見つからない、、、!
そういえば今まで気にした事もなかったっけ。学生時代はともかく大人になってからは使ってなかったし、それで困った事もないしね。でも思い立って探してみると存在すら確認できない。
下敷き
そう、学校では必需品。日本全国どこだって小学生の3大文房具といえば、鉛筆、消しゴム、下敷きだ。
なんで急に下敷きの事なんて考えたかというと、懐かしい学校時代からの旧友から手紙をもらった。今や便箋に手書きの手紙を受け取るなんて事はもう何年もなかったので本当に懐かしくて嬉しかった。彼女とは小学生時代から交換日記のような感じで毎日のように手紙であれこれいろんなやりとりとしたものだ。彼女の字も懐かしくて、これは私も頑張って手書きで返事を出そうと思ったのだった。
と・こ・ろ・が・・・
今の私ときたらもう日本語を書くなんてトンとしていない。ただでさえ恥ずかしいくらいの乱筆で、子供時代から字が汚いと母に嘆かれていたというのに。英語を書く生活になってから気付いたのは、日本語というのは横書きに向いていない。縦書き用の文字なのだ。上から下へ、右から左、左から右、あげくにくるりと回したり、、という筆の運びは基本的に左から右へ手を運ぶ横書きには適していない。実際久しぶりで文章を書こうとすると、わずか数行で手がつりそうになってしまう
それでもなんとか少しでも字が綺麗に見える方法はないものかと考える、、、
まずは筆記具だ。一番使うのはボールペンだけれど、実はボールペンは早く書くには便利だけれど、滑る分だけ字が流され易い。字体としてはもっとも綺麗に書き難い代物なんじゃないか、、
先は硬い方がいいんじゃないかと、なるべく硬めで細いペンを探す。万年筆のインクはもう10年位前に無くなってるよ〜〜?
そしてしっかりコントロールして書くには下が硬い方が良いと気付く。我が家にはいわゆるデスクはない。普段はダイニングテーブルを使うのだけれど、これにはビニールのテーブルクロスを敷いてある。今までは気にもしなかったけど、硬い表面の上で書きたいと思ったらこのテーブルクロスは厄介だ。でもクロスをどけちゃうと下はパインのテーブルなので傷付き易い。ちょっと力入れてかいたら、テーブルに跡がついたら嫌だしね。
そんなわけで思い当たったのがプラスチックの下敷きなのだ。さ〜て、最期に使ったのはいつだったか・・・?と考えても思い出せない。イギリスに来てから使ったか、、カレッジに行ってた時は使ってなかったか?だとしたら日本から持って来てたのか?全く忘却の彼方だ。
「イギリスでは学校で下敷きは使わないの?」と同僚のL嬢に聞こうとしてまた困ってしまった。
下敷きってなんていうんだ
Writing Pad いや、padじゃむしろ小冊紙のように思われるから違うな。
Plastic writing mat これもヘンだ、マットだとむしろ柔らかいものを想像する。
Plastic sheet for writing 確かに物はそうだけれど、シートの上に何か書くのかと思われる。
無い、、無いよ、当てはまる単語が!!
ちょっと回りくどく「ノートのページの間に挟む薄いプラスチックのシートって学校で使わないの?」と聞いてみる。するとL嬢「何の為に?」
そうか、、何の為だ?? う〜ん、下敷きって何の為だろう?
次のページに書いたものの跡が付かないようにーーギュウギュウ書かなければいいんでしょ
書く時に表面がでこぼこしないようにーー凸凹の机では書かないでしょ
紙の裏側が汚れないようにーー書く前にテーブル拭くでしょ
裏がしっかりしてるほうが良い字が書けるーーわけないでしょ
確かに、無くても良いものではあるかもしれない。でもやっぱり書いてる時にペン先がコツコツって微かな音を立てるあの感じがとても懐かしくなってしまった。
字を書く音、あの感触を思い出すと、錯覚じゃなくて下敷きをしたほうが良い字が書けるんじゃないかって思えてくる。日本では200円もしないで買える下敷き、最初はそれなりの理由があったんだろうな。元々は日本は筆書きだったのだから、わざわざ硬い表面の上で字を書くというのは新しい発想だったはずだ。
下敷きはいろんなイラストが入ってたり、人気アイドルの写真だったり、日本ではお土産の類いにもなるよね。美術館や博物館のショップなんかには必ずあった。夏には団扇にもなったし、端を定規として線を引いたりもできるし、気に入らない奴の頭をはたいたり、結構使い道あるのにね。
イギリスの小学校に下敷きを広める運動なんてどうかしらね〜〜