久しぶりで彼の故郷Coventry(コベントリー)に行ってきた。お義母さんがいた頃は他の兄弟達もCoventryにいたから、お義母さんの家に集まってクリスマスディナーを囲んだものだけれど、今はみんなバラバラで集まる場所もなくなってしまった・・・・お義母さんの住んでいた家には今もパートナーだった人(まあ、彼には義理の父のようなもの)がいるので、本当に久しぶりで訪ねた。
せっかく車があるので、今回は高速道路は使わずに田舎道を走りながら行こう、という事になった。お義母さんの家で1泊するので、Cotswoldsエリアを通ってみようかと地図を眺める。コッツウォルズは数年前に夏の良い時期に3泊で回った事がある。コッツウォルズというのは地名ではなく、あくまでもカバーするエリアの名称で、オックスフォードから西、北はギリギリでストラトフォード、西のチェルトナム/グロスターから南はぎりぎりバースあたりまでのエリアを言う。
「これぞイングランド!」といった丘陵地帯にちっちゃな村が点在していて、主に石造りの家、特にこの地方ではLomestone(薄黄色の石で、日が当たるととても明るく光る)を使った家が多く、茅葺き屋根の家や、白黒のチューダー式の傾いた家なんかが本当に絵のようで可愛い。地面にくっつくような低い空がいかにもイギリス。この日はお天気は悪くなかったけどとにかく寒くて、先週の雪がやっとなくなったと思ったらあちこちで氷が張っている。
行きはカントリードライヴを楽しみ、ストラトフォードに着いたらもう3時だった。ストラトフォードは大きな観光地だからちょっとコマーシャライズされ過ぎてるけどやっぱり可愛いねえ〜〜。イギリスの冬は日が短い。3時をすぎると途端に暗くなって、観光らしい事はあまりできない。
RSC(ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー)の本拠地、ロイヤルシェイクスピアシアターの目の前にはエイヴォン川が流れている。劇場横の橋から撮った風景。正面のシルエットはシェイクスピアの眠るHoly trinity church。
この後コヴェントリーに行くまでにウォリック(Warwick)やレミントン(Lemington Spa)にも寄りたかったけど、なんせもう真っ暗なので立ち寄るのはあきらめて車で通過 まあ、以前に行った事はあるし、またの機会にね、、、という事で。それにしてもコヴェントリーは寒い寒い!! やっぱりロンドンより気温3度位低いかなあ・・・
やっぱり久しぶりの再会とあって、彼とパートナー氏との話しは尽きず、私は3時前に屋根裏部屋のベッドに引き上げたものの、彼等は朝の5時過ぎまでしゃべっていた、、、 酔っぱらいの声は大きい。どうして私一人眠れようか!!? 目を閉じたまま結局彼等がソファーにクラッシュするまで、彼等の話し声を聞いていた・・・・彼等が寝入ったのを見届けて(聞きとどけて)やっと1時間半程ウトウトする。(これって、結局私が一番寝不足じゃないの!)パートナー氏は仕事があるから7時半には家を出ると言っていたので、私は7時にアラームをかけていたのだけれど、さすがに彼は一旦唸り声をあげて起きようとはしたものの、再びベッドにクラッシュした!
結局8時半に頭フラフラ状態で床から抜け出し、キッチンでお茶を入れる。まだお酒が抜けてないはずのパートナー氏、それでも「仕事に行こう」という姿勢は流石です!会社勤めじゃなくて個人での仕事だから、時間に融通がきくのは良いね。
最期にまだ半分酔いの残った状態でフラフラと起きてきたうちの彼、「俺たちが昔やったやり方で特別のトーストを作ってやる」というので、何をするかと思ったら、食パンにナイフを突き刺して、リビングのストーヴの前にぶら下げた。
あのね〜〜、キッチンにはちゃんとトースターがあるんだよ〜〜・・まだ酔っぱらってんのね・・・でも焼けてみればまあ同じ。こんなバカな事をやりながら、家族との時間を取り戻す。
コヴェントリーからはちょっと遠回りして、西のMalvernへ。ここはウスターソースで御馴染みのWorcesterの南、ウェールズとの境になるMalvern Hillsはその名の通り連続した小高い山を歩く事が出来る。日本の山のように高くはないので、ちょうど家族での山歩きに最適だ。もちろん夏の間の話しだけれど・・・ ここへ来たのは私達には特別な理由からで、山歩きがしたかったわけじゃない。でも驚いた事に、結構家族連れがこの厳冬の森の中をけっこう歩いているのだ!! 気温は1度もあるかないか、、だよ〜〜〜
このMalvernは(正確にはGreat Malvern)ちっちゃな街だけれど、劇場がある。私は以前は全然知らなかったのだけれど、春/夏には小劇場作品のフェスティバルがあって、結構ここでデビューした脚本家というのも多いらしい。以前藤原竜也くんがイギリス滞在中に、ここで初日を開けた舞台「Kean」を観に来ていたと聞いた時、「なんであんな田舎町に、、?」と思ったのだけれど、芝居だけでなくArts Festivalなるものがあって、この地方ではお決まりの行事だそうだ。いつかちゃんと街を観に訪れてみようかな、、、でもうちの彼は楽しむ為にここに来る事はできないと思うから、一人で来るならオートマの車を借りなくちゃ・・・山だから急勾配の坂ばっかりでマニュアルじゃあとてもとても・・・・ クラッチ焼いちゃうよ〜〜!!
Gloucesterに着いたらやっぱりもう3時半で、暗くなりかけてた、、、ここのカテドラルは見事だ!!タウンセンターには車は乗り入れできないので、そのぶん可愛らしい町並みが映画のようだ。年末〜元日は彼の兄とブリストルで落ち合うので、その時にまた昼間来ようと相談。
暗くなってからの田舎道ドライブは昼間とはうってかわって神経を使う。まさにPitch-Black!! やっぱりドライブは夏にかぎるわ、、、でも途中休憩に寄った小さな街も、まだクリスマスのデコレーションが残る夜の街が美しくて、ホントに時間が遡ったみたい。数百年前からの古いパブに燃え盛る暖炉の火、大きなクリスマスツリー。「立ち寄る」には最適だ。冬の夜のコッツウォルズも、一味違うイギリスの魅力がある。
さてと、、今日は新しいプリンターを取りに行く。結局レーザーはやめてHPのプリンターにしたけど、£35だからまあどんなもんでもいいや。ちゃんと印刷できればね。