どうしてか夜中に限って咳きがひどくなり、眠りかけては咳きで目が醒め・・・この3日間はボロボロで、声がすっかり無くなってしまった。 「ハスキーでSexyだよ」なんていう彼の言葉は、ハッキリ言って慰めにもお世辞にもなりません! 早く復活したいんだけど〜〜〜
仕事から帰って、ソファに布団を持って来てダラ〜っと寝ながらテレビ観たり、あまり頭を使っていないここ3ー4日だった。

セレブ、いわゆる芸能人スターが自身の領域外の事をやるのは、実はイギリスでは稀だ。イギリスの階級制度の名残りというべきか、労働階級者がいつまでもずっと労働階級から抜けられないのと似た様な意味で、人のキャリアも早くに決まってしまって変える事はなかなかできない。

16才で義務教育が終る時には、将来どんな仕事をしたいかを決めて、早い人はすぐ仕事につき、あるいは資格を取るために専門のコースを取る。専門の教育を受けて資格を習得した人達がそれ以後キャリアを変えるというのは稀だ。

芸能関係も同様に、ドラマスクールやダンススクール、ミュージックカレッジ等で専門のトレーニングを受け,レベルに応じた認定試験を受ける。終了後はいちおうその道の「プロ」という事になる訳で、自分のメインの領域以外の分野は二の次だ。だから日本みたいに、モデルだった人が俳優になったり、歌手が映画に主演したりというような事はありえない。 それらは「違う職業」だからだ。

ここ数年、その領域を壊して、有名人がいろんな事をやって競い合うというバラエティー番組がいくつか誕生している。しかもかなり真剣勝負でハードなコンペティションだ。
最初に人気が出たのは,ダンス。選ばれたセレブが、プロのダンサーとパートナーを組んでボールルームダンスを披露する番組だった。(これと殆ど同じ番組が日本でもリメイクされたと聞いている。松坂慶子さんがホステスになったのかな)これはかなり番組として成功し、様々な人が登場してシリーズとして放映された。

去年あたりからはもっと高度になって、「Dancing on Ice」そうです、スタジオ中に氷を張ってアイスダンスです。挑戦するのは、演劇・ミュージカル界、テレビ界、そして金メダリストのスポーツ選手等幅広く、内容もコンぺが進むにつれてハードになっていく。
スタジオにジャッジがいるのは、時にオーバーな、そして時にわざと非情なコメントをもらう為で、競技の順位は最終的には視聴者の投票で決まる。

今週の頭から、Soapstarと呼ばれるテレビ俳優達が歌唱力を競い合う番組をやっていた。

日本にはない、「ソープオペラ」と呼ばれるタイプのテレビドラマがある。ソープは長い物だともう40年くらい続いている。 要するに、ある街のある地域の人々の日常生活を、そのままドラマとして延々と続けていくのだ。子役だった人がいつの間にか結婚し、離婚し、再婚し・・・というような感じで、同じ俳優が延々と同じ役を演じる。

このソープ俳優という種類の人達を役者としてどう評価したものか、困ってしまう。 ソープにでている人達は契約中は他の仕事はできない事になっているので、契約している限りは、その仕事しかしていないのだ。大抵の人は2ー3年人気のソープに出て名前を売った後、番組を離れて別の仕事に移って行くけれど、不思議とソープ時代に人気のあった役者が番組を離れて成功した例はものすご〜〜く少ない。

結局2ー3年後に、なんらかのストーリーラインでまた番組に戻ってきたりする。20年もその番組のその役しか演じていない役者を、本当に俳優と呼んで良いのだろうか、と疑問に思う。「他の役、できないんじゃないの」としか思えなくなってしまうのだ。だから彼等はActorではなく、Soapstarという呼び方で呼ばれる。

だから、Soapstar達が他にもできるんだというタレント性を見せる番組は観るほうにとっても新鮮だ。 歌唱力だけでなく、思いがけないエンターテイナーだったり、ダンスのリズム感がすごく良かったり、、、WestEndのミュージカルに出られるかも、、と思う様な歌い方をする人がいれば、今すぐ自分のバラエティーショーを持ってもいいんじゃないかと思うような人もいる。

 今週頭から、10人のSoapstarが毎日ふるいにかけられて優勝者が決まるまでをずっと観ていた。 毎日翌日に歌う2つの候補曲があたえられ、どちらを歌うかは当日のライブ開始時に告げられる。だから24時間の間にどの曲も歌えるようにトレーニングしなくてはならない。決めるのは視聴者の投票だ。最後のほうは人数が少なくなった分歌う曲数も増え、「メドレー」「WestEndのミュージカルから」「ダンスを入れながら歌う」等の課題も与えられる。後半はかなり大変そうで、皆声にも疲れが出ていた。

優勝したのは、ハンサムなゲイでちょっとキャンプなAntonyCotton. 私と彼のイチ押しだった。歌唱力という点では正直言って2位になった女の子のほうが上だったと思うけど、何と行っても観客を楽しませる、という素晴しいタレント性をもっている。彼が出て来るとスタジオの雰囲気がパアっと変ってしまうのだ。

チャーミングなゲイの男性は人気がある。(ネガティブで自分を特別だと思ってるゲイは嫌われるけど)私にもゲイ男性の素敵な友人が何人かいるけれど、本当に愛すべきキャラクターだ。このAntonyも、皆に愛されるチャーミングなキャラクター。今回の優勝が、ソープ俳優からの飛躍になるといいんだけどな。

毎日同じ番組を追いかけて観たのは本当に久しぶりだ。最近はテレビを観る事も少なくなってたから、、、具合が悪くてソファーでゴロゴロしてただけなんですけどね・・・・・

注文しておいた、野田秀樹さんの「ロープ」の戯曲が載った雑誌が届いた。まだ公演中という事で、明日はこれを読む事にしよう!

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