やっとクリスマスーカードを出した・・・それにしてもねえ、切手を買うだけの為に20分も並ぶのってやっぱりどうにかして欲しいわ〜〜! こちらの郵便局や銀行の窓口は用途によって分かれていない。あくまで公平に先に来た人から順に空いたカウンターに行って用事を済ませる。だから国際配達の大荷物を10個持っていようが、今週分の年金を受け取りに来た人だろうが、切手を買いたいだけだろうが、キュー(Queue)と呼ばれる一列を作って順番を待つ 。普通の切手なら郵便局以外でも10枚綴りものを買える所があるけれど、やっぱりクリスマスカードはクリスマスデザインの切手で送りたい。これを楽しみにしてくれてる日本の友人達もいる事だし・・・そうなるとやっぱり郵便局に並ぶしかないのだ。

それにしても、我が家は全くクリスマスの気配が無い。飾り付けもしてないし、私はあと1週間で休みだけど彼はクリスマスもボクシングデーも仕事だし・・・

なかなか観られないフィギュアスケートだけど、グランプリファイナルのダイジェストをやっていた。浅田真央ちゃんのトリプルアクセルが2つとも公式に認定されたフリープログラム。タチアナ・タラソワさんというコーチはいつもその選手の持つ可能なギリギリの力をひっぱり出してくる人だ。今回の浅田選手のプログラムもパリ大会の時点では、「大きすぎるんじゃないか」という懸念を抱かせた。ところがNHK杯、そしてファイナルとどんどん滑り込んできた結果、そのスケールの大きなプログラムを見事に消化していた。もちろんプログラムをノーミスで完璧に滑り切るというのは大変だ。勝つためには多少の賭けを承知で組んでいるプログラムなのだし・・・

久しぶりに伊藤みどりさんの昔の演技が観たくなって探してみる。あるある、、、ホントに何でもみつかるよね〜。88年のカルガリー・オリンピック。ピョンピョンとゴム毬のように跳ねている伊藤みどり。高い! 本当にこの人のジャンプは高さと滞空時間と距離とスケールがあった。7つのトリプルをすべて決め、最後には滑りながらガッツポーズまでしちゃって、天井まで観客を総立ちにさせた。うん、覚えてるよ、この時の大歓声

世界チャンピオンになったのはその翌年。この時に初めて世界公式戦でトリプルアクセルを成功させたわけだけど、この時の点数が確かギネスプックに載ったんじゃなかったっけ?女子の技術点で6.0を出した選手は他に覚えが無い。

でも私が好きだったのは、この次の年の世界選手権の伊藤みどり選手だ。まずトリプルアクセルの完成度が完璧。表現力も前年よりずっと磨かれて腕の流れもとても奇麗。規定で10位と出遅れたこの年は、オリジナル、フリーとトップだったにもかかわらず優勝はかなわなかったけれど・・・ この、規定で出遅れて後でガンガン上位に上がってくるっていうあたりも伊藤選手のユニークな魅力だった。



今とは採点法が違っていた時代だけれど、伊藤みどりの魅力はジャンプだけでなくスピンもそうだった。レイバックスピンは奇麗だったし、スピードがあった。フライングシットスピンも高い所から入ってる。ジャンプだって最後の1分をきってから3+3のコンビネーションとか入れてるしね。 そういえば、アルベールビルオリンピックの時は、最初のトリプルアクセルが決まらなかったけど、プログラムの終盤でもう一回跳んで成功させたんだよね。今の採点法でもかなりのボーナス点が付くはず。

こちらのEurosportsのフィギュアの解説者2人は、今でも浅田選手がトリプルアクセルを飛ぶ度に伊藤みどりさんの名前を出す。NHK杯で浅田選手の2回のトリプルアクセルが認定されるか、、という判定待ちの時も、「伊藤みどりが最初に飛んだのもこのNHKだったっけ?」「いや、あれはパリだったよ。」とまるで昨日の事のように話していた。フィギュアスケートに於いて、伊藤みどりさんの残したものは大きいんだなあ〜と痛感した。子供のように小柄で無邪気な笑顔、リンクの外に吹っ飛んでも駆け戻ってきてまた次のトリプルを跳んでしまうリカバリーの早さ、他の選手とは一味違う伊藤みどりの元気なジャンプを、暖かい拍手と笑顔で見守って来た人達が沢山いたのだ。

表現力や持って生まれた身体の線、足首の柔らかさ、そういったものを総合的に観ると今の時代の若い選手達はまず身体が違う。やっぱり浅田真央ちゃんは持って生まれた素質に恵まれてる。ジャンプの成功率も昔よりずっと高く、女子の戦いのレベルはどんどん上がる。 そんな中で、もう一度伊藤みどりのジャンプを観てみると、回転不足なんて言葉は必要ないくらいにエッジがしっかり三回転半回り切っている。トリプル二つのコンビネーションでは2つとも高さと飛距離が凄い。
豪快だ。そう、あんな豪快なジャンプをもう一度観てみたいね。

今季は、男子の高橋大輔君が欠場しているのがホントに残念だ。っていうか、このまま今季をすべて棒にふるというのは、再来年のオリンピック選考に影響する・・・怪我は本当にしょうがないけど、、、、 トリノの前年、世界選手権で本田武史が棄権して、オリンピック出場枠のプレッシャーを背負わされた経験があるだけに、今回の事ではどんな思いでいるのだろう、、そして、どんな選手になってまた復活してくれるだろうか?ボクらの時代」で藤原竜也、中村勘太郎両氏に「バンクーバーで金を取って引退するのが夢」ときっぱり語っていたっけ。あの後に、4大陸大会で史上最高点で優勝した、、、このまま終わらないで欲しい。
頑張れ〜〜!帰ってこい高橋大輔!!