3連休なんてあっという間。でもこのあいだに観たかったのが今月封切られた新しい「Dorian Gray」。オスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」の映画版だ。今までにも映画やドラマ化されているこの作品、今回のドリアン役はナルニア国物語のカスピアン王子に抜擢されたベン・バーンズ(Ben Barnes)君だ。ドリアンに快楽主義を教え込むヘンリー卿にコリン・ファース(Colin Firth),ドリアンの肖像を描く画家のバジル役にはベン・チャップリン(Ben Chaplin)という配役

これはやっぱり原作が良く知られているので、映画の中で特に目新しい事が出て来るわけじゃない。でも今回は話を20年後までひっぱっていて、ヘンリー卿の娘とドリアンの新しい関係という図も入っている。気になったのは肖像画のCG、、、せっかくヴィクトリアン調の色で話が進んでいったのに、ちょっと最期はやり過ぎかなあ〜〜・・・?

私としては、このテの堕落した快楽主義エロティシズムの匂いがする映画は好きだ。だけど何かが出し切れてない感じ・・・?それなりに仕上がってるし観ていて面白いんだけど・・・一応R15指定でかなりエロティックなベン君が良い顔をしてるんだけど、ドリアンの心の葛藤がうまく見えて来ない。前半のロンドンに出てきたばかりの無垢でナイーヴなドリアンは凄く良い。

ベン・バーンズ君はBeautifulという顔立ちとはちょっと違うんだけど、初々しくてハンサムだ。そして品がある。それとは反対にまたに落ちた顔というのが良い。これは前から思っていた。悪魔的表情が「良い顔」なんじゃないかなって。ただ、この映画の中ではすごく良い顔をしている時とすごく平凡にしか見えない時がばらついてる。絵として決まる時と抜けてる時があるって言えば良いのかな・・・そういう意味ではこれからもっと自分を見せていけるようになっていくと期待したい。まだ固まってない部分があるっていうのは悪い事じゃないよね

イギリスの役者は、いわゆる上流階級を演じられる俳優というのはある枠があって、英語の話し方/発音、立ち居振る舞い等で或る種のものが求められる。クラシックな映画に常に顔を出す役者がある程度固まってるのはその為だ。これは演技力という事ではなくて、今でもイギリスに歴然と存在している階級の問題。貴族を演じる役者はそれなりに見えなくちゃいけない。それは労働階級出身の貧乏役者には醸し出せないものなのだ。上流階級常連の役者達、例えばこの映画でヘンリー卿を演じたコリン・ファース、他にもナイジェル・ヘイヴァース、クリスティン・スコット=トーマス、ヘレナ・ボーナム=カーター、彼等は皆それなりの家庭/教育のバックグラウンドがある中流以上の出の役者達だ。ベン君もこの映画の前にEasy Virtueで上流家庭の息子を演じたし、(両親役はコリン・ファースとクリスティン・スコット=トーマス)これ以降もクラシック俳優の仲間入りをしていくんだろうな

この映画で光ってるのはヘンリー卿のコリン・ファースと画家バジル役のベン・チャップリンだ。この2人とドリアンの絡みがなので、これは外してない。特にコリン・ファースは最近の作品で一番良いかもしれない。「またいつもの感じかなあ〜、、」と思っていたのだけれど存在感抜群だ。最初の恋人、シビル役のレイチェル・ハード=ウッド(Rachel Hurd-Wood)の透明感も凄い。彼女は「ピーター・パン」のウェンディー役でデビューしてまだ10代だ。彼女のクラシカルな女優の仲間入り間違い無しかな。オフィーリアとかもやれそうだけど、、、、

役者達は手堅かったけど、やっぱり肖像画の使い方がイマイチだった感が否めない。屋根裏部屋の絵っていうのはもっと不気味なものを醸し出せるはずなのに、ヘンにCGで大袈裟にし過ぎた感じがする。無理しないでクラシックな作りでよかったのに・・・・

もう一度ちゃんと本で読んでみようかな。英語では読んでないな、、、
そういえば、ブログに書くのはとばしたけど、先週舞台版のThe Shawshank Redemption(ショウシャンクの空に)を観てまた映画をちゃんと観たくなった。良い舞台だったし、役者達は隅々まで力のある人達で固めてあって見ごたえあった。でもやっぱり映画以上の発見がなかったのが残念かな。これは春に観た「レインマン」もそうだった。ドラマとして良い話だし、役者達も良いんだけど、舞台を見終わった途端に映画で観たくなったんだよね
「Dorian Gray」は原作本が読みたくなったよ・・・・


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