イギリスがCovidにおける日常での規制を全て解除する、という大きな賭けに出て1週間が過ぎた。
受け取り方は人それぞれ。大喜びでマスクを捨て去った人もいれば、ますます頑なに用心する人もいる。世界中が注目しているこの決定は、日本だとまずあり得ない。要するに、
「さあ、この一年で何をすればいいのかは学びましたね。ワクチンを打った皆さんは、たとえ発症しても重症化・死亡する可能性はずっと低くなりました。ここからは皆さんの自己責任で対処してください。羽目を外して発症してもあなたの問題ですよ。あ、それからたとえ症状はなくても、検査で陽性だったり、陽性の人が身近に出た場合は相変わらずの自主隔離が必要です。 これはこれからも続きますから守るように」
というわけで、最初の週が過ぎた。私の見たところ、道を歩くときは皆んなもうマスクはしていないけれど、 お店に入る時やバスではほとんどの人がマスクをしている。(ロンドンでは公共交通機関ではマスクの着用が継続されている)ショッピング街でお店を見て回っている人達は、道でもそのままマスクをつけて歩いているし。私はウエストエンドのほうには出ていないので、都心がどうなっているかは判らないけれど、このロンドン郊外の街では、結構みんな慎重、という印象だ。
ところがここにきて新たな問題が急上してきた。 NHSのアプリでcovidで陽性が出た人と接触した可能性がある人に「自主隔離してください」という通知が来るのだが、毎日3万人以上の新規感染者が出ているので、当然その人たちと接触した人の数はその数倍にもなる。自覚症状も全くなく本人は陰性なのに、数日間の自主隔離をしなくてはならない人が続出してしまった。
例えば学校でクラスに一人でも陽性者が出たら学級閉鎖、自宅隔離なので子供が家にいるということは親も家にいなくてはならない。シングルマザーの家庭では母親が仕事を休まなくてはいけなくなる、、、という連鎖反応。職場に陽性者が出れば、一度に何人もが出勤できなくなるし、その家族にも影響する。
ロンドンの地下鉄も路線によって間引き運転あるいは運休、ドライバー不足でスーパーにストックのデリバリーが届かずに棚はガラガラ、、という状態だ。 デパートや小売店でもスタッフ不足で手が回らなくなっている。政府はワクチンを完了している人たちはこの自主隔離を免除しようという考えもあるようで、この後数週間でどうなっていくのか、、、、??コンサートやスポーツの試合等、いよいよ「ワクチンパスポート」が本格化していくような感じだ。
海外へは相変わらずまだ何度も検査が必要だし隔離が義務付けられている国がほとんどだけれど、それでもグリーン(国によってGreen, Amber, Redと信号機の色で規制内容が分かれている)の国は隔離なしでいかれるようになったので、この夏にはまたホリデーをたのしみたいという人も多いようだ。とはいえ、行きと帰りに合わせて4回の検査はかなりの額になる。結局お金に糸目を付けない人たちはいいけれど、家族5人での夏のホリデーにはあまりにも高くつきすぎる、、、というのが現実だ。リスクを犯す必要性があまりないね、、、
無観客で始まった東京オリンピック。賛否両論のなか、開会式も当初の予定とは全く変わってしまった様子だけれど、それでも幕が開いた。本当にあの大きな競技場に観客がいないのは残念だけれど、いざ競技が始まってみると、そこはやっぱりアスリート達にとっては真剣勝負の世界だ。今回は時差もあるし、こっちのテレビはやっぱりGBの選手が活躍する競技しかやっていない、、、今日から4日休みなので、ここはやっぱり日本のテレビ番組と併用して観るかな。
自分の目標に集中して頑張ってきたアスリートの人たちにとって、一生の宝になるようなオリンピックになってほしい。いつものように各国の選手同士が親しくなったりという機会は今回はほとんど無いのかもしれないけれど、やっぱり「世界中から集まる」というのがオリンピックなのだから、日本のことも好きになってくれると嬉しいしね。
普段は見ないような競技を見たりするのはやっぱりオリンピックならではだ。私はオリンピック期間中の、テレビをつけたときの「ワ〜〜〜!」という観客席からの音が好きだ。常に バックグラウンドでうなるように聞こえているあの音を聞くと「ああ、オリンピックだなあ〜」と思う。これから2週間、時差はあるけれど応援しながら観るのがたのしみだ!