ダメになったビデオデッキの代わりに、彼が中古のデッキをタダ同然で持ってきてくれた。
おかげでまたビデオを観る・・・「サラリーマンネオ」「マチベン」どっちも面白いね!
ドラマとか観てると、何故か耳から入ってくる日本語が気になったりする

2年前に日本の会社から今のローカルな職場に移って以来、日本語を話す事がとんと無くなってしまった。
メールのやり取りやインターネットで読み書きは毎日しているし、ビデオやDVDも観るけれど、自分が声を出して、日本語でしゃべるという事が無い生活・・・・
気が付くと、よく独り言のようにぶつぶつ言ってたりするちょっとこわい)
日本語の本を読む時は、声には出さないまでも、口を動かして読んでたり、、、(ほとんどアブナイ)

長く外国に住んでると、日本に対する意識の変化にもフェイズがあって、一時期日本に対してとても否定的で、ともすると攻撃的にすらなったり、またある時期、住んでる国の(私の場合はイギリス)悪い所が目につくようになるとやたらと日本を褒めそやすようになったりする。 きっと海外に住んだ事のある人は皆さん少なからずそういったフェイズ(時期)を経験されたと思う。

こっちの語学学校に通って3-4年目くらいかな、ケンブリッジ認定の一番上のレベルの検定試験の勉強をしてた頃、少し日本語がおかしくなった時期があった。英語で考える習慣が身に付き始めた頃で、はじめて英語で夢を見たのも、その頃だったように思う。
で、まだ若かったし、海外生活も板についてきて少し傲慢になりがちだったんだね、、、ちょっと日本語がおかしいのが「かっこ良い」みたいに思ったりした時期があった。

今思うと恥かしい限り

役者時代には、劇団での台詞のレッスンではよく褒められた (舞台勘はおそろしく悪くてよく怒鳴られたけど)滑舌やイントネーションは、ちょっと練習すればすぐできたので、外郎売りとか得意だったし。
でもあの頃の自分にとって、日本語の言葉をきちんと話すというのは役者の技術の一つであって、自分自身が日本語を奇麗に話したいというような意識は無かったと思う。やっぱり若かったのかなあ〜〜

5-6年目になって英語を話す生活が普通になった頃、(そうか、今の夫と一緒に住み始めた頃だ)逆に日本語にとても興味が湧いて、日本語を外国語として教える、日本語教師になる為のコースを取った。 一年間やって、これは本当に面白かったし発見が多かった。外国語として英語を何年も勉強した後だったから、余計に日本語を外から見る事が新鮮だった。そして初めて、長く外国にいるからこそ、日本語を美しく話したいと思うようになった。

前の職場では日本の若者達もいたので、つい一緒になって同じノリでしゃべっていたりもした。 最近の流行りのフレーズだって、遅れないように使ってみたり。でもそういうその場のノリとは別に、人と対話をする時には、きちんと言葉を選んで話したいと思う。そして、それは英語を話す時も同じだと思うし。

イギリスという国は、その人の話す英語でお里が知れてしまう。 地方のアクセントという事だけでなく、どんな言葉を使うかで、家庭や教育レベル、人となりを判断されてしまう。階級社会の象徴が英語だ。外国人の場合、自分をイギリスの階級社会のどこに置くか、というのは微妙にやりにくい部分だ。イギリス人は、嫌みを言われたら、さりげなく英語でウィットに言い返さないと、対当に見てくれない。 シニカルな嫌みをジョークで返して、初めて仲間に入れてくれるような所がある。 それまでは「お客さん」なのだ。その為には、現地の人が聞いて嫌な気分にならない英語を話すしかない。

日本のドラマを観たり歌を聞いたりすると、私なりのこだわりでどうしても気になる事がある。
耳に不快なこだわりなのだけれど、、、
鼻濁音と無声音

「・・・が、」を少し鼻に抜く音と、「出発しゅ空気だけで音にならない無声音

これは、前に藤原竜也君の事でも書いたけど、プロの歌手、役者なら絶対に出来て欲しい。
歌の曲調で、わざとラフな感じに「___が〜」っと歌うのは良いの。わざとそうしているのなら・・
でも、結構できない人が多いので驚く。あんなに歌詞を大切に歌う松田聖子さんでさえ、鼻濁音できないよね。
竹野内豊さんも鼻濁音はバツ! → 声が低音の男性は特にバレ易い。

ドラマ「輪舞曲」での、橋爪功さんは「やっぱりさすがだ、、文学座だ」と思ったっけ。
今日観てた「マチベン」は、皆さんマルだったかな。気になる人はいなかった。
そういえば役者時代に、やっぱりイントネーションとか無声化とかどうしてもできない人がいて、講師の先生が、地方によって鼻濁音とかがない=できない人達がいるって言ってたような・・・南のほうだったかな
でも東京生まれの坂本龍一さんもバツなのだ・・・

言葉で思いを伝える仕事をする人は、やっぱり言葉の持つ音を奇麗に発して欲しい。

頼むよ〜〜 プロなら技術を磨いてください! 
気になり始めると、もう耳に気持ち悪くて集中してみられなくなるんだよね〜
舞台は特に。

なんてね、、、私の勝手なこだわり。