遂に幕を開けたロンドンオリンピック


とにかく「イギリスらしい」が一杯詰まったセレモニーだった。あれだけのひろいスタジアムを巨大な劇場の舞台にして、ウィリアム・ブレイクのエルサレムに歌われるgreen and pleasent landで始まった舞台は、本物の牛や羊が草を食み、田園風景の中での古き時代の英国生活を繰り広げる。そこから産業革命に象徴されるエンジニアリングの発展の様子へと舞台はがらりと変わるのだけれど、この10分くらいかけての転換は素晴らしかった

19世紀産業革命の立役者、ブルネル(Ismbard Brunel)に扮したケネス・ブラナーがシェイクスピアのテンペストからの台詞を引用してこのイギリスという島にやってきたすべての人を歓迎する




そして(今や地に落ちた感じもするけど)イギリスの誇った国民健康保険=NHS、子供達がらみのイギリス文学=アリス、ピーターパン、チキチキ・バンバン、ハリー・ポッター、そして最期は空から大勢のメアリー・ポピンズが降って来る。この子供専門病院(Great Ormond Street Hospital)のシーンはちょっと長かったかなあ、、丁度中だるみし易いタイミングだったからかな?
その後はイギリスが世界に誇って来た音楽の数々


何と行っても目玉はエリザベス女王のフィルムデビューか!

実際の007映画では今まで無かったジェイムス・ボンドと女王のシーンが登場、しかも女王の愛犬達まで準主役扱いで



もうひとつのイギリスらしいユーモアは「炎のランナー」。ここは真面目にオーケストラ演奏、、と思ったらちゃっかりMr Beanが紛れ込んでいる


ダニー・ボイル氏は映画監督として有名になり、スラムドッグ・ミリオネアではアカデミーを受賞した人だけれど、元々が舞台演出家だから、今回のステージも演劇の演出に近い。そして彼は心理的にダークな部分を魅せるのがとても巧い人だと思う



オリンピック開会式でいつも最期まで秘密にされるのが聖火の最終点火ランナーだ。いつだって、その国を代表する、オリンピックに大きく貢献した人がその役割を担って来た。今回言われなくても容易に想像できたのは、やっぱり5会のオリンピック出場ですべての大会で金メダルを受賞したスティーヴ・レドグレイヴ氏だった


オリンピックで何が見たいかというと、特にこれというものがあるわけではない。イギリスか日本がメダルを穫れそうなもの、という事になる。どのゲームが何時なのかも把握していないので、たまたまテレビをつけた時にやっているものを見る事になりそうだ・・・
頑張れイギリス! 頑張れニッポン!!
