見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

February 2010

大きい・・・!?


ライヴはさすがに無理だったけど、朝出勤前に観た女子のフィギュアスケート
ダイジェスト放映でトップ8人の演技をやっていたけど、高レベルな戦いで良かったよね。テレビを付ける前にネットで最終結果をチェックしたので、順位は知ったうえで観た。それにしてもキム・ヨナ選手の得点は別世界だ

でも観ていてやっぱり凄いと思ったよ。一つ一つの完成度がものすごく高い。最初のコンビネーションジャンプも、組み合わせとしては一番難しいのだと、解説の2人が力説していた。スピンの回転の早さや軸足の安定さ、そしてすべてのジャンプが大きい。そもそもジャンプの評価は高さと距離にある。3−3コンビネーションの大きさは他の人を寄せ付けていなかった。いや〜、、すごいものを観ちゃった感じ

でもここまで完成に近い演技をしちゃったら、ここから何処へ行くの、、、?という気もする。これ以上の演技が可能なのか?

浅田真央選手は彼女だけで観ていると、ジャンプだけでなくスピンやスパイラル、ステップももっと点が高くて良いんじゃないかと思ってたけど、比べて観ると空気感の大きさがやっぱり違った。まず、彼女のほうがキム選手より身体もずっとちっちゃいのだと思っていたら、実は身長差はほとんど無いそうだ。公式プロフィールでも1cmしか違わない。なのに、身体の回りを取り巻く空気の大きさが違うのは何故か・・・

だけど浅田真央ちゃんだって、一大会でトリプルアクセルを3回決めたというのはすごい快挙だ。ただ、自分の目標=プログラムを完璧に滑る、には到達できなかったのが悔しそうだったね。銀メダルが決まった時の顔が笑顔じゃなかったのを観て、「この人は戦う選手だなあ」と思った。もっとダイナミックなスケートをするようになると一皮むけるんじゃないのかな・・・それと、技術点を上げるにはやっぱりルッツは跳ばなくちゃね

今年のプログラムはちょっと曲が大き過ぎたのかな・・?これはシーズン初めからずっと思っていた。あの曲は曲調が変わる事もリズムが変わる事もなく、同じフレーズの繰り返しだ。ただ、曲はどんどん深く大きく揺れ動いていくので、それに合わせた演技ができれば、最期には観ているほうが飲み込まれてしまうような圧倒的なスケールを出す事が可能なはずだ。きっとタラソワコーチはそれを狙ったのだろう。去年の仮面舞踏会もシーズン初めは「曲が大き過ぎる、、?」って思ったけれど、GPファイナルでは見事に自分のものにしていたので驚いた

でもやっぱり今回は曲が大き過ぎたよう気がする。仮面舞踏会のようなリズムと、小回りの動きやステップが生きる振り付けは真央ちゃんらしくてはまり役だったけど、「鐘」の、うねりの大きい風や嵐を思わせるような空気の動きを必要とするイメージにはちょっと届かなかった気がする情念みたいなものが表現できれば生きるプログラムだったんだろうね。やっぱりちっちゃな島国育ちの日本人には、ラフマニノフは無理なのかなあ〜〜?

トリプルアクセルも綺麗に決めていたけど、大きく見えないのがもったいない。ダイナミックに見えればもっと映える。コンビネーションでも、高さと距離では伊藤みどりさんのジャンプとは比べられない。でも大きさを出すって難しいよね。技術でもないし、何をどう練習すればいいんだろう・・・・でもキム選手に勝ちたいなら大きな課題だ

そういえば昔、バレリーナの森下洋子さんの事を評価した記事の中に、森下さんは手が大きいという解説があった。森下さんは小柄なバレリーナで顔もちっちゃいのに、手が大きい為、腕の動きがそのまま軌跡になって見えるというのだ

表彰台でのヨナ選手と真央ちゃんを見てみると、、、そうか、ヨナ選手は肩幅が広い。肩幅が広くて腕が長いよ、、、それだけでも背が高く見えるものなの?? 自身の回りにもうひとつオーラを持って演技できるというのは、持って生まれた才能なんだろうか。

嬉しいのは、高橋大輔君も真央ちゃんもヨナちゃんも来月の世界選手権に出るつもりでいるらしい。以前はオリンピックの後って、みんなメダル受賞者は精魂尽きましたとばかりに出ない事が多くて、オリンピック直後の世界チャンピオンは拾い物、、みたいな感じだったけど、みんなまだまだ戦う気でいるんだね。嬉しいです! もう1ラウンド、楽しみだなあ〜

テレビドラマを生放送


何年ぶりかでEastendersを観た

Eastenders(イーストエンダーズ)というのは25年前にBBCが始めた連続テレビドラマで、ソープオペラと呼ばれる類いの人気番組だ。その名の通り、ロンドンの東、Eastendにある架空のエリア、アルバート・スクエアーの人々を描いている。Eastenders/ソープオペラについては以前書きましたので、何の事か、、、と思う方はこちらへどうぞ

さて、どうしていきなり数年振りで観たかというと、なんと25周年記念エピソードはスペシャル版という事で、ライヴ=生放送するというのだ。去年のクリスマス、アルバート・スクエアーの中心となるパヴ=Queen Vicで、アーチーという男が殺された。この男はアルバートスクエアーでは悪名高い男で、とにかく敵が多い人物。彼が何者かに、バプのカウンターにあったヴィクトリア女王の銅像で殴りつけられて死んだ

このクリスマスエピソード以来、「アーチーを殺したのは誰か」論争が繰り広げられた。何しろ彼を憎んでいる人間はアルバートスクエアーにはゴマンといる。誰にでも動機があると言って良いくらい。1〜2月中ずっとその謎を引きずって盛り上げた所で、BBCは「2月19日、ライヴ放送にて真犯人が判明」と大々的に宣伝をする。真犯人探しに加えてドラマの生放送という事で、久しぶりに盛り上がったのだ

ドラマの生放送というのはかなりきつい。30分のエピソードだけれど、観ていただけではほとんど解らなかった。でも舞台裏は相当大変だったらしい。後で裏番組をやっていたけれど、カメラは40台近く、各セットに設置し、セットからセットへ役者を移動させるゴルフ用のバギーが3台、各セットは隣り合って作られてるとはいえ、外でのシーンもあるし、各シーンはストップウォッチとにらめっこだ

役者達は今までにないくらいの緊張感で、これがみんな気合いが入って凄い演技をしてくれた。台詞をトチッてる暇などもちろんない。感情極まって声が掠れてしまっても撮り直しはきかないから、喉を振り絞って台詞を言い切らなければならない。泣いてメイクが剥げても直せないし、1カット数秒の間に素早くスタントマンと交代したり、、、とその舞台裏はスタッフ/キャスト全員が緊張の連続だ。舞台なら当たり前のような事でも、いつもはもっとリラックスして現場に来ているだろうソープスター達には過酷な試練だったことだろう。

おまけにこのアーチー殺しの犯人は、あくまでも当日まで極秘の極秘という事で、ものすごいバリアが張り巡らされていたとか。真犯人を知っていたのはプロデューサーはじめたったの7人、もちろん役者達にも知らされていなかった。ただでさえ生放送の為の入念なリハーサルを何度も何度も繰り返す大変な状況なのに、御丁寧に10種類のエンディングシーン=真犯人が「自分がやった」と告白するカットを用意して、それぞれの役者達にリハーサルさせたという。本当の犯人役の役者が「君だよ」と言われたのは、生放送開始の30分前だったそうだ。他の人達は最期のシーンをモニターで観て初めて知ったという事で盛り上がっていた

まあ、観ているほうとして思ったのは、テクニカルなミスもなかったし、タイミング/放送時間すべてうまくいったと言って良い。(ちょっと滑った台詞とか、小さな事はあったようだけど)そしてやっぱり役者達の緊張感が凄く良い。ストーリーとしても、とにかくあちこちで、お前だろう、」「あんたが殺したのね、」「白状しろ」、、、というシーンの連続なので、その緊張感も倍増だ。Eastenders25周年記念エピソードとしては、語り草になることは間違いない。なんでも1700万人近い人達が観たという統計が出てるらしい。犯人当ての賭け率もいろんな役に分散していた

お気に入りの役がアルバートスクエアーを去ってからずっと観てなかったうちに、ティーンエージャーだった子が結婚してたり、「この子誰、、、?」と思ったら子役が大きくなってただけだったりして、たまには覗いてみるのも面白い。新しいキャラクターも、何回か観てればすぐに追いつけるしね、そこがソープオペラの凄い所。

とりあえずは成功したライヴ放送、スタッフ/キャストはもうこりごり、、、って思ってるかもしれないけれど、たまにはこれくらいの緊張感で視聴者引きつけて欲しもんです





チャンピオンの品格


ドキドキしていた男子のフィギュアスケート、高橋大輔選手は銅メダルを獲得した
本人は満足ではなかっただろうけど、去年一年を棒にふった大怪我からの復活でオリンピックの銅メダルというのはすごいアチーヴメントだ。男子のフィギュアスケートでオリンピックのメダルは初めてだ。初の快挙を成し遂げる意味は大きい。でもホントはゴールドメダルが欲しかったよね。SPの後にあの位置にいたら、当然欲しいのは金色のメダルだった筈だ

ショートプログラムの後に上位3人が語った「4回転談」、プルシェンコの「チャンピオンなら4回転をとばなくちゃいけない。20年前の技術で優勝するなんて遅れてる」という言葉が、4回転は跳ばなくても優勝するスケートはできるという意向だったライサチェックをチクチクとつついていた。4回転は必要か、、、という論争は、競技としてのフィギュアスケートに対するスケーター達の価値観の違いだ。高橋選手はモデストに「男子競技の醍醐味でもあるし、ボクのプログラムには必要」と発言。

さて、結果は・・・
4回転を跳ばなかったライサチェックが、それでもミスの無いジャンプ、要素で高い点を取って逆転優勝、4回転は跳んだけれど、他のジャンプでアヤシかったり表現/構成点が伸びなかったプルシェンコは2位、4回転に賭けて、降り切れなかった高橋君はその分は大きく響いたものの、それ以外の構成点では他の2人より高得点を出して銅メダルになった

チャンピオンたるもの、一番高い技術を持って表彰台に乗るべき、というプルシェンコ選手の意見には私も賛同している。ただ、、、彼の場合はこの後がちょっといただけない・・・ 試合後のロシアテレビ局へのインタビューでの発言、、、

「4回転を降りたのに、自分が優勝じゃなかったのはジャッジ達のアンフェアな細工のせいだ」、と言い出してしまった・・・さらには、「カナダはアメリカ大陸の国だから、アメリカ選手との癒着があるような気がする」とまで・・・
ライサチェックを真のチャンピオンではない、とまで言ってしまうのはどうかね・・??

2002年のソルトレイクでフィギュアの採点に裏取引=不正が発覚し、スケート界に大きな波紋を呼んだ。その後採点法を変えて再出発した新しい得点の計算法に、やっと馴染んできたところ。一つ一つのエレメントを細かく採点評価する今のシステムは、以前の主観的な6点法よりずっと計り易くなった

演技を観たけど、ライサチェックはステップもダイナミックだったし、安定した素晴らしい演技だったと認めざるを得ない。ジャンプでのプルシェンコは無理矢理踏ん張ってしまうものもあった。(回転中の身体の軸が倒れているのに、着氷の時に腹筋/背筋力で踏みとどまってしまう)演技の流れや振り付けなんかは素人が観たって高い点はつけられないよね。高橋選手が4回転を綺麗に降りて、回転不足無しですべてを飛んでいたら、間違いなく金メダルだった点数だ

さすがに自分が金メダルじゃなかった事をそんな風に言い出すというのは、ちょっと自分を貶めてるように見えて醜い。チャンピオンには品格ってものも必要だと思うのよ。フィギュアの得点は技術点と芸術点の2つで構成されているのは何故かをよ〜く考えて欲しい。これはもうずっと昔からの話で、これがフィギュアスケートというスポーツのユニークな魅力なのだ。

表彰式で1位の台を踏んで行くなんてもってのほか!これは勝者に対する冒涜だと思うんですけど・・・

4回転の技術が無い者と同様に、品格の無い選手もチャンピオンになるべきじゃないね

今回はちょっと行き過ぎだと思うよ、プルシェンコ・・・もう一人4回転を決めた小塚選手に、後で握手をして健闘を讃えたというのは素敵なジェスチャーだし、4回転に挑んで銅メダルを穫った高橋選手を「チャンピオンらしい姿勢だと尊敬する」、というのも嬉しい発言だけど、「自分は差別された」発言はちょっとねえ〜〜

表彰後の高橋大輔選手のインタビューはとても品格があってよかった。失敗してしまった4回転をそれでも「はじめから跳ぶと決めていましたから」と、きっぱり言い切った。残念だけれど後悔はしていない、という事か。自分では納得できなかったと言いつつも、オリンピックでの銅メダルを誇りに思い、日本男子初の快挙というひとつの達成に自信を持つ。1年ちょっと前にはオリンピックに行けるかどうかも解らない暗闇にいた彼が、試練を乗り越えて手にしたメダルの重みは、他人にはとても量れない

プルシェンコ自身、3回のオリンピックに出場して、という結果は他の誰も寄せ付ける事のできない偉業だ。威厳を持って誇らしくしていればいいのに・・・あまりにアロガントな発言は、せっかくの彼の偉大な経歴さえも黒くしてしまう

残念な事・・!!


オリンピックあれこれ


やってますね〜、オリンピック

こっちではオリンピックの放映はEurosportsとBBCがやってるけど、BBCのほうは夜にまとめてなのでいまひとつ盛り上がらない。
Eurosportsはもう一日中ライヴ中継してるので、テレビをつければオリンピック!という雰囲気だ。でも時差があるから観たい競技をいつも観られるというわけにはいかない

今回はいままで観た事無いようなものを結構観ている。
スピードスケート、スノーボード、モーグル、ルージュ、カーリング・・・いつもはスケート&スキーばかりだったから、なんだか新鮮だ。スノーボードやモーグルは観てても楽しいねえ〜〜、競技という事を忘れて楽しめる。

気が付いたんだけど、冬のオリンピックって、あんまり選手の顔を知らないよね。スケートやカーリングなんかは別だけど、他の殆どの競技は皆ヘルメット被ってるしゴーグルしてるし、顔をほとんどちゃんと見られない。だからスノーボードで、各選手の顔がスクリーンで映し出されてるのを観て、「そうだよ〜!これ、全部に適用すればいいのに」と思ったのだ。中には天使のように可愛い(=女の子かと思った)男の子なんかもいて、これはヘルメット被ってちゃもったいないワ・・・

日本のスピードスケートのウェアが「透けてTバックが見えている」と話題になってしまったのも大笑い。確かに素材の違いが解ってしまって、おまけに腰に向かってひも状のスジがみえるから、これは誤解されても仕方ないかも。ゴールドに黒はなかなかカッコ良いんだけどねえ〜〜

それにしても、ルージュとかカーリングとかって、何がきっかけで「この競技でオリンピックに出たい」と思わせるんだろうか・・・? ルージュは今まで、「ソリに寝そべっててラクチンだよねえ」なんてフトドキな事を思っていたので、今大会の開幕前に選手が亡くなったのは本当に驚いた。でも考えてみれば(みなくても)生身の身体で時速150キロのスピードで氷を滑るんだから、一つ間違えば大変なスポーツなのだ

そう思って追悼の念を持ってちゃんと観てみるんだけど、、、やっぱりよく解りませんわ、、、カーリング=床掃除と思っていたし、、、 何が彼等にこの種目を選ばせたのか、、、人生=命をかけてこのためにトレーニングを積んできたんだよね。う〜〜ん・・・・

こんなとりとめない事を書きながら、実は内心ドキドキしてるのだ・・・
フィギュアの男子フリーが今夜(夜中)だからねえ〜〜
1〜3位までの差が僅か0.6という激戦。ショートは1位〜5位までの演技を観たけど、やっぱりすごい混戦になってる。ジュベールとアボットが抜け落ちたのにはびっくりしたけど・・・

私はやっぱり高橋大輔君とランビエールが好きだなあ〜!
ああいうスケートが好きなんだ
ちなみに、イギリスの往年の世界チャンピオンで、今は解説者としてスケート番組でよく発言しているロビン・カズンズ氏は、今回のショートプログラムでは高橋選手が一番好きだと言っていた。嬉しいよね。テレビ中継の解説者もすっごく誉めまくってたし。

金メダルを取るためだったらそういうスケートでもいいんだけど、やっぱり10年後になっても「あの選手が」と語られるような演技をしてくれるスケーターがいいな。伊藤みどりさんはそういう意味で、とても大きな足跡を残したのだと思う。女子のトリプルアクセルの話が出る度に彼女の名前が必ず出る。いきなりパッと出て来て、世界選手権とオリンピックの金メダルをパパっと取るなりプロになって消えてしまった選手もいたっけ。逆に金メダルは取れなかったけど、10年に渡ってトップクラスのスケートで世界中を沸かせたミッシェル・クワンのような選手がいる

メダルを取るかどうかじゃなくて、スケーターとして勝って欲しいよね。
フリーのライヴは夜中だし、ライヴは心臓に悪くて観ていられない・・・明日の朝7時半から上位選手の抜粋放映があるみたいだからそれで観よう。結果を知ってからでないとドキドキしちゃって観てられないもの、、、

それにしてもドキドキするなあ〜〜〜、こんなに激戦なのって久しぶりじゃない?


春よ来い、バスよ来い!


相変わらず寒いって、、、!!

なんだか、どうしても昨日よりはあったかいんじゃないかっていう幻想にかられちゃって、カシミア入りのトップ一枚にコートを着て外に出ると、、、いや〜、寒いよ!! セーターの下にTシャツでも着ないと、、、一日で、曇り晴れと全部巡ってるしね。

春も来ないし、おまけにまたまたバスも来ない日々
タウンセンターからうちの方へ入って来る道で片車線工事してるもんだから、バスがまたしても迂回ルートになっている

前にも書いた事あるけど、これ、本当にある時突然やってくるのですよ。いつも通りに乗ってるといきなりバスが違う道に行っちゃう・・・!またかよ〜〜!」と叫びたいのをこらえつつ、さて、今回のルートはどうなっているのか、を目を凝らして回りを見回しながら確認する。

迂回初日、タウンセンターのバス停でドライバーが「ここからこのバスは迂回ルートに入ります、Silver street, Baker streetは通りません」と言う。この二つの通りは実は一つで、途中で道の名前が変わる。私はBaker Streetの途中で降りると家は目の前だ。この通りを全く通らないという事は、これと平行した道を行くということだが、この道の途中で降りて歩くと7ー8分かかる。結局この日の経験を元に、翌日からはタウンセンターで降りて歩く事にした。時間的には変わらない。

翌日、タウンセンターでバスを降りて家まで歩く。寒い、、、寒い!!この日は昼間に一時またドカ雪が降って、積もる事はなかったけど、とにかく風が顔をビリビリ破くように痛い。Baker streetを半分泣きたくなって歩いていると、途中で後ろから耳慣れたバスのエンジン音が・・・

まさかと思って振り返ると、、なんと、Silver StreetからBaker Streetと名前の変わる交差点に、バスが横から入ってくるではないの・・・!!

エエ〜〜?? 昨日はこの道全部飛ばしてあっちの道を行ったじゃない、、どうして今日はこっちに回ってきたの〜〜!!? 寒くて凍えながら呆然とバスを見送る私の目の前を、暖かい車内で曇った窓ガラスのバスが元気に走り過ぎていった、、、!

どうやら迂回は半分までで、Silver Streetをとばした後、ぐるっと回ってまたBaker Streetに合流するというルートに落ち着いたらしい。それならじっと乗ってれば家の前まで行ってくれるという事だ。

ホントにこれで正解なんでしょうね、、、また変わったりしたら許せないんですけど・・・?! 今週はまだまだ寒くて雨/雪が多いみたいだし、バスも春もちゃんと来てくれないと困るわ〜〜〜

時差の関係でなかなか追いつけないオリンピック。でも今まで観た事なかったスノーボードとか、滅多に観なかったスピードスケートなんかもちゃんと観てみると面白い。っていうか、スポーツはやっぱりなんでもちゃんと観てると面白い。肝心のフィギュアスケートのライヴ放映は毎日夜中の1時から5時という事で、これはやっぱり無理でしょう、、、!!
でもEurosportsが朝の7時半から9時の間にまとめて再放送してくれるみたいなので、これなら仕事に行く支度をしながら観られるかも。

最近テレビがちょっとアヤシイ。このテレビはもう12年くらいになるかなあ、、今まで問題なかったけど、最近いきなり横線が入って切れちゃったりするので、ちょっとヤバいかも・・・ ワイドスクリーンじゃないから端が切れるし、次はフラットパネルのタイプに変えるかなあ〜〜。でも今は余裕無いのです! テレビも結構高いよね、安くてもそれなりのものだと£400くらいはするものね 。NTSCはほとんど問題無くなってきたけど(イギリスはカラー方式が日本と違うので、イギリスPAL方式の他にNTSC方式にも対応していないと、日本のビデオやDVDが観られない)

次はフラットパネルのテレビにDVDレコーダーだなあ、やっぱり・・・・

運動/スポーツの春!!


さて、勝手に春宣言をしたからには、やってますよ、、!

そう、自分の長所をあげるとしたら、私は自分でやると決めた事はやります。ちょっとゆっくりだったりする事もあるけど、決めたらやる!!

3日続けての運動はやっぱり筋肉痛が・・・ 痛い時にムチ打って続けてると4ー5日で少し痛みが抜けてくる。だから週に1回しかやらないっていうのは、かえってやる度に筋肉痛でいやになってしまうのだ。積み重ねていくには最低でも週3回は必要。私の場合は週5回と残りは軽いストレッチ&ステップ程度にしておく。昨日はさすがにちょっとロボット状態だったので一日休んで、今日またピラテスとコアリズム。

コアリズムは今回友達に薦められて入手したんだけど、楽しいわ!!
ただ、ラテンダンスの動きって、ちゃんと把握できるまでは腰と上体の持っていきかたが逆になりがちだ。慣れるまではゆっくりテンポで動きを正確に身体で覚えるようにしなくては。でもゆっくりちゃんとやると、身体が伸びていく感じで気持ち良い!!楽しいわ〜〜スウィング!!

おばさん、歳考えないと最初から飛ばすとまずいよ・・・という影の声も、もちろん無視してるわけじゃありません。わかってます・・・。

とはいっても、相変わらず寒い・・雪も、積もるような振り方じゃないけど毎日のようにちらちら降って、朝の道がお砂糖をこぼしたみたいになってたりね。でも日は伸びて来た。明日から(日本時間の今日か)オリンピックだし、元気の源にしなくては。

スポーツネタとしては、今年夏のワールドカップを控えてるというのに、イングランド代表チームのキャプテン、ジョン・テリーが愛人問題でキャプテンをクビになってしまった

お相手は代表チーム同僚(以前はチェルシーでも一緒だった)のブリッジ選手と元つきあっていたというナイスバディーなモデル女性。テリー選手は確か幼なじみの奥さんと2ー3年前に結婚したばかりで双子のパパだったはず。やれやれだよねえ・・・・しっかりしてくれよ、キャプテン、あ、元キャプテンか。 ちなみに、次のキャプテンはジェラード選手かと思ったら、カッペロ監督はリオ・フェルディナンドを指名した。

それにしても、この女性=ヴェネッサとブリッジ選手は、去年の夏に別れたとはいえ子供がいる。今回、テリー選手が彼女にタブロイド紙に話さないでもらうために巨額の口止め料慰謝料を払ったとも言われ、それを知ったブリッジ選手が、子供のために支払っている養育費の見直しを匂わす等、たかが浮気とはいってもいろんなしがらみがありそう

おかしいのは、この騒動でキャプテン職を解かれたテリーについて、FIFA(
国際サッカー連盟)会長のブラッター氏が、「アングロ・サクソンの国らしい処置だね。これがラテン系の国だったら、テリーはクビどころか称賛されただろうよ」と発言している。この会長、今までもあちこちでヘンな事言っちゃったりしてる人なのだ。

さてさて、フィギュアスケートのテレビ中継をチェックしなくては。Eurosportsかなあやっぱり・・? 物心付いた時から冬のオリンピックではいつもフィギュアスケートを観て来たけど、こんなに日本人選手が沢山出場する日が来るなんて思ってもいなかった。メダルの可能性が各国に散らばってるっていうのは見ごたえがあるよね。楽しみです!

復活の春!!


さて、、、春です!!

え・・・?だって今日はまた雪だったよ、、、今だってまだ雪降ってるじゃない、、、って声も聞こえますが、いえいえ、そんな事はなかった事にしてしまおう!

だいたい、らしくなるのを待っていてもやってこないのがイギリスの春です。ここは強引にこっちから春だ〜〜!と決めてしまうしかない。でないと、冬眠状態からいつまでたっても抜け出せないのよね

実は白状すると、ここ数カ月はホントに気力が無くなっていた・・・パリに行く少し前から、何となく身体を動かさなくなって、ず〜っと続けていたいろんなエクササイズもパッタリしなくなっていた。「やろうかな〜」とは思っても身体が立ち上がろうとしない、、、っていうのかな。ずっと飲んでたサプリメントも切らして以来、クリスマス〜新年〜彼の誕生日と金欠が続いていて注文しないまま3ヶ月経ってしまった

運動無し、サプリ無し、気力無しの3重奏の効果(?)はてきめん。あっという間に面白いくらい体重が増えましたワ・・・

元々私は、普通に何もしないと太る人なのだ。これはやっぱり体質なんだろうね。自分で気をつけて適度な運動やサプリを続けていれば体重維持ができる。だから増えた体重を減らすにはダイエット+週5回の運動が必要になってしまう。う〜ん、きついけど仕方がない

どっかで自分で決着をつけないといけないので、「2月になったら春だ!冬眠終わり!!」と決めていた。それにしても身体重いよ・・・これでいきなりいつもの上級エクササイズを始めたらどっか痛めそうなので、まずは下準備からゆっくり始める

まず切らしていたサプリを再注文。サプリもいろいろ試したけど、今はアルファリポ酸+カルニチン+コエンザイムQ10の組み合わせで落ち着いてる。これが私には一番効いていると思う。いつもは凍りつくような手足がこれを飲むとポカポカと暖かくなってきて、それが持続する。以前はハーヴ系の代謝アップサプリも試したけれど、飲んですぐは身体がポ〜っとしても、またすぐに戻ってしまった。αリポ酸+カルニチン+Q10は、身体がいつも動き易い温度になっている気がする。とりあえずサプリを再開して、3日目にはもう身体が動きたくてたまらなくなってきた。ここですかさず運動開始!

ケガしたくないからね〜〜、まず初日はステップで身体を暖めて、汗がにじみかけた所でピラテス。じっくりと身体中を伸ばして、中心=腹筋を確認する。いや〜〜、気持ち良い!この、身体がどんどんほぐれる快感!そしてビリーさんのブートキャンプをベルト無しで30分。まあ初日はこんなところかな・・・面白いくらいに汗が出る。なんでこの快感を忘れていたんだろ、、こんなに気持ち良いじゃないか〜!

ーーー忘れてたわけじゃない。ただ気が乗らない冬眠期だったのよ。ダメな時期に無理に楽しく無い気分でやってもプラスにならない気がしたし。でもやっぱり思い出すと気持ち良くてたまんない!

というわけで、外は雪降ってるけど、春です!!復活です!! 鬱脱出!

でも、、、ああ、、身体が痛い、、、 最初の5ー6日がつらいのよね〜〜、まあそれも解っていた事だけど、、、でも痛い・・・・

フェルセン考(Axel von Fersen)-おまけの人生

Googleの翻訳サイトは素晴らしい!
フランス語やスウェーデン語のサイトで見つけた記述も見事な英語に翻訳してくれる。日本語にはやっぱりちょっとヘンだけど、英語訳はそのまま本に出来そうなくらいだ

ここ1ー2週間、ネットで見つけたサイトでかなり長い記述を読んでいるので、首も肩もバリバリになっている。プリントアウトしようと思うと、「38ページ」とか出るので、「紙がもったいない〜〜!」という事でそのままスクリーンで読むのだけれど、これは結構きついワ・・・・気が付くと2ー3時間経っている。当然目も疲れるよね。でも「知りたい」と思うと躍起になって探してしまう、凝り性の私なのだ

何が「知りたい」かと言うと、、、去年から読んでいる数冊の本でますます興味をもったフェルセン伯爵だ。(Hans Axel Von Fersen)この人には普段は人に対して滅多に感じられない程の興味がある。もし逢えるなら、是非お会いしてじっくり話をしたいものだ。そして私が知りたいのは、一番知られていない彼の最期の15年間だ

フランス革命までの彼のフランス王家とのつながりは、いろんな本にもあるし、フランス革命前後には必ず名前が出て来る。でも私が個人的に興味があるのはルイ16世とアントワネットの死後、もっと言うと、この2人に加えて、スウェーデンのグスタフ3世、さらに父親も亡くした後、彼がどんな思いで生き、1810年の万人の目の前での無惨な虐殺による死に至ったか、、、 私にはこの15年間が彼にとって「空っぽのおまけの人生」だったように思えてならない。

10代から20代の彼は、まさに前途洋々といった輝きがある。地位、身分、財産、教養、そして美貌と行動力のすべてを備えた、まさに絵にかいたような貴公子、数カ国語を話し、母国スウェーデンの国王からも寵愛され、フランス国王/王妃からも信頼されて、アメリカ独立戦争でも活躍する
一般には、王妃アントワネットの恋人だったとも言われて、他にもヨーロッパ中に何人もの愛人がいたのも事実。まさに美味しい人生、、?と思いきや、ちょっと待った!!・・・実はこの人はもしかしたら、究極のFailureなんじゃないだろうか、、、一見カッコ良く飛び回って活躍しているようでいて、30代になってからは、身を粉にした事が次から次へと失敗に終わっている。

フェルセンは生涯独身だった。彼は妹への手紙に「自分が結ばれたいと願うただ一人の女性とは結ばれる事はない、それならば誰のものにもならず、一生結婚は しない」と書いている。これがアントワネットの事だというのが定説で、数々舞い込む結婚話を断り続けたとも言われている。でも実は、彼の生涯でフェルゼン がプロポーズした2人の女性からは、どちらも断られているのだ

彼が初めてのプロポーズをしたのは2度目にフランスに来る少し前、21-22歳の時だ。イギリスに住む令嬢とは話がかなり進んで、本人もロンドンに滞在し、2ヶ月近く毎日のように彼女を訪ねたりしていたのに、「両親と離れてスウェーデンに嫁ぎたくない」という理由で断られてしまった。これはかなりの屈辱だったに違いない。彼はスウェーデンで国王の次の地位である元帥の長男で、資産も家柄も望まれこそすれ、断られるとは・・・!この令嬢、フェルセンが独立戦争に参加している間に他のイギリス人貴族と結婚してしまう。

アントワネットに対してはそれこそ究極の騎士道愛を注ぐ。私なりの解釈では、王妃への思いは、崇高にして犯すべからざる女神崇拝のような思い込みがあったんじゃないだろうか。彼女の持つチャーミングな魅力にヤラレテしまって、命がけで彼女とその家族を守る事に陶酔してしまったような感じがする。。(実はこのアントワネットのオーラにヤラレタのはフェルゼンだけではない。他にも革命後、立場を寝返って彼女を救おうとした男達は何人もいた)でもそんな貴公子然とした愛/友情で結ばれていた王妃とはまったく別な所で、もっと生身の男として数々の女達と関係を持つ彼がいたのだ。このあたりは絵に書いたような当時の宮廷貴族とも言える。

男としてのフェルセンは、もっと恋愛/人生経験が豊富で、男女の何たるかを心得ているような大人な貴婦人がお好みだったようだ。お相手の愛人女性達も色々な恋愛劇があった人達が多い。10年以上の関係を持ったエレオノーラは、オーストリアのヨーゼフ皇帝始めその愛人歴は超セレブ級だし、なによりフェルセンの友人だったイギリス人(スコッツ)のクインティン・クロフォードとも同時進行だった。というより、元々人妻のエレオノーラを囲っていたのはクロフォードで、フェルセンとは10年間もの間クロフォードには秘密で続いていたのだ。友人の目の前で素知らぬ顔で2重の関係を続けられるあたりに、上流階級のしたたかさが見える

フェルセンが命をかけて準備したヴァレンヌ事件に失敗し、その後ヨーロッパ中の宮廷にフランス王家を助けるように働きかけるものの、いっこうに実を結ばない。あっちもこっちもルイ16世を親身になって助けようとする人はいなかったのだ。おそらくアントワネットの長兄ヨーゼフ皇帝と、スウェーデンのグスタフ3世を除いて。

どうにもらちがあかなくなって、とうとうフェルセンはまたも命がけでフランスへ戻り、国王/王妃に逃亡計画を話しにテュイルリー宮殿に忍び込む。けれど国王は逃亡そのものを拒否、フェルセンの危険な旅は無駄足に終わる。それにしても、フェルセンは宮殿に結構簡単に入り込んでいる。「いつもの道順で」と日記に書いてるし、以前王妃への手紙にテュイルリー宮から隣のルーヴル宮の倉庫に通じる秘密の抜け道の事を「あまり知られていないはず」と書いたりしてるので、宮殿内の秘密の通路には通じていたのだろう。アントワネットとの不倫関係説も、このへんから想像できるという事か。

それにしてもこの時に王妃との関係があった、とする歴史家の意見が多い中で、実は国王達と会ったこの直後に、フェルセンは1週間も愛人エレオノーラの所で過ごしているのだ。いや、正確にはクローフォードとエレオノーラの家の屋根裏部屋に隠れ住んでいた。クロフォードに気付かれずに・・・このしたたかさはどうだろう、、、!!

その後の2ー3年で、フェルセンはすべてを亡くしてしまう。国王救出に一番頼りだったヨーゼフ皇帝、グスタフ3世、さらにはヨーゼフの後にオーストリア皇帝となったアントワネットの兄レオポルドも2年そこそこで死んでしまう。フェルセンはこの3ー4年の間にさらに姉、父、国王一家、とまさに自分のそれまでの人生のすべてだった人達が根こそぎいなくなってしまうのだ。次々に襲いかかる不運を、彼はどう受け止めたのだろうか・・・?

さらにグスタフ3世の皇太子はまだ成人していなくて、摂政に当たった前王の弟の元ではフェルセンは一時失脚状態になってしまう。これだけのものがわずか3年程で一度に奪い取られてしまった人間が、その後どうやって生きていけばいいのか・・・きっとその後のフェルセンの人生は「おまけ」のようだったに違いない。彼自身はもう死んでいたのかも

スウェーデンでグスタフ4世が成人すると、フェルセンはまたも復活する。表向きは。若い国王は父の寵臣だったフェルセンを両手を広げて迎え、地位や勲章や役職を次から次へと与える。母国ではフェルセンは外交官としてどんどん出世していくのだ。にもかかわらず、ラシュタットでの講和条約にスウェーデン代表として行った時にはナポレオンに正面からから出席を拒否され、かなりの屈辱をこうむったはずだ。また、只一人釈放されてオーストリアに渡ったルイ16世の王女、マリーテレーズにも、会って言葉を交わしたりはしたもののなかなかプライベートな謁見が出来ずに、そのいらだちも日記に書き付けている

その後、エレオノーラにプロポーズしたものの彼女の返事は煮え切らず、そうこうするうちに何と2人の関係がとうとうクロフォードにバレてしまう。怒り狂ったクロフォードは彼女に自分とフェルセンのどちらか選べと詰め寄り、エレオノーラは、、、クロフォードを選ぶのだ。 この2人は後にフランスに戻り、ナポレオンの宮廷で結構羽振りのよい生活を送り、正式に結婚する事になる。

かろうじてフェルセンに残された最期の慰めは、幼い時からの強い信頼で結ばれ、秘密を打ち明け合っていた妹だった。妹とその愛人である20歳近く年上の男爵=フェルセンの長年の親友と3人で旅行をしたりしている。年は離れていても長く恋人としての関係を保っていた妹と男爵を見て「きっと心通うものがあるのだろう」と記している所に、彼の淋しさが少し垣間見える

そして、スウェーデンでのクーデター革命と、皇太子の突然の死が、フェルセンの最期の惨たらしい死に繋がって行く。6月20日をフェルセンは取り憑かれたように呪っていたという。ヴァレンヌ逃亡の日。途中まで自分が馬車の手綱を取って国王一家をパリから連れ出したにも関わらず、その後の手違いで失敗に終わってしまったヴァレンヌ事件

この逃亡劇の失敗をフェルセンは後に冷静に分析している。あちこちからの話を総合して、兵士達が任務に忠実でなかった事や、指揮を取るはずの将校が職務怠慢だった事、国王一家があまりにも危機感に欠けていて民衆の前に姿を見せ過ぎた事等をあげている。でもそれらの事をすべて総合して言える事が一つだけある。彼は自分では記していないけれど、おそらくこれが一番彼にとって辛く、だからこそ声に出しては言えなかったのだろう。

フェルセンがずっと一行に付いていれば、何とかなった筈だ。

危機感のない国王に、「姿を見せてはいけません」と忠告出来る人間がいれば、民衆に国王だと見破られる事もなかっただろうし、どこぞの村でのんきにお茶なんぞごちそうになるのを、「今は先を急がねばなりません」とさとす人間がいれば、4時間近い遅れが出る事などなかった筈だ。また、遅れが出始めた時点で、早馬を飛ばして次の中継地点に状況を報告する人間がいれば、それなりの対処が出来た筈だ。つまり、フェルセンが一緒に行っていれば、あの逃亡劇はなんとか成功していたはずなのだ。だからこそ、この6月20日は、フェルセンのその後の生涯を悪夢と後悔の日として、彼を責め続けたのだろう。(この日についてはこちらにも追記しました)

1795年以降のフェルセンは徐々に怒りや後悔、失望の念にとらわれて、次第にへんくつな人間になっていったという。私としてはこのあたりの最期の15年間の彼の人生にすごくすごく興味がある。肖像画を見ただけでもその違いは明らかだ。エレガントで甘いマスクの若いフェルセンとは違って、神経質そうなやせ顔のフェルセンの肖像・・・・(45歳)幸せな顔には見えない。もしかしたら中身は抜け殻になっていたんじゃないか、とさえ思える。それでも母国ではどんどん出世を続け、父親と同じ陸軍元帥の地位にまで上り詰める(国王に次いで2番目)

1810年の6月20日、広場を取り巻いた大勢の群衆、軍隊の中で2時間にも渡って壮絶な暴行を受け、衣服もすべてはぎ取られて顔も見分けがつかない程にボロボロに打ちのめされて殺されていった彼が、最期に思った事はなんだったのだろうか・・・? 同じく民衆達に罵られて死んでいった遠い日の友人達(ルイ16世/アントワネット)の事を思っただろうか、、?この日の皇太子の葬式を指揮するにあたって、フェルセンは暴動の危険性は充分忠告されていたという。それでも予定を変える事なく任務に就いた彼は、もしかしたらそんな無惨な死さえも望んでいたのかもしれない。

本当に読みたいフェルセンの伝記は残念ながらスウェーデン語のものと、フランス語のものしかない。これを全部Googleにかけるのはやっぱりちょっと・・・・?? せめて英語訳が出ればいいんだけどな〜〜

そんなわけで、ちょっとハマっているハンス・アクセル・フォン・フェルセン伯爵でした。あ、ちなみにフェルゼンと発音するのはドイツ語読みで、スウェーデン語では、ファシェン/フェッシェンという音になるようですね。

追記
やっと入手したフェルセンの伝記についてはこちらです。これ以外に英語で書かれたフェルセンの研究本(小説ではなく)は見当たりません。

ベテランの名演!

冬眠状態だった1月もいよいよ終わり
また2月からはエネルギーを取り戻すぞ!! という事で、今年第一弾の舞台はベケットのWaiting for Godot(ゴドーを待ちながら)。去年、3ヶ月限定で上演されたヴァージョンの再演で、イアン・マッケルンのエストラゴン、ウラジミールは昨年のスタートレックの艦長さん=パトリック・ステュアートから変わってロジャー・リーズが演じている。

邦題「ゴドーを待ちながら」、サミュエル・ベケットのこの芝居はむか〜しから聞いていて、当時「不条理劇」なんて言葉も聞いた。アルベール・カミュとか別役実とかと並べられて語られる事が多かった部類の作品だ。実は昔の私はこの手の芝居はあまり好きなタイプではなく、もちろんいろんな分野で演劇の面白さはあるのだけれど、アングラっぽいものや、よくわからない系の芝居は二の次に考えていた。観客が劇場で頭を使わなくちゃいけない芝居というのは、私の目指していた演劇とは違っていた
そんなわけでまさに、やっと観たという感のあるこのWaiting For Godot。イアン・マッケルン氏がとても好評だったので、楽しみだった

2人の浮浪者がゴドーという人物に会うために彼を待っている。待つ間に冗談を言ったりとりとめのない話しをして時間を潰す。何も起こらない。会話の内容も殆ど意味が無い。そこへ召使いの首に縄をつけて金持ちの男が通りかかる。長年仕えてくれたこの男を売りに行くのだ。まるで奴隷か犬にでも命令するように年老いた召使いを扱う大男。ヘンな奴らとのヘンな時間を2人の浮浪者は分かち合うのだが、相変わらず何もストーリーらしい事は起こらない。金持ちと召使いが去る頃はもう夜になっている。すると少年がやってきて、「今日はゴドーさんは来られません、明日来ますのでまた明日待っていてください」と言う。2人の男はその夜の寝床へと分かれて行く

そして2幕、同じように2人は同じ場所でゴドーを待ち続ける。そしてまたしても昨日と同じ2人連れに会う。夜になるとまた同じ少年がやって来る。状況は昨日=一幕と同じ事の繰り返しなのに、すべてがずれている。エストラゴンは昨日も同じ場所でゴドーを待っていた事を覚えていない。さらに昨日は大いばりの風体だった金持ち男は盲目になっている。昨日は主人に言われるまま行動し、あげくに歌ったり踊ったり哲学的演説まではじめた召使いは、聾だという。「昨日は違ったじゃないか、何時からだ!?」と問いかけてもまるでずっと昔からそうだったかの様子だ

一幕を通して「何だこれは、、何も起こらない」と思い続けていた観客はこのあたりから芝居の仕掛けに気付き始める。正直、演出の悪さ加減では、一幕で出て行ってしまう客がいたとしても不思議じゃない。それくらいなんてことない台詞の掛け合いが延々と続くのだ。
でも2幕では、同じ場面の繰り返しが、実はまったく別世界のものになっている。昨日の事は現実だったのかどうかもはや解らなくなっている。何度も「ここでゴドーを待っていなくちゃいけない」と繰り返すこの浮浪者達が、実は本当にゴドーを待っているのかさえも、最期には疑わしくなる。昨日と同じ少年がやって来て、これまた同じ事=ゴドーさんは明日来ます、を告げる。どうみてもホームレスにしか見えない彼等にYes sir、 No sir とサー付けでいちいち返事するあたりも実はおかしい

よく見てみると、最初に「立体感のあるセットだな」と思った舞台セットさえも、なんだか工事予定地なのか、廃墟なのか、地震あるいは戦争の直後なのか・・・とよくわからない。ただゴドーとの待ち合わせ場所として指定された一本の木だけが居場所として存在している。

2人の浮浪者は最期に自殺をしようかと試みるが、それさえもうまくいかない。ボロボロのズボンの紐はヨレヨレで簡単に切れてしまう。結局「明日ちゃんと自殺しよう、もしゴドーが来なかったら、、、」という事になる。

昨日と今日が夢と現実なのか、今の真実は明日の真実なのか?昨日生きていた者が今日死んでいるとしたら、今日死んだ人間は明日生きているのか・・・?

な〜るほど、こういう仕掛けか・・・と思い始めると2幕はかなり面白く観られた。イアン・マッケルンの演技のチャーミングな事!!巧い
最初に登場した時から彼の名演に目がいってしまう。1幕の何のヘンテツもない台詞の応酬に笑いをもたらし、退屈という落とし穴から観客を救う。細かいよ、演技が。流石です!少年以外の登場人物は皆それなりに年配なのだけれど、とてもチャーミングだ

ベケットの原作はフランス語で書かれたというのも初めて知った。彼はアイルランドの人だと思ってたら、フランスに長い事住んでたんだね。こういう芝居を観たのは本当に久しぶり。20代の事には「よく解らない」と素通りしがちだったけど、こうしてちゃんと観てみると演劇を通しての問いかけが見えて来て面白い。答えは無数かゼロか、なんだけどね。

無駄のない演出で、観易い作品に仕上がっている。「ゴドーを待ちながら」の次になんと続けるか・・・
待ちながら観た世界は昨日の現実で今日の夢で幻想で真実、、?劇場でしか味わえないといえば確かにそうだね。この不思議感が楽しめた。ベテラン勢の名演で引っ張られる舞台だ



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