見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

タンゴ 冬の終わりに


今回の里帰りでの観劇はこれ1本、清水邦夫の「タンゴ 冬の終わりに」。三上博史さんがこの作品をやると聞いては観ないわけにはいかない!! 蜷川さんの「Ninagawaマクベス」も、これが最期の機会かな〜と思ったのだけれど、なんせお高い。で、配役等すべて検討して、これ1本に絞った。

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初演は1984年、その時は私は観ていなかった。私が観たのは91年だったか、ロンドンのウェストエンドで蜷川さんの演出で英国人俳優による英語ヴァージョンで上演されたものだ。日本人演出家の舞台が本当のウェストエンドで上演されたのは初めてだったと記憶している。しかも、当時「危険な関係」等で人気急上昇だったアラン・リックマン氏の主演でだった。登場人物の名前は日本名のままで、演出も日本が舞台のまま、それを英国人俳優でやるというのは凄く勇気のいる制作だったと思う。

狂気の世界に足を突っ込んだ元俳優の話だ。スター俳優だった彼も今は田舎に引退しているのだが、それでも栄光の舞台で輝いていた日々を忘れられない。そのくせ、自分と関わっていた人達の事はどんどん解らなくなっていってしまう。その妻、弟、元不倫相手、その現在の夫、誰かの人生の中での自分の存在を確かめるべく、、いろんな思惑が交錯する中、当の本人はどんどん自分の中の舞台に入っていってしまう・・・・

正直いって、古い本だ。私が演劇養成所、劇団時代には清水邦夫や別役実、寺山修司、それから唐十郎とか矢代誠一の戯曲をよく読んだし、観た。今から思うと、いかにも70年代の匂いがする作品達。私はこの芝居をロンドンヴァージョンで観た後に、本を探して戯曲を読み、(あの当時は英語の台詞劇はまだちゃんとは理解できていなかった)いつかまた観たいとずっと思っていた。

今年はハムレットを2本みて、やはり「狂気」を演じる芝居の違いを感じていたところにこの芝居。正常な人間には想像するしかない「狂気の世界」を演じるのは難しい。狂った人間がどんな声で話すのか?、そのテンポは?、間は?、呼吸は?、、、そしてどんな風に人を見るのか?、その目の動き方は?目線は?振り向き方から歩き方まで、どう創ればその役が表現できるのか・・・・??

この芝居は2日間に渡る話で、時間にしたら実は1日半分しかない。徐々に進行していく過程を描く暇もない。

幕が開いてから最初の10分程はこの芝居のテンポに乗れずにいた。間延びしているように感じて。これは多分私が日本語の、しかもこういうちょっとレトロな空気の芝居を見慣れていないせいだと思う。「こんなにテンポ遅いのか、、??」とちょっと首をかしげながら観ていた。三上さんの声は澄んでいて、台詞はきっちりと聞こえるものの、心が病んでいる人間の台詞に聞こえない、、、、

でもだんだん解ってきたのが、彼はもう自分の世界の中でしかものを見ていないのだという事。だから周りに反応しないで、自分だけのテンポを貫いている。そうか、これが三上博史の演じる清村盛なのだ。この周りを見てない演技が後半になって輝いてくる。

周りのキャストが皆良い。ユースケ・サンタマリアさんは舞台で観たのは初めてだったけれど、テレビで観るよりずっとずっと良い 弟役の岡田義徳さんは出てきた時から光っていた。声が素敵だ。この岡田さんとユースケさんが見た目がちょっと似ていて、最初は「ユースケさんにしちゃあ、若いな、、??」と思ってしまっていた。おばさん、時代遅れだわ、、、、

あの頃のなんだろう、、?埃臭いっていうのか、泥臭いっていうのか、そういう匂いのする芝居を今の時代に再演するのって、難しいんだろうなあ、と思わずにいられない。もちろんもっと現代風にしても芝居は成り立つ。でもシェイクスピアのようにオリジナルの匂いを消しても作品を残すか、時代の流れと共に少しずつ上演されなくなってしまうのか、、、なんだかあの頃に読んだ、観たカビ臭い芝居がとても懐かしくなってきた。

本で読んだだけで観ていない芝居っていうのも沢山あるなあ、、、この「タンゴ 冬の終わりに」みたいに、いつか観られる機会はあるんだろうか・・・??

そして東京


初めてのBA(Brithish airways)での里帰り。やっぱり懐かしいヴァージンアトランティック!!
まあ、別にBAのサービスが悪いという事ではなく、もちろんそれほど大差はないのだけれど、機内に入ってあの赤いシートがブルーになっているのはやっぱり印象が違う

席は3-3-3なので、前のように一人で窓際の2席を独占できるという事はもうなくなってしまった。それどころかホントに満席。オンディマンドの映画やテレビのプログラムはどう考えてもヴァージンに軍配が上がる。だって、ちょっと古い映画ばかりなんですもの、、、、まあ、観たかった映画もあったので、それなりに時間は潰れましたが。

食事のチョイスは2種類で、これは肉入りベジタリアンかの選択だ。最初のメインミールでは、野菜カレーを選択した人達はものすご〜〜く待たせれていたよ・・・・朝食の選択はちょっと説明不足だった。チョイスは「イングリッシュ式」か「オムレツ」。
普通、English breakfastというと、卵焼きにソーセージ、ベーコン、マッシュルーム、そして私があまり好きではないBaked Beansというやつが付く。これはインゲン豆のトマトソース煮の事で、あってもいいんだけど、私はいつもこれをはずしてもらう。だから、今回の選択も「オムレツ」のほうにした。

ところが!!ここがフェイントだった、、、English breadfastのほうには卵とソーセージ、ベーコンが入っていて要するに「肉入り」そしてなんと!オムレツのほうにマッシュルームとビーンズが入っているのだった・・・ヤラレタわ。
仕方ないからビーンズだけ残したけれど・・・・

今回は羽田着だったので、実家までが近い近い。モノレールで浜松町に出たら、タクシーですぐ。(地下鉄でも2駅だけど、荷物があるのでタクシーに乗ってしまった)モノレールからの景色も楽しめて、これは成田よりずっと楽だわ〜〜。

朝の9時前には家についてしまったので、時差ぼけ対策のために午後はネイルと髪を予約しておいた。
久しぶりのネイル、秋色でちょっと我儘な注文も気持ち良く聞いていただいた

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羽田のトイレでこんな注意書きを発見。

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これはねえ〜〜、よくアラブ系(中東)の人達がやるんですよ・・・・便座を「足を置く」と思っているのか、むこうではそういうものなのか知らないが、まさかこんな注意書きがここまできたとは・・・

まだまだ暑い東京。私には充分真夏なのだけれど、日本の皆さんはお彼岸過ぎたら腕をむき出しにするような服はあまり着ていない。でも私にはやっぱり真夏の暑さ。来週函館に行けばぐっと涼しいだろうな。
実はこっちに着いてから、スーツケースに入れるつもりで出しておいた服を置いてきてしまった事に気付いた。まあ、洗濯は家でできるので、着まわしで2週間もたせるか・・・・

ハムレットの調理法


一年以上前にチケットを取ってあったベネディクト・カンバーバッチ氏のハムレット。3週間程前になってやっと届いたチケットには「入場には写真付きIDが必要」と但し書きがついていたのだが、結局誰も何もチェックしなかったよ・・・

実はプレビューの頃から楽屋口にたむろす世界中からのミーハー的なファンが多いらしく、カンバーバッチ氏自身が「お願いだから公演中に携帯で写真やビデオを撮るのは やめてください、舞台から客席のあちこちに赤いライトが見えて気になります」みたいな事を言っていたので、「こりゃ、ちょっと雰囲気ちがうかな」と心配 していたのだけれど、別にそんな事はなく、観客はマナーを守って楽しんでいた

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今年は同じバービカンで5月に蜷川さん演出のハムレットを観たけれど、ほとんど別の作品のように違う舞台だ。今までに舞台やスクリーンで10本以上観ているこの芝居は、もちろんいつも違うのだけれど、今回のは一番が印象に残る。舞台セットの全貌が現れた時には思わず素晴らしさに息を飲んだ。この公演チケットは他と比べると異常に高くて、「なんでこんなに高いんだよ〜〜!」と内心カンバーバッチのせいか?、、と思っていたのだが、この舞台を観たら「こりゃ、お金かかってるわ、、、」と納得。

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ハムレットが何度観ても飽きないのは、やっぱりプロダクションによってその調理法が違うからだ。時代設定や人物の解釈はもちろんの事、それ以前に台本が毎回違う。1603年に初版が出版されてから30数年の間に7版ものヴァージョンがでている。その他にシェイクスピアが執筆するために書き溜めたノートに含まれた台詞やシーンもあって、一番長いヴァージョンだと軽く4時間を超える舞台になってしまう。現代の演劇事情ではこれはやっぱり長過ぎるので、どこかを削って3時間から3時間15分までに抑えるようにしているのが普通だ。

今回の設定は現代とまではいかないけれど、蓄音機や旧式のカメラを使っているので、1900年代前半といった感じ。まず冒頭のベルナルドとフランシスコのシーンがバッサリ切られている。その代わりハムレットが冒頭の「Who's there?!」の台詞を言って、現れたのはホレイショー。そのままホレイショーが帰って来た場面に続く。確かに亡霊云々はその後のベルナルドとマーセラスがハムレットに報告に来るシーンで理解できる。その他にも台詞を違う役に振ったり、米つきバッタ=オズリックを役名無しで女性が演じて余計な部分を削ぎ落としたりしている。宮廷なので、それらしく召使いや護衛が脇を固めていて、出演は総勢23人。これはかなり多い。

何と言ってもこの舞台では行間の埋め方がとても丁寧だった。この演出は、台本にはない場面と場面を繋ぐ登場人物の心情を、場面転換の空白の時間に巧く表現していて話の繋がりが自然に理解できる。実際にはハムレットが狂ったふりをするシーンは短いのだが、おもちゃの兵隊さんの格好でいかにもイカレタハムレットが模型の城に籠ったりと、行間を埋めている。ふらふらと出て行くオフィーリアを見送った王妃が彼女の残した写真が詰まったトランクを開けて、不吉なものを感じて後を追うシーンは、次のオフィーリアの死を告げる場面に巧く繋がっていた。

カンバーバッチ氏のハムレットは、もっとクールで距離感のある役作りになりそうな気がしていたのだが、これは嬉しい期待はずれだった。とても温度を感じるハムレットで、間の取り方や声の使い方で観客が心情についていける。

私はいつも役者を観るときに「演技者」と「表現者」を観てしまう。イギリスではしっかりとした技術に基づいた力量のある演技者としての役者は多い。そのレベルはやっぱり日本とはだいぶ違う。皆、プロとしてのしっかりとした訓練をして来た人達だ。でもその中でも、胸の中が揺さぶられるような表現力を持った役者は実は少ない。私にとって「良い役者」と「好きな役者」はそこに境界線がある。

テレビやスクリーンで観たカンバーバッチ氏は良い役者だと思っていたけれど、「フランケンシュタイン」の舞台で観て以来、「好きな役者」でもある。というより、その中間をバランスよく持っていると思う。表現者=アーディスとして、演じている事をいかに表現できるか、これは役者の永遠の課題だ

今回はハムレットが狂った振りをする場面が行間を埋める演出で面白く描かれている。このハムレットの「狂ったふりの演技」と、オフィーリアの「本当に狂った演技」の違いが印象に残った。台詞の行間にあるオフィーリアの狂った様子の表現は今まで観た中でも一番説得力があったと思う。間をたっぷり使ってピアノを弾いたりして。

実はこの芝居、はじめはかの「To be, or not to be」の台詞を芝居の冒頭に持ってくるという実験的・挑戦的な演出になっていたそうだ。

日本の演劇公演はどれも1ヶ月そこそこなのでこういう形態はとられていないが、こちらでは必ずプレビューと呼ばれる「試演期間」がある。劇場で演じられる最初の2-3週間はあくまでも試演期間で、チケット代も安く観られる。これは、できあがってきた芝居が実際に観客の前で演じてみてうまく機能するかどうか見ながら、修正・変更する大事なプロセスだ。やはり芝居は観客がいて初めて生きるのだと言う事で、これはやっぱりあって当然の重要なリハーサル期間。稽古場で積み重ねて来た事が正しいかどうかを見極めて、必要とあれば大幅に変更する事もある。実際に毎日観客が入っている公演なのだけれど、この期間はどのメディアも劇評の対象にはしない。
作り上げた舞台は本公演の初日に各メディアを招待して披露し、翌日か翌々日には一斉に劇評が載る。そして一度固めたらそれを長期間の公演中維持し続けていくのがプロの仕事だ。

ところが今回、The Times紙がこのプレビューの段階で批判的なレビューを載せてしまい、その事自体を批判する記事が出たりして話題になった。結局To be , or not to beの台詞も元の位置に戻されていた。

蓄音機からシナトラやナット・キング・コールが流れて来たり、オフィーリアの趣味が白黒写真の撮影だったり、ホレイショーが首にTatooを入れたバックパッカーの学生だったりと、「おや、、?」という演出もあったけれど、おもしろく調理された演出で、面白かった。レアティーズ役が黒人の役者で妹のフィーリアが色白の女の子という見た目の矛盾も観なかった事にする・・・・ちなみに、ハムレットのアンダースタディーに配役されているのもマーセラス役の黒人の役者だ。

それにしても今回の舞台セットは良かったよ、、、どこにもセット全体の写真が見当たらないので載せられないのが残念だわ、、、


歴史が書き換えられる日


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昨日、2015年9月9日に、エリザベス女王が英国史上最も在位期間の長い元首になった。今までのヴィクトリア女王の記録を抜いて、文字通りイギリス史に新しく刻まれる事になる

女王ご本人が、「あまり騒がずにいつも通りに」と希望されたとの事で、特に華々しい祝賀行事は行われなかった。とはいえ、もちろん祝福のメッセージは各界から届けられ、テムズ川で船のパレードがあり、教会の鐘が鳴り響き、大砲が祝砲をうち、、といった小規模でのお祝い行事が各地であったようだ。

女王ご本人はというと、「Business as usual」という事で、この日はスコットランドで新しく引かれたBorder Rail の開通式にご出席。オープンセレモニーには地元の人々が沢山詰めかけ、もちろんここでもお祝いの言葉やお花に接して、嬉しそうに挨拶された
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即位したときは25歳。まさに輝くような美しさが満開の頃で、英国民はみんなこんなに美しい女王が誕生した事を誇りに思った事だろう。それから63年、89歳になられた今も、公務に出られている。もっとも少しずつ負担の大きな行事はチャールズ皇太子が代わりにするような仕事も増えているそうだけれど・・・

それにしても89歳の女王の一歩後ろには、今も94歳のフィリップ殿下が姿勢良く付いていて、本当に普通に考えたら凄い事だ

女王が今回の事を「大げな事はしないで」と言ったのは、多分3年前の在位60周年のジュビリー記念の時がきつかったんじゃないかしらね。何日にも渡って祝賀会や晩餐会が続いたあげく、最期の日には朝から小雨の中を船に乗り、テムズ川のパジェントの最中は雨の上に川風がビュービュー吹きすさぶ中を3時間以上も船に立ったままで沿岸の人々に手を振り、夕方には宮殿前でのコンサート、、とあって、とうとうフィリップ殿下が夕方体調を崩して病院に運ばれる事になってしまった

やっぱりあれを考えたら、89歳の陛下が「祝典はやめて」と思ったのも無理はない。丁度今の時期は王室メンバーはスコットランドの私廷であるバルモラル城で休暇中なのだから、やっぱりゆっくりされたいはずだ。まあ、ボーダーレイルの開通式というのは、スコットランドで近いし、一般にお顔を見せてくださるのに丁度よかった、という事か・・・青いお帽子とコートが上品な2トーンで変わらずチャーミングだわ〜〜

国民の大半にとって(70歳以下の人の記憶として)、エリザベス女王以外の時代は知らないわけで、イギリス人でも「今の女王が亡くなってしまったら英国は変わってしまうだろう」と言う人も多くいる。もちろん政治的な支配をしているわけでは無いけれど、彼女に仕えた総理大臣は12人にもなる。毎週火曜日には総理が女王に謁見して、相談したりアドバイスを求めたりしているのは周知の事だ。

新しい歴史的な出来事なんだよね。「英国史で一番在位期間の長い元首は誰か」というクイズ番組には「エリザベス2世」と答える時代になったのだ。人生の中で後の歴史の教科書に載るような出来事に立ち会える機会は少ない。
これからも少しでも長く、、、Long Live The Queen

癒しチャンネル=NHK World


我が家のテレビ、電話、インターネット、WiFiは全て一社で統一している。パッケージになっていて、チャンネル数やインターネットの速度に応じて数段階のパッケージがあるのだけれど、いつの間にか順次アップグレードされてどうやら今のパッケージは一番上=一番高いものになってしまった、、、

テレビが200チャンネル以上あるとはいっても実際に見るチャンネルはほぼ決まっていて、「今、何をやっているのか」と検索するときに全部チェックするのは面倒だから「お気に入りチャンネル」に20くらいを入れているのだけれど、そのうちのひとつがNHK World。これが結構面白い

むしろ私よりうちの彼のほうがよく観ているみたいで、私が仕事で彼が家にいる時間に何か面白い番組があるとよく録画しておいてくれる
あらかじめ国際放映用に作られているものや、元々日本で放映されたと思われる番組に英語字幕や吹き替えをのせたものがあって、NHK制作のドキュメンタリーものは、BBCにもひけを取らないクオリティーの番組も結構ある。

何となくトーンが違うんだよね。ゆったりというか、まったりというか、全体的に癒し系なのだ。ニュースは皆さんバイリンガルキャスターで、完全に「日本人の顔してアメリカンイングリッシュ」だ。イギリス人のうちの彼はアメリカンアクセントが嫌いなのだけれど、何故かNHKではとやかく言わない。私が変な英語を言ってしまうと機嫌が悪いときはギャーギャー言うくせに、ナレーションがかなりの日本語イングリッシュでも文句も言わずに見ている・・・

80年代に矢野顕子さんと組んで深夜にラジオ番組をやっていた懐かしいピーター・バラカンさんもこんな所で目にするとは、、!

スタジオに日本在住のいろんな国の人たちを集めて日本を検証する番組なんかは、お国毎の様々な意見が出てなかなか面白い。それにしても、思うのは日本に住んでいる外国人の人たちって、やっぱりグレードが高いと思う。これは里帰りの時にも思うのだけれど、中国の人なんて、日本に住んでいる中国人とイギリスにいる中国人ではかなりの違いを感じる。うちの彼曰く、「中国人のエリートは日本に住んで、Shit-holeはイギリスに来るんじゃないか、、、・・・・

いえいえ、あながち冗談ではありません。まさにそんな印象です。外国人(特に半違法の移民達)の乱入で、古き良きイギリスの生活習慣やイギリスらしさがほとんど破壊されているロンドンに住んでいると、本当にそう感じる。

実はこのテレビチャンネルのパケージがいつの間にかとても高くなってしまったので、チャンネル数を減らしたいのだけれど、一つ下のパッケージにしてしまうと、私の好きなチャンネル=History やNational Geographicなんかが含まれなくなってしまう。NHK Worldもしかり。自分の好きなチャンネルを数だけ選んでパッケージにしてくれればいいのに、ちょっと意地悪だわVirgin Media・・・・

日本のテレビのようで日本のテレビじゃないというか、ちょっと他のチャンネルとは違った雰囲気のNHK Worldは、彼いわく、「見ながらうたた寝するのに一番いい」チャンネルなのだそうだ。確かに、ウトウトするにはなんとなく心地よいトーンだ。

西洋人のDNAにはHunterの要素が、日本人のDNAにはFarmerの要素が組み込まれているなんて聞いた事があるけれど、こんな所にも日本独特ののどかさがあるようで、なんだか不思議だ。(良いのか悪いのかは別として)

地続きのヨーロッパが、「平和は戦って勝ち取るもの」としてきたのに対して、「平和は皆で守るもの」という今の日本のあり方は、過去の戦争の有無とは別に根本的に違うものがあるんだよね。平和すぎておめでたい日本にちょっと腹が立つ時もあるけれど、やっぱりそこが日本の良さでもあるのかな。

テレビのチャンネルでこんな事を考えるのも変だけれど、本当に他と比べるととっても癒し系のチャンネルです、NHK World


函館に行こう、、!


あっという間にもう8月になっている、、そういえば、今月は芝居のチケットが無い。9月にカンバーバッチ氏のハムレットまで予定無しだわ、、、、

9月の里帰りを決めて、今回初めてBA=British airwaysでの里帰り。まだピンと来ないけど、まあ仕方がないさ。それにしてもヴァージンで貯めていたマイレージを凍り付かせるのもナンだから、何かで使おうと検討する

ヴァージンはANA(全日空)と提携しているので、日本国内線でマイレージを使う事ができる。里帰りの日数は限られているので、会いたい人たちに一通り会うだけでも2週間は目一杯だ。でも1泊くらいなら、一人でのんびりと初めての場所をブラブラ歩くのもいいかな

要するにまたしても「一人でフラッと病」が出てしまったのだ

1泊で、車が無くても簡単に回れる街で、空港からも便利で、行ってみたい所、という条件を一番満たしているのが「函館
実は北海道には札幌に知り合いが数人いるのではじめは札幌とも思ったのだけれど、一日で街を満喫するにはあまり大きな都市でないほうが良い。観光スポットをあちこち見に行くというよりは、街を歩く事そのものが観光気分になれる場所、という事で函館をチェックしてみる。
空港から市内まではバスで20分程だし、箱館山から海辺の辺りと五稜郭で1泊あれば十分街歩きができそうだ

羽田から函館までのANAの航空券はヴァージンに直接電話してマイレージを使わないと取れない。国内便でもANA便とコードシェア便があるようで、行きを午後に出る便にして、そのかわり帰りを夕方までゆっくり時間を使える便にした。ちなみにこのチケットに関する変更、質問等はすべてヴァージンに直接電話しなくちゃいけないそうで、今はもう日本のオフィスは無くなってしまったので、万が一日本から連絡する必要がある場合は「イギリスまで電話するよりはお安いと思いますよ」と、なんと香港オフィスの電話番号を教えてくれた・・・

いや〜〜、初めてだわ北海道。実は去年妹とうちの彼と3人で弘前へ桜を見に行ったのが、「国内旅行最北」だったのだけれど、やっと初めて北海道に足を踏み入れる。そもそも日本で旅行ってした事がほとんどなかったからね〜〜

飛行機代は無料だし、泊まるのはお安いビジネスホテルで十分だから5000円弱だし、日本のこの手のホテルには部屋に冷蔵庫があるから飲食はコンビニ弁当でもいいんだし。函館といえばやっぱり朝市をはじめ、海鮮が絶品なのは承知しているのだけれど、いかんせん、私は苦手なのだ

ご当地ものでお土産気分に食べてみたいのは、塩ラーメンか噂に聞いてる「ラッキーピエロ」というバーガーチェーン店か・・・1泊一日半ならそれで済んじゃうよね。

それにしても国内線の飛行機に乗るのは初めてだ。正確に言うと劇団時代に博多で公演した事があって、あれが人生最初の飛行機だった。でも飛行機のチケットやホテルは制作さんがすべて手配してくれたから私は皆と付いて行っただけ。

どうやら国際線と違って、2時間前に空港に行く必要は無いらしい。30分前くらいに羽田に行くなら楽勝だ〜〜。そうか、、今までイギリスからも国際線には30回くらい乗ってるけれど、国内線って初めてだよ・・・人生そんなもんかね。

日本での一人旅、函館、楽しみだ〜〜

The Importance Of Being Earnest


オスカー・ワイルドの傑作、The Importance of Being Earnest、私がまだ劇団に入る前に戯曲で読んだ時の日本語タイトルは「真面目が大切」だった。調べてみるとどちらかというと「真面目が肝心」の訳のほうが一般的なようだけれど?、、、、

この本はワイルドの作品の中でも最高傑作の声が高いが、私もとりわけ大好きな作品だ
タイトルからして駄洒落になっている。日本語では真面目という語が使われているEarnestには正直で誠実=真面目という意味と、男性の名前=アーネストの2つの意味があり、この芝居はまさに、誠実である事を薦めていると同時に名前がアーネストであるという事に重要な意味がある。
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田舎で大きな屋敷に住んでいるジャック(ジョン)は退屈な毎日に飽きるとロンドンに出て来て自由奔放な数日を過ごす。彼はアーネストという名のちょっと無法者で問題児の弟がいるという設定を作り上げ、彼がまた何かしでかしたという口実でロンドンに出てくるのだ。ロンドンでは彼自身がちょっとワルなアーネストになって二重生活を楽しんでいる。また、ロンドンでの彼の親友、アージェノンは貴族の叔母の相手をするのを逃れる口実に、病弱で田舎で静養中の架空の友人、バンブリーを見舞いに行かなければならないと嘘をついては堅苦しい週末から逃げ出している。(この、口実を使う事を彼は「バンブリーする」と言っている)

実はアーネストが本当はジョンという名で田舎では18歳の娘の後見人として堅実な生活をしている(=彼もまたバンブリーしている、)という事を知ったアージェノンは、ジョンが面倒を観ているという娘、セシリーにまだ会わずして興味を持つ。
ジョンはアージェノンの従妹で貴族のグウェンドリンに恋していて、2人きりになると思いを打ち明ける。するとなんとグウェンドリンも彼にぞっこんだと大喜び。ところが、実は彼女がジョンを愛しているのは「アーネスト」という名前(ロンドンでは皆そう思っている)だからだという事らしい。腑に落ちないジョンが試しに「もし僕が他の名前だったら、、、?」と聞いてみると、アーネスト以外は考えられないと言い張るのだ。

名前に恋されていると知って戸惑うジョンにとって、更なる難関は彼女の母親、口うるさい貴族のブラッくネル夫人だ。彼女はジョンを試験のようにインタビューして、実は彼は赤ん坊の時にバッグに入れられてヴィクトリア駅に置き去りにされていた孤児だと知ると、まるでゴキブリでも見たかのような反応でジョンを追い返してしまう。ジョンは慈善事業に関わっていた紳士にひきとられて、今の名前と邸宅を受け継いだのだった。

セシリーに興味津々のアージェノンはジョンがロンドンにいる間に、自分が彼の架空の弟、アーネストを演じてセシリーに会いに行く。ところが、バンブリーするのをやめようと決意したジョンは架空の弟、アーネストが突然パリで死んだという事にして予定より早く屋敷に戻ってくる。戻ってみると、彼の弟=アーネストだと名乗るアージェノンがいて、以前からジョンに聞かされていたちょっと無法者のアーネストとの空想愛を日記に綴っていた乙女チックなセシリーは空想から出て来た彼に夢中になってしまう。

アージェノンをアーネストだと思い込んでいるセシリーと、ジョンをアーネストだと信じているグウェンドリンが「アーネスト」をめぐる女の戦いを繰り広げる中で、やむなくジョンとアージェノンは「実はどちらもアーネストでは無い」と白状せざるを得なくなる。そこへブラッくネル夫人がやってきて、セシリーの教育係のプリズム婦人を見るなり、彼女が過去に妹(=アージェノンの母)の赤ん坊と行方を眩ませてしまった事を追求する。

プリズム婦人が小説の原稿の代わりにバッグに入れてビクトリア駅に置いて来てしまった赤ん坊こそがジョンであり、さらに彼の本当の名前が実はアーネストであったと判明する。架空の弟の代わりに、アージェノンが実の兄である事が解り、晴れてジョンはグウェンドリンとの結婚を認めてもらい、さらにはアージェノンもセシリーと婚約するというお決まりのハッピーエンド

台詞の粋の良さにヤラレル芝居だ。これは本で読んだときからそうだったし、映画版やドラマ版も観たけれど同じ台詞でも演出でいろんなニュアンスがあって、これも何度観ても飽きない芝居だ。

日本での上演を調べてみたけれど、ミュージカル風に作り替えられた宝塚版しか出てこない、、、あまり上演されていないんだろうか、、、英語での言葉遊びの要素が多い芝居だから?日本語訳でも十分に面白いのに。

毎回この芝居では主演の男二人の他にブラックネル夫人が注目される。口やかましい貴族のオバンなのだが、今回はDavid Suchetが演じるというので話題になった。スーシェ氏はアガサ・クリスティーの探偵ポワロシリーズでよく知られている。デカダンなブラックネル夫人で顔をしかめ、唾を飛ばしながらの演技に場内が湧いていた
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この芝居の登場人物は皆個性があって、そこここに見せ場がある。演出・演技次第でどんどん笑いを誘う事ができるし、実際後半にはあちこちの場面で拍手が起こるくらい盛り上がった

ワイルドの戯曲の中でも一番評価が高く人気がある、とはいうものの、この作品は初演の1895年以降、彼の存命中に再演される事はなかった。この初演時に、オスカー・ワイルドの恋人だったダグラス卿の父、クイーンズベリー侯爵が芝居を妨害しようとした話はワイルドを知る人にはお馴染みだ。

当時、同性愛は違法だった。息子との仲をよく思わなかったクイーンズベリー侯爵がワイルドを「ソドミー」と暴露した事がきっかけで、ワイルドは侮辱されたと裁判にしたものの、結局裁判では彼の同性愛ぶりがどんどん暴露される結果になり、やがてワイルドは逮捕されてしまう。
出所後も、彼の死後まで、オスカー・ワイルドの名前は不名誉なものとなってしまった。今ならば絶大な支持を得ただろうに・・・・

ちなみに私がお薦めする映画版は1995年にルパート・エヴェレット(アージェノン)とコリン・ファース(ジャック)が演じたバージョンだ。この時のブラックネル夫人はジュディ・デンチでこの人の解釈も大好きだ。DVDになってるかと思って探していたら、なんと「アーネスト式プロポーズ」というちょっとインテリジェンスに欠ける邦題で出ている
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DVDのカバーもなんだか安っぽいB級ラブコメみたいで、オスカー・ワイルドらしくないんですけど、、、!!?
でもワイルドのオリジナル原稿から舞台化される際にはしょられたシーンもこの映画版には含まれていて、台詞もほぼ戯曲どおりで映像による幅の広さを生かした映画になっているのでお薦め

こういうインテリジェントでウィットなコメディーがもっと日本でも上演されるといいのにね。

The Beaux's Stratagem -伊達男達の策略?


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シェイクスピアから約100年後、アイルランドからロンドンに出て来たジョージ・ファーカー(George Farquhar)の手による喜劇、The Beaux's Stratagemを観て来た。

初演は1707年で、王政復古後のこの時期の演劇作品はRestoration Comedyとも呼ばれている。
ピューリタン革命でチャールズI世が処刑されて以来、イングランドはオリバー・クロムウェルを中心とする共和制が敷かれた。その間、劇場でのエンターテイメントは全て禁止されていたのだが、1660年にチャールズII世によって王政が復活すると、国王は演劇の上演を後押しする。シェイクスピア時代には女優はいなくて、すべての役は男優が演じていたというのは知られた話だが、この王政復古以降は、はじめて女優が登場する。

Restoration comedyは貴族やアッパークラスはもちろん、もう少し庶民に近いいわゆるミドルクラスの観客からも人気を集め、ちょっとおしゃれで色気の入ったコメディータッチの作品が数々上演される事になる

ロンドンでの放蕩ぶりがたたって借金まみれになってしまった貴族の男二人が、お金持ちの娘と持参金目当ての結婚をする事でなんとか身を持ち直そうと企み、イングランドの田舎町、Litchfieldにやってくる。

二人(エイムウェルとアーチャー)は、貴族(子爵)とその従僕という役割を演じて街一番のお金持ち貴族のバウンティフル夫人の娘、ドリンダに目を付ける。(本当はエイムウェルは次男坊で子爵の称号は兄のものなのだ)
従僕を装ったアーチャーは、巧みな会話で宿屋の娘、チェリーをたちまちのうちに夢中にさせ、同時に自身はドリンダの義理の姉(バウンティフル夫人の息子の嫁)ケイトの美貌と人柄に強烈にひかれて行く。ドリンダを落として持参金を、、と企んだエイムウェルはドリンダに本気で一目惚れし、一生懸命に思いを伝えようとするのだが、ドリンダ身持ちが固く、兄夫婦の不幸せな結婚を目の当たりにしているために、なかなか心を開いてくれない。

ドリンダの兄、スレンは飲んだくれのいささか退屈な男で、妻のケイトとは全く折りが合わない結婚生活を送っている。お互いを軽蔑しあっているというのに、結婚という鎖で繋がれた典型的な不幸な夫婦だ。

本当は身分ある二人の男が演じるBeaux(ちょっと粋でおしゃれな伊達男、とでも訳すとしっくりくる)、普段は本音を言う事もできずにひたすら従僕として使えているバウンティフル夫人のバトラー、ケイトが夫に嫉妬させようと当て馬に使われるフランス人将校や、エイムウェルとアーチャーを「なんだか怪しい」と疑う宿屋の主人、ならず者を追う警官等が織り成すコメディーだ

この芝居は策略というプロットの上に成り立つ喜劇と同時に、当時の風習についても痛い所を突いている。ケイトの不幸な結婚は、なんといっても当時の貴族階級の女性達にとってはよくある話なのだ。結婚と同時に彼女の財産はすべて夫のものとなってしまい、文字通り身も金も夫に捧げる事を強いられたお嬢さん達。彼女は言う、「女が国を治める時代でありながら女はいまだに奴隷でなければいけないの?」(この時期はアン女王の時代で、初演時の1707年にはスコットランドとイングランドが合併し、グレートブリテンが誕生した)

結局、最期になってエイムウェルは家督を継ぐはずだった兄が死亡した事によって、本当にエイムウェル子爵となり、ドリンダに求婚する。そしてお互いが不幸だと解りきっていながら夫婦でいなければいけなかったスレンとケイトは、合意の上で離婚する事に、、、、
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実際にはイングランドはヘンリー8世の時から離婚という制度ができたものの、あくまでも離婚できるのは夫が妻をなんらかの咎で離縁するというのが決まりだった。もちろん離婚した後の女性は財産は全て元夫に没収され、再婚する事は禁じられていたので、余生が悲惨な事は目に見えていた

けれどもこの芝居のラストは、ケイトとスレンの「合意による離婚」が認められ、されにはその後のアーチャーとケイトとの再婚を示すかのようなハッピーエンドになっている。これは当時の社会では夢のような展開で、コメディー芝居の中にこうした社会に対するアピールを盛り込んでいるのがファーカーの本の面白い所。

ちょっと調べてみた限りでは、日本での上演記録が見当たらない。こういう喜劇は演出次第で時代や国を選ばずに楽しめるので、日本で上演しても面白いんじゃないかな。シェイクスピアのように長台詞が続くわけでもないし、テンポよくコミカルな作品になると思う。

おしゃれなスケコマシはいつの時代にもやっぱり魅力的なのだ

Salisbury  ひとり旅−2


観光バスツアーのような旅ではなくてちょっと違う角度から楽しみたい、とはいってもやっぱりソールズベリーといえばこの大聖堂が代名詞。この写真が撮れる場所はツアーの観光客はまず来ない小径にある。自由に歩いてこそのショット。
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一人でぶらっと小ブレイクに出るときは、予定を詰めずにブラブラと歩く時間を沢山とるのが鍵。今回も本当は一日かけて電車やバスでもっと遠い所まで行こうかとも考えた。(具体的にはLacock=レイコック)でもバスや電車の乗り継ぎを気にしながらツアーよろしく回るより、予定は最低限にして街歩きに時間を使いたかった。

今回泊まったのはキッチン付きのサービスアパートメント。
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スタジオを予約したので、一部屋にベッドとソファーとキッチンがあるのだと思っていたら、広いベッドルームにソファーと大型テレビ、キッチンは別で食事ができるカウンターにここにも小型のテレビが!オーヴン、グリル、電子レンジ、冷蔵庫、全て揃ったアパートで、事前の希望どおり、シャワーだけでなくちゃんとバスタブのあるバスルーム付きの部屋にしてくれていた。母屋の裏手にある別棟なので、本当にまさに自分の空間。せっかくだから部屋で一人のんびりする時間も欲しかった。南向きの部屋は、朝目が覚めてからなんと夜の9時過ぎまで明るくて、電気を付けたのは9時半近くになってからだったよ

Salisburyの街は本当に美しい。そこに住んでいる人たちにとっては当たり前の風景なのだろうけれど、お天気や季節によっても色や影が変わるのだろう、素敵な所だという事を今回初めて堪能した。
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こんな場所が本当に街の中心地にあって、お昼にサンドイッチを食べるのに絶好の場所だ。実際、ベンチでお昼にした。
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街中を流れるのはエイヴォン川だけれど、この水がまたきれい。街のセンターは歩いて10分もあればカバーできるので、わざと遠回りをして公園の中を突っ切ったり、いちいちカテドラルの周りに出てみたりする。何度通っても飽きないねえ〜〜

私の朝のお気に入りは、できたばかりだというBell Tower Tea room
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大聖堂の目の前に座って朝のひと時。このコーヒーがまた濃くて美味しい!ツーリストの団体は11時過ぎからやってくるので、その前に朝のコーヒーをば・・・・コーヒーのお値段はスタバと変わらないので、だったら絶対こっちのほうがいいでしょ!
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今年はマグナ・カルタ大憲章(習いましたよね、遠い昔に、、、)が制定されてから800年。折しも6月15日が記念日とあって、先週と今週末はマグナカルタにちなんだイベントが催されている。このソールズベリー大聖堂には、4点現存するオリジナルのマグナカルタの一つが展示されている。そういえばこの週末は夏至になるし、ストーンヘンジにも例の人々が集まってくるのだろう。丁度合間をぬった週中に来てよかったわ。

オールドセイラムの周辺でも、ソールスベリーの街でもちょっと散歩道を歩くと本当にのどか。朝からこんな人に挨拶されたり、、

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こんな子が一所懸命泳いでいたり、、、
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悩ましげに草原に斜め座りしている豚さんがいたりした
やっぱり街は歩くのが一番だわ。まる4日、お天気は最高で気温も連日22-23度まで上がった。気がついたら日焼けしちゃってるよ、、、来ていたトップのラインに沿って、これって土方焼けじゃないか、、

Salisbury ひとり旅−1


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なんだかすっかりお馴染みになった感じの一人ブレイク。結局今回はSalisbury(ソールズベリー)に3泊という事で落ち着いた。
ソールズベリーには以前2度来ている。でももう20年以上前の事だし、あのときはBathと合わせて1泊という事で、この大聖堂とストーンヘンジしか行かなかったので、街がどんな所だったかトンと記憶にない、というか街を歩いた記憶が無い

今回は街をのんびり歩くという意外にはお目当ては2つ。最初に街ができた当時の跡地=Old Sarumと、ソールズベリーからバスで15分程の村、WiltonにあるWilton Houseだ。

オールドセーラムまでは往復歩くのは面倒なので、行きはバスで、帰りは歩いて戻ることにした。今はほとんど何も残っていないけれど、こうしてBefore +Afterの絵を並べてみるとよくわかる。
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中心の宮殿があった跡地に入るのは有料だけれど、手前の教会跡の部分までは誰でも散歩がてらに入る事ができる。さらにその周りをぐるっと一周歩く事ができて、特に南側(写真でいうと上から右半分)からの景色は素晴らしい。ソールズベリーの街が遠目から見える。

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聖堂のあった跡地は真上から見ないと上の写真みたいには解らないけれど、高台で日の光を受けて輝いていた事だろう。それにしてものどか。もちろん観光客はいる事はいるんだけれど、みんなとても静かでのんびりと歩き回っている。

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私は外堀の周りをぐるっと歩いたのだけれど、観光客でそこまで歩いてる人はいなくて、数人すれ違ったのは、犬の散歩をしているローカルな人だけだった。
帰りはエイヴォン川沿いに出て歩こうと決めていたのだけれど、思っていた程素敵な散歩道というほどでもなかったな、、、でもお天気は良いし、のんびりだし、放し飼いの山羊や豚を眺めながらひたすら歩いてソールズベリーまで戻る。ちなみにOld Sarumに対して今のソールスベリーはNew Sarumとも呼ばれている。

2日目のハイライトはwilton。歩いて行くにはちょっと遠いので、まず近くの自然歩道を歩いて、大通りにぶつかった途中からバスに乗った。ウィルトンは小さな村だ。教会を一つ観て(Church of St.Mary and St.Nicholas)後は10分も歩かないで済む。

お目当てはペンブローク伯爵邸=Wilton House
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今のペンブローク伯爵はなんと18代目だ。Lord of Pembrokeというのは爵位名で、ファミリーネームはハーバート家(Herbert)という。ヘンリー8世に爵位をもらったハーバート家は以来男子の直系が途切れる事無く続いているため、このウィルトンハウスも歴代の当主達によって守られて来た。現在の建物は17世紀前半にイニゴー・ジョーンズの設計で建てられたものにその後何度か手が入れられて18世紀には今の形になったそうで、古い部分はもう400年も経っているのだ

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カサノヴァの自伝の中に、10代目のLord Pembrokeが登場する。
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カサノヴァの友人としては、彼にロンドンで美女を買える場所を教え、ランク別のチケットを売ったりした。伯爵自身もカサノヴァと出会う1年程前には愛人(キティー・ハンター)との逃避行劇を演じてロンドン社交界のスキャンダルになった。軍人で、ウィルトンハウス内に軍隊の馬術訓練場を造り、今も残っている。
ちなみに現在はこの馬術訓練場が展示場になっていて、現ペンブローク伯爵のクラシックカー・コレクションが展示されていた

ここも観光客は少なく、屋敷内の各部屋にいるガイドさんはどうもしゃべりたくてたまらないらしい。入って行くと、「Hello!」とにこやかに挨拶され、ちょっと伺うように私を見る。私が挨拶を返して英語が話せると解るともう話が止まらない、、、!!
細やかに歴史を説明してくれ、壁の絵を一つ一つ描いた人、描かれている人を解説してくれる。あまり長い話になると、他の人が来た隙に次の部屋へささっと逃げた・・・

Wilton Houseは映画やドラマでも何度も使われている。古くはキューブリック監督のバリー・リンドン、The madness of King George、高慢と偏見、Mrs Brown(至上の恋)、Young Victoria、等等。お屋敷だけでなく、広大な庭も必見。ここもまた本当にのんびりとゆったりと時が流れる空間だった

泣く泣く、、、BA里帰り便


9月の里帰りをかなり前から決めてはいたのだけれど、いつものヴァージンアトランティックの里帰り便が無くなってしまったんだ、と思うと、どうしてもやり切れないものがある、、、、
3つ残った、直行便を飛ばしているエアラインはJAL, ANA, BAの3社だ。移行するならBAにするというのはかなり前から決めていた。決め手は2つ。東京行きが朝に飛んでいる事。そしてマイレージ加算に必要なポイントを集めるには、イギリス在住の私には日本のカードは役に立たない。

まず、丁度一年前に作ったばかりのVirgin Atlanticのクレジットカードをキャンセルした
マイレージを貯めるのが大きな目的だったから、これはBAのアメックスに移行。でもね〜、このヴァージンのカード気に入ってたんだよね、カードのデザインが爽やかで、、、

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で、新しく作ったBAのアメックスはなんだか重々しい色使いで、今ひとつ「持ってて嬉しい」感が無い、、、実はそれこそがBAとVirginの持つキャラクターの違いでもあるんだよね。やっぱり元国営の誇り高きブリティッシュエアウェーズと、80年代にポップスから誕生したヴァージンアトランティック。カンパニーカラーもヴァージンの赤に、BAは濃紺、これがクレジットカードにも象徴されている。
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次に、今までヴァージンのマイレージに換算していたポイントをこれまたBAのAviosというポイントになるように変更。そして、いよいよフライトの予約。

まあ、マイレージなんていうのは、仕事とかで年に何回も飛んでる人でないと、ちょっとやそっとじゃ貯まらないのは百も承知。それでも数年に一度の里帰りチケットが安くなるなら長い目でみれば「無いよりマシ」なのだ。それでも日本まで一度飛べばマイル数は12000を超える。

ところが!!!・・・・・

BAときたら、つい先月からこのマイレージポイントの数をエコノミークラスで半分にしてしまった!!

私たちが予約するチケットというのは、なるべく安い日のフィックスだったり、トラベルエージェントが出すスペシャルオファーなんかで取るのが普通。同じエコノミークラスでも料金体系の中では一番安いチケットだ。ヴァージンでもそうだったしBAも先月までは、金額に関わらずエコノミークラスのチケットで飛ぶと100%のマイル数がついたのに、今度の新しい制度では、エコノミーの格安チケットだと50%しか付かない事になったらしい

本当にねえ〜〜、どうしてこうも合い重なってうまく行かないんだろうね。泣く泣く移行したBAでは、ポイントを貯めるのが今までの倍かかる事になるのだわ、、、やれやれ、、、、

30000マイル程あるヴァージンのポイントは、9月に日本に行った時に、ANAの国内便で使おうかと思ってる。函館にでも一人でフラッと行ってくるかなあ〜〜、ANAのフライトは2ヶ月前からでないと取れないようなので、来月にヴァージンに電話してみようか。

そうそう、BAは座席を自分で選ぶのも有料だというのでビックリ!!ヴァージンの席は2-4-2だったから、一人で2席使える事のほうが多かった。でもBAは3-3-3のようで、よっぽど運が良くないと一人で3席って事はないだろうなあ〜〜、、、真ん中席を避けるには有料で予約したほうがいいんだろうか、、、でも往復で£56って、、、あんまりじゃない??
今回は初めてだし、24時間前のチェックインで残ってる席に賭けるかな。

なんだかピンとこないわね〜〜、、、フライトを取ったっていうのに、いつもの「さあ、日本に行くぞ〜〜!」のワクワク感がないのよね、、、

やっぱりさびし〜〜よ〜〜、大好きだったVirgin Atlantic 、、、

ホントは色々考えた。例えば上海か香港までヴァージンで飛んで、そこから日本までANAで、、、とか。でもやっぱりもう若くないのよ。乗り継ぎはきついし、時間がもったいないからね。ちょっと余裕でプレミアムエコノミーにして、という手もあるけれど、やっぱり余計なお金は他に回したい、、と思ってしまう貧乏性。

そういえばむか〜し一度だけ乗ったかなBA、、、あれから変わってるだろうし、、今回は初めての羽田線だし、まあ、新入生みたいな気分ですわ、、、

ハムレット ロンドン公演@Barbican



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            (写真はThe Telegragh より)

前回の生では観られなかったハムレットからもう12年も経ったんだ、、、と驚きながらも藤原竜也さん主演のハムレットを楽しみにしていた。日本では今年始めから公演していたのだが、ロンドンにも来る事が解っていたので、あえて情報集めをしなかった。聞いたのは、日本の田舎家屋のセットという事と、配役くらい。それにしてもこの配役はもうお目にかかれないだろう程の豪華キャストだ

幕が開くまでは「このセットがどうエルシノアとして機能するのか、、?」とちょっと不安もあったのだけれど、実際の舞台では照明を駆使して家屋としてはほとんど見えず、暗い色の塀のようにしか目に入らない。それでいて舞台全体が引き戸で囲まれているので役者の出入りが四方八方から可能になっている。考えたなあ〜〜、、、
王と王妃の衣装は赤。これも照明や椅子の色と相まってベテランのお二人、平幹二朗さんと鳳蘭さんの重厚な演技を倍増させていた。長く蜷川さんの元でスタッフをしていた友人から「蜷川幸雄のこだわり」についてはいろいろ聞いていたので、今回のこの「」にもどれだけ細心の注文があったのか想像がつく

平さんの力量に圧倒された。まず声だ。声、声と台詞のメリハリ、滑舌、息の使い方、これらは役者としての技術、プロの役者が素人とは違う事を証明する武器と言っていい。演技の前に要求される「声と言葉」 がまさにドシー〜〜ンと核をなしていて、一つ一つの台詞が耳だけでなく頭に入ってくる。それに加えて舞台での重厚な存在感、大きな目をクルクル動かしての 表情、何よりも80を超えているのに12時間のフライトでヨーロッパまで来て、舞台では裸で禊の水をかぶるのだからその体力や尋常じゃないよね。さすがで す・・・

存 在感で平さんに引けを取らずに横に並べるという事で、鳳蘭さんのガートルードはやっぱり映えた。このお二人のシーン、今まで何本も観て来たハムレットの中 で一番存在感あったんじゃないだろうか。平さんも鳳さんも私が最期に舞台で観たのはもう30年前になる。今、舞台では実年齢より30年は若い王・王妃に見 えたよ

「藤原ハムレットを12年前に観たかった、、」といつも思っていたのだけれど、前回のWOWOWで放映された舞台を思い出すと、やっぱり今回のほうが数段良い。最近の藤原さんはテレビドラマや舞台は「ムサシ」「日の浦姫物語」等、ちょっとコメディータッチのものが多く、私としては藤原竜也には役不足のような感じがしていた。やっぱり真剣勝負の彼が一番光る。最初のハムレットの長台詞で、目がキラキラしているのを観て「これはいける」と思った

12 年前のハムレットの熱さを残しつつ、もっと大人のハムレットにちゃんと変わっていた。もちろん演出が違うのだからそれもあるのだけれど、役の消化の仕方が 成長している。オフィーリアとのシーンでその違いは顕著だった。舞台での立ち姿も奇麗だったし。(衣装がよく合ってたというのもある)一幕は怒りの為か、 ずいぶん声にも力がかかってしまっていたけれど、2幕ではかなりナチュラルなハムレットだったね。殺陣のシーンは満島さん共々見事な場面だった

ただ、やっぱり「声と言葉」が気になる私、、、特に文頭の無声音が変な音になると耳に残ってしまって仕方が無い。「父」「聞け」「𠮟咤」台詞の頭の音はとても大事、無声音なんだよ〜〜〜その意味で、平さんの台詞はお手本のようだった。

蜷 川さんの舞台はやっぱりまず視覚から捉えられてしまう。今回は海外公演という事が最初から決まっていて、イギリスの観客に見せるハムレットにする事は念頭 にあったはず。ライティングが目を引いた。ハムレットの独白時には白いスポット、王と王妃には赤、亡霊には青白い光、、、クローディアスの懺悔には裸の身 体に禊の水をかぶらせ、劇中劇の雛壇での歌舞伎のような演出とその後のスローモーションは「さすが蜷川さん!」と思わせる

私がハムレットの度に楽しみにしているホレイショー役は、今回は横田栄司さん。藤原さんが10代の頃から折々で共演していた人なので、息はぴったりだろうと思ったら、今回のホレイショーは「大正時代の書生さん」のような出で立ちで新鮮な驚き。その大人なホレイショーが、きっちりと身分の違いを崩さないでハムレットに寄り添う姿は、全く知らない人が初めて見たら「王子さまの家庭教師かしら?」と思うんじゃないか、、、?でも素敵なホレイショーだった

満島みのりさんのオフィーリアは、か細くて小鳥のようだった。台詞になるとちょっとつらい感じもしたけれど・・・ただ、レアティーズとのシーンで、オフィーリアのほうが強気な印象を受けたのは、実際にはお二人が姉弟だという事を知っていたせいだろうか、、  でもオフィーリアの台詞は実際に言うのは難しいんだよね。本当に傷ついて悲しんでいるときに「ああ悲しい」と声に出していう人は実はいないんじゃない か、、狂ってからの突然の「ねえ聞いて」や「ご婦人方おやすみなさい」にしても、自分の中で噛み砕いていうのは実は難しい。

一番驚いたのはフォーティンブラスだ〜〜!私の隣にいた3人のイギリス人女性も、フォーティンブラスには「え、、?」と声を出していたくらい。
シェイクスピアの本は行間をどう埋めるかで演出や演技は無限に広がる。ローゼンクランツとギルデンスターンも良いインパクトだった。この二人を見て、久しぶりにトム・ストッパードの「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」が観たくなった。そういえば滅多に再演されないね〜〜、、?

私 はハムレットが言う「弱きもの」が、実際に立場上の弱いガートルードを観たいな〜と思う。あの時代、王に死なれた王妃というのは実はとても弱い存在になる 危険があったのだから。国王の結婚はほぼ全部が政略結婚で、外国から嫁いで来た姫君だったりした時代。新しい王になった途端に前王妃やその子供達が宮廷の 隅に追いやられてまうというのは日常茶飯事だった。だから、義弟を男として心底愛していたわけではないけれど、自分と息子の為にクローディアスに求められ るまま身を託してしまったのではないか、、、?そんな弱さを、息子から情欲に負けた女として真っ向から非難された驚愕と後悔、、? 今回のガートルードは あちこちでクローディアスとイチャイチャしていて、「あんたら、前から不倫してて共謀して前王を殺したのと違う?」と言いたくなるくらいだったね

藤原竜也という俳優にはには叙情と熱情が必須なんだなあ〜と思った。コミカルなドラマなんてやらなくていいよ、、、15年前に私が思わず嫉妬しそうになった藤原さんは、やっぱり真剣勝負の舞台の上で光っていた。こういう役者をもっと観たいんだ・・・


どら焼き!


しばらくパン作りもやってなくて、最近はちょっといつものミキサーも使ってなかった。彼があるとき「カスタードドーナツが食べたいな〜」と言うのでスーパーやパン屋を探したけれど、これがありそうで無い・・・・ひとつ、Tescoという大手スーパーが気が向いたときだけ置いてるのだけれど、何故か運悪く、行った時には必ず無い。あるのはもっぱらジャム入りがチョコレートクリーム入りだ

で、作ろうか、、、と思い立ち、でもドーナツは揚げるのいやだし甘すぎるから私は食べたくないし・・・と思っていたら、彼がどこからか(ネット)で見たらしく「Dorayakiってどんなの?」と聞いて来た。どら焼き・・・聞いたら食べたくなっちゃいますよ〜〜という事で、早速挑戦

こちらでどら焼きの皮に見た目が酷似しているものといえば、Scotch pancakeだ。でも洋風のパンケーキじゃなくてどら焼きにしたくてレシピを検索。カスタードもいつもは出来合いのものを買っちゃうのだが、見てみると簡単に作れそうだ。

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いや〜〜、やってみると意外に簡単。っていうか、皮もカスタードも基本は混ぜるだけ。材料だってなんだか似たりよったりで、基本は卵、砂糖、小麦粉だ。
そういえば最初にこの手のBakingを始めたきっかけが、数年前に急にカステラが食べたくなってからだった。何度か挑戦したけれど、あれは結局完成しないまま、次のパン作りに移行してしまったっけ。(カステラ試行錯誤はこちらへ

ひとつだけ我が家に無かったのがカスタードに必要なバニラエクストラクト。これだけは買ってきて、準備万端。
ここでまたいつもの(?)難関が、、、私はやっぱり「甘い」のが好きではないので、どうしても砂糖の分量を減らしたい。本来は卵、砂糖、小麦粉は1−1−1の割合が基本らしいけど、やっぱりお砂糖だけは6割程度に落としてしまった。これをやるとやっぱり卵+砂糖の泡立ちが良くないのは解ってるんだけど、カスタードだって甘いんだし仕方が無い

それでも甘さ控えめで結構美味しいカスタードどら焼きができた。でも皮はかなりモチモチの食感。これはこれで和風っぽくて良いんだけど、次はやっぱりもうちょっとふわふわ感が欲しいかなあ〜〜。

でもカスタードは彼から絶賛されました。今度彼がアップルクランブルを作った時は、手作りのカスタードで食べよう!初回のカスタードがちょっと緩めだったけれど、(初回はコーンスターチで作った)どうやら冷やしてから固めになるようにするにはコーンスターチより小麦粉のほうが良いらしい。

2度目の時には皮のミックスをもう少し緩めに牛乳で解いて、カスタードは小麦粉で作ってみた。このほうが絶対美味しい。後はやっぱり皮のフワフワ感だなあ〜〜。前回カステラの時、フワフワな食感にできた時はやっぱり「甘〜〜い!!!」と顔をしかめてしまったものだ・・・この辺りがうまく工夫できないものか?

皮にバターやオイルを少し入れるレシピもあったけれど、そうすると妙に洋風になっちゃうんだよね〜〜。バターは無しでしっとり、フワフワを目指してもうちょっと試行錯誤してみようか。私はやっぱり卵と砂糖の泡立てに辛抱が足りないらしい。白っぽくなるまで泡立てる、とあるけれど、なんとなく混ざったらOKみたいになっちゃって、そのあたりがフワフワ感に欠けるのかも。面倒で卵を湯煎しながら混ぜるというのもはしょったし・・・

卵は60度以下なら固まらないという事なので、湯煎は面倒だけど、しばらく40度くらいのお湯につけておくという手もあるらしいので、次はそれで根気よく泡立ててみようかな。味は美味しかったから、後は食感だ。

やってみると、意外に簡単な事が多いんだなあ〜〜と、今更ながら発見している。あんこが駄目な私でもカスタードならコーヒーと一緒に楽しめる。そういえば、Japan Centre に「抹茶マスカルポーネどら焼き」があったなあ〜〜。チーズ味のクリームに抹茶っていうのはよく合う。甘さ控えめでヨーグルトを使ったりしてみようかな。

久しぶりでまたまた試行錯誤の日々



The Vote


昨日はイギリスの総選挙だった。6週間前に始まった選挙活動で、各党は全国を飛び回って相変わらず現実味のない政策をこれまた曖昧な表現で繰り返して必死になっていたよ、、、テレビでの党首討論会に首相が出るの出ないのととやかく言われたり、5年前には聞いた事もなかったマイナーな小党が一躍話題をさらったり・・・

私は政治の事なんてブログには書くつもりはない。でも昨日の投票日、ちょっと面白い企画があった。Donmar Warehouseがテレビ局のチャンネル4と提携して行った劇場中継だ。芝居のタイトルは「The Vote」選挙の投票は全国の投票所で朝7時から夜10時まで一斉に行われる。その一日の最後の1時間半で、「ロンドン市内の某投票所」を舞台に投票締め切りの10時きっかりまで実際に劇場で演じられている芝居を同時テレビ中継するというもの。
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2週間程前から実際にDonmar Warehouseで上演されていて、これは5月7日の中継に向けてのリハーサルといった感じでいろんな役者が代わる代わる登場していたようだ。架空の投票所で丸一日投票に来た人たちを確認し、投票用紙を渡して不正がないままに投票箱に用紙が入れられるのを見届ける役員3人を中心に、投票に来たいろんな人たちの様子を描いたコメディーだ。ちなみに投票所はPolling stationという。

選挙の投票は、前もって登録した人に確認票が郵送され、それを持って指定された投票所に行き、本人確認をしてから投票用紙をもらう。この、一人数分しかかからない時間が役員達には延々と15時間続くわけだ

酔っぱらってやって来た人、ボケていて、さっき投票したのにまた来てしまったおじいちゃん、床で滑ってころぶおばちゃん、初めて投票に来て、書かれている候補者の事を全く解っていない女学生(イギリスは18歳から投票できる)、母娘が同じ名前なのに、一人の名前しか登録されていなくて「この名前はどっちか」でもめる親子。(イギリスでは子供に親と同じ名前をつける事もよくある)

役員達は次々と来た人たちをさばいていくものの、間違って用紙を渡してしまった事に気づいて、その埋め合わせをしようと2重・3重の取り繕いに追われる、、、舞台になっている投票所はローカルな学校の体育館という設定で、卒業生が懐かしげに思い出話を始めたり、と、1時間半の間に様々な人たちがやってくる

テレビドラマシリーズで人気の役者も何人か出ていたし、ジュディ・デンチも終盤の見せ場をかざり、さらに、一瞬入って来て一言だけの台詞で去って行く「一発屋」の役でジュード・ロウも登場。クレジットを確認したら総勢47人の出演だった。
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芝居のタイミングはドンピシャリで、きっちり8時半に始まった芝居は10時の鐘と共に投票所が閉まる事で無事終了。満場の拍手喝采を浴びていた。

実際の選挙は18年ぶりにTory(保守党)が単独過半数を確保(ホントにすれすれだったけどね)。そのかわりにLabour(労働党)と、今まで連立内閣を担ってきたLiberal-democrats(自由民主党)が惨敗した。Lib-Demは、5年前の時にToryにもLabourにも愛想をつかしていた人達がテレビ討論会で良い所を見せたハンサムなニック・クレッグに流れて、過半数を取れなかったToryと手を組んで連立政権になったという、まさに棚ボタだったのだから、この5年間で実績無しと判断されて切られても仕方ないよね

超躍進したのが、スコットランドのSNP(Scotland National Party)だ。今までスコットランドの議席は労働党とほぼ2分だったのに、今回今までの労働党の議席をほとんど全て奪ったといっていい。去年の国民投票では「スコットランド独立」には至らなかったものの、あれ以来、躍進している。なんと、59席のスコットランド圏の議席のうち、56を確保という大進撃だ。このまま安定して将来のスコットランド独立に向けて走り出すのか、はたまた、今回は「Labourよりこっちにやらせてみるか」と皆の期待を受けたものの5年後にはまた「やっぱり安心できない」と元のもくあみになるのか・・・??

とりあえずは18年ぶりの保守党政権が始まる。カメロン首相には、是非EU脱退に向けて舵を取っていただきたいものだ
かくいう私はイギリス国籍を有していないので実は投票権は無い。でもあったらどうするかな、、、UKIPにでもいれるか(爆)


Man and Superman=(コメディーと哲学)


長かったよ、、、バーナード・ショウの「Man and superman(人と超人)」。
久しぶりのNTは今回はLittleton。(ナショナルシアターには3つの劇場がある)
バーナード・ショウといえばノーベル文学賞受賞の劇作家。成人後の活躍は英国内だったけれど、アイルランド人だ。彼の持つ辛辣な風刺精神はアイルランド人ならではともいえる

副題に「コメディーと哲学」とあるだけあって、風刺に満ちた哲学的人間論が炸裂。これがなんとハムレット並みの3時間40分の芝居とあって、いささか頭使い過ぎた感じ・・・・でもストーリー的にあれこれといろんな事が起こる訳ではない。

斬新な革命的思考のジャックは「結婚は男の墓場」と豪語しているものの、柔和で女性に優しい友人オクタヴィウスと結婚すると思っていた幼なじみのアンが、実は自分との結婚を狙っていると知り驚く
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結婚とは女が男を支配しようとするもの、との考えを主張するわりに、実は彼もアンの事が本当は好きなのだという矛盾から逃れるべく、ジャックは運転手と一緒にスペインへと逃げる。この運転手、上流階級ではないものの、高等教育を受けて、メカニックの資格も取ったもっと現実的で常識ある教養者

スペインで、彼らは金持ちそうな車が通りかかると誘拐して金を巻き上げるギャンググループに捕まってしまう。社会主義者、無政府論者、国籍も混ぜ合わせのこのグループのボスはメンドンザ。ジャックは身代金ならいくらでも払うと安請け合いをしてメンドンザと意気投合するする。
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2幕前半(台本の上では3幕)ジャックの夢の中という設定で、この部分はバーナード・ショウがドン・ファンのストーリーに基づいて書いたという部分だ。現実にはアンという女性に追われているジャックが、夢の中では女性を追い回すドン・ファンになっていて、地獄に落とされたドンファンが、恋人だったドンナ・アンナや殺してしまった彼女の父の石像、地獄の悪魔達と延々と哲学的・宇宙的・人間的思考を討論し合う
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これが長い、、、掛け合いの中で延々と哲学的な言葉が語られるので、かなり疲れた、、、、この芝居が上演される際、この3幕をまるまる飛ばして上演する事も多いそうだ。確かに無くても話は繋がる。でもこれが他の3幕と対になっているのも確かだ。

かくしてジャックは結局アンナの押し(というよりは、自分が本当は彼女を欲しているという歪んだ本音)に負けて彼女と結婚する事になるのだ

これは芝居というより、本で読むと面白いかもしれない。それにしても膨大な台詞量だ。ジャック役のレイフ・ファインズ氏は本当に主人公の矛盾を巧く表現している。第一彼の声が、ほかの役者と比べても反響の仕方が違う。
私はいつもレイフの声は劇場で聞くのが一番と思っているのだけれど、普通の役者の声が舞台からmonoスピーカーのように聞こえてくるのに対して、彼の声はドルビーステレオで反響する。どんなに小さい声でも・・・映画では観られない彼の役者としての魅力だ。

皮肉で辛辣な台詞が的を得ているので笑いの連続。当然イギリス人をこき下ろす台詞も多々あり、ここでも爆笑の連続だ。哲学思考はさておいて、今度は本として読んでみようか。さすがに集中して聞いていたのでちょっと疲れる観劇だった。芝居は観る方も多少頭を使うような本が面白いのだけれど、今回はさすがに目一杯だったよ・・・・


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