見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

November 2013

クリスマス商戦


本当に驚く早さで今年もあと1ヶ月程になってしまったよ、、、 
11月も半ばになるとイギリスはもうクリスマスムード。街のあちこちでクリスマス用の飾り付けやライトアップがされてウィンドウも既にクリスマス商戦に入っている

大手のスーパーのWaitroseは去年の「Journey」と題したスノーマンのクリスマス用テレビCMで感動を呼んだが、今年も7百万ポンドもかけて「The Bear and the Hare」と題するアニメーションコマーシャルを創り、最初にX-Factor番組内でオンエアされると話題の的に。ほのぼのと暖かいアニメーションだ

 

曲はKeaneというバンドのヒット曲「Somewhere Only we Know」をLily Allenがカバーしたヴァージョン。 いかにもクリスマスらしい作りで「今年もさすがはJohn Lewis」という感じです。はじめてのオンエアーの時、私もちょうどX-Factorを観ていて、このアドヴァーツが始まるとやっぱり目が釘付けになった。なかなか広告主名が出て来ないので、観ていた人達は「何の宣伝?どこの広告?」と思いながら観ていたことだろう。(でもきっと多くの人が途中でJohn Lewisだと気付いたと思うけど)

そしてその数日後、今度はM&S(マークス&スペンサー)が切り込んできた。M&Sがクリスマスにこの手の大掛かりなCMをやったのは初めてかな、、、?こちらはおとぎ話をふんだんに盛り込んだちょっと大人向け(それでいて子供にも解り易い)な作品。主演はモデルのRosie Huntington -whitleyで、不思議の国のアリス〜赤ずきんちゃん〜アラジン〜オズの魔法使いと繋がって行く。男性モデルのDavid Grandyや女優のHelena Bornham Carterも起用しての大作だ。



私の好みとしてはM&Sだなあ〜・・・
大人も子供も家族みんなで”のJohn Lewisに対して、あくまでもちょっとポッシュな人達をターゲットにしたM&Sらしいコマーシャルだ。
その他にもいわゆるスーパーマーケット各店のCMも既にクリスマス用になっている。パーティー用の真ニューやワイン、人気シェフが登場してのクリスマスディナーの食材等、見ているだけで美味しそうなCM合戦が展開していく。これからますます暗くなっていくからね、、、賑わいがないとやっていられない。

ブログのタイトルバックの写真を新しく撮ろうと思ってちょっと街を歩いてみたけれど、なにせ曇りがちなお天気のせいでどの写真も暗い・・・クリスマスイルミネーションを撮るには背景が真っ暗になっちゃうし、なかなか使えるものが撮れない。一時的に変えてみたけれど、良い絵ができたらまた変更するかな。

今週働いたら来週は1週間お休みだ。結婚記念日があるけれど、何処へ行くという予定もないなあ〜、、1〜2日近郊にでかけるかな・・?  その後は2週間で今年の仕事は終わりだ〜〜
本当に早い。この時期になるとなんだか毎年そう言ってる。それにしてもどんどん加速度が付くみたいに毎年が早くなる。人生残り少ないかも・・・・ 

Richard IIーLive from Stratford-upon-Avon


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National Theatreが数年前に始めた、舞台の生中継ライブを映画館で上映するというスタイルは、あっという間に大人気になり、今やNTの定番になりつつある。全公演ではないものの、以前よりも数多くの舞台中継が地元の映画館で観られるとあって、英国各地のみならずヨーロッパ各地、アメリカ、カナダ、オーストラリア、、、と500館もの映画館で上映されている。作品によっては、同時生中継だけでなく後日にアンコール上映もされて、普段ロンドンの劇場に足を運べない人達にとって身近に舞台を観る事ができる機会とあって大人気だ。それでも日本のように簡単にDVDになってしまったりあるいはテレビで放映というような事はなく、劇場と同じような観客席の映画館で上映という事で、舞台演劇というものにあくまでも一線を引いているところが伝統というべきか・・・舞台劇は客席で観るもの。お茶の間で観るものではないのだ

今回ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが初めてこのLiveを試みたのが現在ストラトフォードで上演中の「RichardII =リチャード2世」だ。主演はDavid Tennant、この舞台は来年にはロンドンのバービカンでの上演が決まっているけれど実はもう既にチケットは完売している。私もハムレットで絶賛されたテナント氏の舞台は観たかったけれど、「リチャード2世」はシェイクスピアの作品の中ではそれ程「観たい!」という演目ではないもので、どうしようかと思っているうちにチケットを取り損ねた。それにしても本拠地ストラトフォードでの舞台はどれもレビューが4〜5星揃いなので、ライヴ上映があるなら観ようと思って決めた。

映画を観る際、始まる時間から最初の30分はたっぷり予告や宣伝に使われている。余裕でも20分遅れで映画館に行けば充分というのが常識だ。でも今回の場合はどうなのだろう、、?RSCのサイトを見てみると、ストラトフォードでの開演も7:00PMになっている。という事はこの場合7時より早めに行ってないとマズいという事、、 仕事が終って定時に走り出て、地元の映画館に着いたのが6:35だった。映画館内のスタバでちょっとゆっくり珈琲とサンドイッチでも、、と思っていたのに、なんとスタバは長蛇の列 実際この映画館の平日夜にこんなに人がいるのさえ見た事無い!しかも明らかに客層が今日は違うって・・・コーヒーを持って館内に入ると(この映画館は15スクリーンあって、ロードショウものは大きめのシネマを使う)もう既に8割方満席こんなの見た事ないよ〜〜・・・

センターブロックの通路脇の席に着く。劇場の椅子より広くて座り心地が良い。頭を持たれかけることができるし、前の人の頭も視界に入らない。コーヒーを置くカップスタンドもあるし、足元だって快適に伸ばせる これはウェストエンドの劇場よりもずっと快適 これでチケット代は舞台の4分の1だし。 

7時になるとストラトフォードから中継がスタート。開演前の客席のざわめきの中、プレゼンターが芝居の背景や俳優達のコメント、稽古風景等を紹介していく。劇場でプログラムを買う代わりといった感じ。15分程過ぎて幕が開いた。「リチャード2世」はシェイクスピアの作品の中では地味なほうだ。歴史劇物に分類されているけれど、悲劇ものや喜劇ものと比べると上演される回数もずっと少ない。実は私もテレビで放映されたドラマ版や昔の映画版はちょっと見た事あったけれど、舞台では初めてだ。

あまり政治的才覚に優れているとはいえなかったリチャードが、民衆から反乱を起こされたりさらには宮廷内でも次第にうとまれてしまって、だんだん味方がいなくなっていく。亡くなった叔父の財産を没収した軍資金でアイルランド遠征に行っている間に、追放した従弟のヘンリー・ボリングブロークが密かにイングランドに戻ってきて着々と味方を集めて反リチャード体勢を固めると、やがてリチャードはその王座を空け渡さざるを得なくなる

戦いで負けるという形ではなく、次第に力を失くしていってかつての取り巻き達に去られ、従弟に王冠を譲るハメになったリチャードの没落の様子を描いているのだけれど、この国王としての才能に恵まれなかったリチャードの落ちぶれっぷりがなんとも哀れなだ。芝居の最期には幽閉されていた城で暗殺されるのだが、これは史実ではどうやら衰弱死(餓死?)という事だったらしい。実際のリチャードのポートレートはこちら

Richard_II_King_of_England

王冠ー悪事ー暗殺ー権力といったドラマチックな展開ではなく、力弱い王の話だ。国王としての威厳や思慮深さに欠け、コロコロと人のおべっかに乗ってしまう筋の通っていない男なのだが、なんだかそれが放っておけないような、哀れな魅力として書かれている。愛嬌のある役者でないと引きつけられない役だね。デヴィッド・テナント氏はうってつけ。一国の王としてはダメダメなのに、落ちぶれるにつけて可哀想になってしまう。「あなたが悪いんじゃないのよ」と言ってあげたくなるのだ。付け毛の長髪、白いローヴに十字架を付けて、まるでキリストのようにも見える。(そういう意図もシェイクスピアの中にあったらしい)

休憩時間は劇場と一緒に20分。でも実際には10分でまたコメンテーターが役者のインタビューや舞台裏(セットや証明)の解説を入れてくれる。見ごたえのあるライヴだった。でも欲を言うと、カメラワークが寄り過ぎてたかなあ〜・・・役者の表情をアップで観られるのは醍醐味だけれど、劇場中継なのでもっと舞台全体の絵も見たかった。日本のWOWOWのほうが巧いかも。まあ、これがRSC初のライヴだからね。これ以降来年の舞台もまた中継を予定しているらしい。この「リチャード2世」は昨日だけで英国とヨーロッパで34000人のシネマ観客数だったそうだ。さらにこの後アメリカ、オーストラリア、そして日本でも上映されるらしいので、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか

舞台は舞台、これは基本だけれど、実際に劇場まで足を運べない人達にとっては充分空気を感じられるはず。舞台のチケット代は惜しいけど、映画館なら、、という二次選択の演目や、チケットが取れなかったり見逃した作品をアンコール上映でみるというのも今後の選択肢に入れなくちゃ。特にNTは最近次々とライヴを決行してるし。まるで劇場にいるような雰囲気の映画館というのも面白い。映画館の人達も「今夜は違う」と思っていただろう。

去年のBBCでベン・ウィショウが演ったRichardIIをも一度観たくなった。録画してざっと観ただけでデジタルテレビのセットボックスがダメになっちゃってちゃんと覚えてないけど、見比べたいなあ〜〜

時代と偏見


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今回観た芝居、「The Pride」については全く白紙で観に行った。はじめはスルーしていたのだけれど、レビューの星が多いので急遽チケットをゲット。トラファルガースタジオは改装して以来だ。客席への入り口と最前の数列周辺がちょっと変わった。 

このThe Prideという芝居、手っ取り早く言うとゲイ=同性愛のありかたが時代と共にどう変わったかという事を50年代と現代の2つの話を交差させて描いている。実は私は最初の2場面で混乱してしまった。2人の男と女性一人、という関係を違う年代で演じているのを、同じ人達の現在と過去なのか、、と最初に思ってしまったのだ。というのも2人の男性の役名が同じだから

50年代設定のほうは、イラストレーターとして働く妻=シルビアが出版社のボスに当たるオリバーを夫のフィリップに紹介しようと家に招き、3人で食事に出掛ける事になる。そしてなんとなくぎこちなくもお互いに好感を持った感じのオリバーとフィリップ。そして場面は変わり、出張ゲイボーイサービスで呼んだナチの将校とのプレイ中の現代のオリバー。彼は一緒に暮らしていたフィリップと別れたばかりだ。セックス依存の気があるオリバーはしょっちゅうバーやクラブで知り合った男をお持ち帰りしてしまったりして、フィリップはとうとう耐えきれずに出て行ってしまったのだ。プレイに集中できないオリバーは女友達(シルビア?)を呼んで泣きつく

この時点でこの2組が同じ人達の過去と現在なのか、、、??と思いきや、これは名前は同じだけれど全く違う3人の関係を違う時代の視点で描いているのだった。 

50年代はまだ同性愛が法律で禁じられていた。たとえプライベードな家の中でも、それらしい振る舞いをしていると解っただけで逮捕されてしまった時代。フィリップとオリバーはお互いに惹かれるものを感じながらも、フィリップのほうはどうしても自分が同性愛である事を許す/ 認める事ができずに否定し続ける。オリバーは自分に正直にフィリップにも本来の自分を認めるようにぶつかっていく。自分の本来の欲望と世間体の間に挟まれて苦しむフィリップは、とうとう洗脳治療を受けに行く。同性愛というものを考えるだけで拒否反応を起こし、気分が悪くなって吐き気を催す、、という治療だ。これは「時計仕掛けのオレンジ」にも出て来る実に醜悪な治療だ。女性の勘で、夫の性的嗜好に気が付いてしまったシルビアは、一人オリバーに会いに行き、ある日夫が眠っている間にひっそりと家を出て行く・・・

セックス依存症でフィリップに去られた現代のオリバーは、それでもフィリップの事があきらめきれずになんとかよりを戻したいとシルビアに相談する。この2人の関係はあくまでも友達なのだけれど、観ていると姉弟のようだ。彼女にはれっきとしたイタリア人の彼氏がいて、デートの約束もしているのに、オリバーに泣きつかれると放っておけずに面倒をみてしまうのだ。そして最終的にはフィリップをさそって3人でピクニックに出掛ける。奔放なオリバーに愛想をつかしたフィリップだったけれど、やはり気持ちの上ではまだオリバーとやり直す余地がある事に気付く。「今度はイタリア人の彼氏も一緒に4人でピクニックしよう!」と盛り上がる3人・・・

今でこそ英国では同性愛同士の結婚ができるようになった。同性同士の関係でも夫婦と同等の権利が少しずつ認められるようになり、今ではゲイだからといってコソコソする必要もない。もちろん家族や回りの反応を考えたらカミングアウトするのは容易でない事は変わらないのだろうけれど、それに対する回りの受け入れ方は随分変わった。私にもゲイの友人は何人かいる。みんな普通に良い友達だ。(そして、何故かゲイの人にはハンサムが多い、、、残念な事!!)でもどうしても本当の自分を認められずに、不幸な結婚をしてしまった人や 、悲劇的な事態を招いてしまったケースも多々ある

この芝居自体は別にゲイを称賛しているというものではなく、あくまでも2つの時代においての男2人と女一人の関係を芝居にしているにすぎない。結婚ー家庭をいうものがモラルとしても社会的立場においても重要だった時代には、同性愛を隠して結婚するというのは自分の一生を暗闇の中に閉じ込めるも同然だったに違いない。それでも男たるもの、一家の主である事を期待されたのだ。

今でこそ、結婚しない自由が受け入れられるようになった。 仕事のためでもいいし、単に気楽な独り身でいたいという言う事でもいい。結婚して家族をもたなくてはいけないという重圧が昔に比べるとずっと軽くなった。もちろんどちらがよいかとは言いきれない。本来人間社会を営むための家族制度というものが崩壊してしまうのは社会的にもマイナスだ。ただ、人として本来の自分に誇りを持って生きていかれるかという事だ

オリバー役のアル・ウィーヴァーが素晴らしい。ゲイといってもいろんなタイプがいる。この2つのオリバーは時代と性格は違えど、どちらも自分に正直な役。本音を相手にぶつけていく。シルビアは最初同じ女優が演じているとはすぐに解らなかったくらい、2人の女を演じ分けている。夫の本来の姿を知って今までの結婚生活を人生の無駄と嘆くシルビアと、彼氏との約束を失恋して泣いているゲイの友達のためにフイにしてあげる面倒見のよい女友達。その他3役をこなすマシュー・ホーンが早台詞を巧みに操ってコミックリリーフの役割をしている。そうかと思うと厳粛な医師の圧力を見せる・・・4人で合計9役だ。

タイトルのThe Prideは、自分を認めて自分を愛するという意味でのプライド。カーテンコールでは役者達が「To Russia with Love」というプラカードを掲げて登場した。ロシアでは今年、同性愛を奨励する宣伝を禁止する法律ができた。これは欧州各国でも物議をかもしている。ロシアでの反同性愛法が もっとエスカレートしてしまうと、時代が遡ってしまう危険もある。ロシアのゲイの人達もプライドを持って生きられるように、、とのシュプレヒコールの意味をこめたカーテンコールに、立ち上がって拍手する人達が続出した
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