私は仕事柄、沢山の人に「どこかで見た人だ」あるいは「あ、あそこの人だ」と思われている事が多いと思う。以前日系の職場だった頃は、日本人が沢山集まる所に行くのは、私の顔を知ってる人に沢山会ってしまう危険(?)性がとても高かった。「○○のまやさん」と私の事を覚えていてくださった人は多いと思う。何度も会っている人は別だけれど、こちらとしては、申し訳なくもすべての人の事を覚えているわけではないので、どうしても知っているより、知られているほうが多いのだ。
今の職場では、来る人達の殆どはローカルエリアの人達なので、これまた道やスーパーマーケットなんかで出くわしてしまう。特に日本人なんていないエリアだし、うちに目の検査に来る地元の人たちはほとんど家族ぐるみで来てくださるから、道で子供達にめざとく見つけられてしまったりする。こちらは覚えてなくても向こうに知られているというのはなんとなく奇妙なものだ。
今日検査に来た男の子のお母さんは、バスドライバーだ。ここ2ー3年で女性のドライバーは凄く増えていると思う。女性で大型バスやトラックを運転するというのは、一昔前だと旧ソ連のような社会主義国の男勝りなおばちゃん、というイメージだったけど今は違う。若くて可愛い女の子がダブルデッカーを仕切っている。
ロンドンバスのドライバーというのも、最近はなかなか危険な職業だ。無賃乗車をしようとする輩や、バス内で大きな音で音楽をかけている若者達、時に
は喧嘩も起きるし、何よりドライバーに難癖をつけて乱暴するケースも多い。女性ドライバーではナメラレる事も多いだろうから、きっといやな思いもしているのだろう。でも無賃乗車しようとした奴らにはきっぱりと乗車拒否して、「降りるまでこのバスは出しません」とエンジンを切ってしまったりすると、一乗者としては「そんな〜、早く行ってよ〜!」という気持ちと「そうだ!負けるな!」という気持ちが半々になる。
彼女いわく、「向こうは気付いてないだろうけど、私は結構ローカルな人達の事はほとんど顔を知ってるわ」・・・とのこと。「どうせ誰もドライバーの事なんて見ないでしょ、でも私のほうは見てるのよ」
なるほど、、そう言われればいちいち乗ったバスのドライバーの顔なんて見ない。パスを見せて通り過ぎるだけだ。「女性ドライバーが増えたな」とは思っても一人一人を覚えてるわけじゃない。
彼女が私を見て笑いながら言う。
「あなたもよく乗せるわよ。タウンセンターの駅前のバス停から朝乗って来るでしょ」・・・・!
あれ〜〜、気が付いてなかったよ〜!!
彼女はさらに言う。「ローカル新聞でいろんな事件を読むと、大抵は良く知った顔ね。いろんな人の行動パターンを把握してると思うわ」
なるほど、、、乗客からは覚えられてなくても、彼女のほうからはいろんな人を毎日見ているというわけか。そういえば、「しょっちゅう同じバスや電車に乗る人」というのがいる。朝だったり夕方だったり、、、週に何度も同じバスや電車で顔を会わせる。話をするわけでもないし、名前も何も知らないのに、妙な親近感があったりする。しばらく顔を見ないと「最近見かけないなあ〜」って心配になったりね。「あ、髪型を変えたんだな」とか「新しいコートだ」とか結構無言のうちに相手を観察して遊んでいる。向こうもきっとそうなのだろう。
イギリス人はあまりズカズカと友達関係になろうとはしない。あくまでも一定の距離を保って個人主義を通すのだ。これがよそのお国柄なら、いつの間にか友達になっているのだろうけど、イギリス人のこの何ともいえない距離感が絶妙なのだ。
私が何かの事件でローカル新聞に載ったら、びっくりしてくれる人達がいるのだろうか・・・私の知らない所でこっそり私を知っている人達がいてくれるのは、なんだちょっと心強い気もする。
そうだよね、明日も一人一人と誠実に接しよう。誰かが何かを覚えていてくれるというのは素敵な事だ。私もいろんな人をもっとちゃんと見てみよう。短い人生で袖擦り合った人達だものね。
今の職場では、来る人達の殆どはローカルエリアの人達なので、これまた道やスーパーマーケットなんかで出くわしてしまう。特に日本人なんていないエリアだし、うちに目の検査に来る地元の人たちはほとんど家族ぐるみで来てくださるから、道で子供達にめざとく見つけられてしまったりする。こちらは覚えてなくても向こうに知られているというのはなんとなく奇妙なものだ。
今日検査に来た男の子のお母さんは、バスドライバーだ。ここ2ー3年で女性のドライバーは凄く増えていると思う。女性で大型バスやトラックを運転するというのは、一昔前だと旧ソ連のような社会主義国の男勝りなおばちゃん、というイメージだったけど今は違う。若くて可愛い女の子がダブルデッカーを仕切っている。
ロンドンバスのドライバーというのも、最近はなかなか危険な職業だ。無賃乗車をしようとする輩や、バス内で大きな音で音楽をかけている若者達、時に
は喧嘩も起きるし、何よりドライバーに難癖をつけて乱暴するケースも多い。女性ドライバーではナメラレる事も多いだろうから、きっといやな思いもしているのだろう。でも無賃乗車しようとした奴らにはきっぱりと乗車拒否して、「降りるまでこのバスは出しません」とエンジンを切ってしまったりすると、一乗者としては「そんな〜、早く行ってよ〜!」という気持ちと「そうだ!負けるな!」という気持ちが半々になる。
彼女いわく、「向こうは気付いてないだろうけど、私は結構ローカルな人達の事はほとんど顔を知ってるわ」・・・とのこと。「どうせ誰もドライバーの事なんて見ないでしょ、でも私のほうは見てるのよ」
なるほど、、そう言われればいちいち乗ったバスのドライバーの顔なんて見ない。パスを見せて通り過ぎるだけだ。「女性ドライバーが増えたな」とは思っても一人一人を覚えてるわけじゃない。
彼女が私を見て笑いながら言う。
「あなたもよく乗せるわよ。タウンセンターの駅前のバス停から朝乗って来るでしょ」・・・・!
あれ〜〜、気が付いてなかったよ〜!!
彼女はさらに言う。「ローカル新聞でいろんな事件を読むと、大抵は良く知った顔ね。いろんな人の行動パターンを把握してると思うわ」
なるほど、、、乗客からは覚えられてなくても、彼女のほうからはいろんな人を毎日見ているというわけか。そういえば、「しょっちゅう同じバスや電車に乗る人」というのがいる。朝だったり夕方だったり、、、週に何度も同じバスや電車で顔を会わせる。話をするわけでもないし、名前も何も知らないのに、妙な親近感があったりする。しばらく顔を見ないと「最近見かけないなあ〜」って心配になったりね。「あ、髪型を変えたんだな」とか「新しいコートだ」とか結構無言のうちに相手を観察して遊んでいる。向こうもきっとそうなのだろう。
イギリス人はあまりズカズカと友達関係になろうとはしない。あくまでも一定の距離を保って個人主義を通すのだ。これがよそのお国柄なら、いつの間にか友達になっているのだろうけど、イギリス人のこの何ともいえない距離感が絶妙なのだ。
私が何かの事件でローカル新聞に載ったら、びっくりしてくれる人達がいるのだろうか・・・私の知らない所でこっそり私を知っている人達がいてくれるのは、なんだちょっと心強い気もする。
そうだよね、明日も一人一人と誠実に接しよう。誰かが何かを覚えていてくれるというのは素敵な事だ。私もいろんな人をもっとちゃんと見てみよう。短い人生で袖擦り合った人達だものね。