見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

May 2014

永遠のヴァンパイア




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日本に行ったりしていたから、芝居を観たのが久しぶりの感じがする。

「Let The Right One In」。初めはあまり興味をそそられなかったのだけれど、レビューがとにかく良かったので観る事にした。最初にピンと来なかったのは、これがヴァンパイア物だという事だった。もちろん嫌いな訳じゃない。でもヒューマンドラマというよりも、エンタテーメントになりがちな題材なのでスルーしていたのだ。

ヴァンパイアの物語はどんな時代にも、必ず次から次へと映画やドラマが出現する。まだ白黒映画の時代から本当にいくつのヴァンパイア映画が作られたことだろう・・・?!!私も物心ついた頃から、クリストファー・リー氏のドラキュラシリーズは何度となくテレビで観たし、ドラキュラに限らず、80年代にはデヴィッド・ボウイー/カトリーヌ・ドヌーヴ/スーザン・サランドンによるThe Hungerなんて映画もあったし、最近ではTwilightシリーズが人気だ。役者としてはちっとも好きじゃないトム・クルーズを唯一「良い」と思ったのがInterview with the vimpireだった。

何故ヴァンパイアという架空の存在がこんなにも長い間途切れる事なくいろんな形で現れるのか??

この芝居を観てまず「美しい」と思う。暗く、寒々とした北欧の冬、舞台はずっと森の中のセットを維持したまま、必要に応じて最低限のスペースで会話の場が家の中や学校のロッカールームだったりする事を解らせる。森の中での連続殺人に、人々はおそれおののき、必要以外は森には近づかないようにとの警告を受けて夜はひっそりとしている。そんな雪がちらつく森の中で出会った少年と少女。

気弱で大人しいオスカーは友達もなく、学校ではイジメにあっている。ことあるごとにネチネチとオスカーに絡むジョニーとミッキーに対して、学校では刺激しないようにしている彼も、森の中で一人になると木を相手にナイフを振りかざして反撃に出る自分を描いてみるのだ。一人で木を相手に立ち回りしている所を少女に見られていた事に気付いて驚愕するオスカー。少女はエリ、最近引っ越して来たのだという。

おずおずと会話を始める2人。なんとなく噛み合ないようなぎこちなさ。それは少女がちょっと浮世離れしたような感じだからだ。老人のような古めかしい言い回しをしたり、考える事を飛ばして率直に返答する様子は、子供なのか大人なのかわからない。そして空を舞うような身のこなしと、足音さえたてずに飛び回る軽やかさ。それでも何度が森で出会ううちにミステリアスなエリにオスカーは少しずつ打ち解けて行く。

ところが次第に彼女が何者なのかが明らかになって行く。彼女はもう何百年も生きているバンパイアで、一連の殺人事件も彼女によるものだったのだ。友達を作れない2人が、夜の森の中でひととき無邪気にたわむれ、笑い、心を寄り添い合う。そんな2人の様子は本当に美しくて、なによりイノセントだ。でもそれは同時に破滅を呼び込む危険も含んでいる。

人間の男に恋をしてはいけないはずのエリがオスカーと出会い、好きになってしまった・・・「恋をする」というよりは、まさに「好きになってしまった」というのがふさわしい。好きになってしまったので、また会いたくなってしまう。「また私と会えて嬉しい?」とまっすぐにきいてしまう。オスカーの事を知りたくてあれこれ質問してしまう。余計な事は考えずに好きになったオスカーにどんどん近づいてしまうのだ。

彼女は父親と暮らしている。でも観ているとすぐに解る。この父親も昔は若き青年で彼女に恋をしたのだ、と。彼女の為に人の血を用意するのは彼の役目だった。何人も何人も、彼女が自分で人を襲わなくてもいいように、自分の手を汚して血を集めて生きてきたに違いない。そして次第に老いて力弱くなった今、自ら破滅の道を選ぶしか無くなるのだ・・・

彼女の正体を知ったオスカーは驚き、戸惑いながらも彼女を受け入れて行く。一度は別れを覚悟したオスカーだったが、イジメが高じて学校のプールで瀕死の危機に陥った時、風のように現れて彼を救ったエリと一緒に歩んで行こうと決める。日が昇っている間はトランクの中で眠るエリをかかえて、遠い街へと旅を続けるのだ。そして私たちには彼らの未来が解ってしまう。オスカーはあくまでもやがては年を取り、エリの父のようにいつか彼女の恋人ではいられなくなってしまうのだ・・・おそらくこれまでも何人もそんな男達がいた事だろう。オスカーもその運命を受け入れて彼女との旅に出たのだ。

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このスウェーデンの作品は数年前に映画になっていて、かなり高い評価を得たらしい。その舞台版とあって、注目していた人達もいたそうだが、レビューはどれも「美しい」「切ない」「イノセントな愛」と絶賛だ。確かにヴァンパイアの映画というよりも、禁じられた幼い恋という感じだ。まだ大人になっていない少年と少女のままで時が止まった少女の切ない恋が、突然血飛沫をあげて人を襲う残酷なシーンと重なって、胸を突かれるような衝撃を受ける

ヴァンパイア映画が途切れないのは、この「切なさ」所以ではないだろうか。どんなヴァンパイア物語も哀愁に満ちていて、物悲しく、長い長い時の狭間を生き続けて行く苦しさが伝わってくるのだ。人はやがては死ぬ。その日は必ずやってくる。それを恐れながら生きて行くのが人の人生だ。永遠に死なないという事に憧れを持てるのは子供の頃の話であって、普通に大人になった人間なら、それがどんなに苦しい事か理解出来る筈だ。

よくあるヴァンパイアものだと、恋人になった相手もヴァンパイアとなって共に長い時を・・・みたいな設定が多いけれど、この話はオスカーは普通の少年のままだ。つまり、やがて彼はエリの恋人から年の離れた兄という事になり、さらには彼女の父、そして祖父にもならなければならない・・・その前にエリにはまた次のパートナーに行ってしまうかもしれない。永遠の未来はそこには無いのだ

全員の台詞がが何故かスコティッシュのアクセントなので、「これは舞台がスウェーデンだから、北の感じを出すためにスコットランド訛りなのか?」と最初思ったけれど、プログラムを見て納得。この作品は去年最初にスコットランドで制作されたものがロンドンの小劇場で上演され、ウエストエンドに上がってきたものだ。オスカー役の役者はこれがプロとしての初舞台だそうで、プログラムには年齢ものっていない。去年からやってる事を考えても現在17−18かな・・・

映画版を観てみたくなった。ちなみに日本語タイトルは「僕のエリ、200歳の少女」というらしい。外国語映画賞のノミネートになったりしたそうだから評価は高いみたいだし



旅の拾い物・・・


だから、、、本当に早すぎるのだ、2週間なんて・・・・
気が付くとまたここ(ロンドン郊外の我が家)にいて、昨日から仕事に行けばまたもとの生活なのだった。

特に今回は彼が一緒だったから、いつもの友人達とのガールズトークランチが半減してしまった。今回は会えなかった人達もいた反面、30年振りで初めて連絡が取れて会えた旧友もいたし、姪の結婚式も本当に素敵な1日だった
夜は殆どが居酒屋で、家で夕食を食べた時でさえ、スーパーでお惣菜を買い込んで「おうち居酒屋」になっていた

今年はもう東京の桜は終っていたけれど、そのかわりというか、ツツジが満開だった。どこでも大振りの華が咲き誇っていて、そういえばツツジはイギリスではほとんど見かけた事がなかったっけ。あったとしてもこんなに大振りの花じゃなかった、、、

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昔懐かしいといえば、東北新幹線に乗った時に彼が車内で食べたサンドイッチ、いや、サンドウヰッチ

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これがまあ、ホントにハムだけのサンドとチーズだけのサンドが入っていて、もちろん耳は切り落とし。このサンドイッチの耳を切り落とすというのはイギリスではお目にかかれない。そんな事は絶対に無いのだから・・・でもハムはそれなりに美味しかったよ、っていうか懐かしいよね。パセリがちょんと端っこに入ってたりしてね。

26度近い気温の中を、おもいっきり真夏の格好で神楽坂ウォークにいったりもした。神楽坂周辺は以前一度昔の仲間と行っただけだった。メインの通りを歩いていても面白く無いときいていたので、横道にちょっと入ってみたりするのだが、どうやら他にもそんな風にブラブラ歩きをしている人達は結構いて、横道に入ったはいいけれど行き止まりになっちゃってたり、また同じ所に出て来ちゃったり、、、結構うろうろできるのだった

この神楽坂のメイン通りは坂が登り/下りになっているので、うっかり横道に入ってまた戻って来ると、飯田橋方面と早稲田方面が解らなくなったりする・・・半分迷っている時に彼が見つけて「お昼にしよう」と入った小さなカウンターだけのお店=「Blows In」。ここはイタリアン・バルという事らしい。もちろん何も知らなくてひょこっと入ったのだけれど、大当たりでした。小さなお店だけれど隅々まで綺麗で男性2人だけのカウンター内のキッチンで目の前で作ってくれる。私は天使のオムライスをば・・・

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気に入るお店っていうのは、味やサービスはもちろんなのだけれど、ここみたいに、小振りだけれど隅々まで目が行き届いてるっていう感じの所が特に好きなんだ。カウンターの端まで、壁の隅まで、トイレの小物にも気配りがされている感じ。帰る前にもう一度来ようねって言っていたのに機会がなかったのが残念・・・

盛岡で時間があったので少しブラブラして、石割桜ともう一つ面白かったのがこの「烏帽子岩」烏帽子っていうより、見た瞬間のイメージは「ダースベイダーか、、!!?」という感じだったよ

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日本は本当に美味しい物が手頃なお値段で食べられて、特にお昼のセット料金なんてもうあり得ないくらいお得 こんなランチが毎日食べられるなんて、日本は本当に幸せな国だなあ〜〜〜〜
今回も丸ビルの中や、代官山のIvy Placeなんかにも行ったけれど、青山で個室での和食ランチが本当に落ち着いてゆっくり話もできたし美味しかった。至れり尽くせりのサービスでね

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2週間でてっきりまた太ったと思ったけれど、帰る日に計ってみたらなんと体重に変化なし
あんなに食べて飲んでの毎日だったのに・・・これも日本の魔法か! あんなに美味しいものを毎日食いまくってて太らないんだったら、もう私は日本に帰るよ

戻ってみたらまだ肌寒いロンドン、今日から週末にかけては雨続きらしい。やれやれだわ・・・あの2週間はやっぱり夢だったんだろうか・・・???

桜三昧 弘前へ


弘前城より岩木山と桜

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東京周辺はもう終わってしまっていたけれど、「北へ行けばまだ桜はみられるよ」という事で行ってきました、弘前城。ここは全国でも屈指の桜名所であります

日本人はどうしてこうも桜に特別な思いを持つんだろうね。これは外国生まれの人には説明してもおそらく解らない。桜を愛でる、桜を美しいと思う心はきっと私たち日本人のDNAにインプットされているのだろう。
ただ「花がきれいだ」というのではなく、桜の美しさに感動できる心。それを楽しむために全国から桜名所に人が集まってくるのだから・・・・・

考えてみたらこんなに北へ来たのは初めてだ。東北新幹線で盛岡まで出て、高速バスで弘前へ向かう。合わせて4時間ちょっとの旅だ。イギリスだったら、Yorkまでかなあ〜?もうちょっと先まで行かれるのかな、、、
盛岡で2時間ほどの余裕を取ったので、ちょっとぶらぶら。「石割桜」を観に行く。もう花は終わってしまっていたけれど、大石を割って太い幹をのばしている。

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この日は曇りで、夜には東北も雨って言っていたのでちょっと気がかり。でも煙った風景のこんな姿も情緒がある。弘前についたら3時過ぎ。午後から夜にかけての弘前城での桜を楽しみに5時ごろから出掛けた
街の中から山が見えるという風景に慣れていないうちの彼は、ホテルの窓から弘前駅とその向こうに見える山並みを観て不思議そうな顔。弘前城から日が沈もうとする岩木山を観て、「この景色が毎日ある生活ってどんなだろう、、?」とつぶやいている・・・・うん、それは私も思うなあ〜。いつも山が見える毎日ってどんな感じだろう??

日も暮れてきて、ライトアップされた夜桜の美しさはまた格別だ。これも、外人さんに説明するのは難しい。

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桜といえば、ソメイヨシノももちろんだけれど、私は枝垂れ桜が好きだ。妖艶で、魂のようなものが宿っているんじゃないかって思える。それにしてもこの弘前公園は「これでもか!!」というくらい桜三昧できる場所だ。さすがは日本でも指折りの桜名所。屋台でビールやおつまみを頼んですっかり日本人しているうちに人も夕方より集まってきて、日が暮れてからこんな風に賑わっているというのも今のロンドン生活では味わえない。並んだ屋台の数々はフルスウィングだ

さすがにちょっと寒くて、セーターを持ってきて大正解。雨もほんの少しちらついたけれど傘が要るほどではなくて、ラッキーだった。
弘前公園でも内側は満開だったけれど、南側の外堀周辺はもう散り始めの段階だった。夜の間に雨が少し降って風があったせいか、翌朝もう一度行った時には見事な花筏になっていた

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これには彼も唸っていたよ・・・皆争うように写真撮りまくってる。素晴らしいね〜・・・・

というわけで、1泊だけだったけれど弘前まで桜を堪能しに行った甲斐があったというもの。2日目は古い商家を見たり、19世紀に建てられたカソリック教会や青森銀行の建物なんかを散歩しながら見て歩く。地図でみると結構あるようでも実際にはどこも歩いて10分程度だ。1日で充分回れる

桜以外にも、時間通りに運行される高速バスや新幹線、きれいなトイレがどこにでもあって、新幹線では写真撮りまくりで電池が無くなりかけたデジカメの充電までできるとあって、彼には驚きの連続(?)だった様子。あのね、これが普通なのよね。イギリスがおかしいの、、、、

アッという間にあと3日。ホントに早いよ、、、もうかえりたくな〜〜い!!








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