなる時もある

なんにせよ、とりあえずは健康だ。こんなに幸せな事はないと感謝してます。健康であればホントなんでも出来るからね。これだけはこれからも大切にしていかなくちゃ

健康ならなんでもできる。生きていればきっとまた逢える。

それにしても、、、こんなに貧乏な誕生日は今までになかったかも、、、究極の金欠でアップアップ状態、今年の日本行きに予定もまったく立たないワ・・・