昨日検査に来たお客さんがとても話し好きの人で、こういう時に限って他に待ってる人が誰もいない・・・私はそれなりに忙しいんだけど話の腰を折る事もできずになんとなく笑顔でつきあうハメになった。

スマートな黒人の彼は、ひととおり話が終わった所で、「君はどこから来たの?」と聞いてきた。これはもう何百回も聞かれた事で今更驚く事じゃない。いきなり中国語で話しかけられないだけマシだ。大抵の人は、香港、中国、シンガポール、マレーシア、、あたりを期待している事が多い。十中八九、いや9.5くらいは、私が「日本人だ」と答えるとびっくりした顔をする。ついでに態度も変わったりする。まあ、この辺りは日本人がいないエリアなのでそのせいもあるけど。

イギリスに来てもう20年、最初に来たのはサッチャー政権のまっただ中で、ヨーロッパ外からの外国人には厳しいものがあった。でもそれでも「日本人だ」という事で結構優遇されてきた部分もあったのを思い出す。あの頃、(今でもそうだと信じたい)日本人といえば、「礼儀正しい、大声を出さない、綺麗に部屋を使う、支払いを滞らせない、文句を言わない、でかい顔をしない、、、、」といったイメージが定着していて、部屋を借りていた大家さんも、近所のお店でも何故かすぐに気に入ってもらえた

特に大家さん達からは歓迎されて、「是非日本人に入って欲しい」という大家は沢山いた。バブル期だったから、羽振りの良い大手会社の駐在員が沢山いた頃で、皆さんお金もある人達だったろうから、アジア人を見下しているイギリス人も、日本人だとちょっと格上げ扱いをしてくれたものだ。それも実は決して気持ちの良いものではないのだけれど、まあこっちにしてみれば得なのだから・・・と目をつぶったものだ。

昨日の彼が面白い事を言っていた。「ボクはトラファルガー・スクエアー(ウエストエンドにあるネルソン提督の像があるトラファルガー広場、年末に国会議事堂のビッグベンを正面にみてカウントダウンするので有名)で日本人と中国人の違いがはっきり解った」というのだ。

「カメラを取り出すだろう(この時点で私はこれが日本人だというのかと思ったら)、そしてあれこれとにかくバシャバシャ撮りまくるのが中国人なんだ。日本人はカメラを構えてからその構図や距離をきっちりとあれこれ吟味して気に入った絵を撮る。」 ははあ〜〜、、なるほどね、、、そしてまた続けて言った。「セール会場でも解るよ。半額になってるものをなんでもかんでも買いまくるのが中国人で、日本人は目をつけていた欲しいものを買う。半額でもいらないものは買わないのが日本人だね」と・・・・

彼の自信ありげな表情は、かなりの確信があるとみた。成る程、、、そういう見方もされているっていう事か。

ステレオタイプというのはやはり時代と共に変わっていくのだろう。もちろんそれには時間がかかる。すべての日本人がそうじゃないのはあきらかだけど、とりあえずは海外での日本人の評判として定着した良いイメージっていうのは崩壊してほしくないものだ。日本人だというだけで拒絶されてしまうような時代は来て欲しく無い。でも最近はその神話も崩れ始めてるんじゃないかと気になる事もある

とりあえず、Queueは割り込まず、電車のシートに足は乗せず、ぶつかっても悪態つかずにスマートにあやまり、抗議する時は筋道を通して、借りたお金はすぐ返し、笑顔でにこやかに話しかけてみますわ・・・・