見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。


とうとうイギリスはロックダウン。仕事も「臨時解雇」状態で、政府が保証した給料の80%でこれからやっていかなくては、、、とはいってもどこへ出かけるわけではないので、切り詰めればギリギリ何とかなるかな〜、、、??

多少のお金を払ってダウンロードした日本のテレビだけれど、普段はなかなか元が取れるほど観られない。今回の3週間(多分もっと伸びるとは思うけれど)は観まくる良い機会だ。

映画チャンネルなんかもあるので連日チェックするとして、昨日はアマゾンのプライムで気になっていた映画を見つけた。「Love Hotelに於ける情事とPlanの涯て」(私は日本とイギリス両方のアマゾンに登録している)

UnknownUnknown-1

この映画は三上博史さんの本当に久しぶりの映画だ。チラッと予告編を観た意外に聞いていたのは、長回しで撮影した、という事だけで、監督の事も私は知らなかった。

まず、すぐに「舞台劇のようだ」と思った。なるほど長回しで撮っているし、場面は1室内なので、十分舞台でも成り立つ。芝居のテンポにも緩急があって、話の転換がそのまま場面の転換のように進んでいく。然もありなん、監督の宅間孝行さんは劇団主催者で、本も書き、自身も役者だという。納得!映画監督は初だそうだ。

主な登場人物は4人(プラス二人)。昼間からデリヘル嬢とホテルにしけ込んでいるクズ刑事の間宮。彼は本気なんだということを言って聞かせるが、逆にデリヘル嬢からはゆすり同然にせびられている。そこへ間宮の妻で同じく警官のしおりが踏み込んでる。すったもんだでパニックになった間宮はデリヘル愛人を銃で売ってしまい、死体処理にヤクの売人で中国から逃げてきた男を呼び出す。死体を始末しようとしたところに、デリヘルのマネージャーが「うちの子が仕事終了時間になっても連絡がない」とやってきて、、、

間宮を中心に全員に弱みがあり、その弱みに付け込む強弱の関係がコロコロと変わる。さっきまで勝気に脅していたキャラが一変して許しを乞う側に、、、そして思いもかけない展開。興奮と静寂、ダラダラと緊迫感、ちょっとエロチックでコメディーなおしゃれな本だ。

さすがは長回し、役者達の集中が本当に舞台劇のようだ。三上さんのこんなキャラも結構珍しいかもしれない。大袈裟ではなく、それでいて相変わらずちょっとエキセントリック、やっぱり脚本を書いてもらうというのは役者にとって一番の強みだ。(「渦が森団地」でも思ったこと)バックの中にカメラが仕込まれていて、バッグを別の位置に置くことで視点を変え、密室の中で場面転換をつける、というのも面白い。意図してか、ずれたのか、途中の緊迫したやり取りで二人の顔が画面から切れていて見えない、という場面があった。でもちょっと下から体や手を写すことで、緊迫感が伝わってくる。演じている役者の台詞のテンポも息遣いが見えるようだ。

全員クズのようなキャラクター、でも最後にはそれが穏やかな幸せを求めての事だったのか、、、と思った矢先のラストはまさに「え、、、??!!」だった!因果応報というのか、全員が報いを受けている、という本の構成が面白い。

これ、舞台でも観てみたいなあ〜〜。でも逆にこの手法で撮ったからこその面白さなのかな。途中で、立ち位置が見えなくても姿が鏡に映っていたり、カメラの位置もかなり計算されている。

そしてやっぱり私の大好きな三上さん。舞台らしい役者としての三上さんを観られる機会は本当に少ないので、嬉しい限り。 アクが強すぎてもしらけるし、ちょっと崩れた刑事役(いや、クズ野郎か、、)の三上さんは今回は彼としてはナチュラルだ。一発撮りの中にどれだけのこだわりがあるのだろうか。クズ女の酒井若菜さんも私には新鮮だった。酒井さんのこんな役は見たことがなかったので。デリヘル嬢も役の売人も何ていうか、身体張って演技してるのが伝わってきて、チームワークの強さが支えている。

監督の宅間さんはむしろ役者としての方が知られているそうだけれど、 役者だからこそわかる、という部分を十分に使っている作りだと思う。ブロックバスターな映画ではないけれど、私はこういう作品が大好きだ。後から考えて、「ああ、伏線があったのか」と気がついたりする。舞台劇だったらもう一度見直すという事はできないので、いつも一発感想を大事にしているのだけれど、これはしばらくしてからもう一度見てみるとまた発見があるのかもしれない。

クズにはクズの結末が、、、という感じで、優位と劣勢がコロコロと入れ替わってのラストの0.1秒が本当に効いている。宅間孝行さん、面白い作品を作る人が日本にも出てきたな、と「渦が森団地、、、」の時にも思ったのだけれど、機会があったら舞台も見てみたい。


楽しみにしていたフィギュアスケートの世界選手権も中止になり、今季最初のF1レースも高校野球も、サッカーも、コンサートやイベントが次々と中止になった週末、でもこれからがもっと大変になっていく。

私たちは戦争を知らない世代だ。だから意に反して自分の生活習慣を変えて我慢しなくてはならない状況というものに慣れていない。コロナウィルスが全世界に広がってから、各々の国の対処の仕方も違って、毎日の動きで日々変わる。イタリアやスペインは既に医療制度が崩壊状態で、全国ロックダウンになってしまった。そうかと思ったらほんの3日ほどの間に、ヨーロッパ中があちこちで閉まり出した。

イギリスでは首相のボリス•ジョンソンは科学者・医療科学者の意見を参考にしながら、なんとかNHSの医療制度がパンクしないように慎重に進めている。実はこのやり方は序盤の功を成して、他のヨーロッパの国に比べると感染の進みが遅い。それでもおそらくイタリアから3−4週間くらいの遅れで、時間の問題だと言われている。

毎日ジョンソン首相、ボリスのアップデートがあるのだが、今週からは少し規制がかかり始めた。やはり週末の間に感染数と死者数が急増したので、「次のステージに戦略を移行する」ことにした模様。それによると、
「この週末からは70歳以上の高齢者は向こう12週間家から出ないように」
「家族の中にコロナによる症状を出した人がいたら、家族全員が14日間は家から出ないように」
「パブ、レストラン、劇場・映画館等に行かないように」
等のアドバイスが出され、お年寄りはみんな大慌てになっている。発熱と咳の症状が少しでもある人は7日間は外に出ないようにというのは先週と同じ。家での静養で症状が手に負えないくらい悪化したら111に電話をかけて指示を仰ぎ、自分で医者や病院には行かないように」というのも徹底するように言われている。

70過ぎと言っても普段は元気な人が多い。働く両親の代わりに孫の面倒をみたり、グループ活動で友好の場を広げている人も多い。まだまだ元気なのに、いきなり12週間も外に出るな、と言われても、、、である。ただ、70位上の人たちは、戦争・戦後を経験している。こういう非常時にみんなが連帯して乗り越えるという事をよくわかっている世代だ。スペインとかでも、むしろ無知でおめでたい若い世代の方が、忠告を無視して飲み歩いたりしているらしい。

このお告げを受けて、ウエストエンドの劇場が閉まりだした。パブやレストランも、、、ただ、この状態では経済的なダメージが大きすぎる。これが政府の指示で「閉めなさい」と言われたのであれば保険でお金が下りるのだそうだ。でも今の状態だと、「劇場やレストランに行かないように」と人々に呼びかけただけで、=商売にならないという事なのだが、閉めるのは企業側の決断なので保険金が出ないのだとか。そうか、それでフィギュアの世界選手権をISUがギリギリまで「やる」と言っていて、ケベック州から「中止」と言われるのを待っていたのかな。「決定が遅い」という声もあったけれど。

それでもまだイギリスでは学校は一応閉鎖になっていない。科学者からのアドバイスによると、同じ人たちだけが集まる学校を閉鎖しても感染予防には大きな効果はないとのこと、やっぱり不特定多数の人が来る場所、というのが危ないんだね。まあもう少しでイースター休みに入るから、感染の危険がなければ学校はそれまでなんとか持たせようということだ。うちの近所でも学校によっては感染者と接触があったりした場合は個々に閉鎖している。そういえば朝のバスもいつもより学生達の数が少なかった。

ヨーロッパ(大陸)はもっと大変で、EU諸国はとうとう国境閉鎖に追い込まれたようだ。まあイギリスは1月にEUを抜けたし、元々行き来自由のシェンジェン協定には入ってなかったのだけれど、今回に至っては流石にEU内でも線引きをしないとまずいという事態になってしまった。

パニック買い(英語ではStockpiling)でトイレットペーパーや石鹸はあっという間にスーパーから姿を消し、ハンドジェル、掃除用のスプレー等の棚はもぬけのからだ。それでも少しずつストックは出ているようなので、タイミングが良ければ買うことができる。(朝一がやっぱり狙いのよう)うちは二人だけだし、それほど買い込む事はしないけれど、もし全国ロックダウンになったら、と思うと少し余計に買っておくに越したことはないね。

食べ物はまあ、小麦粉があればパンも焼けるし、乾燥パスタはとっくにスーパーから消えているので、生パスタを買って冷凍庫へ。週末に久しぶりでピカデリーに出たので、お米とふりかけを買ってきた。これがあればとりあえずは何とかなるから。

今日、サッカーのユーロ杯が来年に延期になることが決まった。4年に一度のW杯に次ぐフットボールの大イベントが延期になったことで、東京オリンピックもますます危なくなってきたと言わざるを得ない。
「やります」なんて言っていられる状況じゃないと思うのだが、日本のトップは決められないんだね。もうすぐ聖火リレーも始まる、、、ギリシャでは中止にした。どうするのか、、、??

と、書いたところで、びっくりの訃報!!アイスダンスのクリス•リードさんが亡くなったそうだ。びっくり、、、まだ30歳で競技引退したばかり。これから日本のアイスダンスを盛り上げていってくれる立場の人だったのに、まだ若いのに、どうなるの、、、、日本に来る矢先のことだったそうで、荷物も送り、コロナ騒ぎでフライトの様子をみていたようだ。高橋•村元組はじめ、ジュニアの歌真や、もっと若いこれからのアイスダンスチームを引っ張り上げてくれる存在の人だったのに。

そういえば、ロシアのペアだったセルゲイ•グリンコフ氏も突然リンクで倒れてそのまま亡くなってしまったっけ。鍛えられたアスリートが突然の心臓障害で亡くなるなんて信じられなかったけれど、今回も似たような症例のようだ。どうしてそんなに突然に、、!?コロナどころか、思いもしないところからやってくるんだね。キャシーさんやご家族の無念の思いはどれほどか、、、

だから、コロナももちろんだけれど、もしかしたら明日車にはねられるかもしれないという事を覚えておかなくてはね。トイレットペーパーを山盛り買い込んだところで、明日死んだら意味ないのよ。今できることを精一杯やる、それが一番。
あれ?誰か最近似たような事言ってなかった、、?宇野昌磨くん?






日本のテレビを見られるアプリを入れて一番嬉しいのは、地上波でないチャンネルも入っていること。昔からWOWOWで収録・放映される舞台作品は「ああ、観たい!」と思うものがいくつもあった。もちろん舞台は舞台で観るのが一番で、それは私の中でも絶対なのだけれど、観に行かれない時には最近増えてきたTheatre Liveが頼りだ。 

「渦が森団地の眠れない子たち」の公演に関して聞いていたのは、藤原竜也さんと鈴木亮平さんのダブル主演で小学生を演じる、という事だけだった。
実は鈴木亮平さんの事は私は「精霊の守り人」で観るまで知らなかった。日本にいない身なので勘弁していただきたいのだが、「精霊」でのヒューゴ役を見てすぐに、「この人、誰!?」と思って調べた人だ。ドラマ経歴も長く、年齢ももう30半ば、主にテレビドラマの仕事で出てきた人のようだけれど、元々は学生時代から芝居をやっていたという。体格も所作も舞台向きだし、 声も滑舌も良い役者というのは私はすぐに目が行く。藤原くんとは「安針」で共演したという事だけれど、ロンドン公演にはいなかったと思う、、、、

「渦が森団地の眠れない子たち」がオリジナル作品だというのは今回の放映に際して初めて知った。なるほど、当て書き台本ほど心強いものはない。本と演出の 蓬莱竜太さんはご自身の劇団で本を書き、演出も手がけてきている、でも舞台を観る機会はなかったので、こちらも私は初めてだ。ただ、経歴を見ていて「あ!」と思ったのが、以前にネットで観たテレビドラマの「平成細雪」の脚本を書いたのが蓬莱さんだった。とても独特の空気感のある本だったので覚えている。

さて、小学生だ、、、、地震があったエリアから渦が森団地へと引っ越してきた一家。啓一郎はこのとき初めて、母には(双子の)姉がおり、叔母と従兄弟が同じ団地のどこかに住んでいるらしいと告げられる。 でも関わり合いにはなってはいけない、お母さんによく似た人に会っても無視しなさい、と。
出逢ってしまった従兄弟の鉄志は団地の小学生軍団のキング。ガキ大将で、強くて、強引で、でも親戚がいたことを喜んでくれたので、二人は親友の誓いを交わす。そこから数年、子供たちの目から見た団地という世界の力関係、素直だったり、嘘をついたり、友達の見方になったり喧嘩をしたり、、、その中で、本当は嫌いなのに、本当は好きなのに、勝ちたいのに、やっつけたいのに、悪いと思っているのに、謝りたいのに、、、、と様々な心の葛藤が子供の目を通して描かれる。もちろん子供を見守り、また振り回される大人達の姿も。

メインのキャラクターはほとんどが小学生役で、大人役は鉄志と敬一郎の母親を二役で演じる奥貫薫さんと団地の自治会長の木場勝己さんだ。このお二人がガッチリ支えている。
やっぱり当て書きされた本は役者を十分に生かしていて、藤原竜也と鈴木亮平という全く違うタイプの役者をそれぞれの多面性を引き出していて見応えがある。

鈴木さんはどちらかというと正統派な演技をする人だ。声も滑舌も良いし、演技もなんだろう、、しっかりと構成されている、と言えばいいのだろうか。演技が「きちんとしている」のだ。それに対して藤原竜也という役者はやっぱり技術よりも感性が滲み出て来る演技をする人だ。 竜也くんはう〜ん、掠れ声で叫んじゃうのがやっぱり気になるなあ〜。大人になったら息の使い方も上手くなるかなと思ったんだけど、蜷川さんはあんまりそういうことには拘らなかったんだね。もちろん演技力というか、なんだろう、竜也くんの芝居にはオーラがあって、今回のような当て書き本だとそれが本当に生きて来る。

良い本だ。素直に「良い芝居だな」と思って観た。大人だから判る子供時代の微妙でデリケートな心境、それが子供の目で描かれ、それを大人の役者が演じる、、、、「小学生を演じる」と一言で言うにはあまりにも複雑なのだ。蓬莱隆太さんは素敵な芝居を書くなあ〜。

考えてみたら、今の子供達って、こんなふうに外に出て、戦争ごっことかもうしないんだろうな、とふと思った。今の子供達は家でゲームしたりネットしたり、ガキ大将がキングって呼ばれてるなんて事、今となってはもう架空の世界の事なんじゃないだろうか、、、?それとも、まだ地方にいけばこう言う子供達の姿も少しは残っているのだろうか?

後半は涙が出てしまった。芝居で泣くのって久しぶりだ。そして、芝居の最後に大人になった啓一郎が鉄志の事を懐かしく懐かしく、たまらなく会いたくなる気持ちが判る、、、、

子供達は眠れないのだ。考え、苦しみ、喜び、傷つき、後悔し、わけが分からなくて眠れない、、、、とてもリアルなようでいて、それでいて空想の中の話のような、不思議な空気感のある芝居だ。この感じって、前にドラマで見た「平成細雪」でもちょっと感じた。蓬莱さんの本、良いね。


サミュエル•ベケットの芝居をエンジョイするには、彼の芝居が好きでないと「訳がわからない、、!」という人もいるのだろう。同じ場面の繰り返しがあったり、会話として噛み合っていないセリフの応酬があったりする。「ゴドーを待ちながら」は彼の代表傑作だけれど、今回観てきた「Endgame」はゴドーの後に書かれた作品だ。

The Old Vicの今回の企画はベケット2本立ての芝居。初めは「Rough for Theatre II」とあるように、芝居上演の為のラフノート=下書きとのこと。滅多に上演されることのない本だそうだけれど、20分という短い作品だ。
Endgm2-032-2000x1333


幕が開くと、正面の大きな窓の枠に立って、今にも飛び降りようとしているかのような男がいる。そしてその部屋に入ってきた二人の男がまるで検事と弁護士かのようにその男についての検証を始める。事務室のような部屋は二人の机とテーブルライトがあり、二人は書類の束をひっくり返して男について語り、議論する。その間窓枠の男は身動ぎもせず、そして最後まで、実際に男が飛び降りるのかどうかわからずじまいなのだ、、、 

20分の芝居の間、話の展開になるようなことはほとんどない。ただ、その日が満月の前日でとても月が明るい事が語られたり、デスクのライトがついたり消えたりする事で逆上したりする。蝋燭を持って部屋の中を探したりと、暗くなって行く部屋の中で使われる明かりが印象的だ。

男二人だけの台詞の掛け合いで、キャラクターが見えてくる。窓枠に立っている男を語る事で、この二人のキャラクター、一人は冷静できちんと整理して物事を運ぶタイプ、もう一人は集中が切れるとキレやすいタイプのようだ。

正直、この前半の小芝居はまああってもなくてもよかったのかなあ〜と思った。めったに上演されないというのも納得、でもベケットらしいとは言える。

メインになっているのが2幕目の「Endgame」のほうだ。1幕で演じた二人が今度は全く違うキャラクターで演じている。ちなみにこの芝居のダブル主演はアラン•カミングとダニエル•ラドクリフ。Endgameというタイトルに、二つの意味を感じる、一つはゲームで使う「ゲームの終盤」の意味、そして、なんとなく空気の中に漂う世紀末的な終わりの雰囲気。始まった時から、実はこのシーンはもうずっと何度も繰り返されてきたのではないかと匂わせている。

Endgame-500x400-1


Endgameの方はもっとベケットの芝居らしい。なんだかこの世の終焉のような空気の中、わがままで横暴な主人(足が動かず、目も見えない)とその彼に奴隷のようにこき使われているのに、出て行かれない男(=下男であり、執事であり、息子のような存在でもあり、奴隷のようでもある )、そしてなぜかゴミ箱の中に住んでいる両親らしい老人夫婦。

目と足が不自由なハムは終始怒鳴ったり呟いたりしている、下男のクローヴを事あるごとに呼びつけてはろくでもないことを言いつけ、クローヴはその度に我慢の限界すれすれにキレながらも彼の命令に背けない。「出ていってやる、出ていってやる」と繰り返しては、ハムに丸め込まれるようにまたつまらない用事を言いつけられる。これの繰り返しだ。ドラム缶=ゴミ箱の中に入って暮らしている老人達はどうやらハムの両親らしいが、ハムと父親は衝突しがちで会話が噛み合わず、母親(とははっきり語られていない)は夢見心地の様子で年老いた父親とラヴラヴだ。

この老人二人を演じているのが、 カール•ジョンソンとジェーン•ホロックス。この4人のキャストとベケットということで私はチケットを取った。

vic


カミング氏のハムは横暴で、支配的で、わがままで、でもクロヴの事を「絶対に自分からは離れていかない」と思っている。クロヴを我慢のギリギリまで追い詰めておいて、それでいてクロヴはどうしても本当に出ていくことができずにいる。おそらくもうかなり長い間、こんな繰り返しの日々だったのだろうと判る。家の外、という感覚が全く感じられない、世界が終わりに近づいているという空気らしい。

最後になって、とうとう出ていく決意をしたクロヴがそれでもコートを着てスーツケースを持った姿で再び部屋に入って来る。見えないハムに気づかれないようにそっと入って来るのだが、ハムはすぐに彼の気配を嗅ぎ取っているようだ。そのまま身動きせずにいるクロヴ、彼がその後出ていくのどうかは演じられない。

「ゴドー」同様に、 この本も元々はベケットがフランス語で書いたものだ。その後本人が英語版に書き換えている。ハムのフラムボヤントで有無を言わせぬ支配力は見ていても息苦しくなって来る。だからこそ、我慢の限界で足をひきずって歩くクロヴのちょっと壊れかけた精神が見えて来るのだ。それでいて本当はお互いが必要な存在、、、、

ベケットの芝居には起承転結が定まっていない。もしかしたら最後の場面の後はまたクロヴは出ていくことをやめて明日も明後日も同じような日々が繰り返されるのではないだろうか、、、とこれは「ゴドーを待ちながら」と似たような印象の終わり方だ。

非現実的なようでいて、実は劇中のキャラクターの心理は理解できるのがベケットの芝居の面白いところだ。人気の役者が揃った舞台はちょっとチケット代が高いのだが、(どう見ても舞台セットその他でお金がかかってるとは思えないから、、、)観客層も「お客様」があまり多くなくて安心した。ダニエル•ラドクリフもすっかりハリー•ポッターからは脱皮している。今回の収穫はジェーン•ホロックスだった。老女の役なのに少女のようで、やっぱり巧いなあ〜と感心する。出番は少ないんだけれどね。

ベケットはちゃんと本で読んでみるともっと面白いのかもしれないね。戯曲を読むことって、もう今は全くなくなってしまったけれど、本で読んでみようかな。


もう2月も終盤だなんて、本当に恐ろしいほど早い!

ハーフターム(学校の中間学期休み)は仕事に追われる中、週末のオランダでのチャレンジカップを楽しみにしていた。世界選手権前の調整試合としてはこれが最期、世界選手権に出る人、出ないからこそ良い結果で印象付けたい人、そしてオランダ国内チャンピオンを目指す現地のスケーター達、 グランプリシリーズや選手権大会とはまた違った空気のB級試合って、私は好きだな。まとめに行く人、挑戦する人、トップ選手達とそれなりの位置で頑張っている人達が一緒になる。

紀平梨花さんと宇野昌磨くんは優勝するのはもう間違いないと思っていたけれど、(これで勝てなかったらやばいでしょう、、、!)何を、どこまで仕上げてきているかの勝負だ。来月の世界選手権に向けての仕上げ具合をみんなが注目している。

紀平梨花ちゃんは本当にマチュアなスケーターだ。冷静で頭がいい。自分のコントロールの仕方を知っている、といつも思う。ロシアの3娘達とほとんど違わないのに、とても大人なスケーターだと思う。インタビューを聞いていても、もちろん高校生らしい可愛らしさはあるけれど、「大人のアスリート」という印象がとても強い。今回はショートではミスをリカバーしての好演技、そして4サルコウは回避しての素晴らしいフリーだった。すでに勝者の貫禄が、、、、それでも世界選手権ではどうなるのだろうね。

先日日本のテレビでアリーナ•ザギトワ選手の特集をみた。「まだ日本のテレビがおかしな番組にするんじゃないだろうな、、、」と身構えてみたのだけれど、とても良い番組になっていた。彼女は日本好きということもあって、正直に話してくれていて、質問もうまく5項目にまとめて見応えあった。まだまだこれからも彼女のスケートが見たいよね。第二のスタートを目指して今はショーでスケートを楽しんで欲しいな。昌磨くんのように、また「スケートを楽しむ」気持ちで復活して欲しい。

そしてステファンの処ですっかり元気を取り戻した感じの宇野昌磨!!もう顔つきからして全然違う。お目目はキラキラ、お肌はツルツル、演技はピカピカ、、、、!魔法のケミストリーが爆発しそうな感じだ。

彼がコーチにステファンを選んだのは、私は全く驚かなかったし、素敵な組み合わせになることは間違いないと確信していた。けれど、こんなにも早く、目に見えてそのケミストリーが働きだすとは、、、! 
年明けから練り直して世界選手権に向けて練習してきたプログラムは、全日本の時より数段洗練されていて、テクニカルな失敗はその時の運だとして全体のプログラムが本当に素敵になっている。

特にフリーのDancing On My Ownは、最初にJapan Openで観た時に、「昌磨くんのスケートの良さが沢山出せるプログラムかな」と思った。まだ滑り込めていない感じはあったけれど、時間をかけて滑り込んでいくのが楽しみだった。その後のGPシリーズでちょっとつまづいてしまったのは周知の通りだけれど、ステファンと組んで、その「らしさ」にさらにマジックのようなケミストリーが働いて、「これは今までで最高に素敵なプログラムになるかも、、、」とさえ思う。

今回はジャンプミスがほとんどなく、4Tのステップアウトも演技の途切れにはならなかった。スルスルスルスルと全く切れ目なく、風が吹くように、水が流れるように、砂がこぼれるように続いていく 。ジャンプもだけれど、スピンが凄く良くなってる!元々宇野選手はスピンが綺麗で巧いのだけれど、最近は観ていてちょっと荒いかなあ、、、と思う部分もあったし、「軸流れるな〜〜!」と思いながら見ていた試合もあった。でも全日本より、スピンの安定した美しさがグッと増している。

そういえば、「ロコ」のプログラムで、いつの試合だったか、ジャッジ全員から満点(当時はGOE3)をもらった事があったっけ、、、 元々得意なスピンに、何と言ってもスピンの王者、ステファンのアドヴァイスが加わったら完璧になること間違いなし、、、?!

ステファンのちょっと長めのインタビューを読んだら、もうすでに来季、そしてオリンピックシーズンも視野に入れてプランを考えているようで、本当にこれからの二年間が楽しみだ。アーティストだよなあ〜二人とも。後はこの信頼関係がますます良い方向にいきますように。コミュニケーションは必須だから、「島田くん頼り」なんて言わずに英語頑張ってくださいよ。でも多分昌磨くんは自分で言ってるより英語解ってると思うな。特にスケートに関しては。後は聞き取りじゃない?サラッと言われた時にそのスピードで聞き取れるか、、、ステファンの英語は綺麗だけど、やっぱり彼にとって外国語だからゆっくりめだし、ヨーロッパの人の英語はイギリス発音の人が多いから、本来は日本人には聞きやすいはずなんだよね。 

今回特筆すべきは横井ゆは菜さん!今期のプログラムはとてもよくて、フィンランディア杯からさらに磨きがかかってる!もっと伸びてくるのかな。華があるから、女優っぽい振り付け似合うよなあ〜〜。 
大きな大会では見られない選手達が見られるのもB級試合の嬉しいところ。ライストは巻き戻しができなくて、時間があった部分しか見られなかったけれど、世界選手権には出られなくても素敵なスケーター達が沢山いるんだなあ。

そういえば、昌磨くんのフリーの時、前に滑ったドイツのジョナサン•ヘス選手がキス&クライのベンチに残ったままずっと見ていた。照明キラキラでベンチに座ってる姿が大きな絵のようで、特等席で見ていたのね、最後までずっと見入っていたのが印象的だった。彼らにしてみれば世界のトップ選手の身近で滑る機会というのは貴重なのだろう。 

男女とも1−2表彰台で、ジュニア勢も大活躍だったチャレンジカップ、来月はいよいよい今季の集大成、世界選手権だ!みんな怪我なくコロナウィルスにやられず頑張って欲しい。それにしても、ボーヤンとか、渡航は大丈夫なのかな、、、、、?? 


1月は同僚のM嬢 が3週間のホリデーを取っていたので、時間通りに仕事が終われない日が続くと想定して芝居のチケットを取らなかった。何せ、芝居をみるには仕事の後は時間きっかりに職場を出ないといけないもので、、、

今年最初の芝居はコメディー!以前にも見たMischeif Theatreという劇団の作品で、以前にツアーをやっていたのは知っていたけれど、今回またウェストエンドに戻ってきた。タイトルは「The comedy about a Bank robbery」銀行強盗が題材というのはこれはあれこれ面白い展開が期待できる。
BR-Original-cast-3440-592x0-c-center


舞台になるのはアメリカ50年代のミネアポリス。服役中のリッチとニールはミネアポリスのシティーバンクにハンガリーの国王から巨大なダイアモンドが預けられる事になったと知り、刑務所を脱走してこれを盗み出そうと計画する。芝居のしょっぱなからセリフの掛け合いにダジャレが入り、最初の2分で観客を30回程笑わせてくれる。言葉の取り違えや意味の勘違いといったセリフ上での笑いはともすると途中で飽きてしまうのだが、これがあくまでも最初だけで、すぐに違う笑いに持っていく手法はすごい。刑務所の脱走は絶対の秘密が定番なのに、ニールのおかげで、看守達や所長にまで知れ渡り、何故かみんなから「ダイアモンド強奪、楽しみにしてるよ〜!」などと煽られる始末。

何とか脱走に成功してミネアポリスにやってきた二人。シティーバンクの頭取はフリーボーイズ氏。彼の娘、カプリースはミッチ の元カノなのだが、彼女は幾多もの男達を手玉にとっている。銀行で働くモナハン夫人の息子、サムはあちこちで万引きや詐欺をしてはオカンを心配させている。このサムと知り合ったカプリースは 医者、弁護士、ラバイ等と名乗っているイカサマ師のサムに早速アプローチ。アパートに連れ込んでいるところに帰ってきたミッチと遭遇し、サムもこのダイヤモンド強盗に加わることに。
BR-Original-cast-42-592x0-c-center


とにかくコメディーに必要なすべての要素が詰め込まれている。このMischief Theatreはロンドンの演劇養成所の卒業生達が結成した劇団で、最初の「The Play that goes wrong」 が大ヒットになったことで一気にウェストエンドの仲間入りを果たした。彼らの芝居については私も2度見ている。その時のブログはこちらへ
The Play that goes wrong Light! Camera! Improvise!  クリックすると飛びます

127997-1

最初にみたThe play that goes wrongの頃は何となくまだアマチュアの劇団のような空気が残っていて、それが親しみ易かったのもあるけれど、今回はもっと洗練されて、プロのドタバタコメディーになっている。セリフのおかしさだけでなく、身体的にもかなり高度。50年代という設定で、時折場面で歌が入るのだが、モナハン夫人役の女優さんはじめ、本当に巧い。アカペラでのコーラスもそうだし、見事に雰囲気を出している。そしてロープを使ったアクロバティックなシーンなどもあり、あちこちで役者の身体能力がうかがえる。


聞き違い、勘違い、すれ違い、見間違い、それらを巧みに組み合わせるためのタイミング!本当に0.5秒も狂えないタイミングで芝居が進む。こういうコメディーはヘタをすると学芸会のようになってしまいがちで、昔の芝居にはそんな危なっかしさも見えたのだけれど、今ではすっかり洗練されている。

95914440_The_Comedy_About_a_Bank_Robbery

誰が最後まで生き残るのか、そしてダイアモンドを手にするのか、、??!

かき集められた配役ではなく、劇団というのもあるのだろう。誰が主役とかスターとかではなく、集団としてのパワー。どの役もしっかり生きているのは台本の力だ。元同窓生が集まって本を書き、芝居を作る。90年代に三谷幸喜さん達、東京サンシャインボーイズが大人気になっていったのと似ているかもしれないね。

この数年の間に、「〜goes wrong」の芝居は数本作られ、私は知らなかったのだけれど、BBCテレビでもgoes wrongシリーズが放映されたらしい。いくつかのエピソードはBBCのオンディマンドにあるみたいだから探してみよう。役者達の反応は本当に素晴らしいケミストリーで包まれている。全くの即興で1時間半近い芝居を連日その場で作って上演できる能力のある人たちだから、お互いの信頼関係が絶大なのはよくわかる。

日曜日のマチネで見たのだが、何とこの日は嵐がきていて大変だった!でもそんな日曜日の午後を、笑い倒して過ごすのは本当に楽しい。本来はコメディーよりもシリアスな芝居の方が好きなのだけれど、やっぱり舞台に関わっていた人間としては、この舞台を寸分の狂いなく連日上演するということの凄さが解るので賞賛せずにいられない。

たまには2時間半爆笑しっぱなしというのも気分が発散できて良いなあ〜!



 


ヨーロッパ選手権や米国初め各国の国内戦も終わって、明後日からは4大陸選手権。
七年間ヨーロッパ選手権のチャンピオンだったハビエルが引退して、久しぶりの新王者の座に着いたのはアリエフ選手だった! そして2位には何と16歳のダルエニアンくん!彼はロステレコムでも良い演技してたからなあ〜〜。ショートでブレジナ選手が先行したのにはワクワクしたけれど、やっぱりフリーは構成でガラッと順位が変わってしまうから仕方ないね。

それでもチェコのブレジナ選手、ラトビアのヴァシリエス選手、イタリアのリッツォ選手・グラスル選手、 ジョージアのクヴィテラシヴィリ選手等、各国ばらけた選手達の顔ぶれでヨーロピアンらしいなあ〜。女子はまああの3人の並びがどうなるか、だろうとは思っていた。どうなんだろう、、、来年にはあの3人娘に差がついてくると私は思うのだけれどね。

新型肺炎のコロナウィルスが猛威を奮っていて、「これは4大陸大丈夫か!?」と思ったけれど、会場は厳戒態勢の様子。それでも自覚症状が無い内に感染が広がるというのは本当にどうにも防ぎようが無いよね。最初の検査で陰性だった人が数日後に陽性反応が出たというケースがいくつもあるし、、、、選手、関係者、メディア、そして会場にくる人達、、、本当に怖いなあ〜〜

さてさて、4大陸も凄い戦いになりそうじゃ無いですか!

羽生選手は今回からまたプログラムを以前のものに変えてきたんだね。それにしてもこの決断は凄い、、、SEIMEIは彼にとって伝説となるプログラムだ。初の300点超えに始まり、GPF、世界選手権、オリンピックと勝ち取ってきた代表作。本来ならこのプログラムには汚点をつけたく無いはずだ。それにもかかわらず、しかもシーズンの後半に 新たに滑るという。勝つ気満々としか思えない。

日本の夜中の時間に羽生選手の全日本後のインタビューを小出しにして放送されているので見てみた。まだ負けたショックから抜けていないような印象ではあるけれど、とても素直で力みのないインタビューで、「ああ、この人はまだ25になったばかりなんだなあ〜」と思うと、その肩に背負う重圧の重さが気の毒に思えてしまった。ガラでSeimeiを滑った事を「自分らしい」という言い方をしていたので、やっぱりこのプログラムで勝負したいと思ったのかな。

2日目の放送の中で、 「負けた立場」について聞かれたときに、昌磨くんとの関係についてとても穏やかな表情で「変わらないのが嬉しい」と言っていた。まだ子供の頃からいつも自分を追いかけてきていた彼に初めて試合で負けて、それでも「また勝ちたい、追い続けたいと思ってもらえるように」「昌磨にとっての「ゆづくん」でいていいのかな」と言っていた。孤独に戦うスポーツで、ライバルや後輩はいてくれてこそ力になる。不調でGPFを逃した昌磨君が苦しんでいるのを見ていたんだね。3期目の「バラード」と「SEIMEI」で初の4大陸優勝か!楽しみだ。

女子だってすごい情報が、、、、坂本香織選手の4T、樋口若葉選手の3A、そして紀平梨香選手の4Sが見られるかもしれない!!構成はその日までどうなるかは確定じゃ無いとはいえ、ロシアの3娘達に立ち向かうための新たな勝負技が出てきそうだ。練習で跳べても試合で決めなければ意味がない、、とはいうけれど、いつまでも恐れていても100%完璧な技なんてないのだから、どんどん挑戦して3月の世界選手権ではすごいバトルが見たいものだ。

そして男子の構成表に4Aの文字も、、、、「印刷ミスじゃないか」なんて言っている人達、目を覚まして欲しい! 日本のメディアの煽りでは、4Aを世界で最初に跳ぶのは羽生結弦、という事になっているのかもしれないが、そうは問屋がおろさないかも。
いつの間にか4Lzをバンバン飛ぶ選手が何人も出てきている。世界中のみんなが必死で次なる技に挑戦しているのだ。ボーヤンでもサマリン君でも羽生君でもいい、この辺りで「世界初」の大技が出てきたらそれこそ来月の世界選手権は新しい歴史の1ページになる重要な大会になるかもしれない。こんな転換期は本当に10年に一度かもしれないね。

すごいワクワクする、、、みんなウィルスに負けずに頑張れ!!

 


何となく風邪もスッキリしないままに、もう一月も終わろうというのだから本当に早い!
そして、、、そして、、ついにその日まで後4日になってしまった。

1回の国民投票、2度の総選挙、3人の首相、4年の月日を経て、とうとうBrexitが31日になってしまった。そして今みんなの関心が集まっているのは、数年かけて調整中のビッグベンの鐘をこの日の11時に鳴らすかどうか、、、だ。

そうこうする間に中国から発症した新種のコロナウィルスが世界に広がり初めて、これもまたどうなるのか注目の的。アメリカ、フランス、日本といった国は自国の武漢滞在者を帰国させるべく取り計らっているが、イギリスではまだ具体的な引き上げ援助の手立ては出ていない。アメリカでトランプ氏が裁判にかけられているし、まあ、ボリス(ジョンソン氏)も大変だなあ〜〜、、、、

私が本来好きだったイギリスには独立独歩の自立精神と独創性があった。個人主義に発する考え方や言動が、とてもインでペンデントで、そう言ったイギリスを覚えていて取り戻したい人達がいる。でも今の若い世代はかなり違う、、、、イギリスがイギリスではなくなってしまっている現在、Brexitしてからが本当の始まりだ。

病院に行ったうちの彼がつくづく言った、「自分の国にいるとはとても思えなかった」 病院で待つ人々のうち、9割以上が移民・外国人で、何だかとても居心地が悪かったらしい。少なくとも日本ではまだそんな事はない。まあ、私も一応外国人なのだが、メンタリティーということでは、私は自分をこの国に溶け込ませるようにしてきた。「郷に入っては郷に従え」っていうように。ここを自分の国のように思えるようになるには、この国の人間として暮らして何年もかかる。初めから自分たちのやり方を押し通して、利用できるものだけ使って何のリスペクト精神も持たずに生きていては、やっぱり溶け込めるはずもない。

私が好きで、生活する事を選んだこの国がまたイギリスらしくなってくれるなら、私はBrexitに期待したいけれど、もちろん課題は山積みだ。

金曜日の午後11時、ビッグベンは鳴るのだろうか??! 


大晦日の夕方から風邪をひいて(突然来た)、それもインフルエンザじゃなさそうなのに、かなり具合の悪い風邪だった、、、 いつもは熱が出ても食欲は落ちないこの私が、気分悪くて5日もスープとヨーグルトくらいしか口にできず、熱はないのにとにかく起きているのが辛い、、、2日から仕事だったものの、帰宅と同時にベッドに潜り込む、、、という状態が1週間続いた。

やっと食べられるようになってからも、なんとなく回復が遅くて、2週間経った今でもまだ咳が残る。いったいこれは何だったんだ!!?? 気づいたらもう新年から2週間も経ってしまったじゃあないの!?

やれやれ、という事でとんだ年明けだった。果物なんてもう20年くらい買ったきた事なかったのに、どうしてもみかんが食べたくて、日本の味のSatsumaは見つからなかったけれど、小ぶりのクレメンタインがあったので、むきやすいし甘くて香りが良いのでむしゃむしゃ食べた。こういう時にやっぱり「日本」の味が欲しくなる。食欲のない時に頭に浮かんだのは梅干しと白いお粥、卵入りのオジヤ、それにミカンだった、、、でもうちの彼にそんなものを作る事はできないので、まあスープとヨーグルトで食い繋いでいたのだが、、、、

せっかく入れた裏技の日本のテレビでお正月っぽい特番でもみようかな〜と思っていたのに、もう何もしないで寝ているうちにお正月ムードは去ってしまい、そういえばユースオリンピックというのをやっていて、鍵山優馬くんが見事に逆転で優勝してくれた。4大陸が楽しみだね〜〜、シニアの中に入ってどこまで印象付けられるか?!

そうこうするうち、何となく日も伸びてきてこれで2月になるとグッと明るい感じになるんだよね。何だか2週間を無駄にしてしまった。とはいえ、私は今まで大きな病気も怪我もしたことがなく、当然入院とかもした経験がないのだが、入院生活を繰り返したりすると、本当に1−2年が無かったかのように過ぎてしまうんだろうな。今年も風邪くらいで済むなら恩の字だ。 

いつまでも寝てばかりもいられないので普通に戻ろうとしたところ、何だかmacの様子がおかしい。いつもGoogleを使っているのに、検索ワードを入れると何だか見栄えの違うページで出てくる。よく見ると、googleの検索結果じゃなくて、Yahooの文字が出てきている、、、、ホームページのGoogleの画面は普通なのに検索をするとYahooに回されてしまうらしい。

そういえば何かのアップデートをした後なので、これは何か良からぬものが付いてきたな、、とあれこれ調べる。マックはPCよりはウィルスにやられ難いとは言われているが、ダウンロードが原因でmalware にやられるケースは多いと聞く。面倒だけれど、やっつける方法を検索する。とはいえ乗っ取られているsafariで検索するのも怖いので、検索は携帯で、、、

結構単純にアプリを見つけて消去する、という方法が出てくるけれど、私の場合、どこを探しても不審なアプリは見当たらない。あれこれやってみて目にした方法でいくつか消したものがあったけれど、どうしても元に戻らないので、仕方なく、Malwarebyteをダウンロードした。これをダウンロードするのも怖くので、予め正規のサイトを携帯の方でしっかり確認してからマックでダウンロード。

スキャンすると怪しいファイルが16個もあって、早速全て消去!するとあっという間に元に戻った!

今までは使ってなかったけれど、やっぱりアンチウィルスのソフトは必要かな。一度やられると怖いからねえ〜〜。 新年早々手間のかかる事といったら!


 

19-12-31-18-37-45-653_deco

あっと言う間にまた一年、、、、、何もなかったようで、でも思い返すと色々あった一年。でも私自身に変化はあっただろうか? 太ったことくらいか、、、!!??
 
今年もまたクリスマスの24日から元日まで9連休だったけれど、いつもこの休みはどこへ行くでもなくのんびりしている。1週間くらいスペインとかカナリー諸島とか行ってもいいんだけれどねえ。実はもう一度両親が二人とも存命なうちにお正月を日本で迎えたい、とこの頃強く思うようになった。とはいえ、そう思いついたのはもう11月頃で、それからクリスマス時期のフライトを取るのは料金が高すぎるし、1月2日の仕事始めに帰ってくるのが大変だ。(帰りのフライトの方が取りにくい)。でも最後に日本でお正月を迎えたのはもう20年以上も前だから、やっぱり後悔しないうちに一家でのお正月をもう一度過ごしたい。来年のお正月?それまで待てるかな、、、

休みでのんびりな上に、クリスマスからはお天気が毎日「どんより」で、1日がまるで無かったかのように終わってしまう。太陽が出ないと時間の感覚がなくなるし、休みだから曜日の感覚も狂ってしまう。あれよあれよと1週間が過ぎてしまい、とうとう31日で休みは後1日じゃないの、、、!

昼間からまずニュージーランド、オーストラリア、日本、中国、、、と次々に新年を迎えた様子がニュースで流れ、さっきはヨーロッパ各国が一斉に花火を打ち上げ始めた。イギリスはここが世界の標準時なのに、ヨーロッパで最期に年明けを迎える。後20分ほど。

気がつけばグログを始めてもう13年が経っている、最初の頃の勢いはスローダウンしたものの、時折呟くこの場所は、私個人の庭。たまたま通りかかってくださった皆さん、ありがとうございます。

来年が素敵な一年になりますように。


 

PhotoPictureResizer_191225_144853136_crop_1296x1903
Merry Christmas

イギリスはもうクリスマス一色。一時はちょっと寒くておまけに先週は雨ばかりで太陽を見ていなかった。朝起きても真っ暗だし(ようやく22日の冬至が過ぎたので、これからは日が伸びていくよ〜)太陽が何日も出ないと、本当に曜日の感覚も時間の感覚も無くなってくる。やっとイヴの今日になって今度は春のようにマイルドな天気。

週末は裏技で見られるようになった日本のテレビのおかげでフィギュアの全日本を通しで見ることができた。こんなの初めてだよ〜〜!!自分で録画はできない代わりに、2週間前に遡って番組を全て観ることができるので、帰宅してからライヴ中継を通しで見た。日本のフィギュアスケートがこんなに面白くなるなんて、以前には考えられなかったよね〜〜。世界のトップで戦える選手がこんなにいるんだ、と改めて嬉しい。

女子は混戦だとは思っていたけれど、今年は樋口新葉さんが素晴らしい成長ぶりを見せてくれている。平昌五輪に出られなかった悔しさ、怪我で去年はあまり目立った活躍のなかったシーズンだった事を考えると、本当に嬉しい。すごく綺麗になって、というか、身体つきがガラッと変わっている。体重を落とすだけでなく、綺麗な体つき。大人っぽくなって、今年のポエタは良いプログラムだなあ〜。元々力強いジャンプが魅力だったけれど、ダイナミックな中に軽さもあって、伊藤みどりさんのジャンプを思い出させる。3アクセルも跳んでるようなので4大陸と世界選手権が楽しみです。

今回思うようにいかなかった坂本香織選手のプログラムもSP, FP共にすごく好きなので、4大陸でまた磨きのかかったプログラムが観たいな。宮原さんは世界選手権に出るんだね。紀平梨花選手はもう4回転を入れることを明言してるし、シーズン後半はさらにレベルアップした戦いになる、、、本当に楽しみだ!これからもずっとロシア3娘がポディウムを独占するとは私は思っていない。どんな選手も必ず浮き沈みはあるのだから。

男子は本当に嬉しいよ〜!昌磨くん、おめでとう!おめでとうございます!!よかった、、よかった、、、本当に良く耐えたよね。でも耐えて滑り切ったからこその優勝だった。ジャンプが全体に詰まり気味だったのはやっぱり全日本の緊張からか、、、本人は「リラックスはしていた」と言っていたけれど。それにしてもショートでの爆発ぶりは本当に素晴らしい立ち直りだった。ファンの人達も関係者もさらにはライバル達でさえ、どんなにホッとしただろうか。ショートはコンピネーションで4-3にしなかったのはちょっと弱虫だったぞ、とは思うが(あの4Tの後なら3Tつけられたよなあ〜)。

ライヴの番組が終わった後もテレビをそのままにしていたら、なんと、その後番組でもう日本は遅い時間だろうに、生出演で表彰台3人のインタビューと、さらにその後、無良さんと一緒に自分の演技を解説したりしていて、こういうのはあまり観られないので面白かった。フリーのシークエンスジャンプが3Aは結構綺麗に降りたのに、その跡が1Fになってしまって、自分でも「下手な失敗」と笑ってしまったそうだが、まあ、よく1Fをつけたよね。あれがなかったらリピートでほとんど点にならなかったから、1回転でもつけて一応1.1倍の基礎点を貰ったのは正解。

SPもFPもすごく楽しそうに滑っていて、「ああ、やっぱり宇野昌磨というスケーターは、自分で楽しんで滑るのが一番結果を出せる選手なんだな」と再確認した。シニア2年目頃に、羽生選手やハビエル、パトリック達にぐんぐん迫って、世界選手権でも僅差で2位になった頃の、キラキラした瞳が戻ってきた。本当に嬉しくて楽しくて仕方がないようなスケートで、この半年余りの怒涛の時期を経て、やっと辿り着いた喜びが溢れていたね。よかったよかった!!一つだけ困ったのは、このFPの曲は本当に苦しくて悲しい失恋の歌なのに、あんなヘラヘラ笑いながら滑ってていいのか、、、!?PCSの曲の解釈で減点されるぞ、、、?!

ステファンとはきっとすごく相性が良いと思う。昌磨くんはもう大人だから、コーチから命令された事をやるような練習はできないし、それよりも、同志の様に寄り添って助言をくれる存在を求めていたようだし、スケートに対する向き合い方もステファンと合ってるんじゃないかな。芸術肌だし、技術的にも今までの環境と違うやり方で宇野昌磨のスケートはもっと伸びると思う。今回の全日本はスタートだ。

5週間で3戦、しかもカナダ、日本、イタリア、日本と移動続きで体力限界だったろう羽生選手。でも調子の良し悪しというのは必ず誰にでもついてまわる。今回は彼が崩れる番だっただけで、どの選手も世界中を飛び回って戦っているし、崩れてしまう時はある。本人が言い訳にしないのは当然なのに、メディアが「疲労」と騒ぎ立てるのはちょっと変だよね。そもそも宇野昌磨選手のフランス杯の時だって、振り付けが8月末だったのだから、初戦に間に合わなかったと考えれば、あそこまで騒ぎ立てる必要あったんだろうか、、、?コーチ不在は確かに「立て直す」ための練習ができなかったのだろうけれど、それもステファンのところでちゃんと修正してきたよね。時期を考えれば、ロシア杯がジャパンオープンくらいのタイミングだったと考えてもいいんだし。

メディアがうざいのは今に始まった事じゃない。アリーナだって、もう使い捨てだの、引退だの本人がちょっと休みたいと言っただけで変な煽り方をするからかわいそうだった。まあ、色々とスポンサー契約とかロシアスケ連への収入とか、浅田真央ちゃんの時のようなしがらみもあるだろうからねえ、、、、今期後半の世界大会を休んだら、また違う大人のスケートで戻ってきて欲しい。

羽生・宇野に続く世代がとうとうやってきた!鍵山優真くんと佐藤駿くん、この二人はこれからグングンくる!来年の全日本の表彰台はどうなるか解らないよ〜〜。二人とも素晴らしい才能があり、技術もすでにあり、それでいて少し違うタイプだ。またしても因縁のライバルか、、、、このまな怪我なく成長すれば、この二人の時代は後10年近く続くことになるのかも、、、??リルハンメルでの鍵山正和さんを覚えている世代としては、本当に感慨深いわ。個人的には佐藤くんの見事なジャンプ技術と鍵山くんの芝居っけたっぷりな演技力が好きだ。

鍵山くんは4大陸に選ばれたんだね。なんだか5年前の昌磨くんみたいだ。表彰台での3人を観たら、やっぱり昌磨くんも本当に大人になったんだなあ〜〜と年寄り臭いことを思ってしまった。鍵山くんの初々しくて可愛いこと、、本当に5年前の昌磨くんだったよね。「シニアになったら、表彰台のてっぺんから景色を観たい」と宣言した15歳、本当に楽しみだわ。まずはユースオリンピック、そしてジュニアの世界選手権。ジュニア選手権で宇野昌磨&山本草太以来のメダルコンビが誕生するか!!??

昨夜のエキジビションガラも素敵だった。やっぱり新葉ちゃん、いいなあ〜。大ちゃんの最後のフェニックス!かっこよかったよ〜!試合では思うような演技にならなかったけれど、やっぱりこれからもショーでは滑って欲しいなあ〜〜?そして、まさか封印されていた昌磨くんの「La vie en rose」が復活するとは!!ステファンに振り付けてもらったのはまだ18の時で、素敵なプログラムだったけれど「もっと大人になってから滑る」と封印してしまったのだっけ。今でしょ!っという感じでの復活だけれど、これもまたすごくすごく良い!村上佳奈子さんが「氷に吸い付くような」と解説していたけれど、本当に彼のスケーティングの伸びやかさ、美しさ、それに色気が詰まっている。また素敵なショープロができたね。びっくりするような色っぽい演技の後に、終わった瞬間ちょっと恥ずかしそうに笑っているのが嫌味がなくて素敵だね。

そして、、、まさか羽生くんのSeimeiがまた観られるとは思わなかった! やっぱりあれが彼の最高プロなんじゃないかな。初めて300点超えたころの連戦での盛り上がり、本当に忘れられないよね。彼は記憶よりも記録に残るスケートをしたい、と思ってるのかもしれないけれど、私はやっぱり記憶に残るというのが本当の価値だと思う。記憶に残るものは語り継がれる。記録が消失しても人々が忘れない。イエスキリストの出生証明書は無い。裁判記録も残っていない。それなのに、いまだにクリスマスという日が存在する。イースターも。記録はなくても、人々の記憶に永遠に残るということの最大の見本だと思う。

というわけで、Have a Happy Christmas!!



 



今回の選挙こそお国の一大事を決める事になる 、ということで行われた総選挙。最後にイギリスで12月に総選挙が行われたのは1923年の事で、通常イギリスの総選挙は5月か6月だ。このクリスマスの忙しい時期に投票所の確保や用紙の配布やらも大変だし、投票に行く方も、天気は悪いし暗いし、、という事で気分がふさぐ。仕事の前や後に投票するとして、明るい日の光の中と真っ暗でどんより天気とでは気分が違う、、、、

慌ただしい5週間のキャンペーンでは各党首達が顔を揃えてお互いの悪口を言い合うだけで、本気で「よし!その意見に乗った!」と言えるようなものはなく、、、Brexitはどうなる?という最大の焦点も今更取りやめる方向に行くわけもなく、それを主張した党もあったが説得力には程遠い意見だった。

まあテレビでの連日の討論番組はどれも最後には醜い罵り合いになってしまって、司会者がなんとか収集つけて終わる、、、まあ、政治家の公約はけむに巻いた嘘だからね、、、、もちろん全くのデタラメだとは言わないし、もちろんそれなりに皆さん夜寝ないで考えてるのはわかりますよ。でもやっぱり選挙討論を聞いてると、「本音は言いません大会」なのだ。で、そんな嘘の上手な人たちの、誰に投票しましょうかね、という事になる。

蓋を開けてみれば保守党=Toryの圧勝で、サッチャーさん以来の地滑り勝利だった。ボリス(保守党党首で現首相のジョンソン氏)ははっきりと「Brexitを完結させる」と声高々に叫んでいたから、これで1月末にイギリスがEUからいよいよ抜けることになるのは間違いない。圧倒的な数議席を確保した保守党が党内分裂さえなければこれで決まる。

国民投票からもう3年が経ってしまっている。みんな「もういい加減に早く決着つけてくれ」という気持ちなのだ。前首相のメイさんが取り付けてきた離脱合意案が3度も議員投票で否決されて、らちが開かずに総選挙に踏み切ったボリス氏の賭けは見事に当たった。(選挙前の議席数はもっと分かれていたから、議会で過半数をとるのが難しかった)今週末までに新しいEUとの合意案が多数決で可決されれば、来月末の離脱に向けて一直線というわけだ。

それにしてもびっくりするくらいの圧勝だった。負けた労働党の党首、コービン氏は一晩で一気に老け込んで見える。(元々じじいっぽい人なのだが)まあ、60議席も失ったのだから無理もない。第3党だった自由民主党はこの夏にまだ39歳の女性党首に変わったばかりだったのだが、なんと彼女自身が落選してしまうという負けっぷり。総選挙になった時点では、「これで私にもこの国の首相になれる可能性があるわけです」なんて言っていたので総スカンを喰らったのかもしれない。首相どころか議員でさえ無くなってしまった。

そして大勝利したボリス•ジョンソン氏。この人には不思議なカリスマがあるんだよね。以前はロンドン市長として数々の話題を提供してくれたボリス。ロンドンオリンピックのおかげで、クシャクシャのブロンドにひょうきんなぽっちゃり体型で、吐き出すような独特の喋りをする彼は広く知られるようになった。中にはアメリカのトランプ氏と並べる人もいるけれど、彼がもうずっと英国首相の座を狙っていたのはみんな知っている。

「政治家なんてみんなうそつきだよね」とはよく言われるけれど、じゃあ、どの嘘つきさんが勝つかというと、私はやっぱりカリスマと愛嬌じゃないかと思っている。それに声が大きければ決まり。ボリス•ジョンソン氏はそんな人だ。背比べで勝つのは「カリスマと愛嬌のある、声の大きな野心家」だ。今回の勝利には、賛否があろうと、彼は「1月末にBrexit!」と叫び続けていたことが大きいかも。労働党はBrexitとは言ってもその先のこれといった青写真があるとはとても思えず、自由民主党は「ブレグジット反対」を掲げていたけれどこれも全く現実を見ていないとしか思えなかった。

ただ一つ、スコットランドが完全に離れてしまった。新しい勢力図はイングランドとスコットランドの境界線から下はほぼ保守党の青、でもスコットランドはごく一部を除いて「スコットランド国民党=SNP」の黄色で塗り潰された。SNPの女性党首、スタージェン氏は以前にスコットランドで「英国から独立するか」という国民投票を行い、これは僅差で反対という事になったが、スコットランドは依然EUに残りたがっているので、また英国からの独立を目指すだろう。でもスコットランドが連合王国から抜けるのは、これまた大問題になってしまうので、今の時点でもう一度国民投票を行うのは無理だろうね。

来年になって1月末にはどうなるのか、、、ボリス率いる新内閣に明確な青写真があるのなら良いけれど、いまだに反対派も盛にデモをしたりしてるので、人騒動ありそうだわ、、、、



 


いや〜〜!フィギュアのGPFが凄い凄い!!
男子は4Lzを綺麗に飛ぶ選手が何人も出てきたし、女子も4回転争いになって、本当に2年前を考えてみると別の次元に飛び込んできた感じ。この流れの速さが凄い、、、、ソチオリンピックと平昌とでは、メダルを取るのに必要な技術に差がなかったのと比べると、平昌と次の北京のオリンピックでは、優勝争いに必要な技術が格段に違ってくる。 

男子はやっぱり羽生選手とネイサン選手の一騎討ちだった。これは予想通りだったけれど、いや〜〜、凄まじい戦いでしたわ! ネイサンの4回転ジャンプの完成度は本当に完璧に近い。ミスがほとんど無いのが彼の強みでもある。それにしても、ネイサンのPCSはちょっと高すぎたような気もするなあ〜〜。私はネイサンの完成度の高いプログラムは素晴らしいと思うけれど、PCSに関してはあそこまでの評価??と思っている。今年からは、演技の中で転倒やそれに値するような(手をつくとかバランスを崩してステップするとか) エラーがあると、PCSが下げられるという厳しいルールになったから、フリーの羽生選手のPCSが思ったより出なかったのはそういうことなんだろうけれど。でも失敗がなかったにしてもネイサンのパフォーマンスで10点つけたジャッジはどうかなあ〜〜??、、、、、

今年の大収穫はフランスのケヴィン•エイモズ選手だ。去年もいたのは覚えているし、フランス人独特の感受性の高い演技のスケーターだから私は好きだな、くらいに思ったけれど、一年でここまで伸びてくるとは、、、!!フランス大会で(グルノーブルは彼のトレーニングの地元でもあった)素晴らしい演技だったから、「おお〜〜!」と思ったけれど、今回のファイナルでもきっちり決めて、これはまぐれじゃなくて素晴らしい成長ぶりだと確信した。スケーティングも滑らかだし、芝居心もフランス人らしい愛嬌もある。彼も160cmしかないんだね。宇野昌磨選手と良い勝負かな。彼はこれからも伸びてくる!私の予見ははほとんど当たる。

ロシア3娘は文字通りの活躍で、これまた、私が以前に思った通り、この3人の中ならコストルナヤちゃんだと思っていたらやっぱりね。この3人はまだ確定していない、次の2年の間で誰が残るかだ。一番不安なのはシェルバコワ選手。あの体で次の2年がどうなるのか、、、、今だって拒食症かもしれないね。疲労骨折の心配も。体の変化に対応できるかどうか。トウルソワ選手もそうだ。まだ子供の体だけれど、すでに大人並みの筋肉がついている。今後の体型変化でジャンプに大きな影響が出るかもしれない。

体型変化といえば、かわいそうなくらいだったのがザギトワ選手。2年前は敵無しで全ての頂点を手に入れた彼女とは別人のような体になった。もちろん美しい。それは素敵なのだけれど、すでにロシアおばさんの体型に近づいているような気がして、ちょっと目を覆いたくなった。明らかに体が重そうで、かつてはキレが良かったジャンプも尽くダウングレードされてしまった。 何よりも目に光が無いのが一番気になった。どうやって戦えば良いのかすっかり見失っている感じ。精神的には宇野昌磨くんより危ないかもしれない。

紀平梨香ちゃんも4回転を入れてくる準備ができているようだし、これから後半戦に向けてますます面白くなるね。もしかすると、ロシア3人娘は来年春の世界選手権の頃にはもう差が出始めるかもしれないしね。成長期をどう克服するか。22歳のリーザ姉さんが4回転を降りたというのも楽しみだ。日本の選手達もどう対応してくるんだろうか。去年はちょっと影が薄かった樋口新葉選手も次の全日本は地元の東京だから頑張って欲しい。

ペアとダンスは私の一番推し、スイ•ハン組とギャビー&ギョームが勝ってくれた。ハン君のジャンプがダウングレードされて冷や冷やしたけれど、、、そういえば高橋の大ちゃんは来年からのアイスダンスの準備と最後のシングル全日本とで大丈夫だろうか。まあ、今は全日本に集中してるんだろうけれど。もう一度国際大会で完成したプログラムを見せてくれてもよかったのにね。彼は素晴らしいダンサーだけれど、アイスダンスの基本はボールルームダンス(社交ダンス)だ。その点がちょっと気になるなあ〜〜大丈夫なのか??

ロシア杯でなんとか気持ちを取り直した感じの宇野昌磨選手、今はまたスイスのランビエール先生のところみたいだけれど、全日本が近いからもうすぐ戻ってくるのかな。コーチ契約がどうなるのかはわからないけれど、全日本は大事だ。ジュニア勢が物凄い勢いあるからね、佐藤駿君と鍵山優真君。ウカウカしてると全日本の表彰台は羽生選手とジュニア二人なんてことにもなりかねない。(ここはロシアか、、、?)

そういえば今回のISUのストリーミングには解説が入っていて、なんと!クリス(Chris Howarth)氏の声が聞こえてきたのでびっくり!いつもはイギリスのユーロスポーツの解説なのだけれど、今年はユーロスポーツが放映権を無くしたからなのかな。ジュニアの男子を見ていたら、彼ともう一人の解説の人が表彰式の時に昌磨君について話していた。「彼のジャンプは自己流で習得して、それは凄いのだけれど力を使いすぎて跳んでいる。今はもうどれだけエネルギーを使わずに飛ぶテクニックを身に付けるかという時代になっているから、彼もその技術を習得しないと」みたいなこと。厳しいけれど現実的な意見です。クリスはシカゴのグラシアアイスアリーナのマネージャーもしているから、何度も合宿に行った昌磨君の事を個人的にも知っているしね。そういえばコーチ達と離れてからグラシアには行ってないみたいだけれど、ジャンプコーチとは考えてないのかな。ちなみに彼らは昌磨君とステファンコーチの組み合わせを「天国の仲人じゃないか」とも言っていた。素晴らしいケミストリーなんじゃないかと、、、、

来年の世界選手権が楽しみだわ〜〜!!そのためにはまず国内戦。最多でも各国の枠は3つ。まあ、アリーナが鬱っぽくなるのも解る気はする。世界選手権の代表になれない可能性が高いのだから。ロシアのナショナルは男子も接戦だろうし、可哀想なくらい厳しいね。北京の頃にはどんな勢力図になってるんだろう?羽生選手はこのプログラムに4Aを入れられたら最期、と思ってるんだろうか、、、?

男子だって体型変化は大きいよね。ボーヤンが去年からパッとしなくなったのも関係あるかもしれないし、昌磨君も平昌の頃から目に見えて体型が変わってる。肩幅も広くなったし腰回りも大きくなって、やっぱりジャンプに影響するのは必須だ。二人とも21-22歳、羽生選手だってその年齢で大怪我をしてしまった。今のネイサンは絶好調だけれど、(おっさん顔の割には)実はまだ二十歳だ、これからの1−2年で何が来るかわからない。

つらつらと書いてしまったが、やっぱり長くフィギュアを応援していると、今いる選手というのが後どれくらい戦っていくのか、というのを常に考えてしまう。フィギュアの選手生命は短い。浅田真央さんのように10年もトップでいられるというのは例外に近い。だからこそ、ジュニアの台頭が楽しみだ。昔はジュニアの選手なんて見る機会もなかったけれど、今はネットがあるから若い才能が伸びていくのをゆっくり応援できる時代になった。これから北京までの間にどうなっていくのやら、、、



 


天下のBBCが日本の俳優を主演にドラマを創った。

p07r5xr8

以前から何度も言っているけれど、BBCやITVが力を入れて制作するシリーズ物のドラマは本当にクオリティーが高い。「日本でもこんなドラマを創る局はないのかい、、、!?」といつも思っている。
そうしたらなんと、日本の役者を起用したドラマをやっているというじゃないの!私は最近あまりテレビを観ないので、いつもなら予告とかで気づくはずが全く知らなかった。「先月やってたわよ」と友人に教えてもらってBBCのiPlayerという見逃しサイトでチェックする。

日本サイドの主要キャストに平岳大、窪塚洋介、本木雅弘 ら。ヤクザがらみのストーリーだといつもはなんだかよくわからない日本人もどきの俳優が出てくることが多いのだが、しっかりと活躍している日本人俳優がキャスティングされている。

ロンドンで男が殺されて事件は始まる。、日本の刑事、 モリ ケンゾウ(平岳大)は事件に使われた武器が死んだはずの弟に関係がありそうだと報告を受けて、真相の解明にロンドンにやってくる。弟のユウト(窪塚洋介)はいつしかヤクザと関わりを持ってしまい、2年近く前に組長の甥を殺したことで追われているうちに死んだと断定されていた。(遺体は上がっていない)

イギリスの警察より先にユウトを探し出して日本に連れ帰る為に行動を始めるケンゾウに、ロンドン警察の女性刑事や情報収集に協力してくれるロドニー等、日英の俳優たちがバランス良く配置されている。びっくりする程日本語のセリフも多いので、半分は英字の字幕が入っている。東京とロンドンの闇社会を描いていると同時に、それぞれの家族や元恋人など、様々な人間関係が入り込んで、ただのヤクザものじゃない奥の深い作り。

全8話なので3日間に分けて観た。アクションや暴力シーンもかなりの迫力で、痛いくらいに残酷だったりする。話はどんどん展開し、ケンゾーとユウトの家族達が女達(母、妻達、娘)のストーリーをきっちり作っている。出てくる人たち全員にそれぞれのストーリーがあり、それが交錯して話はどんどん見えなくなる。サスペンスの作り方が本当に巧妙だ。

俳優たちがみんな個性的。特に窪塚洋介さんが凄く良い役だ。彼は台詞回しがあまり巧い役者じゃないんだけれど、画面に出てくる演技はとても繊細で良い。平さんの方が表情少なめでちょっと無骨な感じかな、お父様の平幹二朗さんは愛くるしい目をキョロキョロさせて演技に幅をつけていた役者さんだったけれど、、、、あまりかっこ良くない中年刑事で弟に振り回されているっていう感じはすごく出ていて正解なのかな。ラヴシーン向きの役者さんじゃないような気もするが、、、、、?

ロドニー役のWill Sharpeがすごく良い。彼は日英ハーフだそうだ。女性刑事=サラ役のKelly Macdonaldはスコッツの女優さんで、実はスコットランド訛りの英語って何故かあったかく聞こえるんだよね。テレビ番組のプレゼンターにスコッツの人が多いのもそのせいかも。日英の比重が同等で、むしろこんなに字幕の多いドラマでいいのか、、と思ってしまうくらい。トレーラーはこちら



これはぜひ日本でも、、、と思ったらNetflixでしか放映されないの、、??それはもったいないでしょう〜〜!!こういうドラマこそゴールデンタイムに日本の視聴者に見て欲しいよ。みんなあんなに頑張ってるんだから。ヤクザの親分役の本木雅弘さんも良いよ、こんな役ができるとは思ってなかった、、、、
私がこっちにいるせいか、全く知らなかった日本の役者さん達もみんなすごく良い。日本のドラマもね、事務所の力とかスポンサーとかじゃなく、力のある役者たちをもっと起用して欲しいよね。

日本公開はまだということなので、ストーリーのネタバレは控えるとして、でも見応えある。8話でどう落とし前がつくのかと思ったら、なんだか最後が終わってない、、、??「え、、?これで終わりなの?何か解決した、、?」と思ってちょっとモヤモヤしているのだが、よーく見てみると、「Series 1」って書いてある。「Series 1 Episode1~8」って、、、

ということは、またシリーズ2があるということなのかな?だってそうじゃないと話が終わってないよ〜〜?まあ、ああいう終わり方っていうのもアリなんだけど?そういうドラマもあるしね。結末は付けないっていう、、、バイオレンスドラマじゃなくて、ちゃんと人間達を描いているのがクオリティー高い。ぜひオススメ!!って、なんでNetflixでしかやらないの〜〜??


 


すっかり中盤に入っているスケートのGS、やっぱりユーロスポーツは放映権を失ったようで、先週と今週はホリデーなのでyoutubeのライヴストリームが観られている。羽生選手とネイサンがぶっちぎりなのはもう予想できたけれど、他が面白くなっている、、、

フランス杯での宇野昌磨選手の崩れっぷりには驚いた、、、JOの頃は振り付けて間もなかったからこれからかな、、と思ったけれど、フィンランディア杯の時も軸ズレジャンプが目立ったし。コーチコーチっていう声が騒ぎ立てているけれど、やっぱり一度きっちり修正してもらって、精神的にも大丈夫なんだろうか、、?それにしても彼は本当にパンクをしない選手だ。怪我をしそうな勢いでビッターン!と転ぶ姿は本当に見ていて胸が痛くなるけれど、それでも回ろうとする姿は変わらないね。前にユーロスポーツの解説もその点を誉めていたっけ。2年前のワールドでの転倒演技の時だ。「彼は絶対にパンクしないで回りきる。このジャンプに対するコミットメントは他の選手たちも見習って欲しい」と。

それにしても演技後の声援のすごかったこと!泣き笑いで手を振る昌磨君の心にきっと届いた、そんな顔をしていた。でもこれだと今年はファイナルは行かれなそうだ、、、シニアデビュー以来初のGPS台落ちかあ〜、、、もちろんそれは今までの成績が凄いんだけど、やっぱりここで立ち直って欲しい!でもガラでの昌磨くんはとても良い顔をしていたので、きっと修正してくる気がするね。ガラでのThis townは数年前よりずっと良くて、フワフワと小さな天使のようだったね。次は頑張れ!!

今年の坂本香織選手のプロが好き!ショートもフリーも凄く良いね。かっこ良いよ〜!シニアデビューでいきなりオリンピックに放り込まれて、本当にメキメキ成長していく。美人顔ではないな、、なんて思っていたけれど、ぐっと綺麗になってきたし。ザギトワVSコストルナヤはこれからも見ものになっていくね。もちろん4回転を飛ぶシェルバコワ選手、トルソワ選手のほうが技術点は出やすいかもしれないけれど、PCSのほうはまだ「高すぎるなあ〜〜」としか思えない。でもザギトワ、コストルナヤはこれからもっともっと完成度でも上げてくるだろう。

まだ若いのに、コストルナヤ選手はきっちりとスケート全般を長期間に渡って視野に入れているところが凄い。高難度のジャンプに加えてコストナー選手のようなスケートを会得していったら、凄い選手になりそうだね。ザギトワ選手がまさにコストナー路線を行きそうな気がする。

男子はフランス地元のエイモズ選手とサマリン選手がよかった!今年はサマリン君、来るかなあ〜〜!久しぶりにヨーロッパらしい選手だ。元々フィギュアスケートはヨーロッパの選手達のものだったんだよね、アジア系に負けずにまたスタースケーターが出て欲しいものです。

ロシアのシニアデビュー3人組の中でちょっと心配なのがシェルバコワ選手だなあ〜〜、あの身体は摂食障害か疲労骨折が待ち受けてる気がする。今日の中国杯でも当然のように優勝したけど、なんだか観てて痛々しい感じだった。宮原さんのプログラムが本当に素敵、どうしてもジャンプが刺さっちゃうのが惜しいなあ〜、何度も観たいプログラム。4回転を抜きにしたら、ザギトワ、コストルナヤ、宮原、坂本選手あたりでこれからもしばらく戦っていくんだろうな。

どこへも行かずにただ休んだだけの2週間ホリデーも明日で終わり、でも6週間働けばもうクリスマスになる。もう1日有給も残ってるし、ここは年末に向けてもうひと頑張りだ。本当に早いなあ〜〜
F1は早速ルイス•ハミルトンがチャンピオンになったし、ミューマッハの持つ記録を破るかもしれない。本当に大人になったなあ〜〜

すっかり寒くなってもう昼間でも気温一桁。これあらがどんより暗いイギリスの冬、、、、、







↑このページのトップヘ