見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

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お天気がちょっと残念だったけれど、無事に執り行われたチャールズ国王の戴冠式。70年前のエリザベス女王の時よりもずっと現代的で親しみやすい感じだったかな。王族の方々も重苦しい正装のマントガウンではなく、若いメンバーは普通に色とりどりのドレスやタキシードで出席していた。ちなみに正装というのは、ウィリアム王子夫妻が着ていたような重厚な装いで、70年前の時は王族はほぼ皆あんな感じだったそうだ。
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列席者も女性はドレスにお帽子、男性のネクタイも個性豊かで会場の色が華やかだ。最前列の人たちは普通に足を組んで座っているし、これが日本だったら、会場はグレーか黒一色で、みんな膝を揃えて不動なのだろう、、、

でも正直な感想、「国王はお疲れに見えた」
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っていうか、それも当たり前な話で、きっと段取りのリハーサルや細部の打ち合わせはかなり神経を使っただろうし、もともとチャールズさんは内気な方で、大舞台の前で見栄をきるのはお似合いにならない。お気の毒に74歳の国王は式典の間ずっと緊張した面持ちで、なんだか「後悔しているのか、、?気分でもお悪いのか、、?」とさえ思ってしまった。だって寝たきりでもおかしくないお年ですらね〜。この年になってなんという重荷を担う羽目になったことか、、、!!

でもやっぱり国を挙げての戴冠式は素晴らしいものがあったよね。騎馬隊の馬達の美しい事!パレードのリハーサルは先週から夜中に行われている様子がニュースにも上がっていた。滞りなく、が一番だ。それにしても、実際に行われる戴冠の手順は不思議なことにウェストミンスター寺院の祭壇に向かって行われるので、出席している人たちは何が起こっているのか見ることができないという不思議。私達はカメラ映像ですべてみられるけれど、寺院内にいる人たちは何も見えないままじっと座っていなくてはならないのだ。これはいぜんからここで行事がある度に思っていたけれど、遠い外国からいらしたゲストはお疲れさまです。

それにしても荘厳というものの規模が半端じゃない。この一年で去年の夏のエリザベス女王の戴冠70年、そして彼女のお葬式、今回の戴冠式と、王室スタッフ初め兵士達にとっても大忙しの一年だったことだろう。行進も演奏も上手くなるわ。そうだよね〜、去年のジュビリーのお祝いからまだ一年も経ってないんだよね、、、、

今回はカミラさんも王妃として戴冠することになった。彼女に関してはずっといろんな意見があって、今でも良く思わない人もいるのだろうけれど、私は彼女は今の国王に必要なパートナーだと思っている。本当は「クイーン」にならなくて良いと思っていたのだけれど、チャールズのたっての願いで、エリザベス女王が亡くなる前に彼女にがクイーンになることを認めたので、それはそういうことでいいんじゃないかな。彼女は国王より年上で、でしゃばらずに要所要所でしっかりとサポートをしてきたので、本来表に出るタイプではないチャールズ国王には大切なパートナーだ。っていうか、彼女なしだと務まらないかも、、、とさえ思う。
でもやっぱり戴冠式で彼女にも王冠が被せられるのをみて、ダイアナ元妃に思いを寄せる人も多かったと思う。皇太子になったウィリアムはともかく、今回一人で出席してハリー王子はどう感じていたのだろうか。息子の誕生日に父の戴冠式に出席した彼の思いは解らない。

すべての段取りが終わって、宮殿のバルコニーにお出ましの時には安堵した様子の国王だった。
やっぱり儀式の間は緊張されていたのだろう。家族に囲まれて手を振る姿はいつもの穏やかな笑顔で、ホッとしているのがわかる。実はチャールズ国王が国民から好かれているのはそこだ。表情がナチュラルで無理に振る舞っている様子がない。意見も言わない方が良い事は言わないけれど、言う時にはしっかりと発言する。国民ともいつも同目線で接してきた人だ。エリザベス女王のようなカリスマ的なリーダーではないかもしれないけれど、穏やかで親しみやすい国王だ。

でもやっぱりちょっと思ってしまったよ、、、
即位するなら、もう少し若い国王のほうがいいかも、、、、せめて60位で。だから、日本の上皇様が今の天皇に譲られたのは正解だった思う。上皇ご夫妻もゆっくりと余生を楽しまれる時間ができたのだし。

国王もだけれど、年上のカミラさんが先に逝ってしまったら心配だ、、、、、


なんとなくそんな気はしていたけれど、「やっぱりもう少し、、」と思わずにいられなかった。村元哉中・高橋大輔ペアが現役を引退。
日本開催の世界選手権のシーズンに「オペラ座の怪人」を持ってきた時は、「これで世界選手権で10位以内を目指して次を2枠に繋げて引退なのかな」と思ったので、びっくりはしなかったけれど、むしろ、ここまでやってきて演技のレベルも上がってきたし、ダンスペアとして板についてきたところだから、もう少し、、、とどうしても思ってしまったよね。

まだ考え中かな、と思うと同時に、世界選手と国別対抗戦での 「オペラ座の怪人」を考えると、これでケジメと決心しているようにも見えて、だからこそあのプログラムが生きたのだろう。あの二つの演技は本当に「心に残る」演技だった。美しいストーリー語りのようなプログラム、お二人の見せるキャラクター、滑り終わった時の嵐のような歓声と拍手は「この人たち優勝したの、、?」と勘違いしてしまうくらいのものがあった。

それにしても直接の原因は大ちゃんの膝だったとのこと。シングル時代のダメージがやっぱり限界を作ってしまったんだね。本当に今までお疲れ様でした!

かなちゃんが一緒に引退ということで、これからも二人のスケーターとしての旅は続く。むしろこれからが楽しみだ。「LUXE」や「Ice Explosion」のようなアイスショーがもっとパワーアップするかと思うとこれはもう楽しみでしかない!! シングルでもペアでもプログラムを作れるってすごい強みだ。かなちゃんは本当に華のあるスケーターなので、一人で滑っても魅せられる人だし、アイスショーでストーリーのあるキャラクターをソロでもペアでも作っていける。

記録に残る選手、記憶に残る選手というのは昔からよく言われているけれど、なによりも「心に残る」選手が一番だ。記録は燃えたら消えるし、アルツハイマーになったら記憶も失くなる。でも人の心に残るものは誰にも消せない。

記者会見でも、その後のインスタグラムのライヴでも、とても充実した良い顔をしていたお二人。そしてこれから始まるエンターテイナースケーターとしての道を本当に楽しみにしているのがよくわかった。「アスリートに怪我は付き物」ではあるけれど、そのキャリアを限界ギリギリまで頑張ってくれた大ちゃんは本当に真のアスリートだ。そして彼が日本スケート界に与えたものの大切さはきっとこれから芽を出すと思う。

残念なことに、ジュニアで注目され始めていた「きだ・もり(来田奈央・森田真沙也)」組が解散を発表した。ペアで注目されていた「はる・すみ」ペアもシニアとジュニアの年齢壁にぶつかって解散している。せっかく育ち始めたカップル競技がまた振り出しに戻ってしまうのはもったいない。年齢差が壁になるのは日本の選手だけではないはずなので、今年のルール改正で調整できないものだろうか。

本田武さんと一緒に二番手の若手として出てきた高橋大輔というスケーターを応援して20年近く。まさかシングルでカムバックするとは夢にも思わなかったし、ましてやさらにアイスダンスに転向してまた世界選手権に出るなんて本当にあの世でも思わなかった!!ずっとその頑張りを見せてくれてありがとう、と言いたい。そして最初の引退後、あまり上手とはいえないレポーターをやったりしていた頃を考えたら、なんと清々しい笑顔の引退会見だったことだろう。それはご本人も「アイスダンスをやらなかったら、こんなににスッキリとやり切って引退できなかった」とおっしゃっていた。

一緒にこれからも滑る為に競技を終える決心をしていたカナちゃんも太っ腹だ。それは以前から「彼が引退するときは私も」とは言っていたけれど、本当に覚悟を決めてペアを組んだのだなあと、その勇気と行動力に拍手です。そしてその決意は間違っていない。これからもアイスショーで新しい作品を作ってくれたり、若いスケーターを育てたり、と持ち前の笑顔とガッツで盛り立てて行ってくれるのだろう。

なんだか一気に「ああ、これでシーズンが終わったなあ〜」という気分にさせられる。そして一つ終わればまた始まる。

明日からのPIW後半は昌磨さんや優真君はじめ現役選手が参加する。新しいプログラムが披露されそうだ。だた、今年のPIW、「ミュージカル特集」ということでまさにこれぞ私が夢見ていた組み合わせだというのに、放送や配信予定が全く出ていない。音源の権利問題だろうか、、、前半組も後半組も見たいよ〜〜!!しばらくしてからでもどこかで放送されないだろうか、、、、だって、ミュージカル特集だよ!一緒に歌いながら見るアイスショーなんて最高なんですけど。荒川さんのグリザベラ(Cats)の写真を見たけれど、う〜ん、素敵!織田さんのキンキーブーツも。

夏に「ワンピース」が控えている昌磨さんは、シェイリンの振り付けで新プロを持って帰ってきた様子。ど迫力で迫ってくる数秒のクリップが上がっていたけれど、これはルフィーを意識しての振り付けか、、?(ショーの振り付けは宮本さんだが)そういえば、優馬くんもシェイリンのプロだし、他にも女子で彼女の振り付けに行く人もいるし、相変わらず売れっ子のシェイリンだなあ〜。

 


Covid-19で寝込んでから早一ヶ月。
もう回復して味覚も戻り、全く普通の生活になっているけれど、なんだか疲労感がすごい、、、、咳は無いのだけれど、軽〜い 気管支炎のようなすっきりしない感じが残っている。元々私は風邪をひいたら気管支炎になりやすくて、治っても最後まで喉の奥が少しゼロゼロする感じは長く残ったりするのだけれど、それに加えてものすごく疲れる。これも後遺症なのか、それとも単に仕事がずっと目一杯忙しくて、もう年だからなのか、その辺の区別は今一つ。

そうこうするうちに国別対抗戦も終わって、スケートシーズンも一区切りついた。国別もまた世界選手権に劣らない見応えのある戦いで 素晴らしかったね!今期終了時の特筆すべきはやっぱりジュンファンとケヴィンだろう。マッテオ君も素晴らしい演技だったよね。私は普通にISUのYoutubeで見たのだけれど、これは日本だと規制がかかっていて観られないらしい。地上波の放送でマッテオ君の演技がない!との怒りの声を聞いた。

さて、5月はなんと連休が3回もあるイギリスです。とはいっても月曜日が休日になるだけなのだが、私は普段の休みが火曜日なので、その度に3連休になる。来週末の土曜日はチャールズ国王の戴冠式で本来はめちゃ忙しいはずの土曜日を、ボスが「有給使うなら閉めようか」と言い出して休みにしてしまった。だってやっぱり一生に一度の壮大な時代の変わり目をちゃんと見たいよね。

今週から街中にユニオンジャックの小旗が飾られ、ショップのウィンドウも戴冠式に向けてのお祝いディスプレーになっている。不思議な気持ち、、、去年の夏は同じように町中がエリザベス女王の戴冠70周年のお祝いになってたのにね。あれからまだ1年も経っていない、、、、今でもまだピンとこない。そう感じているイギリス人は大勢いる。それでも時代は移り変わっていくのだ。

国別対抗戦を欠場してからひっそりとしている宇野昌磨さんだが、3日からPIWに入っているのでそろそろ横浜かな。足はもう回復して次のプログラムに取り組んでいるのだろうか。8月には「One Piece」のルフィー役に決まって新しい形でのショーに取り組むことになるね。

私はずっと前から「昌磨君は芝居を演じるという意味での表現力を磨くと幅が広がるだろうな」と思っていた。でも彼のスケートのスタイルはストーリーテラーのタイプでは無いので、例えばミュージカルの曲なんかは合わないだろうなとは思ったけれど。今回の「ワンピース」で、予めもうできているキャラクターを「演じる」ということをどうこなすのか、とても興味がある。

試合は勝つための作戦が必要。得点につながる要素を重視しないと勝てないのも事実。それでも2度目の世界チャンピオンになった昌磨 さんの口から、「本来自分が目指していた表現ができるようなスケートをしたい」、という言葉を聞いて嬉しかった。ここから自分のスケートを見つけに行くんだね。本当にこの選手の応援は飽きないよ。ジュニア時代に初めて名前を知ってからもう10年、、?どこまでいくのか見続けたいね。

そしてちょっと驚いたのが今年のフィギュアの強化選手。特別強化だけで男女ともその人数の多さにびっくり。いつもは3-4人なのに、今年は倍になっている!つまりはこれから次の世代が育ってくれないと困るのだよね。男子は宇野昌磨がもし現役を引退してしまったら、世界のメダル圏内に食い込める選手が続いていない。おそらく復帰してきたら鍵山君がそこに一番近くなるとは思うけれど、同時に三浦佳生選手・佐藤駿選手あたりが安定して育ってくれないと、中堅の友野選手、島田選手、山本選手がちょっと弱い、、、、

大ちゃん引退の時にはもう羽生さんがトップにいたし、シニアに上がってから宇野昌磨選手が羽生さんにピッタリついていた。 次は鍵山くん、、、と思ったところに1シーズンを怪我で出られなかったから、今年は昌磨さんに続く選手たちとの差があまりにも大きかった。強化選手が増えたというのはそれだけ活躍している選手が多いということでそれは良いのだけれど、「特出した選手」が必要だ。女子も若手が混戦しているので、ここから抜け出して本当に世界のトップになれるのは誰か、、、!!?

「かな・だい」の来季も気になる。やっとアイスダンサーとして注目されるようになったのだから、もう少し頑張って欲しい、、、せめて世界10以内を達成して次の2枠に繋げてくれたら、、、本当は今年そうしたかったのだろう。でも10位=2枠まであと1歩だったからねえ〜〜、、、お二人はどうするんだろうか。

今週のPIWには現役選手がゲスト出演で昌磨 さんも鍵山くんも復帰してくる。「ワンピース」の残りのキャストもまだだし、新しいシーズンにむけてまたみんな頑張れますように。

熱が下がって仕事に戻った日から味覚が無くなり、Covidの症状として聞いてはいたものの、凄く変な感じだった!味は数日前から戻ってきたけれど、今だに咳が少しと喉がゼロゼロする、、、「治りかけ」から進まない感じ、、、出歩くと疲れるね〜〜、、、、

で、以前から興味はあったけれどなかなか踏み切れなかった「マヌカハニー」を購入してみた。マヌカハニーといえば、日常の「ハチミツ」から薬用として使うものまで本当に種類があって、最初はどれを選ぶのか迷ったけれど、いろいろ検索してMGO200~400位で探してみた。正規のマヌカハニーであること、モノフローラル(一種類の花から採ったもの)でUMF値が10位のもの、味が好評なもの、という事で、購入したのがこちら
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味はかなり美味しい。実は私は「甘い」ものがあまり好きではなく、少し苦味がある方が好みなので、ちょうど良いお味だ。これでMGO が上がるともっと薬臭い感じになるのかな、と思う。
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そのまま舐めても美味しいし、これならヨーグルトに混ぜたりお料理にも使えそう。まあお安いものではないので、大事に使います。本当に蜂蜜って腐ることが無いっていうし、自然の力って素晴らしい。

さて、、、心配はしていたのだが、宇野昌磨さんは国別対抗戦を欠場という事になってしまった。

どれほど悔しいだろう、、、、落ち込んでるんじゃないだろうか。世界選手権の後SOIに出たのは、 足を休ませながらも感覚を無くさないために、一日2分半のプログラムで軽く2つのジャンプで調整、ということだったのだろう。トップアスリートにとっての休養というのはベッドでグタグタ寝ていることではないのだから、「なぜショーに出て試合を棄権するんだ」というのは全くお門違いな話だ。 

試合に出たいからこそ短いショーナンバーで様子を見ていたのであって、最終日に3Aと4T3Tを跳んだと聞いた時は「国別に出るために戻したいんだろうな」と思ったものだ。でも高難度ジャンプはドクターから止められてしまったんだね、、、

誰かが挙げてくれた数字によると、2015年のシニアデビューから彼が出場した試合は58試合、そのうち50試合が表彰台で、そのまた26試合で1位だった、、、4大大会での結果が銀メダルなことが多かったから「シルバーコレクター」なんて言われた事もあったけれど、表彰台に乗った半分1位というのは素晴らしい、本当に特筆すべき戦績だ。それもこれも今まで大きな怪我無く試合に出てきた、あるいは多少の怪我でも圧して出場してきたからだ。ドクターストップは本人が一番ショックだったんじゃないのかな、、でもこれからの無理はキャリアの終焉に関わる。

おそらく右足の捻挫は癖になりかけてたと思うから、ここで一度リセットしておかないと、羽生さんのように選手生活の後半を怪我との騙し合いで繋いでいかなくてはならなくなる。美しい高難度ジャンプ、そして4Aにかける思いが強かった羽生さんは、最後の数年はいつも悲壮感が漂っていて、彼の素晴らしいスケートとは裏腹に見ていて幸せな気持ちになれなかった、、、だから、プロになったこれからの新しくて自由な彼のスケートを楽しみたい。でも、昌磨さんはもう少し現役選手としていろんなプログラムを観たいのよ、、、おそらく彼は今がピーク。あとはこのピークをいつまで保てるかだ。だから今辞めたくなければここは我慢して治癒優先だよね。がんばれ!!

今年の国別は殊の外楽しみだった。4カテゴリーのうち3つが世界チャンピオンで日本勝利の期待は最大級だし、大ちゃんと昌磨さんが一緒の国別というのも格別だし、それに他のチームのメンバーも最強で「世界選手権の興奮をもう一度」という期待が高い。これが最期になるキーガンにも最大級の応援を送りたいし、世界選手権ではマイナーでも国別だからこそ出場できる選手たちには大きなチャンスだ。
キーガンはカナダの大国旗を振る姿も見納めか〜〜、、、代打になった佐藤駿くん、ぜひとも男をみせてくれよ〜!力はあるのに鍵山くん、佳生君に一つ抜かれている感じだったこの2シーズン、今が輝くチャンスだよ、宇野昌磨に次ぐ次のエース候補に堂々と名乗りをあげて欲しい。

5連休だったイースター休みも今日で終わり。また通常に戻るにはちょっとCovidからの回復が遅いけれど、また3週間後には5月の連休そして5月は国王の戴冠式があるので一ヶ月に3回も連休がある。もうちょっと頑張ろう!!
 

楽しみにしていたフィギュアの世界選手権、始まったと思ったら私自身がCovid-19に罹ってしまい、膨大に溜まった録画をぼーっとした頭で整理してやっと観ている。もちろん結果や個々の演技はISUのYoutubeでチェックしていたから知ってはいたけれど、何せ丸3日間ベッドに伏せっていたので頭がボ〜ッとしていた、、、、
土曜日の午後からゾクゾクして、「熱出そうだな」と思ったら夜には38度に。日曜日に念のためセルフチェックしてみたら、見事コロナウィルス陽性反応が、、、!!すぐにボスに連絡してベッドにステイ! 熱以外には咳が少し。でも鼻詰まりや咳は普通の風邪でももっと辛い時もあるので、そこまでじゃないかな。ただ、3日も38度以上の熱で寝てると身体中が痛い、、、、火曜日に熱が下がり始めて、もう一日休ませてもらって明日から仕事復帰。今はもう隔離とかの規定はないので、奨励されているのは「発症してから5日間は外部との接触をなるべく控えるようにしてください」で、あとは本人の具合次第だ。

さて、、、まさに歴史的な世界選手権になった!!
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宇野昌磨さん、坂本花織さん、りく・龍ペア、かな・だいペア、みんなみんなおめでとう!!
まずペアから波に乗っていった。そして花織さんがそれに続く。ショートでのキス&クライでの喜び様はみていてこちらも笑顔になったよ。そして大会前から調子の悪さと足の怪我でなにやら不安な空気だった昌磨さん、安定のSPでしっかりリード。ほっとしたと同時にフリーはもっと足に負担がかかるからSPでのまとめが通用しないかも、、、と不安になる。
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女子のフリーは本当にロシアっ子達がいなくなって面白くなった。銀メダルになった韓国のイ・ヘイン選手はまだ17歳だそうだけれど、すでに大人っぽいスケートを身につけている。美しくてパワーもある。これからが楽しみな選手だ。花織ちゃんは本当に貫禄がついてカッコ良くなっていく。フリーのコンビネーションでよくまあ1Fから3Tをつけたもんだとびっくりしたわ、、、本人曰く「身体が勝手に跳んでいた」とのことで、本当に滑り込んでいないとできないことだったはずだ。

男子のフリーはね、、、もう最終2グループみんな素晴らしかったよ〜〜、、特に最終グループ!!

まず6人中4人が25歳以上のベテランスケーターで、とにかくこの人たちのスケーティングはやっぱりPCSをみる通り質が違うんだよね。今回は、力で4回転を押しまくった若いイリヤ・マリニン選手が3位、4回転は2本でも全てのエレメントでGOEを稼ぎ、美しいスケートで高いPCSを取ったジュンファンが2位、そしてその両方を揃えてまとめあげた昌磨さんが優勝、という形になった。

今シーズンになってからずっと思っていたこと、やっぱりPCSの付け方が今までとは違い、完全にジャンプ技術は切り離してスケーティングと表現に集中して採点されている。だから、今回の最終グループではイリヤ選手のPCSの低さが納得されてしまう。そしてそれを誰よりもちゃんと受け止めたのがイリヤ自身ではないだろうか。

記者会見で、イリヤは「リスクを犯して高難度の技を飛ぶよりも、もっとクリーンで綺麗なプログラムにすることを考えたい」と言っていたので、自分のスケートに何が必要か、なにを向上させるべきか、きちんと考えているのだなと嬉しく思った。彼はまだ若い。先輩たちの演技を見て、学んでもっと素晴らしいスケートになっていくはずだ。その姿勢にとても好感が持てる。

ただ、本来のスケーティングや表現する力っていうのは、必ずしも訓練で身に付けられるとはかぎらないんだよね、、、ジェイソンも昌磨くんもその点ではもうジュニア、いやその前から関係者には目をつけられていて、それがどんどん伸びてきて今に至っているのだから、、、持って生まれた資質っていうのかな、それも世界のトップになるには必要なものだ。凡人が誰でも努力次第でチャンピオンになれるわけではない。

だから、ずっとずっと前から「いつか花開く」と思って応援してきた宇野昌磨くんが、立派にオリンピックメダル3つ、世界選手権2連覇、今シーズン全試合優勝というまさに「その時」を迎えているのが本当に嬉しい。稀有な才能と、たゆまぬ努力の賜物だ。支えているチームも本当に素晴らしいよね。そういえば記者会見で、支えてくれた周りの人の筆頭に真凛ちゃんの名前が出てきて、「ああ、もうチームの一員でファミリー感覚なんだな」と微笑ましく思ったわ、、、
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かな・だい組のフリーのあの嵐のような会場の雰囲気は今年の世界選手権が埼玉でなければ有り得なかった。もう「この人たち優勝?」ってなくらいの観客の歓喜の嵐で、演技も本当に素晴らしかった!彼らとしてはもう一つ、10位に行きたかったのだろうけれど、そこが世界の厳しいところ。でも本当に素晴らしいプログラムだ。こちらの解説でも、「こういった物語仕様のプログラムはこれからも出てくるでしょう」と言っていたし。
 
日本開催の世界選手権で最高の4日間だったね。本当に長い長い間フィギュアを応援してきて、こんな日が来るなんて思っても見なかった。
そしてまだ終わらない、、、来月には国別対抗戦がある。今季最期の、そしてキーガンの最期の試合。またトップ選手が東京で顔をそろえる。 皆さんついでに日本の春を楽しんでくれていますように。その間にはSOIがあるしね。昌磨さんはSOIの方も出るみたいだけれど足は本当に大丈夫なんだろうか。国別の後にもアイスショーが続いてるし。その後は来季の準備に入るだろうし、、、、まあ私が心配するまでもなく、チームでちゃんと考えているでしょう。とりあえずは国別が楽しみ。SOIはコンディション調整のつなぎとでも思って皆さんまた楽しいバトルを見せてください!!

さて、明日には仕事に戻る。今日になって味を感じなくなっていることに気づいた。この症状もよく聞くので、しばらくすれば戻るそうだけれど、、、 

今年初の芝居のチケットはもう数ヵ月前に取ってあったので、実は演目を忘れていた。いよいよとなってチェックすると「Phearda」だ。フェードラといえば何年か前にヘレン・ミラン氏のラシーヌの舞台を観て、凄く良かった印象あるので、自分がどうしてまたフェードラを観ようと思ったのか忘れていた。しかも日本で大竹しのぶさんが演じた舞台の劇場放映版も最近観たので、「なんでまたこの芝居を、、?」とちょっと不思議に思った。私はあまり同じ舞台を繰り返して観ない。もちろん役者や演出が違えば面白い作品になるのだけれど、シェイクスピア以外に芝居はあまり再演ものは見ることは少なくて、できれば新作を観たいと思っている。

てっきりラシーヌのフェードラだと思い込んで劇場まで来たので、幕が上がった途端に「???!!!」だった、、、、、そうだよ!私がこの芝居のチケットを取ったのは、これが全く新しい解釈の新作「Pheadra」だからだった、、、、! というわけで最初から頭をリセットして観る。
もとが古いギリシャ悲劇ということで、数あるヴァージョンではストーリーの展開も多少違いがあるフェードラだが、基本のコンセプトは「義理の息子に恋した女」の話だ。

話は現代のロンドン、フェードラのキャラクターはヘレンという役名で、野党内閣の議員という女性政治家という設定だ。結婚した娘とまだ15歳の息子がいる4人家族で、幕開けからは、ミドルアッパークラスの家庭の一時が繰り広げられる。そこに訪ねてきたのが、遠い昔、まだ若いヘレンがモロッコに滞在していたときの恋人の息子、ソフィアンだった。そしてヘレンはソフィアンにかつての恋人の面影を見いだし、彼にのめり込んでいく。
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会話はかなりコメディータッチで、随所で笑いを誘う現代劇なのだが、ヘレンが年甲斐もなくかつての恋人の息子に熱をあげ、さらには娘のイゾルデも彼と関係を持つようになり、しだいに状況は不均衡になっていく。ヘレンの夫はそれなりの夫=父親としての存在感を保ってはいるものの、やはり「妻のほうが自分より上」という状況を受け入れている。イゾルデの夫のエリックは今流行りの「メテロセクシャル」な人種として描かれ、ティーンエージャーの息子はいかにもスポイルされた、ちょっと知ったかぶりのするイマドキの子。

ソフィアンはイギリスに政治亡命 してきて、イギリス中部のバーミンガムに住んでいるのだが、そこに入れ替わり立ち替わりヘレンとイゾルデが出入りしては関係を続けていく。野党内閣の政治家であるヘレンがまるで10代の娘のようにソフィアンにのめりこんでいくうちに崩壊を迎えるのは元々の「フェードラ」のコンセプトなのだが、ちょっと本が切り込み切れていない感じがする。

ソフィアンを演じるAssaad Bouabは、フランスの役者で、全編フランス語訛りの英語を話す。設定がモロッコからの移民なのでこれは問題ない。そして2幕に入って、モロッコでのシーンにはソフィアンのモロッコの妻が登場し、彼女はすべてのセリフをアラビックで話す。芝居はヘレンに焦点を当てて進むのだが、影のように、ソフィアンの死んだ父、アシュラフ=ヘレンのかつての恋人が息子に残したテープに録音されたメッセージが 流される。アシュラフは妻や息子を残してヘレンと逃亡する前にこのテープを残したようだ。そして事故が起こり、ヘレンだけが助かるのだが、これはもしかするとアシュラフはヘレンと二人で心中しようとしたのか、、、?とも思わせる内容だ。このアシュラフのメッセージも全てアラビックで語られ、その度に字幕が出る。
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後半は特に字幕が多くなって、なかなか大変だった。舞台の上下左右に電光版で英訳されているのだが、いちいち目をそむけなくてはならないのでやっぱり苦しい。特にソフィアンのモッロコの妻が彼の最期を語るシーンはかなりの長台詞を物凄い迫力で演じているので、字幕から目に入る英語のセリフと耳から飛び込んでくるアラビックの声が凄みがあって生きていた。演じている女優さんは普通にロンドンの舞台に出ている人なので、バックグラウンドによるバイリンガルなのだろう。

役者がバイリンガルというのはロンドンの演劇の幅を広げている。言語に限らず、最近では体に障害のある役者さんもよく見かける。五体満足でなくても、言葉に外国訛りがあっても舞台で活躍できるというのは、日本ではまだまだなのではないだろうか、、、、、いろんな人種が混ざり合った世界での演劇の幅の広がりはこの10年くらいで随分進化したと思う。「オペラ座の怪人」のクリスティーンに黒人の女優さんがキャスティングされた時も初めは話題になったかけれど、すんなりとその歌唱力で受け入れられた。

それにしても、私としてはこれは無理に「フェードラ」にしなくても良かったんじゃないか、と思う。最後を悲劇にするにはちょっとコミカルな部分が多すぎる本だし、それと後半の重みを対照的にしようという試みはちょっと弱かったように思うからだ。別にフェードラのコンセプトに関わらず、全く新しい本としてもっと幅を広げたほうが重みを出せたんじゃないのかな。それなりに面白かったんだけど、どうしても「Pheadra」に拘った部分に無理があったように思えてならない。

ヘレンを演じたJanet McTeer氏は素晴らしかった。だからこそ、余計に最後が滑稽に見えてしまって、、メインキャストは6人、、そして2幕のモロッコでのシーンに登場する数名というカンパニーだ。ちなみにソフィアン役のアサードはフランスでラシーヌのフェードラでイポリート(この芝居でのソフィアン)を演じたことがあるそうだ。

本としては、やっぱりラシーヌの洞察力には及ばなかったかな。でもNTは好きな劇場だし楽しいひと時だった。途中で後ろの席の人が何度も咳をするのでちょっとナーバスになったけれど、もう今は誰もマスクはしていない。一応持ってはいたのだけれど、結局つける勇気が出ずに終わってしまった。日本はまだ感染者数とかが出ているようだけれど、もうこちらでは全く話題にならないからねえ、、、、、

さて、F1も初戦が始まって、スケートは4大陸もジュニアの世界選手権も終わり、日本選手の次世代の活躍に大いに盛り上がったところで、いよいよ来週から世界選手権だ。今年はその後に国別もある。もう一踏ん張りのスケートシーズン。放映はどうなるんだろうか、、、こっちのテレビでやってくれるのか、youtubeか、Eurosports か、日本のテレビ中継で見るか、、?ワクワク、ドキドキ、、、!!

 


大興奮だった四大陸選手権も終わり、そろそろスケートシーズンも終盤になってきた。国内では国体とか地域での大会とかあって、他にもB級大会やチャレンジャーシリーズも残り少なくなってきた。

いつもいつもスケートばかり見ているわけでは無いので、この1ヶ月は実は仕事が結構な忙しさだったのだ、、、でもやっと新しいレセプション嬢がきてくれたので、仲良くやっていきたい。彼女は経験豊富なので、アドミン以外の私のマイナーな仕事も手伝ってもらえそう。

フィギュアも見たついでにyoutubeを彷徨っていたら、昔懐かしいドラマ版の「ガラスの仮面」に出くわしてしまった!もう突っ込みどころ満載で漫画みたい(実は漫画なのだが)なんだけど、やっぱりハマる、ガラスの仮面。見始めたらキリがない、なにせ2シリーズと最終スペシャルもあるので。それに15分くらいに区切られて上がっているので、すぐに続きが見つからない、、、やっぱり寝不足になってしまうので、危険過ぎる。でもこのドラマで好きだった戸川京子さんも、「参りました!」の野際陽子さんももう亡くなってしまった。舌足らずだけど中学生とは思えない輝きを放っていた松本恵さんは、莉緒さんとして復帰してからも好きだったけれど、今はヨガのインストラクターをしているそうだ。

それにしても漫画を読み始めて40年以上!ここまで来ると「結末を知らずして死ねない」レベルになってきたよね。実際、漫画やドラマの話で盛り上がっていた友人の中にはこの数年で亡くなってしまった人もいる。

やっと少し春っぽくなってきた。このまま暖かくなればいいのだけれど、去年は4月1日に雪が降ったイギリスだから安心できない。2月になってからは結構お天気が良くて、太陽を見る日が多い。日の延びてきたのでアと少しの辛抱だ。3月末には夏時間になるから、あと1ヶ月。3月には芝居のチケットも取ってあるのだけれど、実はなんでこれを取ったのか自分でも覚えていない。フェードルだよ、、?なんでこれ取ったんだっけ??まあいいか、前に舞台で見たフェードルはヘレン・ミラン氏ので、素晴らしかった。今回はどんな舞台になるのだろうか?

現地観戦とかでフィギュアの応援ができないので、応援に課金はしていないけれど、2年前に宇野昌磨選手スペシャルのコラントッテを買って、ずっとつけている。去年は色が好きじゃなかったので代わりにmizunoのコラボ商品を少しだけ購入。それがやっと届いて日本から妹に送ってもらった。もう1年前なので、忘れていたけど、ソックスもかわいいし、部屋着用に買った物も肌触りが良い。ただ、思ってたより薄い生地なので、やっぱりこれは日本用か、、、なんて思ったりしている。今年のコラントッテは黒色で、シーズン中から宇野選手が着けているのをみて「これ、発売するかな?」と思っていたら、世界チャンピオン記念のストーン付きということで、購入を決意。

先行販売がこちらの夜中なので、今朝になってから頼もうと思ったら、どうやら完売?、、、いくらなんでもこれっきりという事は無いだろうと思って、朝から何回かサイトをチェックしたら、さっき購入できた。これも値段はお高いのでこれが最期かなあ?でも一回アイスショーに行ったと思えばいいかな。

3月になったらF1も始まるし、そして世界選手権、国別対抗戦、そして怒涛のアイスショーが始まる様子。既にチケットも販売されてて、公演数も多そうだね。また配信やテレビで観られますように、、、、!!


ロシアとベラルーシからの出場が無いフィギュアのヨーロピアン選手権。なんだかすごく懐かしい感じ。私が好きな(だった)ヨーロッパの香りのする大会。個性豊かで色とりどりで、僅差を争うプログラム。毎年楽しみにしていた大好きな大会が戻って来た感じがする。特に女子は、上位はロシアで決まり!みたいな近年のヨーロピアンは他の選手達もなんだか最初からから表彰台は狙えないし、、、という空気で、それでも頑張らなくてはならないのは痛々しい、、

一昔前はヨーロピアンの優勝者がそのまま世界選手権の優勝候補、みたいな流れだったけれど、最近はアジア勢もアメリカ・カナダも強いので、ここからが真剣勝負の面白さだ。時を同じくして全米大会も行われていて、毎年お馴染みのスコア爆盛りがスゴい。でもこれはもう世界中が黙認しているようなものなので、当の本人達も盛られていることは自覚しているはず。

マリニン君がなんだか逞しくなってきたなあ〜。JOから4ヶ月だけど体つきも変わっている感じ。彼は素直に成長していると思う。テクニカルな力は素晴らしいのに、背伸びをしないで階段を上っている。今年はまだ少年と青年の狭間だけれど、1〜2年で素晴らしいスケーターになるぞ、、、、ご両親コーチの教えだろうか、彼には傲慢さがない。そういえばGPFの時のプレスカンファレンスで、昌磨君が質問に答えて話したのを英語に通訳されているのをしっかりと聞いていて、時おり「うんうん、」と頷いていたのが印象的だった。フリーではミスが出たけれど、あの構成はそうそう簡単にミスなく滑れるものではない、、、最期のタイムオーバーのリカバリーは、昌磨くんの全日本を観たのか!?と思ってしまったけれど、曲に遅れてる感じは無かったから編集のせいかな?でもそういうメンタルを持ち合わせているあたり、これからもどんどん成長してくる選手だと益々楽しみになる。

そしてジェイソン!もう本当に美しいし神々しいし、本当にこの人に高難度ジャンプが無い分を、昌磨くんに頑張ってほしいと思う。やっぱり彼の身体の使い方とか見ると、昌磨さん本人はどう思おうとバレエは大事だ。踊るという事の基本は身体の動きを自分の理想とする形で見せること、その為には身体中を自由に動かせる技術がどうしても必要だよね。そんなこともこの3ヶ月の間に考えてはいるのだろう(やるかやらないかは解りませんが)、、、っていうか、昌磨君だって子供の頃からバレエはもちろんやってはいるわけで、全然やっていないはずは無い。だたあんまり好きじゃないから自分の中での存在感が薄いのだと思う。本人が言うほどやってないわけじゃないと思いますよ。

全米女子のイザボウは、マッチ棒みたいだった去年より少しアスリートらしい身体になってきて、彼女とイリアがこれからの全米を背負って走って行くことになるのだろう。同時に大人スケーターのブレディーやグレイシーも頑張ってくれていて嬉しい。

さて、ヨーロピアンだ。男子はアダム選手がチャンピオンになった。このプログラムとても個性的なのできちんと表現できないと難しいけれど、しっかりとジャンプも決めて滑りきった。私は個人的にはケヴィン・エイモズ選手のプログラムが大好きで、本当に私とフランスは相性が良いのだと改めて思ってしまったりした、、、ケヴィンは本当に悔しかったと思う。去年からの怪我は完治しているのだろうか?ショート、フリーとも是非ミスの無い形で見せてほしい。オフリンクで大泣きしていた、、、世界選手権待ってます!

イタリアはマッテオ君のメダルで、ダニエルはちょっと崩れてしまっているかんじだなあ〜。リンクサイドにはデュダコフ、グレイヘンガウス両氏がいたけれど、キスクラには座らなかったね。ロシアに練習に行った事でバッシングなんかもあったんじゃないだろうか。メンタルがちょっと気になる、、、、昌磨さんがロシアの合宿に行った時はジャンプの練習をしたかったのに、決められた事しか「やってはいけなくて」、自分の意思で練習を組み立てる彼にはかなり違和感だった様子。帰ってきてからもロシアでの事は無かったかのように何も語らず、、、(内容を話してはいけないという規約条件でもあったかな)ダニエルにも落ち着いて成長できる場所が見つかりますように。他にも各国からの素敵な選手達がたくさんで、だからヨーロピアンが好きなんだ。デニスもケヴィンも世界選手権楽しみだよ!

男女とも嬉しい発見だったのが、銅メダルのスイスの選手達。ルーカス君、名字のほうがどうも「ブッチギリ」に聞こえてしまう(笑)。ステファン以来のスイス選手表彰台という事で、リンク裏でステファンに祝福されてたね。女子のキミー・ルポン選手も初々しくて可愛かった。彼女はこれからの体型変化をどう乗り切れるか、、?安定感を考えるとまだまだ他のトップ選手と互角に戦えるまではいってないかな~。

絶対にここでチャンピオンになりたかったルナ・ヘンドリックス選手は、やっぱりプレッシャーだったのかな。出だしはちょっと固いながらもうまく行っていたのに、中盤の2本の転倒は痛かった。彼女の持つダイナミックさは十分プログラムに生きていて、今回は本当に「不運」だったとしか言いようがない、、、大泣きしていたのが可哀想だったね。でも世界選手権ではきっとリベンジに来ると思うな。日本勢も危ないくらいに。

女子優勝はジョージアのグヴァノワ選手になった。美しい安定したスケートで、これはやっぱり優勝に値する。彼女もこれからの安定感では常時トップにくるのかな。ただ、彼女にもあらぬバッシングがされているのを目にした。「元々はロシアの選手が国籍だけ変えて、今もロシアで練習しているのに、これはいいのか」というもので、本当に政治のせいで試合に出られないロシアの選手達の思いも解るけれど、そもそもロシアの選手、というかコーチ、トレーニングセンターというのはみんな国家に所属しているのだから、「個人だけ」というのは認められない。むしろグヴァノワ選手はロシアからは「国を捨てた裏切り者」と思われてるのかもしれないし、本当に私達には解らない事だ。そんな中でもスケートを頑張り続けているのだから、彼女の美しいスケートを応援したい。

アイスダンスで注目していたのは、イギリスのライラとルイスのペア。今季のプログラムが両方ともかっこ良くて、シーズン初めの頃よりもっともっと洗練されている。イタリアペアには届かずに銀メダルだったけれど、久し振りにトップで戦うGBカップル。世界選手権はアメリカ、カナダ、日本、ヨーロッパと、アイスダンスは楽しみが一杯だ。今まではパパシゼ組とロシアで上位に入れなかった人たちが多いので、3位になったフィンランドのカップルとか、また見たくなるプログラムがたくさんあった。表彰式でスザナ・ラカモ氏からメダルを受け取って、スザナさんが凄く嬉しそうだった。大好きだったな〜、ラカモ・コッコ組。

長くスケートを応援してきているので、沢山の選手達を推しては見送ってきた。往年の推しが、今も別の形でフィギュアスケートを支えていて、今でも元気な姿を折りに触れて見かけるのは本当に嬉しい。スザナさんもそうだし、コーチになってるステファンやジュベール氏、振り付けで名前を見る人たち、、、

なんだか日本の国体も楽しそうな事になってるし、盛り沢山で追い付けないよ、、、何が何処で放映されるのかチェックしなくては。



今月テレビ放映された二つのショー、高橋大輔さんプロデュースの「Ice explosion」と浅田真央さんの新しいショー「Beyond」。

同時期に世界のトップとして活躍し、引退するにあたって二人ともショーを創りたい、アイスリンクを造りたい と夢を語っていたのはほんの数年前。大輔さんの「氷艶」は初作が歌舞伎との融合、2作目は光源氏、3作目の「Luxe」と氷上の舞台芸術を切り開いている。そして今年のアイス・エクスプロージョンは映像で見ただけでも「凄さ」を感じるものだった。

昔から、私の中の評価基準に「心が揺さぶられる」というのがある。胸がザワザワとしてくるような感じを呼び起こされる物。 実は滅多には出会わない。芝居でもコンサートでも、「よかった、楽しかった、興奮した」というのはよくあるけれど、胸が揺さぶられるような感覚というのは、なかなか体験できるものではない。だから、そういうものに出会った時は、感動して心が震えるのだ。

テレビ放送では一時間分しかなかったので、実際のショーの半分もあったのだろうか、、、?でも、それでもオープニングから最後まで息をつくのも忘れるほどにのめり込んで観ていたのだった。今はまだ現役のアイスダンサーとして世界大会にも出場している合間を縫ってのショーだったから、プロデュースをするのは大変だったと思う。でも大輔氏の目指すアイスショーの未来が垣間見える。彼の持つ世界観、そして今までの経験からも学んだと思われる、まさに「舞台芸術」としてのショーのあり方にこれからの新しいアイスショー時代に期待せずにはいられない。
とにかく素晴らしくレベルの高いショーだ。群舞やコラボも「そうきたか、、、」と唸ってしまう。
 
そしてもう一つこちらは舞台裏密着という形でテレビ放映された、浅田真央さんの新ショー「Beyond」。真央さん自らオーディションで選んだという10人でのショーは、企画から構成、衣装や演出を全て考えて作り上げたという。本来は去年の公演予定だったのがオミクロン株の拡大で大幅に遅れ、一時は開けるのかどうかわからないうちに真央さん自身もコロナに感染してしまったそうだ。

それでも開催が遅れた分、時間をかけて創り上げたショーは無事に9月から全国公演が始まっている。真央さんのスケートへの思いがつまったとてもレベルの高いショーに仕上がったようだ。この舞台裏番組を観ていると、自分が役者時代のことを思い出す。芝居を創る作業と本当に同じだからだ。文字が書かれただけの台本を一つの世界に作り上げ、そこに息を吹き込み、感情をのせ、ドラマを創る、そして感動を生む、この工程はまさに同じ。その途中には、様々な発想からの選択や意見の食い違い、細かい部分までの打ち合わせやスタッフと関わり、、、いろいろなことが最期まで「本当にこれでいいのか??」と疑問を投げながら進んでいく。真央さんの悩む姿が良くわかる、、、、

今まではゲストに世界的なスケーターを呼んで演技を披露していくスタイルだったアイスショーが、変わりつつある。世界のトップで活躍した日本選手達がこれからは自らプロデューサーになって新世界観の表情舞台を作っていく時代になったのだ、、、そう思うと本当に感無量!!長年フィギュアのファンでいて本当に良かった!

Ice Explosionの完全版の放映は3月という事で、もう今から早く見たくてたまらない。いつかお二人が話していたように、大輔さんと真央さんが一緒にショーに出ることも楽しみにしたい。一緒に作るのはお互いにぶつかりそうだから、どちらかのショーに出る、という形かな。それとも一大企画で共同プロデュースなんて日も来るのだろうか、、、??

お二人のアプローチは少し違う。真央さんのショーは本当に劇団のようなチームで、極上の芝居を全国に届けてくれるイメージがある。大輔さんのほうは壮大なイメージを表情空間に創る、ミュージカルのようなイメージ、、、 この二つに共通しているのは、出演者が必ずしも世界トップ選手に限らない、ということだ。もちろんトップ選手もいるのだけれど、「こんなに素敵なスケートをする選手がいる」ということを知名度にかかわらずキャストに入れてチームにしていることだ。

荒川静香さんの「Friends On Ice」には世界中の「元チャンピオン」が集結する。それは彼女の時代には、世界でトップでなければアイスショーに参加できなかったからだ。メダリストだからこその「友達の輪」で、荒川さん自身が金メダリストになったからこその顔ぶれだ。このレベルの高いショーは他のどのショーよりも豪華な顔ぶれが毎年揃う。そして大輔さん・真央さんに時代になり、自らのプロデュースだからこそ、有名・無名にかかわらずチムの一員にしたいスケーターをメンバーにすることができるようになったと言える。

どちらにしても、私も早く仕事を引退して日本に長くいられるようになったら是非実際のアイスショーに足を運びたい。

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コロナ以来すっかり激減した劇場通い、でもせっかく年末年始は休みなので年の締めくくりに観に行くことにした。最近はすっかり大劇場よりもスタジオ式の空間がお気に入りで、今回もキャパ200のPark Theare。規模は小さくても高評価の演目で評判の劇場だ。

舞台は1900年クリスマス直前の話。Wickiesというのは灯台で導火線等を管理する、いわゆる灯台守たちを呼ぶスラング。(当時はオイルランプだった)そしてこの芝居には「消えたエラン・モール(島の名前)の男たち」という副題が付いている。エラン・モールはスコットランドの西側にある群島の一つで、燈台を管理する3人以外に住んでいる人はいない。
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エラン・モールの灯台には常時3人が勤務している。常任でベテランのジェイムス・デュカット、第二キーパーのドナルド・マッカーサー、そして臨時に加わった漁師のトーマス・マーシャル。ジェイムスはもう長年ここに勤務しているベテラン、ドナルドも常時勤務だが、トーマスは今回初めて配属された季節やといのメンバーで一番若い。

若く元気なトーマスは新鮮な目でこの灯台での暮らしを見回す。スコットランドの冬は寒く、何より暗い。島での生活は日は短く、冬の期間はほとんど嵐のような日が続き、なにより他に誰もいないとあって孤独だ。他の先輩二人と少しずつ打ち解けるうちに、彼はこの島にまつわる不気味で不思議な逸話を聞くことになる。

トーマスは二人に「家族が遊びに来たことはないのか」と聞くと、二人の空気が一変する。話したがらない二人を問い詰めて聞きだすと、前任者の家族に悲劇があったことを話し始める。島には人は住んでいないが、この灯台は前年にできたばかりで新しく、居住エリアも充実している。物資は定期的に運ばれ、2週間ごとに数日の休日があり、その時は島を離れて家に戻るのだ。トーマスは前任者の家族が遊びに来た際、幼い娘の一人が海にさらわれ、もう一人の妹も島の古い教会で姿を消してしまったという話を聞く。そして母親は錯乱して自殺、、、この島はそれ以来呪われているというのだ。
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ちょっと怖いお話だ。怖いといえば、なんと言っても「Woman In black」に勝る芝居はないと言っていいと思うのだが、この話もなかなか怖い、、、日中がほとんど数時間という冬のスコットランド、他に誰もいない孤島、他の世界から切り離された孤独感と、言い伝えによる摩訶不思議な恐怖感は次第に3人の男たちの精神を追い詰めていく、、、、、

実はこの話が本当に怖いのは、実話に基づいているということだ。1900年の12月26日、交替要員と物資を運んできた船の船長は誰も出迎えに来ないことを不思議に思う。灯台に行ってみると、誰もおらず、鍵はかかっていない。台所では椅子が倒れたままになって食べかけの食事が残っており、一人の外套はドアにかかったままだった。通常、3人が一度に持ち場を離れることは禁止されており、さらにこの寒い冬の夜に防寒外套も着ないで外に出るのも考えられなかった。

さらに、残されていたトーマスによる日誌には、12月の12.13,14日と「これまでの人生で経験したことが無い大嵐、3人で祈り続ける」と記されていて、最期の15日には「やっと嵐が収まった。海も静か。すべては神の御手による」とある。日誌にはジェイムスは嵐の間ひたすら無口、ドナルドは泣いていた、3人で祈っているとも記されていた。調査にあたった警察は何の手掛かりもないまま、17日に島を襲った大嵐で2人が風か波にさらわれ、あわてて外套も着ずに駆けつけたドナルドも海に流されたのだろうという結論にするしかなかった。
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ところがこれには異論がいくつもある。一番の謎は12月の12日から15日にこのエリアでの嵐は記録されていない。それどころか、隣のセント・ルイス島からもエラム・モール島がよく見えていて、これは天候が悪かったらたちまち視界から消えているはずである。たとえ嵐でも、まだ新しいこの燈台の居住エリアは充分に安全で、そこまで緊迫して神に祈るほどのことは無いはずである。このエリアに大嵐が来たのは17日のことである。ところがその前日で日誌は終わっている、、、、、

亡くなった人たちの怨念、呪い、時折現れるぼやけた姿や声、、、かなりの恐怖感を呼び起こすお話だ。芝居は灯台での3人の役者が事件を捜査する警察官の3人も場面の入れ替わりで演じている。忽然と姿を消した3人の調査と、当の3人の様子が交互に場面転換されていく。長年の孤独な生活に自分を抑えて黙々と仕事に従事するジェイムス、やりきれなさや束縛感をお酒を飲むことで紛らすドナルド、新鮮な目で状況を見渡し、それでもだんだんと暗く不気味な心情に引きづられていくトーマス、、、嵐の中で3人が見た姿、追いかけた声、そしてその後の「誰もいなくなった」静寂、、、

実際の事件の詳細を芝居を見た後になってじっくりと読んで、さらにじわじわと怖くなってしまった。本当のミステリー。120年経った今でも真実はわからない。でも、それ以降の灯台管理の人たちが不思議な音や声を聞いた、、という話は今でも残っているそうだ。

3人で6人を演じるという小ぶりながらも巧みな本と演出で、自分から1−2歩のところに役者がいる親近感からくる恐怖感の煽り。演じている側の恐怖が肌で感じられる空間を活かした作りになっていて楽しめた。最初の部分だけ、スコッツのアクセントがあまりにも強くて集中したけれど、耳慣れるとすぐに入ってくるのがスコティッシュアクセント。クオリティーの高い舞台だった。

今年はまたもっと芝居が観たい!



今年も23日で仕事納め。ボスが17日から早々とホリデーに入ってしまったので、最後の数日は一人であれこれとこなしていたのだった。本来は店舗に一人だけで勤務するというのはありえないのだけれど、まあ比較的静かな時期の数日だし、もう17年も一緒に仕事しているので私を信頼してくれてのこと。一応ドアには鍵をかけて、アポのある人だけにドアを開ける、という形を取った。それでも15分ごとにアポを入れるとほぼ1日接客しているようなものだった。

さて、一人勤務の時に始まった全日本フィギュア。こっそりタブレットで見ていたのだけれど、前述のように忙しくなるとなかなか見られす、、、、それでもリアルタイムで追えるのはドキドキした。 

なかなか波乱あり、接戦あり、思わぬジュニア勢の勢いもあり、見ていて面白い大会だったわ。GPFから打って変わってやる気満々の香織ちゃんと安定感抜群の舞依ちゃん、そして百戦錬磨の策士、昌磨さんの3人は氷山のように安定していたけれど、その周りが予測不能状態で楽しかった。もちろん見ていてハラハラするので、むしろライヴじゃない方が良い時もあるけれど、、、昌磨さんのフリーのリカバリーの仕方と、みんなが転びまくったショートでの対策の仕方には思わず唸ったわ、、、こういう姿をどんどん見せて、後輩たちが学んでいくといいね。

ペアのりくりゅう組が思わぬ事態で棄権になったのは本当に残念だったけれど、まあ、世界選手権の選考には文句なしだと解っていたのでそれは心配していなかった。でもご本人達はコロナ明けで3年ぶりの全日本に出たかっただろうなあ〜。カナダからって、エアカナダ、、??確か小松原のティムさんも最近ロスバゲにあったよね、、? 

結果は私の一番嬉しい結果になった!!かな・だい組は今回は上をいくと思ったけれど、ダントツの優勝だったね。オペラ座の怪人、素晴らしかったよ、、、最後の1秒までは、、、 あれはもう今となっては笑うしかないね〜〜。テクニカルも上がってるから、世界選手権では是非10位以内を取って、「枠数を増やす」というこれまた偉業を成し遂げてくれますように、、、

島田高志郎君の2位はちょっと予想外だったけれど、本当に素晴らしい!!ステファンの喜びようが半端じゃなくて、(泣いてた?)次に滑った昌磨さんも、嬉しい気持ちで自分の演技も始められたと言っていた。山本草太くん、佐藤俊くん、三浦佳生君、渡辺倫果さん、GPFの後の調整は難しそうだ。それにしても女子は誰がJrだったか分からなくなりつつある。年齢制限の変更で、これからは17-18でもジュニアという人が多くなるだろうからジュニアトップとシニアトップの差がなくなっていくのだろう。怖い怖い、、

今回の宇野昌磨さんが卓越していたのは、試合への対処の仕方だった。フィギュアスケートは様々な事に左右される。靴やブレード、衣装といった物から、会場ごとの違い、日によっても変わる氷のコンディション、それに加えて、連戦による時差や旅疲れ、、、、一つの試合に調子を合わせるピーキングは体の状態だけには限らない。今年の宇野昌磨さんは、これまで以上にそういったいろいろな要素をどう対処するか、といったことをよくインタビューでも語っている。今回の氷への合わせ方もそうだ。

会場入りしてからは、もっぱら「絶好調」と報道される日々だったけれど、SPの当日練習で、「違う」と感じたそうだ。急激に気温が下がり、氷の状態にも変化があったのでは、と各方面から言われている。そんな中で、その状況を把握し、それに対処する方法を考えて、敢えて無理にスピードを出さない演技に抑えて乗り切った。「転ばなかった人いた?」と思うくらいの自爆大会だったこのSPで、経験からくる戦いの策を考えるあたりは流石。フリーでのリカバリーの仕方もそうだ。フィギュア界の諸葛孔明か、、!!

そしてもう一つ、世界選手権選考の基準について、あえて発表会見で疑問を口にしたこと。これはさすがに会見の空気が凍りついて、ちゃんと知らない人たちはいろいろ言った人もいるようだけれど、私は「よく言った」と思っている。

彼が言いたかったのは、選考結果に不満があるという事ではなく、選考基準が毎回焦点が違っていて、選手たちは何に照準を当てて行けばいいのか、、ということなのではないか。
後になって竹内氏が選考理由の説明を記者たちにしたのを読むと、それはそれで筋が通っているので、選考結果は納得できる。ただ、その基準の中でどれが優先なのかが、去年と違わないか、、??という疑問が残る。だったら、去年の安定していた三原舞依さんがオリンピックにも世界選手権にも選ばれなかったのは???「若い人を、、、」とか言ってまだ22だった三原選手を引退間近のおばさんのような印象を与えてましたよね。

余計なことをあれ以上言わずに止めたのは、昌磨さんも大人になったなあ〜〜と思ったものだけれど、何年も世界選手権・オリンピックに選ばれ続けて日本でも世界でもトップになった今の彼だからこそ、日々頑張っている後輩スケーター達のために言えたことなのだと思う。「僕たちは何を基準に、なにに目標を定めて頑張ればいいんですか?」と選考基準を明確にして欲しいと言いたかったのだと思う。

大体日本の今の選考基準は幅が広すぎる。もっと優先順をつけるといいんじゃないかな。基準となる優先順位、例えば、1)全日本の結果、2)=GPF およびGPSでの結果、これはポイント制にしてもいい。大抵はこれで決まる。それでも絞れなかったら最近の試合での点数順位。ワールドランキングなんて考慮しなくていいんじゃない?「総合的に〜〜、、」なんて言ってるからマトが甘くなるんだよね。いっそ極端に、「全日本の結果1本」にして、どうしても出られなかった人が派遣に値する実力があると判断した場合は「考慮する」ということでもいい。

そもそも、「これで決まります」という一回の為に合わせられなかったら、世界選手権にも合わせられないよね。というのはかなり厳しい話だけれど、ピーキングとはそういうものだ。緊張や運は誰にでもある。それがスポーツの試合というもの。

昌磨さんが、選ばれた友野君や草太くんに不満があるわけではないのは、おそらく本人達がちゃんと解っているはず。もちろんチームメイトで頑張ってきた高志郎君が表彰台2位だったのに選ばれなかったのを残念に思ったのは判る。でもきっと今初めて思ったことじゃない。毎年毎年、選手たちは選考基準に振り回されてきたからこそ、今の彼が疑問を一投したのだ。いつも選ばれてきた彼だからこそ、毎年当落で泣いてきた他の選手たちの為に言いたかったのだろう。

すっかり日本のエースとして他の選手たちのリーダーになりつつある宇野選手の姿が頼もしい。そしてそのために、彼自身はもっともっと上に行く。もう7−8年前から「いつか見たい」と思ってきた宇野昌磨というスケーターのピークが正にやってきた感じがする。本当に嬉しいし、頼もしい!!

 


日本勢が大活躍のGPFだった!りく・りゅうペア、昌磨 さん、舞依ちゃん、3カテゴリーで日本が金メダルを取るなんて本当に嬉しい大会になった。
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まずはやっぱり宇野昌磨選手!今季の調整がだんだんピースがハマって来ている様子で、ご本人も「これでできなかったら自分のせい」というところまで 外堀の調整が整っていたようで、これは期待しかないな、と思っていた。ショートのコンピネーションは4Tの着地が深すぎたから次が2Tになるのは見ていて判ったけれど、3Tでマイナスされるよりも2TでGOEを重ねて正解だった。99.99点は「イタリア式ジョークか、、?」とも思ったけれど。プロトコル見たら、ステップとスピンが一つレベル3になっている。4T-3Tも残ってるので、まだ伸び代があるということで次にいきましょう。このショートも良いプログラムになってきたなあ〜。最初に見たアイスショーでの衣装がスーツ崩れだったので、試合で赤黒の衣装を見たときは「どうなんだろう」と思ったけれど、炎と影のようで素敵です。

フリーはなんといっても6人全員が素晴らしかった。ほとんどの人がミス無しに近い、あるいは「惜しい」演技で、最初からレベルが高い高い。イリヤ・マリニン選手の4回転祭りで大いに盛り上がる。いつも他の選手の演技を見ているという昌磨 さんがこれで燃えないはずがない、という神大会ぶりだった。山本草太さんには感無量だった。ジュニア世界選手権直前に大怪我をしてからここまで、なんという8年間だったことだろう。昌磨・草太揃っての金・銀は関係者たちもいろんな思いがよぎったはずだ。

フリーの時間帯は仕事のランチタイムで、土曜日は30分しかブレイクがなく、丁度巻き戻しながら演技だけチェックできたのが山本草太選手の途中までだった。その時点でカテゴリーが全て緑だった草太君がイリヤを抑えられたのか、最後の昌磨 くんは、、、、??と思いながらも午後の仕事は途切れず、結果をこっそりチェックしたのは2時間ほど経ってから。でもフリー結果の一番上に「Shoma Uno 204.47」を見た時、思わず拳を握ってしまった。やった!、ということは300点越えで優勝だ。2017年に地元の名古屋で時間オーバーの減点で0.5点差で銀メダルに終わって以来、5年目の金メダル、しかもぶっちぎりの30点差だ。 

とにかくこのプログラムはどんどん磨かれている。まずジャンプの安定感。今季は他の選手も構成点が高く、特にマリニン君の構成点は120点を超える。ミスは命取りだ。そんな緊張感の中、するすると冒頭からジャンプをプログラムの一部として降りていく。3Aからのコンビネーションはあの着地からはマイナスになりかねないので単独で正解。4Tのコンボも本人は3Tを付けたかっただろうけれど一応あれで正解、GOEプラスが必須だ。それにしても演技構成の素晴らしさよ。
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スケーティング、音楽との調和、表現、醸し出す空気の全てが他の選手とは異次元だ。後半のステップで拍手が起きていたのは凄かったな。今回のステップ、なんだか凄みを感じて、ステファンがこのヤクブ・オルリンスキーの声を欲しかった、というのが解る。最後のスピンがどうしても時間ギリギリ、、?どうしてもレベル3にしかならないね、、、これはまだ改善の必要有りなのか、いや、、単純に「もっと早く回れ!」なのかな?

マリニン君も草太君もそれから佐藤俊くんも、素晴らしいプログラムを見せてくれたけれど、やっぱり大差の元はPCSだ。宇野昌磨さんだけすべてが9点台で92.88、他の選手で80点を超えた人はいない。これだけで15点近い差があるのだ。まさに別次元。

素晴らしかった!本当におめでとうございます。でもきっと彼はもう次の全日本の事を考えていると思うので、さらに完成度を上げられるよう、応援しています!
 
女子はこれまたショートが素晴らしい神大会で、見応え十分な試合になった。ただ、今大会は坂本香織さんがやっぱりちょっとショートの時から「いつもの精彩」を欠いていたように感じて、ショートはリードしたのだけれど、いつもの彼女の安定感じゃないような気がしていた。フリーでは歯車がかみあわなくなってしまったようで、残念だったけれど、今シーズンは「世界チャンピオン」の重圧に負けずに頑張って欲しい。そして、三原舞衣選手の優勝!!これも本当に本当に嬉しい!!復帰して3年目、やっとトップに戻ってきたね。ショートもフリーも本当に大好きなプログラムで、心に染みるというのかな、見ていて心から彼女の幸せを願いたくなるような気持ちになる。技術的な安定感も素晴らしい。

ヘンドリックス選手も去年より洗練されていて、ジャパンオープンの時よりも良くなってたのでシーズン後半が楽しみだ。彼女はきっとヨーロピアンチャンピオンになるだろう。アメリカのイザボー・ラヴィト選手もまだ伸びしろ十分だ。シーズン後半がどうなっていくのか、、!?

そして忘れちゃいけないジュニア達。島田麻央選手の優勝、吉岡希選手の銅メダル。そして繰り上がりで出場したペアの村上・森口組もこれからの成長を応援したい。日本のフィギュアスケートまだまだ続いていきそうで嬉しい限り。

今年の全日本は面白くなりそうだわ。女子、男子は熾烈な戦いになるだろうし、ペアのりく・りゅうはとにかく怪我をせずに世界選手権まで磨いていって欲しい。そしてアイスダンスはかな・だい組と小松原組がまたしても熾烈な戦いになるだろう。でも去年からの成長をみると、今年はかな・だいが来るかなあ〜、、? 

トリノのパラヴェラ会場は2006年オリンピックで荒川静香さんが金、ステファンが銀を、ステファンは2007年GPFもここで金メダルだったし、 2010年には高橋大輔、浅田真央のお二人が揃って世界チャンピオンに、今回も出ていた佐藤俊選手は2019のジュニアGPFで優勝している。そしてこの2019年のこの会場でのGPFがシニア参戦以降の昌磨さんが唯一出場できなかった大会だった。

「またステファンに喜んでもらいたいのでここに来たいです」という昌磨さんのコメントは「またトリノで大会があったら出たいです」なのか、次のミラノのオリンピックをトリノと勘違いしてなのかは、、、後者かなあ〜〜(笑)。記者会見では「ステファンの選手プログラムは見たことがない」とか正直すぎる回答で、ちょうど英語に通訳されてる時に部屋に入ってきた様子のステファンに「Four Seasonsを(アイスショーで)一緒に滑ったじゃないか〜〜」と肩を揺すられる、いつもの宇野昌磨だったのがまた嬉しい。そんな彼を「可愛くてたまらない」という笑顔で包むステファンの人柄が見える。本当に素敵なチームだ。

次は全日本!あと2週間しかないじゃない?みんな疲れもあるだろうけれど、本当に怪我、病気なく全力で集えますように。 


子役の時からずっと好きで応援してきた鈴木杏ちゃん 、 いや鈴木杏さんが一人芝居「殺意~ストリップショウ」で読売演劇大賞と紀紀伊國屋演劇賞を受賞したと聞いた時、 「うわあ〜、観たかった!!」と思い、どんな芝居だったのか情報を集めた。宣伝のクリップ動画や受賞の様子、観た人の感想なんかを見るにつけ、観たくて観たくてたまらなくなった。

鈴木杏ちゃんというまだ子役だった少女の演技を初めて見たのは、もう20年以上前のドラマ「青い鳥」でだった。大人気だった豊川悦司さんの主演で、この野沢尚さんのドラマにも当時ハマったのだけれど、明るい空気を一瞬で作れるような笑顔と、しっかりとした子役の演技派、という印象だった。このドラマは1部、2部と8年の間を開けての話だったのだけれど、後になって、後半の第二部も数年後の杏ちゃんの芝居で見たかったと思ったものだ。

金城武さんと共演した「リターナー」のときで15歳。この映画での杏ちゃんは既に「恐るべき15歳」と言われて話題になった。そして何よりも役者として私の中にしっかりと根を下ろしたのは蜷川幸雄さんの作品を中心とする舞台での活躍だった。ヘレン・ケラーで評判になり、ハムレットのオフィーリア、ジュリエット、アオドクロなんかにも出ていたよね。舞台役者としての鈴木杏の大ファンになった。

NHK BSで放映があったのに気づかなくて見逃してしまったと判った時は本当に後悔した。何度も「再放送されないか」と思ってチェックしていた。そして、やっと!再放送を観ることができた。有料で日本のテレビを入れてよかった。
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なんといっても凄い本だ。三好十郎さんの2時間ほどの一人芝居。戦争前後の時代背景で、普通の田舎の女子学生だった主人公のミサが、上京して兄の敬愛する「進歩的思想家」の山田先生の家に身を寄せる。山田の弟、徹男に恋心を感じるが、二人とも何がどうするという事もできず、触れ合ったのは徹男が招集される前日、空襲を避けた防空壕の中で徹男が美沙を抱きしめて「僕は本当は死にたくない、、」と心の内を吐いただけだ。そのまま徹男は2ヶ月後に戦死し、弟の死を美沙に告げに来た山田先生に初めての女を奪われてしまう。その後はダンサーとして売れ始め、パトロンが付き、ストリップダンサーというよりも高級娼婦のような暮らしを始める。売れっ子になった美沙はパトロンの男達の相手をするうちに、山田先生の「進歩的思想」が左翼から、愛国精神、そしてまた左翼にと変貌していたことを理解する。

敬愛していた人に抱く怒りはどんどんと膨れ上がって殺意となり、彼を殺すべく毎日後をつけ始める。そして殺したいほどの怒りを抱く相手のまるで想像だにしなかった醜い姿を見つけ、「人間とはこういうものか」と思い始める。

「本当にこの本は戯曲として書かれたのか?」と思ってしまった。丸2時間を一人で語り、演じる。自分のこれまでの人生を物語として語るのは、「読み聞かせ」ならぬ「読み演じ」という感じで、杏さんの語りは一時も聞く側を離さない。所々キャラクターを演じる時は声とトーンを見事に変え、耳に心地よい滑舌は役者の技術だ。声と言葉と呼吸、この3つは私も劇団に入って最初に散々レッスンした。呼吸、発声、滑舌は役者の技術の3大柱だ。これが見事な演技力になっていて、しかも物語を聴きながら情景や表情が見えてきて、なんだか読み聞かせと同時に映画を見ているような感じもする。一人の役者から発せられる情念、後悔、諦め、悟り、怒り、殺意、そして最後にはそれらを全て「人間」の中に受け入れる。
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身動きもせずに2時間聞き入って・見入ってしまった。「演じる」とはこういうことか、凄まじい、、、、2時間で、物語を聞き、その情景を描いて1本の映画を見たような気がして、でも最後に気づくと、一人の役者を目の前にしていただけなのだ。独りの役者からこれだけのものが「見えてくる」という舞台を、本当に生で観たかったよ。映像だけでこれだけほとばしってくるのだから、生の舞台で観たらどんなだったろう、、?鈴木杏、恐るべし!

声の使い方が絶妙で、公演の間に潰さないだけでも凄いことだ。これを連日演じるのはどれだけの気力と体力が要るだろう。そして書かれている本の日本語が美しい。三好十郎氏の本は読んだ事なかったけれど、他の作品も読みたくなった。綺麗な日本語が美しく響くのを聴くのは心地よい。それが叫びでも怒りによる雄叫びでも嘲笑でも、少しも耳障りにならない。

鈴木杏ちゃんの舞台が見たいなあ〜。実は2週間ほど前にこれもまた放映されていた「ムサシ」を見たばかりだったのだ。最初はロンドン公演で観た「ムサシ」井上さんも蜷川さんも居なくなってしまっての再演。藤原竜也さんの舞台も久しぶりに観たいなあ〜。ハリー・ポッターを演ってるみたいだけど、また舞台での彼を見てみたい。

コロナですっかり劇場通いも我慢していたけれど、来年からはまた行きたいと思ってチケットを物色している。それにしてもこの2年で物凄く高くなっていてびっくり!!もう前みたいに月一とかでは無理かもしれないね。これだけ光熱費も物価も値上がりしてるし、ほんと、生活厳しいわ〜〜、、、、



 

いつの間にか既に街がクリスマスのデコレーションになっていて、ずっと気持ち悪いくらいに暖かかったから油断していたけれど、今年もあと6週間!

いつもなら10月に入ると霧が出て、後半からはグングン寒く、暗くなるのだけれど、今年はやけに暖かく、数日前にやっと霧が出て寒くなってきた。とはいえ、今年は光熱費の爆上がりで、みんな暖房を入れるのが恐ろしくてたまらない、、、という心境なのでなかなか寒くならなくて助かったかも。 

スケートのグランプリシリーズも後半になると、逆にシーズン終わりを迎えるのがF1。今年はメルセデスのマシンはなかなか調子が上がらずに、ちょっと勝負からはずれた年になったけれど、来年にはなんとかマシンを仕上げて欲しい。推しのスイス・ハミルトンは力を発揮できずにそれでもなんとか食らいついた感じだったけれど、チームメイトのジョージ・ラッセルが頑張った!!

イギリス人同士のチームメイトで結果はハミルトンを上回ったよね。いつの間にか気づいたららジワジワ活躍していて、フェラーリのシャルル・ルクレールと共にルイスに次ぐ推しに。頼むよメルセデス、マシンをなんとかしておくれ〜〜。

そして残念なのは、今期で引退のセバスチャン・ヴェッテル。彼は好きなドライバーだった。ハミルトンとの世界チャンピオン争いはいつもドキドキしたし、人としても好感が持てて応援していた。レッドブル時代、フェラーリ時代には腕をふるった彼も、アストンマーティンに移ってからは完全に役不足で、私はいつも「ああ、セブにもっと良いマシンを上げてくれ!」と叫んでいた。最後のレースの最後まで、良いドライバーでいてくれて嬉しいよ。これで引退なのは本当に残念だあ〜〜!!

さて、グランプリファイナルに向けて熾烈な争いになったNHK杯。坂本香織ちゃんはいつものスピードがないようで、かなり緊張していたのかなあ〜?どこが悪いという滑りではないものの、最終結果はキム・イェリム選手に次ぐ2位に終わった。キム選手、とても美しい滑りで素敵だったよね。スケートカナダ優勝で世界に名前を知ってもらった渡辺倫果さんは今回は総合で5位。でもまだ最後のフィンランド杯が終わるまでファイナル進出の可能性も残っている様子。

男子はやっぱりの宇野昌磨さん優勝。ショートでコンビネーションが入らずにあれだけで10~15点くらい失ったのは残念だったけれど、フリーの構成を考えたら「やっぱりここは優勝だよね」と思っていた。フリーはなんだか「綺麗にまとめたな」という印象で、マイナス要素が一つもない演技だったにのかかわらず「グッとくる」ものがなく、何故だろう、、、と思ったら、ショートの後に色々あった様子。 

なんでも最近はジャンプの調子が悪くて精神的に苛ついていたそうで、ステファンと話し合って取り組んだショートでは、転倒はしたけれどジャンプ自体には問題なかったそうだ。 コーチとのやりとりが大切なのはこういうことなんだよね。そしてフリーの6分練習であまりにもジャンプがハマらず、「エッジの位置がダメだ」と確信した彼は、6練の後、4人の選手が滑っている間に自分でエッジの位置を付け替えたそうだ。長年のキャリアから来る判断と、試す暇の無いぶっつけ本番で演技をまとめるコントロールはやはり百戦錬磨の世界チャンピオンだ。宇野昌磨選手はいつでも自身のスケートを分析しているからだろう。「とにかくここは優勝しておく」という手段を取った事が、後のインタビューで言っていた「これは一発、ここだけの結果」なのだろう。自身で納得できる喜びの優勝ではなかったようだけれど、とにかくファイナルに繋いでこの先の展開を見せて欲しい。今季のプログラムは本当に特別なものになりそうだから、来年春までに是非完成形を見たい。

そしてそして、弾ける笑顔で万歳の優勝だったのがりくりゅうペアだ。優勝は期待していたけれど、ショートもフリーも素敵な演技だった。もちろんファイナル進出。ファイナルでは世界の強豪が出そろうから厳しいかもしれないけれど、是非表彰台を期待したい。本当にこのお二人の笑顔はマジカルなものがある。英語でinfectious(=伝染する)というのだけれど 、本当にそうだ。みているほうがどんどん笑顔になってしまう不思議な魅力。だから愛されるペアに成長しているのだろう。

今週末はGP最期のフィンランド杯。マリニン君のぶっちぎり優勝は間違いないと思うけれど、日本からはイギリスで表彰台に乗った佐藤駿くんも出るし、三原舞依 ちゃんにはなんとかファイナルに行って欲しい。ファイナルに何人の日本人選手が出ることになるのだろうか、、、?今までこんなことはなかったよね。本当に日本の層の暑さを世界に知らしめる年になりそうだ。

GPFが終わるとクリスマスに一直線。クリスマスには全日本がある。 この秋は職場でも家でも大きな変化があり、なんだかあっという間に来年になりそう。もう少しだ!

もうね、日本に行ってたのなんて去年だったかしら?っていう感じです。あれよあれよという間にもう11月で、フィギュアのグランプリ大会も半分過ぎてしまった。

実は私が日本に滞在中、ロンドンに残っていたうちの彼がなんと!自転車で転んで怪我をしてしまい、救急車で運ばれたそうだ。車とぶつかったとかではなかったようだけれど、帰ってみたらまともに歩けず、右手は全く指すら動かせない状態で吊られていて、退院してからの10日間はろくに食べてもいなかった様子。そんなこんなで戻ってからは仕事と旦那の世話であっという間に1ヶ月が過ぎてしまった、、、 
一ヶ月を過ぎてからの昨日の検診で脱臼だと言われていた右肩が実は骨折していたことが判って、これぞイギリスの誇るNHS(ナショナルヘルスサービス)のホラーストーリー!!「ただより怖いものは無い!」これから整形外科の専門病院に回されるらしいけれど、いつになるのかも判らない、、、

なんでちゃんとレントゲン写真見ないんだよ!ちゃんと写ってたそうじゃないか!! 

おまけに日本から戻ったらこの6年間120%信頼して頼りにしてきたレセプションのM嬢が辞めることになっていて、これはさすがにすごいショックだった!彼女は1年前に家を変わって、かなり遠い所に引っ越して以来、毎日の通勤は車で片道2時間近くかかり、娘ちゃんたちを学校に迎えに行くために仕事は2時までで切り上げ、という状態だったのだが、やっぱりとうとうきつくなってきたのもうなづける。おまけに今はガソリンや高熱費の爆上がりで車での通勤はかなりのお金の無駄になる。ホントに本当に残念だけれど、10月いっぱいで泣く泣く見送った。

それでもとりあえずフィギュアのグランプリは追っている。最初のスケートアメリカがテレビのEurosportsのチャンネルに無かったので、VPNを使ってYoutubeのライヴをアーカイヴで見たりしていたのだが、いきなりスケートカナダから放映され始めた!いったいどうなってるんだ?ユーロスポーツ??  Youtubeではマーク•ハンレッティーさんが解説していて、スコッツのアクセントで穏やかな声と偏りのないフェアーな解説がとっても心地よい。テレビのユーロスポーツはクリス・ホワースさんがちょっと大げさに抑揚をつけて喋っている。違う解説で見るのは面白いね。

初戦はイリヤ君、カナダでは昌磨君、そしてフランスは地元のアダムが優勝。そしてここまですべての大会で日本人選手が台乗りしている。三浦佳生くんの成長の速さはすごいよ!Japan Openの時に、これからグングン来そうな予感はしたけれど、2大会連続で2位になって、これはこのシーズン中に化けるんじゃないだろうか。表現力も伸びてきてるし、ジャンプが決まれば上位間違い無い!

フランスでは草太君と一樹君が表彰台、女子だって香織ちゃんの優勝に始まって、渡辺倫果選手のカナダの演技は本当に素晴らしかった!最初から最後まで集中していて、去年の全日本から「いいな」と思っていたけれど、素晴らしい快挙。シェフィールドで舞依ちゃんにも期待したい。今年のプログラム、SPもFPもとっても好きだから。

グランプリシーリーズは2大会に出た選手達の中から上位成績順にファイナルの出場が決まる。二つとも優勝するか、1位と2位ならまずok。でも2試合で2位、あるいは1-3位の場合は点数が上だった選手から決まる。今週のシェフィールドには佐藤駿選手、島田高志郎選手、壺井達也選手、女子は三原舞依さんだけかな。他にはデニスやダニエル、サドウスキー君、女子ではクラコワ選手にアメリカのイザボー、ブレディー・テネル選手の名もある。やっぱり行きたかったなあ〜〜〜!もう少し早く発表してくれてたら、夏にとったホリデーを使ったのに〜〜、、、

そして来週のNHK杯あたりから、ファイナルに行くための壮絶な戦いが始まる。これまでの大会で表彰台に上がった選手は文字通り潰し合いにかかるわけで、この大会で誰が表彰台に乗るかでファイナル進出メンバーが決まり始める。 2位・3位止まりの選手たちは最後のフィンランド杯まで、当落を待たなければならない。去年は残念ながらファイナルが中止になってしまったけれど、今年こそみんな頑張ってファイナルでトップを競い合えますように。

もちろんGPSはシーズン前半なので、まだプログラムの完成度を競う段階ではないから、中には勝ち負けはそれほど重要視していない選手もいるだろうけれど、ここで完成度を上げておけば後半戦から世界選手権までもっと良い演技が期待できるので、やっぱりここで一度上位になっておきたいよね。

それにしてもきちんとした会場が確保できなかったシェフィールド大会、会場がちょっとしょぼくても皆さんガッカリしないでね、、、、、 

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