見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

Salisbury  ひとり旅−2


観光バスツアーのような旅ではなくてちょっと違う角度から楽しみたい、とはいってもやっぱりソールズベリーといえばこの大聖堂が代名詞。この写真が撮れる場所はツアーの観光客はまず来ない小径にある。自由に歩いてこそのショット。
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一人でぶらっと小ブレイクに出るときは、予定を詰めずにブラブラと歩く時間を沢山とるのが鍵。今回も本当は一日かけて電車やバスでもっと遠い所まで行こうかとも考えた。(具体的にはLacock=レイコック)でもバスや電車の乗り継ぎを気にしながらツアーよろしく回るより、予定は最低限にして街歩きに時間を使いたかった。

今回泊まったのはキッチン付きのサービスアパートメント。
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スタジオを予約したので、一部屋にベッドとソファーとキッチンがあるのだと思っていたら、広いベッドルームにソファーと大型テレビ、キッチンは別で食事ができるカウンターにここにも小型のテレビが!オーヴン、グリル、電子レンジ、冷蔵庫、全て揃ったアパートで、事前の希望どおり、シャワーだけでなくちゃんとバスタブのあるバスルーム付きの部屋にしてくれていた。母屋の裏手にある別棟なので、本当にまさに自分の空間。せっかくだから部屋で一人のんびりする時間も欲しかった。南向きの部屋は、朝目が覚めてからなんと夜の9時過ぎまで明るくて、電気を付けたのは9時半近くになってからだったよ

Salisburyの街は本当に美しい。そこに住んでいる人たちにとっては当たり前の風景なのだろうけれど、お天気や季節によっても色や影が変わるのだろう、素敵な所だという事を今回初めて堪能した。
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こんな場所が本当に街の中心地にあって、お昼にサンドイッチを食べるのに絶好の場所だ。実際、ベンチでお昼にした。
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街中を流れるのはエイヴォン川だけれど、この水がまたきれい。街のセンターは歩いて10分もあればカバーできるので、わざと遠回りをして公園の中を突っ切ったり、いちいちカテドラルの周りに出てみたりする。何度通っても飽きないねえ〜〜

私の朝のお気に入りは、できたばかりだというBell Tower Tea room
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大聖堂の目の前に座って朝のひと時。このコーヒーがまた濃くて美味しい!ツーリストの団体は11時過ぎからやってくるので、その前に朝のコーヒーをば・・・・コーヒーのお値段はスタバと変わらないので、だったら絶対こっちのほうがいいでしょ!
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今年はマグナ・カルタ大憲章(習いましたよね、遠い昔に、、、)が制定されてから800年。折しも6月15日が記念日とあって、先週と今週末はマグナカルタにちなんだイベントが催されている。このソールズベリー大聖堂には、4点現存するオリジナルのマグナカルタの一つが展示されている。そういえばこの週末は夏至になるし、ストーンヘンジにも例の人々が集まってくるのだろう。丁度合間をぬった週中に来てよかったわ。

オールドセイラムの周辺でも、ソールスベリーの街でもちょっと散歩道を歩くと本当にのどか。朝からこんな人に挨拶されたり、、

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こんな子が一所懸命泳いでいたり、、、
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悩ましげに草原に斜め座りしている豚さんがいたりした
やっぱり街は歩くのが一番だわ。まる4日、お天気は最高で気温も連日22-23度まで上がった。気がついたら日焼けしちゃってるよ、、、来ていたトップのラインに沿って、これって土方焼けじゃないか、、

Salisbury ひとり旅−1


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なんだかすっかりお馴染みになった感じの一人ブレイク。結局今回はSalisbury(ソールズベリー)に3泊という事で落ち着いた。
ソールズベリーには以前2度来ている。でももう20年以上前の事だし、あのときはBathと合わせて1泊という事で、この大聖堂とストーンヘンジしか行かなかったので、街がどんな所だったかトンと記憶にない、というか街を歩いた記憶が無い

今回は街をのんびり歩くという意外にはお目当ては2つ。最初に街ができた当時の跡地=Old Sarumと、ソールズベリーからバスで15分程の村、WiltonにあるWilton Houseだ。

オールドセーラムまでは往復歩くのは面倒なので、行きはバスで、帰りは歩いて戻ることにした。今はほとんど何も残っていないけれど、こうしてBefore +Afterの絵を並べてみるとよくわかる。
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中心の宮殿があった跡地に入るのは有料だけれど、手前の教会跡の部分までは誰でも散歩がてらに入る事ができる。さらにその周りをぐるっと一周歩く事ができて、特に南側(写真でいうと上から右半分)からの景色は素晴らしい。ソールズベリーの街が遠目から見える。

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聖堂のあった跡地は真上から見ないと上の写真みたいには解らないけれど、高台で日の光を受けて輝いていた事だろう。それにしてものどか。もちろん観光客はいる事はいるんだけれど、みんなとても静かでのんびりと歩き回っている。

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私は外堀の周りをぐるっと歩いたのだけれど、観光客でそこまで歩いてる人はいなくて、数人すれ違ったのは、犬の散歩をしているローカルな人だけだった。
帰りはエイヴォン川沿いに出て歩こうと決めていたのだけれど、思っていた程素敵な散歩道というほどでもなかったな、、、でもお天気は良いし、のんびりだし、放し飼いの山羊や豚を眺めながらひたすら歩いてソールズベリーまで戻る。ちなみにOld Sarumに対して今のソールスベリーはNew Sarumとも呼ばれている。

2日目のハイライトはwilton。歩いて行くにはちょっと遠いので、まず近くの自然歩道を歩いて、大通りにぶつかった途中からバスに乗った。ウィルトンは小さな村だ。教会を一つ観て(Church of St.Mary and St.Nicholas)後は10分も歩かないで済む。

お目当てはペンブローク伯爵邸=Wilton House
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今のペンブローク伯爵はなんと18代目だ。Lord of Pembrokeというのは爵位名で、ファミリーネームはハーバート家(Herbert)という。ヘンリー8世に爵位をもらったハーバート家は以来男子の直系が途切れる事無く続いているため、このウィルトンハウスも歴代の当主達によって守られて来た。現在の建物は17世紀前半にイニゴー・ジョーンズの設計で建てられたものにその後何度か手が入れられて18世紀には今の形になったそうで、古い部分はもう400年も経っているのだ

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カサノヴァの自伝の中に、10代目のLord Pembrokeが登場する。
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カサノヴァの友人としては、彼にロンドンで美女を買える場所を教え、ランク別のチケットを売ったりした。伯爵自身もカサノヴァと出会う1年程前には愛人(キティー・ハンター)との逃避行劇を演じてロンドン社交界のスキャンダルになった。軍人で、ウィルトンハウス内に軍隊の馬術訓練場を造り、今も残っている。
ちなみに現在はこの馬術訓練場が展示場になっていて、現ペンブローク伯爵のクラシックカー・コレクションが展示されていた

ここも観光客は少なく、屋敷内の各部屋にいるガイドさんはどうもしゃべりたくてたまらないらしい。入って行くと、「Hello!」とにこやかに挨拶され、ちょっと伺うように私を見る。私が挨拶を返して英語が話せると解るともう話が止まらない、、、!!
細やかに歴史を説明してくれ、壁の絵を一つ一つ描いた人、描かれている人を解説してくれる。あまり長い話になると、他の人が来た隙に次の部屋へささっと逃げた・・・

Wilton Houseは映画やドラマでも何度も使われている。古くはキューブリック監督のバリー・リンドン、The madness of King George、高慢と偏見、Mrs Brown(至上の恋)、Young Victoria、等等。お屋敷だけでなく、広大な庭も必見。ここもまた本当にのんびりとゆったりと時が流れる空間だった

泣く泣く、、、BA里帰り便


9月の里帰りをかなり前から決めてはいたのだけれど、いつものヴァージンアトランティックの里帰り便が無くなってしまったんだ、と思うと、どうしてもやり切れないものがある、、、、
3つ残った、直行便を飛ばしているエアラインはJAL, ANA, BAの3社だ。移行するならBAにするというのはかなり前から決めていた。決め手は2つ。東京行きが朝に飛んでいる事。そしてマイレージ加算に必要なポイントを集めるには、イギリス在住の私には日本のカードは役に立たない。

まず、丁度一年前に作ったばかりのVirgin Atlanticのクレジットカードをキャンセルした
マイレージを貯めるのが大きな目的だったから、これはBAのアメックスに移行。でもね〜、このヴァージンのカード気に入ってたんだよね、カードのデザインが爽やかで、、、

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で、新しく作ったBAのアメックスはなんだか重々しい色使いで、今ひとつ「持ってて嬉しい」感が無い、、、実はそれこそがBAとVirginの持つキャラクターの違いでもあるんだよね。やっぱり元国営の誇り高きブリティッシュエアウェーズと、80年代にポップスから誕生したヴァージンアトランティック。カンパニーカラーもヴァージンの赤に、BAは濃紺、これがクレジットカードにも象徴されている。
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次に、今までヴァージンのマイレージに換算していたポイントをこれまたBAのAviosというポイントになるように変更。そして、いよいよフライトの予約。

まあ、マイレージなんていうのは、仕事とかで年に何回も飛んでる人でないと、ちょっとやそっとじゃ貯まらないのは百も承知。それでも数年に一度の里帰りチケットが安くなるなら長い目でみれば「無いよりマシ」なのだ。それでも日本まで一度飛べばマイル数は12000を超える。

ところが!!!・・・・・

BAときたら、つい先月からこのマイレージポイントの数をエコノミークラスで半分にしてしまった!!

私たちが予約するチケットというのは、なるべく安い日のフィックスだったり、トラベルエージェントが出すスペシャルオファーなんかで取るのが普通。同じエコノミークラスでも料金体系の中では一番安いチケットだ。ヴァージンでもそうだったしBAも先月までは、金額に関わらずエコノミークラスのチケットで飛ぶと100%のマイル数がついたのに、今度の新しい制度では、エコノミーの格安チケットだと50%しか付かない事になったらしい

本当にねえ〜〜、どうしてこうも合い重なってうまく行かないんだろうね。泣く泣く移行したBAでは、ポイントを貯めるのが今までの倍かかる事になるのだわ、、、やれやれ、、、、

30000マイル程あるヴァージンのポイントは、9月に日本に行った時に、ANAの国内便で使おうかと思ってる。函館にでも一人でフラッと行ってくるかなあ〜〜、ANAのフライトは2ヶ月前からでないと取れないようなので、来月にヴァージンに電話してみようか。

そうそう、BAは座席を自分で選ぶのも有料だというのでビックリ!!ヴァージンの席は2-4-2だったから、一人で2席使える事のほうが多かった。でもBAは3-3-3のようで、よっぽど運が良くないと一人で3席って事はないだろうなあ〜〜、、、真ん中席を避けるには有料で予約したほうがいいんだろうか、、、でも往復で£56って、、、あんまりじゃない??
今回は初めてだし、24時間前のチェックインで残ってる席に賭けるかな。

なんだかピンとこないわね〜〜、、、フライトを取ったっていうのに、いつもの「さあ、日本に行くぞ〜〜!」のワクワク感がないのよね、、、

やっぱりさびし〜〜よ〜〜、大好きだったVirgin Atlantic 、、、

ホントは色々考えた。例えば上海か香港までヴァージンで飛んで、そこから日本までANAで、、、とか。でもやっぱりもう若くないのよ。乗り継ぎはきついし、時間がもったいないからね。ちょっと余裕でプレミアムエコノミーにして、という手もあるけれど、やっぱり余計なお金は他に回したい、、と思ってしまう貧乏性。

そういえばむか〜し一度だけ乗ったかなBA、、、あれから変わってるだろうし、、今回は初めての羽田線だし、まあ、新入生みたいな気分ですわ、、、

ハムレット ロンドン公演@Barbican



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            (写真はThe Telegragh より)

前回の生では観られなかったハムレットからもう12年も経ったんだ、、、と驚きながらも藤原竜也さん主演のハムレットを楽しみにしていた。日本では今年始めから公演していたのだが、ロンドンにも来る事が解っていたので、あえて情報集めをしなかった。聞いたのは、日本の田舎家屋のセットという事と、配役くらい。それにしてもこの配役はもうお目にかかれないだろう程の豪華キャストだ

幕が開くまでは「このセットがどうエルシノアとして機能するのか、、?」とちょっと不安もあったのだけれど、実際の舞台では照明を駆使して家屋としてはほとんど見えず、暗い色の塀のようにしか目に入らない。それでいて舞台全体が引き戸で囲まれているので役者の出入りが四方八方から可能になっている。考えたなあ〜〜、、、
王と王妃の衣装は赤。これも照明や椅子の色と相まってベテランのお二人、平幹二朗さんと鳳蘭さんの重厚な演技を倍増させていた。長く蜷川さんの元でスタッフをしていた友人から「蜷川幸雄のこだわり」についてはいろいろ聞いていたので、今回のこの「」にもどれだけ細心の注文があったのか想像がつく

平さんの力量に圧倒された。まず声だ。声、声と台詞のメリハリ、滑舌、息の使い方、これらは役者としての技術、プロの役者が素人とは違う事を証明する武器と言っていい。演技の前に要求される「声と言葉」 がまさにドシー〜〜ンと核をなしていて、一つ一つの台詞が耳だけでなく頭に入ってくる。それに加えて舞台での重厚な存在感、大きな目をクルクル動かしての 表情、何よりも80を超えているのに12時間のフライトでヨーロッパまで来て、舞台では裸で禊の水をかぶるのだからその体力や尋常じゃないよね。さすがで す・・・

存 在感で平さんに引けを取らずに横に並べるという事で、鳳蘭さんのガートルードはやっぱり映えた。このお二人のシーン、今まで何本も観て来たハムレットの中 で一番存在感あったんじゃないだろうか。平さんも鳳さんも私が最期に舞台で観たのはもう30年前になる。今、舞台では実年齢より30年は若い王・王妃に見 えたよ

「藤原ハムレットを12年前に観たかった、、」といつも思っていたのだけれど、前回のWOWOWで放映された舞台を思い出すと、やっぱり今回のほうが数段良い。最近の藤原さんはテレビドラマや舞台は「ムサシ」「日の浦姫物語」等、ちょっとコメディータッチのものが多く、私としては藤原竜也には役不足のような感じがしていた。やっぱり真剣勝負の彼が一番光る。最初のハムレットの長台詞で、目がキラキラしているのを観て「これはいける」と思った

12 年前のハムレットの熱さを残しつつ、もっと大人のハムレットにちゃんと変わっていた。もちろん演出が違うのだからそれもあるのだけれど、役の消化の仕方が 成長している。オフィーリアとのシーンでその違いは顕著だった。舞台での立ち姿も奇麗だったし。(衣装がよく合ってたというのもある)一幕は怒りの為か、 ずいぶん声にも力がかかってしまっていたけれど、2幕ではかなりナチュラルなハムレットだったね。殺陣のシーンは満島さん共々見事な場面だった

ただ、やっぱり「声と言葉」が気になる私、、、特に文頭の無声音が変な音になると耳に残ってしまって仕方が無い。「父」「聞け」「𠮟咤」台詞の頭の音はとても大事、無声音なんだよ〜〜〜その意味で、平さんの台詞はお手本のようだった。

蜷 川さんの舞台はやっぱりまず視覚から捉えられてしまう。今回は海外公演という事が最初から決まっていて、イギリスの観客に見せるハムレットにする事は念頭 にあったはず。ライティングが目を引いた。ハムレットの独白時には白いスポット、王と王妃には赤、亡霊には青白い光、、、クローディアスの懺悔には裸の身 体に禊の水をかぶらせ、劇中劇の雛壇での歌舞伎のような演出とその後のスローモーションは「さすが蜷川さん!」と思わせる

私がハムレットの度に楽しみにしているホレイショー役は、今回は横田栄司さん。藤原さんが10代の頃から折々で共演していた人なので、息はぴったりだろうと思ったら、今回のホレイショーは「大正時代の書生さん」のような出で立ちで新鮮な驚き。その大人なホレイショーが、きっちりと身分の違いを崩さないでハムレットに寄り添う姿は、全く知らない人が初めて見たら「王子さまの家庭教師かしら?」と思うんじゃないか、、、?でも素敵なホレイショーだった

満島みのりさんのオフィーリアは、か細くて小鳥のようだった。台詞になるとちょっとつらい感じもしたけれど・・・ただ、レアティーズとのシーンで、オフィーリアのほうが強気な印象を受けたのは、実際にはお二人が姉弟だという事を知っていたせいだろうか、、  でもオフィーリアの台詞は実際に言うのは難しいんだよね。本当に傷ついて悲しんでいるときに「ああ悲しい」と声に出していう人は実はいないんじゃない か、、狂ってからの突然の「ねえ聞いて」や「ご婦人方おやすみなさい」にしても、自分の中で噛み砕いていうのは実は難しい。

一番驚いたのはフォーティンブラスだ〜〜!私の隣にいた3人のイギリス人女性も、フォーティンブラスには「え、、?」と声を出していたくらい。
シェイクスピアの本は行間をどう埋めるかで演出や演技は無限に広がる。ローゼンクランツとギルデンスターンも良いインパクトだった。この二人を見て、久しぶりにトム・ストッパードの「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」が観たくなった。そういえば滅多に再演されないね〜〜、、?

私 はハムレットが言う「弱きもの」が、実際に立場上の弱いガートルードを観たいな〜と思う。あの時代、王に死なれた王妃というのは実はとても弱い存在になる 危険があったのだから。国王の結婚はほぼ全部が政略結婚で、外国から嫁いで来た姫君だったりした時代。新しい王になった途端に前王妃やその子供達が宮廷の 隅に追いやられてまうというのは日常茶飯事だった。だから、義弟を男として心底愛していたわけではないけれど、自分と息子の為にクローディアスに求められ るまま身を託してしまったのではないか、、、?そんな弱さを、息子から情欲に負けた女として真っ向から非難された驚愕と後悔、、? 今回のガートルードは あちこちでクローディアスとイチャイチャしていて、「あんたら、前から不倫してて共謀して前王を殺したのと違う?」と言いたくなるくらいだったね

藤原竜也という俳優にはには叙情と熱情が必須なんだなあ〜と思った。コミカルなドラマなんてやらなくていいよ、、、15年前に私が思わず嫉妬しそうになった藤原さんは、やっぱり真剣勝負の舞台の上で光っていた。こういう役者をもっと観たいんだ・・・


どら焼き!


しばらくパン作りもやってなくて、最近はちょっといつものミキサーも使ってなかった。彼があるとき「カスタードドーナツが食べたいな〜」と言うのでスーパーやパン屋を探したけれど、これがありそうで無い・・・・ひとつ、Tescoという大手スーパーが気が向いたときだけ置いてるのだけれど、何故か運悪く、行った時には必ず無い。あるのはもっぱらジャム入りがチョコレートクリーム入りだ

で、作ろうか、、、と思い立ち、でもドーナツは揚げるのいやだし甘すぎるから私は食べたくないし・・・と思っていたら、彼がどこからか(ネット)で見たらしく「Dorayakiってどんなの?」と聞いて来た。どら焼き・・・聞いたら食べたくなっちゃいますよ〜〜という事で、早速挑戦

こちらでどら焼きの皮に見た目が酷似しているものといえば、Scotch pancakeだ。でも洋風のパンケーキじゃなくてどら焼きにしたくてレシピを検索。カスタードもいつもは出来合いのものを買っちゃうのだが、見てみると簡単に作れそうだ。

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いや〜〜、やってみると意外に簡単。っていうか、皮もカスタードも基本は混ぜるだけ。材料だってなんだか似たりよったりで、基本は卵、砂糖、小麦粉だ。
そういえば最初にこの手のBakingを始めたきっかけが、数年前に急にカステラが食べたくなってからだった。何度か挑戦したけれど、あれは結局完成しないまま、次のパン作りに移行してしまったっけ。(カステラ試行錯誤はこちらへ

ひとつだけ我が家に無かったのがカスタードに必要なバニラエクストラクト。これだけは買ってきて、準備万端。
ここでまたいつもの(?)難関が、、、私はやっぱり「甘い」のが好きではないので、どうしても砂糖の分量を減らしたい。本来は卵、砂糖、小麦粉は1−1−1の割合が基本らしいけど、やっぱりお砂糖だけは6割程度に落としてしまった。これをやるとやっぱり卵+砂糖の泡立ちが良くないのは解ってるんだけど、カスタードだって甘いんだし仕方が無い

それでも甘さ控えめで結構美味しいカスタードどら焼きができた。でも皮はかなりモチモチの食感。これはこれで和風っぽくて良いんだけど、次はやっぱりもうちょっとふわふわ感が欲しいかなあ〜〜。

でもカスタードは彼から絶賛されました。今度彼がアップルクランブルを作った時は、手作りのカスタードで食べよう!初回のカスタードがちょっと緩めだったけれど、(初回はコーンスターチで作った)どうやら冷やしてから固めになるようにするにはコーンスターチより小麦粉のほうが良いらしい。

2度目の時には皮のミックスをもう少し緩めに牛乳で解いて、カスタードは小麦粉で作ってみた。このほうが絶対美味しい。後はやっぱり皮のフワフワ感だなあ〜〜。前回カステラの時、フワフワな食感にできた時はやっぱり「甘〜〜い!!!」と顔をしかめてしまったものだ・・・この辺りがうまく工夫できないものか?

皮にバターやオイルを少し入れるレシピもあったけれど、そうすると妙に洋風になっちゃうんだよね〜〜。バターは無しでしっとり、フワフワを目指してもうちょっと試行錯誤してみようか。私はやっぱり卵と砂糖の泡立てに辛抱が足りないらしい。白っぽくなるまで泡立てる、とあるけれど、なんとなく混ざったらOKみたいになっちゃって、そのあたりがフワフワ感に欠けるのかも。面倒で卵を湯煎しながら混ぜるというのもはしょったし・・・

卵は60度以下なら固まらないという事なので、湯煎は面倒だけど、しばらく40度くらいのお湯につけておくという手もあるらしいので、次はそれで根気よく泡立ててみようかな。味は美味しかったから、後は食感だ。

やってみると、意外に簡単な事が多いんだなあ〜〜と、今更ながら発見している。あんこが駄目な私でもカスタードならコーヒーと一緒に楽しめる。そういえば、Japan Centre に「抹茶マスカルポーネどら焼き」があったなあ〜〜。チーズ味のクリームに抹茶っていうのはよく合う。甘さ控えめでヨーグルトを使ったりしてみようかな。

久しぶりでまたまた試行錯誤の日々



The Vote


昨日はイギリスの総選挙だった。6週間前に始まった選挙活動で、各党は全国を飛び回って相変わらず現実味のない政策をこれまた曖昧な表現で繰り返して必死になっていたよ、、、テレビでの党首討論会に首相が出るの出ないのととやかく言われたり、5年前には聞いた事もなかったマイナーな小党が一躍話題をさらったり・・・

私は政治の事なんてブログには書くつもりはない。でも昨日の投票日、ちょっと面白い企画があった。Donmar Warehouseがテレビ局のチャンネル4と提携して行った劇場中継だ。芝居のタイトルは「The Vote」選挙の投票は全国の投票所で朝7時から夜10時まで一斉に行われる。その一日の最後の1時間半で、「ロンドン市内の某投票所」を舞台に投票締め切りの10時きっかりまで実際に劇場で演じられている芝居を同時テレビ中継するというもの。
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2週間程前から実際にDonmar Warehouseで上演されていて、これは5月7日の中継に向けてのリハーサルといった感じでいろんな役者が代わる代わる登場していたようだ。架空の投票所で丸一日投票に来た人たちを確認し、投票用紙を渡して不正がないままに投票箱に用紙が入れられるのを見届ける役員3人を中心に、投票に来たいろんな人たちの様子を描いたコメディーだ。ちなみに投票所はPolling stationという。

選挙の投票は、前もって登録した人に確認票が郵送され、それを持って指定された投票所に行き、本人確認をしてから投票用紙をもらう。この、一人数分しかかからない時間が役員達には延々と15時間続くわけだ

酔っぱらってやって来た人、ボケていて、さっき投票したのにまた来てしまったおじいちゃん、床で滑ってころぶおばちゃん、初めて投票に来て、書かれている候補者の事を全く解っていない女学生(イギリスは18歳から投票できる)、母娘が同じ名前なのに、一人の名前しか登録されていなくて「この名前はどっちか」でもめる親子。(イギリスでは子供に親と同じ名前をつける事もよくある)

役員達は次々と来た人たちをさばいていくものの、間違って用紙を渡してしまった事に気づいて、その埋め合わせをしようと2重・3重の取り繕いに追われる、、、舞台になっている投票所はローカルな学校の体育館という設定で、卒業生が懐かしげに思い出話を始めたり、と、1時間半の間に様々な人たちがやってくる

テレビドラマシリーズで人気の役者も何人か出ていたし、ジュディ・デンチも終盤の見せ場をかざり、さらに、一瞬入って来て一言だけの台詞で去って行く「一発屋」の役でジュード・ロウも登場。クレジットを確認したら総勢47人の出演だった。
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芝居のタイミングはドンピシャリで、きっちり8時半に始まった芝居は10時の鐘と共に投票所が閉まる事で無事終了。満場の拍手喝采を浴びていた。

実際の選挙は18年ぶりにTory(保守党)が単独過半数を確保(ホントにすれすれだったけどね)。そのかわりにLabour(労働党)と、今まで連立内閣を担ってきたLiberal-democrats(自由民主党)が惨敗した。Lib-Demは、5年前の時にToryにもLabourにも愛想をつかしていた人達がテレビ討論会で良い所を見せたハンサムなニック・クレッグに流れて、過半数を取れなかったToryと手を組んで連立政権になったという、まさに棚ボタだったのだから、この5年間で実績無しと判断されて切られても仕方ないよね

超躍進したのが、スコットランドのSNP(Scotland National Party)だ。今までスコットランドの議席は労働党とほぼ2分だったのに、今回今までの労働党の議席をほとんど全て奪ったといっていい。去年の国民投票では「スコットランド独立」には至らなかったものの、あれ以来、躍進している。なんと、59席のスコットランド圏の議席のうち、56を確保という大進撃だ。このまま安定して将来のスコットランド独立に向けて走り出すのか、はたまた、今回は「Labourよりこっちにやらせてみるか」と皆の期待を受けたものの5年後にはまた「やっぱり安心できない」と元のもくあみになるのか・・・??

とりあえずは18年ぶりの保守党政権が始まる。カメロン首相には、是非EU脱退に向けて舵を取っていただきたいものだ
かくいう私はイギリス国籍を有していないので実は投票権は無い。でもあったらどうするかな、、、UKIPにでもいれるか(爆)


Man and Superman=(コメディーと哲学)


長かったよ、、、バーナード・ショウの「Man and superman(人と超人)」。
久しぶりのNTは今回はLittleton。(ナショナルシアターには3つの劇場がある)
バーナード・ショウといえばノーベル文学賞受賞の劇作家。成人後の活躍は英国内だったけれど、アイルランド人だ。彼の持つ辛辣な風刺精神はアイルランド人ならではともいえる

副題に「コメディーと哲学」とあるだけあって、風刺に満ちた哲学的人間論が炸裂。これがなんとハムレット並みの3時間40分の芝居とあって、いささか頭使い過ぎた感じ・・・・でもストーリー的にあれこれといろんな事が起こる訳ではない。

斬新な革命的思考のジャックは「結婚は男の墓場」と豪語しているものの、柔和で女性に優しい友人オクタヴィウスと結婚すると思っていた幼なじみのアンが、実は自分との結婚を狙っていると知り驚く
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結婚とは女が男を支配しようとするもの、との考えを主張するわりに、実は彼もアンの事が本当は好きなのだという矛盾から逃れるべく、ジャックは運転手と一緒にスペインへと逃げる。この運転手、上流階級ではないものの、高等教育を受けて、メカニックの資格も取ったもっと現実的で常識ある教養者

スペインで、彼らは金持ちそうな車が通りかかると誘拐して金を巻き上げるギャンググループに捕まってしまう。社会主義者、無政府論者、国籍も混ぜ合わせのこのグループのボスはメンドンザ。ジャックは身代金ならいくらでも払うと安請け合いをしてメンドンザと意気投合するする。
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2幕前半(台本の上では3幕)ジャックの夢の中という設定で、この部分はバーナード・ショウがドン・ファンのストーリーに基づいて書いたという部分だ。現実にはアンという女性に追われているジャックが、夢の中では女性を追い回すドン・ファンになっていて、地獄に落とされたドンファンが、恋人だったドンナ・アンナや殺してしまった彼女の父の石像、地獄の悪魔達と延々と哲学的・宇宙的・人間的思考を討論し合う
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これが長い、、、掛け合いの中で延々と哲学的な言葉が語られるので、かなり疲れた、、、、この芝居が上演される際、この3幕をまるまる飛ばして上演する事も多いそうだ。確かに無くても話は繋がる。でもこれが他の3幕と対になっているのも確かだ。

かくしてジャックは結局アンナの押し(というよりは、自分が本当は彼女を欲しているという歪んだ本音)に負けて彼女と結婚する事になるのだ

これは芝居というより、本で読むと面白いかもしれない。それにしても膨大な台詞量だ。ジャック役のレイフ・ファインズ氏は本当に主人公の矛盾を巧く表現している。第一彼の声が、ほかの役者と比べても反響の仕方が違う。
私はいつもレイフの声は劇場で聞くのが一番と思っているのだけれど、普通の役者の声が舞台からmonoスピーカーのように聞こえてくるのに対して、彼の声はドルビーステレオで反響する。どんなに小さい声でも・・・映画では観られない彼の役者としての魅力だ。

皮肉で辛辣な台詞が的を得ているので笑いの連続。当然イギリス人をこき下ろす台詞も多々あり、ここでも爆笑の連続だ。哲学思考はさておいて、今度は本として読んでみようか。さすがに集中して聞いていたのでちょっと疲れる観劇だった。芝居は観る方も多少頭を使うような本が面白いのだけれど、今回はさすがに目一杯だったよ・・・・


旅探し


何と、、、!今月は1度しかブログしないままにもう終わろうとしている、、、!!
ものすごい早さで毎日が過ぎて行くよ、特に今月前半は鬼のような忙しさだった
さすがに疲れたので先週3日有給を取り、4連休にしたものの、どこへ行くというわけでもなく、家でブラブラ寝坊して庭をちょっと片付けたりするくらいで終わってしまった。なにせ疲れてたから、この休みは休養という事だったのだけれど、やっぱりもったいなかったよなあ〜〜〜・・・

というわけで、今度は6月にまる一週間ホリデーを取った。金欠だから遠出はしないけど、例のごとくまたまた一人旅計画。今回は3泊の予定で、前回のWeymouthのような小一人旅を求めてあれこれと健闘。やっぱりWeymouthは本当に素敵は発見だった。ちょっと連日歩き過ぎたけれど。普段2−3時間歩くには問題なかったウォーキングシューズが、2日目からちょっと左足の指先が痛くなり、4日目には親指が腫れ上がって紫色になってしまった爪が全部伸び変わるまでに丸一年かかったからねえ〜〜

だから今回は歩くのは一日2時間くらいにして、ローカルバスで周辺にも行かれる所を健闘。とするとあまりにも小さな田舎町では不都合だ。バスが2時間に1本とかじゃ行動できない。それなりに大きな街に自分を埋めてしまうのもいいけれど、だったらお金をかけて遠出しなくても、我が家の周りだって十分半分田舎だ。

まず利用したいのがMegatrainという超格安チケット。バスでのルートがメインだけれど、限られた区間では電車も使える。6週間前に予約すると、片道£1なんていうチケット取れるとっておきの裏技。この電車のルートで面白そうな所を探す。Google mapを何日もかけてイギリス全土見たけけれど、言ってみたい所はすべて遠い・・・3泊という事で、泊まる街は2日程で十分な街、そこからローカルバスで足を伸ばすとすると結構「ここ!」と思える場所って無いなあ〜〜、、、日本だったら東京から電車で2時間もいけば海でも山間でもきれいな所が沢山あるのにね、温泉とか・・・

結局プランを2つにしぼった。Leicesterに泊まってChatsworth House に行ってみる案。チャッツワースはデヴォンシャー公爵の邸宅で前から一度観てみたいと思っていた。18世紀末のデヴォンシャー公夫人とその夫と愛人の3人がらみの話は映画にもなった(「The Duchess=ある公爵夫人の生涯」)。このデヴォンシャー公爵の愛人でもあり公爵夫人の親友だったエリザベス・フォスターはなんと、ルイ16世とマリー・アントワネットを命がけで助けようとしたスウェーデン貴族のフェルセン伯爵の元愛人でもあり、生涯フェルセンとは友人としてコンタクトをとっていたという不思議なつながり

もう一つはSalisburyに泊まってのんびりしながら郊外にあるWilton Houseにも行ってみるという案。ソールズベリーはもうむか〜しに行ったけれど、聖堂とストーンヘンジにしか行かなくて、街自体は全く観なかった。バスでサザンプトンまで行く事もできるし、のんびり自分一人の時間を過ごすにはいいかも。wilton Houseはペンブローク伯爵の邸宅で、10代目のペンブローク伯爵はなんと、カサノヴァの友人だった変わり者だ。カサノヴァの自伝には、あまり良い事がなかったロンドン滞在の中で、カサノヴァの事を面白いヤツだ、と親しくしてくれた人物として書かれている

さーて、どうしようか、、、後は泊まる所次第かな。一度アパートに滞在する自由を体験してしまうと、ホテルやB&Bはうっとおしい。ホテルだったら、小さくてファミリーのようなおもてなしをしてくれる所よりも、大型シティータイプのホテルで放っておいてくれる所がいい。でもそういうホテルは高い・・・

毎日Google mapを隅から隅までクリックしては目についた街を一つ一つイメージ検索して時間が過ぎて行く。昔はホリデーのカタログを何冊ももらってきて見ていたものだけれど、今はインターネットでいろんな情報が集められる。Tripadviserをチェックするのもその一つ。こうして連日寝るのが3時近くになってしまうのだ・・・

芝居と桜、同時鑑賞


久しぶりの更新かな、、、あっという間にもう4月、なのに気温はやっとここ2−3日で二桁になるようになった。でも待ちきれないとばかりにあちこちで桜が咲き始めている。芝居を観に来たら、思いがけず劇場裏に小さな桜並木があってびっくり。幕間に一人で夜桜見物
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私の好きな小振りの劇場、Hampstead theatreで芝居を観て来た。チケットを取った時は気がつかなかったけれど、なんとこの月曜日はイースター!地下鉄のエンジニアリング工事があって、この劇場の真横にある駅を通るラインはサービス無しまいったなあ〜〜、、、という事で電車と地下鉄とバスを乗り継いで出かける

Stevie」というタイトルのこの芝居は、1930年代から60年代にかけてイギリスでそこそこの活躍をした女性詩人、Stevie Smithの自伝語りのような作品だけれど、彼女の事は私はもちろん知らなかったし、あまり一般的には有名な人ではない。というのも、活躍していた時代には知られた人だったけれども、亡くなってからも名を残すタイプの人ではなかったようだ。そんな彼女の事を芝居にしたのはHugh Whitemoreという人で、彼女に会ったときのちょっとエキセントリックで子供のような話し方・仕草の彼女にインスピレーションを受けたという。

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登場人物は3人だけ。ちなみにスティーヴイーというのは本名ではなく、学校時代についたあだ名だそうで、幼い頃に北ロンドンのPalmers Greenにやって来て以来、すっと叔母と暮らしている。家族を顧みずに海に出た父親、病弱で若くして亡くなった母親、学校時代の自分、「死」というものに幸福を感じていたという彼女自身の事を叔母との会話の中で同時に観客に語って行く。結婚には興味がなく、ボーイフレンドとも最終的に友人関係を求めてプロポーズを断り、やがて詩人としてデビューし、物書きとしてそこそこに成功して行く。

舞台になっている彼女の家があるPalmers Greenは実は私が働いている場所だ。70年代以降はキプロスからの移民が大きなコミュニティーを作って移住して来た為、今ではトルコ系、ギリシャ系の人で出来上がっているようなエリアだ。でも彼女の頃はまだ生い茂る森が残る「ロンドン郊外」で、ちょっと都会から離れて、でも田舎ではない雰囲気の街だったようだ。そこで、スティーヴィーは叔母と二人でくらし、詩人として文学界に人脈を広げ、エリザベス女王から文学への貢献者としてメダルも授与される。

一幕、二幕とも1時間の芝居のうち、スティーヴィーの台詞がゆうに8割以上占めていると言っていい。後は叔母との掛け合いや、彼女の人生に登場する男性達(婚約者や友人達)を男優一人が語り役もかねて演じている。若い頃から70歳で亡くなるまでのStevie Smithを思い出や自分の思いを語る事で綴って行く。

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私はこんなシンプルな芝居が好きだ。一人の女性の生き方、考え方を周りの目からも盛り込んで観客に語って行くだけの芝居なのに、飽きがこない。これは本を書いたWhitemore氏の手腕だ。主演のZoe Wanamakerはイギリスではよく知られた実力ある女優さんで、その語りの巧みさは観る側が「よく途中で寝なかったなあ」と思わずにいられない。場面毎に年を取って行く演技の細やかさも観ていてすぐ解る。

なんといっても小さな劇場の良さは舞台の役者が手の届くような距離にいる事だ。役者も観客全体に直接語りかけるので、聞いていて思わず「うん、うん、」とうなづいてしまったりする。こういう本は役者が巧くないと全然面白くない作品にもなりかねないので、このキャスティングは成功している。シンプルな芝居で誰かの人生と出会うには丁度良い

この芝居、初演の時はオスカー受賞者で今では下院議員の政治家、グレンダ・ジャクソンが演じたそうだ。ちなみにジャクソン氏はこの劇場があるHampstead地区の代表議員。実在したStevie Smithの写真をみると、グレンダ・ジャクソン氏によく似ているのでちょっと驚き・・・・


The end of The Trio-Top Gear


イギリスのテレビ番組で何が好きかと聞かれたら、いくつかある中でも真っ先にあげているのがBBC2の看板番組「Top Gear」だ
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車を扱っている番組なのだが、これがただのカーマニア向け番組とはちょっと違う。毎週いろんなカテゴリーの車を紹介したり比べたり、スペックやメカニカルな事と同時に、車を使って数々の事に挑戦したりする。イギリスのみならず世界中のいろんな分野からスター達をゲストに呼んで、インタビューの後には3週ラップに挑戦させてその記録を番付する、、、、

このBBCの人気番組を仕切っているのがユニークな3人組、Jeremy Clarkson, James May, Richard Hammondで、なんといってもこの番組の一番の魅力はこのキャラクターの違う3人の大人子供のような男達のチームプレーだ。それぞれのジョークや反応が微妙に違うがためにこの3人のケミストリーがTop Gearの鍵だった。

何百万というファンを毎週釘付けにしてきたこの番組の、3人の中でもリーダー的存在で人気のあるJeremyが、今回とうとうBBCの忍耐を切らせてしまう事態になってしまった・・・・

ジェレミー・クラークソンは今までにも何度が失言が取り沙汰されたり、放送禁止用語をいってしまってカットされたりと物議をかもす事件を起こしてはいた。でも今まではやっぱり何と言っても看板番組のトッププレゼンターという事で、首が繋がってきたのだが、今回はなんと酔った勢いで番組の上司のプロデューサーを殴ってしまったという

ニュースになるや、賛否両論が巻き起こり、「いい加減にスター気取りの鼻をへし折るべきだ」という意見や「いや、やっぱり彼無くしてTopGearはありえないのだからここは許してやってくれ」といった署名嘆願が集まる等、これからの番組がどうなるか、みんな固唾を飲んで見守ってきた。とりあえず先週の放送は急遽中止になり、首相のキャメロン氏はじめ、番組のファン達はなんとか彼を復帰させてくれるように祈っていたのだが、やはりBBCとしてはこれ以上の温情はかけられないという事になってしまったようだ

きついジョークというのはイギリス独特で、日本的な感覚だと思わず息を飲んでしまうような発言でもイギリス人は大笑いしてやり過ごす。言われたら言い返す機転をきかせられる者が認められるのだ。だからこのトップ・ギアという番組は、そんなイギリス式ジョークを3人の男達が飛ばし合いながら、世界中をまたにかけて車を使って馬鹿な事をやり、無謀な挑戦をし、BBCは莫大な予算を使って番組を制作してきた。この10年、私もずっと見続けて来た

スタープレゼンターとして君臨するジェレミーが、今までにも何度が暴言や失言を吐いてきた事は番組のファンでない人に「こんなヤツがのさばるのは許し難い」と言われても仕方がない。何かしでかす度にニュースになり、「今度はどんな処分か、降ろされるのか??」とファンをヒヤヒヤさせてきた。でもやっぱり上司に当たる人にパンチをくらわせたというのは、いくら酔っていたとはいえちょっとやり過ぎちゃったよねえ〜〜、、、

結局は番組はBBCものだ。一契約社員は会社組織にはかなわない。一般社会に例えれば解る。販売課の契約社員で、売り上げはトップ、業績も次々に出して顧客も一番多いサラリーマンがいたとする。時折会社に文句を言ったり取引相手に失礼な事を言ってしまったとしても、比較的大目に見てもらえる。でもさすがに酔って上司に脅し文句をぶちまけながら殴ったらやっぱりこれは首になっても仕方ないよね。しかも今まで何度も警告を受けていた果ての事なのだから、、、

それにしても寂しいよ、、ジェレミーのいないTop GearなんてTop Gearじゃないよ〜〜番組は残ったジェイムスとリチャードで続行するようだけれど、中心になっていたのがジェレミーなので、どうなる事やら、、、2人にとってもものすごいプレッシャーだろう。ファン離れも気になる所だし、それでもやっぱりBBCの力で番組はどうとでもするんだろうか、、、

本当に、本当に残念だ〜〜〜数少ないイギリスでの楽しみだったのに・・・
ジェレミー自身からはまだ発言がないけれど、ずっと黙っているとは思えないので、彼がどう出てくるかも大いに気になるところだ。何百万というファンからの署名嘆願がBBCに殺到しているというし、しばらくしてほとぼりが冷めたらまた、、なんて期待してしまう。

でもやっぱり大人の社会では超えてはいけない一線だったんだよね。ホントに馬鹿だなあ〜〜〜
あ〜〜あ、、この虚脱感、どうしてくれるのよ〜〜

Incredibly Hilarious!! - Light! Camera! Improvise!


抱腹絶倒の即興劇だった
芝居の出来が、とか、役者がとか、本や演出がどうのとか、そういう次元ではないのだ。とにかく全てがぶっつけ即興の笑いっぱなしの舞台。仮のタイトルはLights!Camera! Improvise! それ以外には作者も演出家もストーリーも無い。

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先日観て来た芝居、「The play that goes wrong」を上演中のカンパニーが、毎月第一月曜日に同じ劇場でこの日は「その場で作る即興映画」なるものを上演している。このMischeif Theatreはもう数年前からこの手の即興劇をエジンバラフェスティバルやツアーで演じていて、固定のファンがいるようだ。行く前に解っていたのは、その日の演目やジャンルは観客が決め、総上演時間は休憩無しの2時間弱という事だけだった。

まず、始まる前から観客層がちょと違う。ツーリストのような人たちはいなくて、みんな服装もカジュアル。場内は開演前から活気にみちたおしゃべりの声でざわめき合っている。年齢層は20代から60代、男女比率は半々だ。

始まると、進行役(今日作る映画の監督役をする)の役者が観客に「皆さんのリクエストで今日の芝居が決まりますので、どんどんアイデアを出してください」と語りかけると場内はもう参加気分満々だ。一通り盛り上がると、本題の作品決めに入る。

「最近観た映画でどんな作品がよかったですか?」と問いかけるともう場内はものすごい勢いで皆が口々に映画のタイトルを叫ぶのだけれど、ひときわ多かったのが「Fifty shades of Grey!!」の声。これは絶対出るだろうなとは思ってたけれど、圧倒的だった

続いての、「どんなジャンルの映画にしましょうか」にはあちこちから「Porn!」の絶唱が・・・これには進行役もさすがに「いや〜、今日の観客は変態ばっかりか〜〜」と苦笑していると、2階席からひときわ大きな男性の声が「Western~~!」と叫んだ。これには一部の観客がブーイングを起こして場内爆笑。それでも誰かが中間を取って「Western porn!」と言うと一斉に大拍手がわき起こる・・・

すると客席中央から「ちょっと待ってくれ、子供と来てるんだ」の声がした。「いくつだ?」「16」。これが進行役を救った形になった。「まあ、ポルノは置いておいて、ウェスタン・ロマンチックという事で、、、」と取りなす。

次にはストーリーの中にどんな要素を取り込むか、を決める。ここでも場内割れるような大声が飛び交い、進行役がいくつか拾って「ウェスタン、ロマンチック、スリラー・ミステリー、ボリウッド」が組み込まれる事になった。進行役の役者はそれまで書き取ったメモを見ながら「これは役者達にとってはボリウッド(インド映画、インドのボリウッドダンスが特徴)が一番の難関になりそうだな、、」とつぶやく

そして最後にタイトルを決める時には、一女性の大声で満場喝采。この日のタイトルは「Fifty Shades of Hay」。これらが決まるとカンパニーの役者達が舞台に出て来てスタンバイに入る。進行役がタイトルや要素の確認をしながら観客を盛り上げている間、役者達は暗転の中でものすごく真剣な顔でスタンバイしていた。みんな必死で考えているのだろう。舞台袖で役者達が相談して筋書きを決める時間は全く無かったのだから、、、

最初の役者の台詞でストーリーの背景が決まる。
「大丈夫?ジェイソン、今週はもうロデオの落馬が3度目よ」
これで、この男優の役名はジェイソン、ロデオのライダーで何度も落馬している駄目選手という事が決まってしまった。女の子のほうはお隣に住む幼なじみでひそかにジェイソンを思っている様子

監督(進行役)は役者の台詞で少しストーリー背景ができる度に「ポーズ!」と叫んで場面を止め、「では、どうしてそんな事になったのか見てみましょう」と言って、役者達に次の場面を提示していく。メモを取っては、ストーリーに食い違いがないように、でも即興なのでちょっとずれてしまった時は「実はその真相は別の所にあったのです」等と言って話を作るように仕向けて行く。このチームワークが素晴らしい

この劇団がやっているのはコメディーだ。次から次へとどんどん出てくる場面やキャラクターにもう場内は大爆笑の連続。セットは無く、舞台には3つの大きさが違う箱があって、それを並べたり積み上げたりして必要に応じて使っていく。音はギターとキーボードの2人が場面に応じてそれらしい音楽をつけて行く

ロデオ一家に生まれたジェイソンはなかなか上達しないため、かつての名選手でコーチの父にも認めてもらえずに自信を無くしていた。名選手だった兄が落馬事故で死んで以来、なんとか自分が、、とは思うものの、父には相手にされず、いつか認めてもらいたいと努力するものの、うまくいかない。そんな彼を見つめて(実際にいつも家の窓からのぞいている)励まし続けるお隣さんのスーザン。兄が死んだ事故は落馬した際に頭から積んであった干し草の束におちたのだが、運悪く積まれた干し草の下に固いバスケットボールがあって、頭を強打してしまったのだ。でもジェイソンはその日に馬具装備をした自分の責任だと思っている。
一方、ロデオに命をかける競技会荒らしの女ライダー、アン・ウェルは恋人も作らずとにかくロデオの勝つ事だけに執念を燃やしている。やがて全国大会が催される事になり、アンは勝つためにジェイソンの馬具に細工をするように仲間に命じるのだが、、、


次々と新キャラクターが登場する度に、監督が裏付けを提示して、どんどんストーリーにも深みが出てくる。最初は足を折っただけなはずの父親が、いつの間にか上半身も両手も首さえ不随になっていて、グダグダの身体を他の役者が操り人形のように動かしたり、落馬したら確実に死ぬように干し草の中にボーリングのボールを10個隠したりと、コメディーのセンスが半端じゃない

それでも即興のデュエットがあったり、もちろんボリウッドダンスも盛り込まれた。デュエットの場面は歌詞も曲も即興なのにちゃんとハーモニーになっていて、バックコーラスも最高のチームワーク。監督役を含めて9人の役者達がそれぞれに出しゃばらず、相呼応して各キャラクターをしっかりと演じてストーリーを作っていく。役者の言った事を監督が素早くキャッチして文字通り、ウェスタンでロマンチックでサスペンス(ミステリーというよりは)ボリウッドも踊る、立派な1時間半の映画が出来上がった

芝居の稽古では「相手の台詞を聞け」と何百回も言われたものだ。覚えた台詞を言うのではなく、相手の言葉を聞け、と。会話の中からストーリーが生まれ、そこに感情が生まれ、人間関係が出来上がって行く。芝居はこうして生まれるのだという最高傑作のお手本だ。抱腹絶倒とはまさにこの事!

毎月の第一月曜日にやるそうなので、また行きたい







穴だらけ、、、


やっと日が長くなってきて、朝起きても真っ暗じゃなくなってきた
仕事終わりが薄明るくなるものもう少しかな。イギリスの暗くて陰気な冬もやっとおわろうかという所。
ところが最近は休みの日にちょっと寝坊をしようとしてもどっこいそうはいかない状況なのだ。なにせ我が家の前はこの通り・・・
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もう2週間近くこの調子。そういえば少し前に水道局からなんとかの工事をするって手紙が来てたような気もする。でもねえ〜〜、時間かかり過ぎと違う??
掘り返されてるのは我が家の前だけじゃなくて、近辺一帯であっちこっちがこの調子。おかげでバスサービスが時間通りになってなくて困るのよ!!

スマートフォンでバスの時間がライヴで確認できるようになったのは本当に画期的だった。家を出る前にチェックしてあと2分くらいになってたら良いタイミングで乗れるのだが、、、この工事があちこちで始まって以来、一度チェックしたら「次は3分」になってて、丁度駅からの電車に間に合うと思ってたら、次にはいきなり「6分」に変わっちゃったりする。「ヤバい!電車に間に合わないかも、、」と思うとルートを変更しなくちゃならなかったりしてね。
逆もまたしかり、「あと10分あるのか」と思ってたら次にはいきなり「5分」になってたり、、、全く信用できない状態!

彼ら(どうやらここは2人でやってるみたい)は毎朝きっかり8時に仕事を始める。朝一で道路を掘り返す「ガガガガ〜〜!」という音で開始するので、せっかくの休みの日も寝坊はできない・・・・でも8時から1時間程ガーガーやったと思ったら今度は誰もいなくなっちゃってシ〜〜〜ンとしてる時間が2時間くらい???何をやってるんだろうねえ〜〜??さっさと終わらせてくれないかしら、、、

もうひとつこれにまつわる二次災害がゴミ収集の日。いつもなら収集車がこの通りをゆっくり走りながら各家のゴミを回収していくので、おじさん達はそれぞれに家のナンバーがついたゴミ箱(車付きの大型ボックス=Wheelie Bin)を家の前に戻してくれるのだけれど、今は車が通りに入れない。

その為、おじさん達は通り中のゴミ箱を一気にかき集めて収集車に開けた後、道の端に残して行ってしまう。夕方戻ったらどのゴミ箱がうちのものか探し出して持ってかえらなくてはならない。間違えて他の家が持ってっちゃったら困るので、もう一度ビンに家番号を明記しておかなくては・・・
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さて、今夜から30年続いているソープドラマ(人々の日常が完結なくダラダラと続いて行く、そしてありえないような事が次々と起こるドラマ)「Eastenders」がライヴ放送という事で大宣伝してる。去年のイースターに死体で発見された女の子を誰が殺したのか、が解明されるという事で、この数週はストーリーも盛り上がりを見せていた。

このドラマは5年前の25周年の時に初めてライヴ放送を試みた。やっぱり似たような設定「誰が○○を殺したか」の解明エピソードで、あのときは初めての試みという事で役者もスタッフもリハーサルがかなり大変だったよう。(そのときの感想はこちらです)今回はLive Weekとうたっているから、もしかしたら今週の放送は全部ライヴなのかな、、?今日から始まって、真犯人解明は木曜日だそうで、楽しみだ〜〜

冬の夜は鍋!!


ずっと思っていたのにやっていなかった。
冬と言えばやっぱりこれだよね!すき焼きや鍋料理

イギリス生活30年にしてやっと我が家に卓上コンロがやってまいりました。日本だったらどこにでもあるようなガスコンロは、こちらではキャンプ用として売られている。今までもある事はあったけれど、なぜかあまり真剣に考えていなかった。でも先日、お気に入りのチャイニーズの卸屋さんで、冷凍の薄切り肉を発見。今まで薄切りのお肉だけは手に入らなかったので、灯台下暗しでびっくりした。

もちろん今や手に入らない物なんて無い。薄切り肉も日本食のスーパーや特別なお肉やさんで入手する事は可能だけれど、第一法外なお値段だし場所も遠いのでスルーしていたのだ。日本にあるような霜降りの神戸牛にはほど遠いけれど、間違いなく薄切り。これだけでやっぱり買ってしまった。
ついでに店内をくまなく見て回ると、シラタキも発見。現地のスーパーでは見ないような新鮮は白菜や肉厚の椎茸なんかもここにはある。で、これだけ材料が揃えば日本人なら誰だって思いつくのが「すき焼き」です!!

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やっぱり卓上コンロが欲しくなってネットで検索。考えた末にガスボンベ式のコンロではなく、電気コンロにした。以前パン作り用にハンドミキサーを購入した会社から£17程(2600~2800円位)のもの。

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やっぱりいいよねえ〜〜! 早速すき焼きです。実は秋に日本ですき焼き用の割り下を買ってきてあったのだ。イギリス生活初の「お家ですき焼き」です

ちなみにすき焼き鍋なんてないので、フライパンで代用、十分いけます。やっぱり美味しい、、、というより、このテーブルでグツグツ、熱々の鍋物っていうのが寒い冬には一番だわ〜〜

というわけで、すき焼きの次には寄せ鍋を、、と今週はわざわざJapan centreまで出向いて出汁用の昆布を購入。これも今までは顆粒の鰹出汁の元で済ませていたのだが、やっぱり鍋には昆布出汁でしょう。

卓上コンロと昆布出汁、これからも冬の間重宝しそう。チャイニーズの卸屋さんはHoo Hingという大きなキャッシュ&キャリーの店で、実は豚肉の薄切りもあったのを確認してきた。鶏肉で寄せ鍋の次は薄切り豚でみそ仕立てもいいなあ〜〜

ちなみに写真にある薄切り牛肉、パッケージには「厚切り」となっているのだけれど、これで立派に薄切り。もう一つあった「薄切り」のほうは、本当に触っただけで破れそうなWafer thin だったので、鍋物や生姜焼きなんかは厚切りのほうでで十分薄い。あそこまで薄いのはしゃぶしゃぶか・・・!?

今週末からまた寒い日が続くとの予報だから、当分お世話になりそうな卓上コンロです

便利さが仇...


スマホどころか携帯さえも、パソコンも無かった頃って、もっと時間があったように思う。すべてが手近であっと言う間にいろんな事が処理できるのは21世紀のテクノロジーに乾杯なのだが、相手と連絡が取れるまで何度も電話してみるとか、らちがあかないから時間かかるけど行ってみようとか、そういう意味でもっとコミュニケーションするために使う時間というものがあった。

定期=Oyster Cardを落とした

この日はバス2本で仕事に向かっていて、はじめのバスに乗った時ちょっと考え事をしていた。でもいつもの通りに途中で2本目のバスに乗り換える
が、、、無い!
入れたはずのバッグのポケットにoyster cardが入ってない、、、あわててバッグ本体の中もかき回してみるけれど無い、、

このバスに乗らないと遅刻だからここは仕方が無い、とりあえず乗って私のデビットカードで払う。
ちなみにロンドンのバスには現金では乗れない。これは去年の夏からで、小銭での乗車はいっさいできなくなってしまって、オイスターカード、あるいはデビット/クレジットカードのコンタクトレスができるものに限られてしまっている。

コンタクトレスというのは、カード支払いの際、暗証番号を入れなくてもターミナルに軽くタッチするだけで支払いができるので、£20以下の買い物なら支払いが素早くできる。サインも暗証番号も無しなので、カードを無くした時が怖いのだけれど、安全性はかなり高く、最近はどの銀行もコンタクトレス付きのデビットカードを出している。

ちょっと頭がパニックになっていた。だって、私は定期=トラベルカードを無くしたのはこの30年のイギリス生活で1度しかなかったんだもの。
前のバスで落としたに違いない
ちょっと考え事してたから、バッグのポケットに入れたつもりがきっと落としたんだ・・・・・誰かがドライバーに届けてくれたとしても戻ってくる可能性は低い。カードにはちょうど1ヶ月分の通勤ゾーンと、それ以外のエリアがカバーできるだけのPAYGをチャージしたばかりだ

だれかに使われるのを止めなくては、、、、

さすがはスマホ、本当に便利だよね。
2本目のバスに乗ると、すぐに携帯でLondon transportのサイトにアクセスして、登録してあった私のカードをキャンセルし、新しいカードをオーダーする。確認のメールをチェックするまでものの7分ほど
チャージしてある金額はすべて新しいカードに移行されるので、とりあえずダメージは少ない。でも新しいオイスターカードがくるまで4-5日かかるので、その間だけは自分の銀行カードで支払わなくては、、、、

悔しいけれどとりあえず新しいカードを待つ事にして、バスを降りた。まだちょっとだけ時間があるのでコーヒーを。コーヒーを待つ間、カウンターの上でもう一度バッグの中をみてみたけれど、やっぱりオイスターカードは無い。「しょうがない、すぐ新しいカードがくるさ」と思い、ふと、鍵を入れてあるポケットを開けてみる。ここには鍵しか入れないので、鍵を出すとき以外に開け閉めはしない。

なんと!!鍵と一緒に私のオイスターカードが、、、、、

ええ〜〜〜!!?今キャンセルしちゃったよ、、、さっきのバス、余計にお金払っちゃったよ、、、なんでここにあなたがいるの〜〜

う〜〜ん、今やこのカードは使えない。さっきサイトで「新しいカードをオーダーを確認すると、自動的に今のカードは使えなくなります」って出てたし、、、
なんで、、?私の手の中にあるこのカードは既に使えず、新しいカードが来る
までは余分に乗った分だけ払わなくちゃいけないのよね、、、

スマホじゃなかったら、少なくともバスを降りて職場に着くまでは何もできないままだったはず。職場に着いたらきっと同僚が、「バッグ全部ひっくり返してもう一度隅から隅まで見てみなよ」と言ってくれて、そうしたらきっと鍵のポケットにあったカードを見つけて皆で笑っておしまいだったはずだ、、、、

買い物でも調べものでもいつでもどこでもできてしまうスマート携帯、本当に便利なのだけれど、勇み足という事もあるんだよねえ〜。あの7分を戻したい、、、
なんて、ようは私がおっちょこちょいなだけなんだよね
本当にどうしてこうかなあ〜〜、、、、、

早く新しいカードこないかなあ〜〜

ドタバタ劇


2015年の芝居初めはコメディー。まさにドタバタの連続で、抱腹絶倒間違い無しのお墨付きだったので、一年の始めに良いかと思って行って来た。「笑う門には福来たる」って言うものね。タイトルはズバリ「The Play that goes wrong」、これですべてを物語っている
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舞台裏ものコメディーといえば、80年代にブロードウェイ、ロンドンで大ヒットした「Noises Off」という芝居があった。舞台を上演中の役者、スタッフ達の舞台裏でのドタバタもので、これもまさに大笑いの連続だったのを覚えている。今回は舞台裏ではなく、上演中の舞台そのものの中ですべて、まさに全てが巧く行かないというコメディーだ

開演前から舞台では(舞台上の公演の)開演準備が行われている。スタッフがセットの最終調整をしているのだが、ドアの立て付けがどうも悪かったり棚がしっかり支えられていなかったりする。舞台上の演目は「Murder At Haversham Manor」(ハヴァーシャム邸殺人事件)。ハヴァーシャム卿と婚約者、彼の兄と彼女の兄、屋敷の召使い達と刑事による「誰がハヴァーシャム卿を殺したか」の解明をしようとする、アガサ•クリスティー風の殺人ミステリー劇という設定だ。

ところがこの舞台、あるはずの小道具がなかったり、ドアが開かなかったり、きっかけで役者が出てこなかったり、はては思い切り開けたドアに頭を打たれて女優が失神してしまう、、、、台詞を間違えたために芝居が数ページ戻ってしまって何度も同じシーンを繰り返す、セットが次々と壊れはじめ、音響のテープからは効果音の代わりにデュランデュランの音楽が流れてしまう。まさに、舞台上のアクシデントを役者達がどう乗り切るか、、、という役者にとっては悪夢のような喜劇だ。

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プログラムにはまず「Murder at Haversham manor」の配役とスタッフが記載されている。刑事役の役者が演出やデザイン、メイク、制作、広告からヴォイスコーチまでほぼすべての企画を受け持っており、それぞれの役者達のインタビューも載っている。ここまではすべて舞台上で上演されている(とされる)芝居のプログラムだ。そしてさらに、その舞台上の役者を演じている本当の役者達のプロフィールが後に続く。役を演じている役者を演じている役者達だ。役者達が2重に芝居をしていなければならないというこの喜劇の本質がここにある

混乱する前に本来に戻ると、この「The play that goes wrong」を上演しているのは有名な演劇養成機関、LAMDA(The London Academy of Music and Dramatic Art)の出身者である役者達が集まって作ったMischief Theatreという劇団で、主に即興劇のコメディーを上演している集団だ。本格的なウエストエンド劇場での公演はこれが初めてだけれど、エジンバラフェスティバルやツアー等での実績は絶賛されている

舞台上のアクシデントに役者がどう対処するか、、これは一発勝負の舞台だからこその予測のつかない事で、これが起こってしまった時に役者達の即興の対応力が試される。役者としては起こって欲しくない最悪の事態なのだ

私も昔、おかしな経験をした。
うちの劇団にはめずらしく、外からのお誘いで提携して子供向けの創作ミュージカルをやった時だ。演目は「孫悟空」と「かぐや姫」の2本立てで、最初は京都での上演だった。京都駅から劇場へ直行し、楽屋にスーツケースを置いたままリハーサル開始。大道具の立て込みから照明機材の設置に始まり、芝居の場当たりに入ったのは夜になってからだった。そして夜の1時も過ぎてから、ダンスの場当たり中に役者の一人がなんと骨折してしまい、ホテルにもいかないうちに彼は真夜中に救急車で病院へ。翌日朝から、彼の役の台詞を他の役者に振り替えて、彼の抜けたシーンを全てまた創り直す事に。(アンダースタディーはいなかったので、抜けた分を振り分けて埋めるしか無かった)

本番までは1日しかなかったので、この日は全員真っ青になりながら、最終確認に追われた。なんといっても夜中に足がボッキリ折れてしまった仲間を目の前にしたショックが残っている。それでもなんとか幕は開き、公演そのものには影響させずに済んだのだけれど・・・本番中だったらどうなっていた事やら、、、

そしてそれだけではなかったのだ、、、可笑しかったというのは、幕が開いてからの事。まだ20代前半の私はなんとこのとき「かぐや姫」でお婆さんの役だった。夜中に竹が光っているというので村人達が騒ぎだし、おじいさんがおそるおそる鉈で竹を割ってみると、なんと竹のなかには可愛い小さな小さな赤ちゃんが、、、というシーン。

もちろん竹にはちゃんと細工がしてあって、軽く鉈を当てると竹がパックリと割れて中には小道具さんが仕込んだ小さな人形が入っている。「お婆さんは思わず目をそむけ、赤ちゃんの鳴き声でおそるおそる振り返ると光った竹に女の子が、、」という手筈の通りに私が効果音の鳴き声で振り向くと、村人役の仲間達の様子がなんか変、、?

「ハッと驚いて呆然としている」という芝居なのに、何故かみんな肩が小刻みに震えている(笑いをこらえている?)竹をみると、中は空っぽだ。一瞬「小道具さんの仕込みミスだ」と思ってそれでも芝居は止められないので「まあ、赤ちゃん!!」といつもの倍近い声で強調して駆け寄ろうとすると、なんと 首が見事にギロチンのごとく身体から離れた人形が舞台に転がっている、、

駆け寄りながらとっさにかがんで人形を拾い、竹の中から取り上げる芝居を続けたものの、あれはちょっとわざとらしかったよなあ〜〜、、と今になっても笑えるアクシデントだった。子供達はともかく、一緒に観ていた父兄の人たちには解ったかも。一瞬の出来事でサッと拾い上げたつもりだけれど、客席のすべての角度から隠れたとは思えないからねえ〜〜。

生の舞台ならではのアクシデントと共に芝居を続ける役者というのはいつでも即興に対応できないといけないんだよね、本当に。

久しぶりに全編笑いっぱなしの全開コメディーだった。良い年明けになりましたよ




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