自分の中で、ずっと好きなものとして、でもちょっと異質で別のものとして存在していた2つの「好きなもの」が、思いもかけないところで接点を持つと、濁流に飲み込まれたような胸の疼きを覚えて、苦しいくらいに嬉しくなったりする。

再演中の蜷川さんの「タンゴ・冬の終わりに」で、大好きだった戸川純ちゃんの「蛹化の女」が使われてるそうだ。 しかもオープニングは「パンク・蛹化の女」のほうらしい! どうして蜷川さんが戸川純??
でも考えてみたらこの作品は最初に84年に上演し、86年に再演されてる。戸川純ちゃんが個性派アーティストとしての存在を固めた頃だ。何がすごいって、蜷川さんの目の付けどころって本当にすごい! 

私は日本で上演されたのは観ていない。私が観たのは、91年にロンドンで、Alan Rickmanを主役に、イギリス人キャストを蜷川さんが演出したバージョンだ。 いわゆる「海外公演」で はなく、現地キャストでWest Endの劇場で上演されたのは、蜷川さんの演出でもこれだけのはず。(よくロンドン公演の際に使われるBarbicanやNational Theatreは、比確的新しいアートセンタースタイルの劇場で、古くからあるWest Endエリアに点在する伝統的な作りの劇場ではない)

今はもう「純ちゃん」なんていう年齢ではないけれど、私にとっては、やっぱり「戸川純ちゃん」だ。彼女からは、いっぱいいっぱいエネルギーをもらった。「こんな事をやってる人がいる」っていう事がショックだったし、なんだか嬉しかったし、自分が芝居をやる上で、彼女のパフォーマンスはぶっとび衝撃もんだった。
わずか3ー4分の曲で演じる数々の。ゲルニカで聴かせる変化多様な声質、自虐的なまでな、デカダン入った自作の詩。ロリータとパンクとクラシック、キュートとエロと愛憎がごっちゃになったようなパフォーマンスを、惜し気もなくぶつけてきてくれるアーティストだ。
驚異的な喉の強さに憧れたもんです。

今年に入って、彼女の往年のアルバムがCD化されて再発売されているのも、今回初めて知った。彼女の事はもちろん全く忘れてたわけじゃなくて、今でもゲル ニカもヤプーズも活動しているのは知っていたし、数年前に仲良しだった妹の京子さんが亡くなった時も本当にびっくりした。「ガラスの仮面」で、謎の美人秘書・水城冴子だったっけ)純ちゃん自身も、以前いろいろとあって自殺未遂騒ぎがあったのも聞いてたし・・・・でもその後もずっとアーティストとして歌い続けて来てくれたのが嬉しい。 うん、とっても嬉しい!

ロンドンで観た「タンゴ・・」の時も、カノンは使われていただろうか・・・?記億にないなあ〜 でも純ちゃんの「蛹化の女」がロンドンの劇場で流れたら私は椅子から転げ落ちただろうから、やっぱり違う演出だったんじゃないだろうか?? Alan Rickman氏が素晴しいと思った事しか覚えてない・・・
ちなみに彼を初めて観たのはChristopher Hampton戯曲の「危険な関係」だった。「この人良いな」と思っていたら、「タンゴ、、」で蜷川さんに起用されていたので、成る程、と思ったものです。今ではHarry Potterの憎まれ役、スネイプ役なんてやってますが。

「蛹化の女」もそうだけど、純ちゃんの詩は、ちょっと自虐的なものが結構ある。「諦念プシガンガ」「我一塊の肉塊なり」もそうだし、「怒濤の恋愛」「さよならをおしえて」なんかもそう。でもいかにも「女の情念/怨念?」み たいなものをドラマチックに歌い/演じる戸川の姿は美しく、悲壮感にあふれて、キュートだった。私には絶対にないものだったから、嫉妬すら感じる事なく 憧れたのだと思う。「タンゴ、、、」は、来年WOWOW放映されるそうなので、またお友達頼みで録ってもらう事にして、楽しみにしていよう。

そうそう、戸川純ちゃんが出ていたドラマ「無邪気な関係」を思い出した。 なんと三上博史君の彼女役だったよね! 演技ははっきり言って上手くはないんだけど、やっぱり個性的だったよ。あのドラマは今思うと室井滋さんや内藤剛さんも出てたんだよね。THE ALFEEの「星空のディスタンス」、かっこよかったなあ〜! 今でもカラオケで歌っちゃいます。わたしのレパートリーなのだ・・・

なんだか、そんな事を思い出すだけで、「あー、また頑張ろう!」って思える。
ありがとう、、私に元気をくれるものたち




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