夏が来ないままに、それでも今年のウィンブルドンは始まってる。やっぱりこの時期のロンドンはは盛り上がるよね。夕方からの試合は家に帰ってからでも途中から観られるし、ウィンブルドンの中継というのは独特の音があって、このボールを打つ音と観客の声援の音が芝生の緑に解け合った空気が本当にウィンブルドン特有なんだ。
さてさて大波乱の3日目になってしまった。「魔の水曜日」とでも名付けようか・・?今日一日で棄権した選手がなんと7人!! いづれも各々の怪我の事情によるものなのだが、一回戦からコートで滑って転ぶ選手も続出していたため、「芝の調整が原因だ」と言い出す人まで出る始末。初日のナダール敗退のショックも冷めやらぬうちに、怪我に限らず2回戦までで姿を消したシード選手は、ナダール、そしてなんと現チャンピオンのフェデラー、イギリス期待の19歳に破れたキリレンコ、第3シードのシャラポワ、棄権したアザレンカ、男子のツオンガも怪我で棄権し、初日にナダールを破る大金星をあげたダルシスも結局棄権してしまった。
一日で7人もの大量棄権者が出たのは45年のテニストーナメントの歴史の中で最高だそうだ。ちなみに芝の状態についてクラブ側はすぐにコメントを発表し、「芝の状態は例年と全く同じに厳密な検査をして手入れされており、たまたま何人かの選手が怪我で棄権した事は誠に残念ではあるが、コートの整備状態に責任があるものではない」としている。BBCで解説しているマッケンロー氏も「芝のコートが最初の2ー3日は滑り易いのは当たり前、プロなら皆知っている」とクールなコメント。
それにしてもそんな波瀾の中をスイスイと2戦を勝ち抜いているアンディー・マリー。今年こそは、、、と期待がかかる。昨年の決勝での涙、そしてオリンピックでのリベンジ優勝、さらにUSオープンで初のグランドスラムタイトルを獲っていつの間にか世界ランキング2位になっていた。今回のウィンブルドンでも第2シード。ラッファとロジャーがいなくなってしまったという事は、どうしても決勝はジョコヴィッチVSマリーに期待してしまう。でもそうは一概に言えないのがトーナメント。今日の波瀾がまた他に起きないとどうして言えよう??
ちなみに日本の伊達公子選手も1回戦を勝ち抜いて、もし2回戦も切り抜けたらセリーナ・ウィリアムスとの対戦になるという組み合わせになっている。ウィンブルドンでのシュテフィー・グラフとの準決勝は1996年だったんだから、もう17年も前かあ〜〜・・・あの試合、よく覚えてる。確か1セットオールになった時点で暗くなっちゃって翌日に最終セットが持ち越されたんだっけ。今でも笑顔でテニスを続けている42歳、是非ともセリーヌとの一戦が観たいものです。彼女はダブルスにも出場してるんだね、生き生き42歳、素敵です!
男子の錦織選手も順調に2回戦に進んだ。実は彼の名前が「にしこり」と読むのだと先月初めて知った。順調にランキングを挙げている選手だから是非とも頑張って欲しい!!
ちなみに女子でキリレンコを破ったイギリス期待の19歳、ローラ・ロブソン選手、彼女は去年のオリンピックでアンディー・マリーとミックスダブルスで銀メダルを獲った。第10シードを破る金星を挙げて、ますます地元に期待がかかる。これからどこまで残れるのか、できる事なら後半(来週)まで応援していたいね。彼女はまだまだこれからの選手だから毎回のトーナメントで一つ一つ階段を上がって行って欲しい。可愛いんだよね〜ローラ・・・
これから週末にかけてはお天気のほうもちょっとアヤシイ感じ。これも選手達にとってはウィンブルドンならでの試練の一つ。芝が滑るなんて言っているうちはまだマシかもしれないよね。毎年わずか2週間のイベントなのに、ウィンブルドンはこんなにも大きな夏の風物詩なのだ。今年はちっとも「夏」って感じじゃないけれど・・・・