見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。


本当にこんな夏は初めてだ、、、なんだか子供の頃の日本の夏休みを思い出す。あの頃の家にはまだエアコンなんてなくて、扇風機の前でグダグダする昼下がり、、、日本ほど湿気は無いのがまだ救いだけれど、やっぱり息苦しい。これでもう4週間、さらに来週(明日から)は33度になるそうだ。これは大変!!

そして、懐かしくも恋しいのが日本のかき氷!
ああ、、かき氷が食べたい、、、か、き、ご、お、り、、、、

最近はロンドンでもソーホーあたりの韓国・中国系のカフェでかき氷が食べられるらしい。でもわざわざ冷房もない地下鉄に閉じ込められて1300円ほどもかけてロンドン市内に出て行って、かき氷にこれまた1000円近く払うなんてやだ

せめてアイスクリームじゃなくてシャーベットでも、、、と思いチェックしてみると、 ハーゲンダッツのミニカップがあることが判明。アイスクリームは4種入りのパックがあるのは知っていたけれど、フルーツ味4種とか、バニラベース4種とかいくつかあるみたい。英語でシャーベットはSorbet(ソルベー)という。発音はフランス風だ。ハーゲンダッツのsorbetはマンゴーとストロベリーのミニカップが2パックずつ入ったものが出ている。

でも置いてあるスーパーは少なそうだなあ〜〜 オンラインオーダーでデリバリーしてくれるOcadoというサイトが安いけれど、私はオンラインデリバリーは頼んだことがないし、好きじゃない。とりあえず家の近辺のメインのスーパーをあたってみよう。日曜日だしね。

ハーゲンダッツという銘柄で、さらに珍しいミニカップのパックとなると、置いてあるスーパーも大手に限られる。 ちなみに日曜日は大手のスーパーは6時間しか営業できないので、どこも4時か5時には閉まってしまう。3時過ぎに出かけてまず4時で閉まるタウンセンターのWaitroseへ。ここにはハーゲンダッツのミニパックがあったけれど、どれもアイスクリームでソルベは無い。仕方がないので、5時まで開いているはずのTescoを目指す。歩いて5−6分だ。ここでもアイスクリームはあったけれどソルベは無し

もう一つ、バスで7−8分の所にも大きなTescoがあって、もしかしたらそこならあるかもしれないと、バスに乗ることにする。でも日曜なのでなかなか来ないわ、、、

やっと乗ったバスは 途中で思いがけず左に曲がった、、、この通りのバスは全部Tescoまではいくはずだと思ったいたのだが、このバスだけは違ったらしい。慌てて降りて、また大通りまで戻り、次のバスを待つ。やっとTescoについたらなんだか静か、、、入り口まで来ると、セキュリティーのおじさんが「もう今日は閉店してます」と言う。「5時までじゃ無いの?」と聞くと「4時までですよ」と入り口の開店時間票を指差すのでみると、確かに、家の近くのTescoは5時までだけど、ここは日曜日は4時までとなってる

仕方がない、最後の望みは今度は家から反対方向にある近くのSainsbury'sのコンビニ版。たとえハーゲンダッツじゃなくても自身のブランドのものがきっとあるだろうからそれで妥協することにした。
バスで今度は家の反対側に向かい、やっとSainsbury'sにつく。中に入ると冷房が聞いていて涼しい!!でも、、、ここでもハーゲンダッツはアイスクリームのみ、そして期待していたSainsbury'sブランドのソルベも500mlのタブでラズベリーだけ。う〜〜ん、、、ラズベリーかあ〜〜、、、微妙、、!!
酸っぱいのより、オレンジとかマンゴーとかがいいんだけど、、、迷った末に、やっぱりここは諦めることにした。

なんてこった!約2時間かけて、バスを4つ乗り、約40分歩いて、結局収穫無しだよ、、、

明日、仕事の帰りに職場近くのスーパーでなんでもいいからソルベを買ってこよう。
本当はソルベよりかき氷なんだけどねえ〜〜! 


今年は本当に暑い!

しかもこの暑さになってもう丸3週間だ。こんな事は今まであったかな〜〜?
ちなみにイギリスでは25度を超えたらもう「ヒートウェイヴ」で、それ以上だとやっぱり息苦しくなる。もともとそんなに暑くなる国では無いので、一般の家にはセントラルヒーティングは完備されていても冷房はない。我が家でも10年ほど前に一度扇風機を買った事があるけれど、その年のうちに彼が蹴っ飛ばして壊れて以来、結局扇風機すらない生活で乗り切っている。まあ、30度近い日っていうのはせいぜい夏のうちの数日だから、、、、、どころが今年はどうしちゃったのよ〜?!

暑い中、夏らしくスポーツ観戦が多くなってる。W杯もいよいよ決勝だし、先週末はシルバーストーン(イギリス)でのF1があったし、ウィンブルドンも真っ最中だ。今日はサッカーとテニスの両方の決勝戦だ。

よくぞ頑張ってくれたイングランドも、準決勝で力つき、昨日の3位決定戦とやらは「これって、必要なのかなあ〜〜?」と思わされた。準決勝で破れるというのは、「あともう一歩」のところにたどり着けなかった無念さと同時に、「あと1つでチャンピオンになれたかも、、」というギリギリの一つ手前、という感覚だ。そこで敗退した時点で、彼らのW杯はもう終わっている。どうしてそこからもう一度3位決定戦をやらなきゃいけないのか、、、? どうやってモチベーションを上げたらいいんだ?選手たちにとっては本当に残酷だ。

それでも「プライドのために」という意見もあるかもしれない、でもそこで負けて4位になったということは、「あと一歩」から「4番目」への後退感がどうしても生まれてしまう。Add insult to injury とはこの事だ。まあ、それでもオリンピックなんかだと、銅メダルでも涙して喜ぶ選手達がほとんどなので、やっぱり3位は必要なのか、、、?でもこちらはプロの選手達だからなあ〜〜

テニスではそれは無いよね。ウィンブルドンの準決勝はどちらもすごくて、とりわけアンダーソンVSイスナーの試合は5セット中4セットがタイブレイクで6時間35分の大死闘!!あのテニスコートを全力で走り回って6時間35分って、、、、よかったわよ、ウィンブルドンに3位決定戦が無くて。もう精も根も尽き果ててるだろうね〜。ナダルとジョコビッチの超ハイレベルなマッチはジョコが制した。もうこれで決勝戦しなくても両者に十分勝者の価値があると思う。

それでもファイナリストとセミファイナリストとでは、やっぱり本人達にとってものすごく大きな違いなんだね。そしてもちろん優勝と準優勝も。残酷なようでいて、だからスポーツは観ていて飽きない。厳しいトレーニングが必ず結果をもたらすとは言えないけれど、無駄では無い、嘘では無いと信じて上を目指す人達は見ているだけで力をくれる。シルバーストーンでのルイス•ハミルトンだって、スタート後に接触して一時は17位という所から大逆転で2位フィニッシュだったしね。

今のイングランドチームはまだ若い。本当は準決勝まで行くなんて皆思っていなかった。特にW杯が始まって勝ち進むうちにどんどん良いチームになっている。どうやら得点王になる気配濃厚のキャプテンのケインでさえ、話し方と顔立ちはおっさんっぽいが、実はまだ24歳だ。PK負けのジンクスから救ってくれたキーパーのピックフォードも24歳、これから何年もの間、イングランドの守り神になっていくのだろう。2年後のユーロ杯ではもっと成長したチームになっていると期待します!

それにしても毎日暑い。なんだか子供の頃の日本の夏を思い出す。実際この数十年の気候の変化で、ここイギリスの夏も昔の日本みたいになりつつあるんだろうか。夕立みたいな雨が降ったり入道雲が出たり、私が来た頃には全くなかった。それも、気温がぐんぐん上がるのは午後の4時くらいからだ。朝はむしろひんやり気味で、お昼頃から「暑くなって来たわね〜」と会話し始め、仕事が終わる頃が一番暑い!
今週は少し気温が下がるようなので、夜息苦しいのがなくなるといいな。

日本は40度近い灼熱地獄だとか、、、2年後の7月の東京オリンピックは本当に大丈夫なのか??マラソンとか、みんな死んじゃうんじゃ無いのか、、??東京じゃなくて北海道にすればよかったのにね。




 


週末からなんだかドキドキする事が続く。
別に新たな恋をしているわけでは無い! でもスケートの高橋大輔選手復帰のニュースに続いて、月曜日にはW杯で日本がまさかの時間切れギリギリの逆転負け、そして昨日は逆にイングランドがこれまたギリギリのPK戦勝ち、、、これって結構連日体からアドレナリンが出てるのが実感できる。

高橋選手の復帰は気持ちとしてとても解る。確かに最期のオリンピック以後、怪我で世界選手権に出られず、休養して戻ろうかと考えた時には男子スケートはどんどん先に行ってしまっていて、自分にはもはや勝ち目は無いと思ってしまったのもうなづける。いかに彼が日の丸を背負って世界と戦うことに必死なっていたか、、、「勝てなければ辞める」という決断が、自分にとってちゃんと決着をつけての事ではなかったという事なのだろう。

解る気がする、、、私にとっても、今自分が芝居をやっていない事に、中途半端を感じているから。ロンドンに来た時には、3ヶ月の滞在予定だった。日本に戻ったら当然芝居は続けいくつもりで、そのための肥やしになるようにロンドンに来たのだから。でも初めての海外で、初めての一人暮らしで、イギリスだけでないヨーロッパ中の人達と友達になって、今まで知らなかった沢山の事に遭遇して、「自分自身」を広げたいと、夢中になってしまった。「今までの自分ではまともな芝居ができる人間じゃなかった」、と実感したくらいだった。それからあっという間に時間が過ぎて、目の前に次々にやってくる人生を謳歌しているうちに、気がついたらもう芝居をやっていない自分がいた。

「なんでお芝居やめたんですか?」と聞かれる事があるけれど、実は返答に困ってしまう。自分では「辞めた」という認識が無いからだ。「もうこれ以上はダメだから役者は諦めて別の人生を進もう」という決断を下す機会が無いままに、いつの間にか時間が経って(経ち過ぎて)しまった、というのが実感だ。

イギリス生活が10年も経った頃、もう結婚もして、オプティシャンの資格もとって仕事して、家も買ってローンを払う生活が軌道に乗った頃になって無性に「ああ、もう一度芝居がやりたい!!」と思った時期があった。なんでやってないの?あんなに情熱かけてたのに、、、、と自分に問いかけて、「そうか、ちゃんと辞めてなかったんだ」と気がついた。その小さな火は実は今でも時々くすぶっているのを感じる。良い芝居を観たとき、良い役者を見つけた時、ふっといきなりアイデアが浮かんだとき、「あ〜、これやりたい!」と思ってしまったりする。

だから、自分自身のスケートを取り戻してけじめをつけたいという大輔さんの気持ちは嘘じゃ無いと思うし、心から応援したい!日の丸を背負って勝つためのスケートじゃなく、彼自身が誇りを持って見せることのできる高橋大輔だけのスケートが見たい。 (でも国内の地域戦は流石にこっちのテレビでは観られないよね、、、??)万が一、全日本で上位に入って、世界選手権は無理でもせめて四大陸あたりにでも出てくれたら、きっとユーロスポーツのニッキーとクリスが気絶するほど喜ぶと思うなあ〜〜

W杯での日本はよくやったと言いたい!!ほんと、予想に反して一時は勝ち越すかと思ったもの。 てっきり延長戦だと思った最後で逆転されたのは本当に残念だったね、だけど、あの逆転の攻撃は本当に素晴らしかった。ゴールキーパーの機転だね。ボールがセンターを過ぎた時には「ああ、これはもうダメだ、ゴールされる」ってわかったから、本当に諦めるしかない状況だった。

日本戦に続いて、昨日のイングランドとコロンビアもリキが入ってしまった。まず、あのイエローカードのオンパレード、なに?!!卑怯というか、小賢しいというか、ラテン系の人たちって結構そういう所あるからねえ〜〜、、、「キレたら負けだぞ〜!」とテレビに向かって思わず叫んでいたよ。そしてこれまたアディッショナルタイムでの同点ゴール!本当に心臓に悪いったら、、、

延長戦が終わってPKになった時点で、「ああ、終わったな」と思ってしまった。何故なら「PK戦になったらイングランドは必ず負ける」というジンクスがあるのだ。ちょっとチェックしてみたら、1996年にスペインにPK戦で勝って以来、昨日までの間に実に7回もW杯やユーロ杯でPK戦敗退をしているのだった。私も覚えている限りいつもPKでは負けているので、昨日も「ああ、またか、、、」と思ったのも無理ないとご理解いただきたい。 

そうしたら、なんとそのジンクスを遂に破ってくれたじゃないですか!!
私はフットボールは国際大会した基本的に見ないので、個々の選手が普段どのチームにいるとかは全く知らない。イングランド代表も前回のW杯からかなり一新されているので、今回はなんだか新しいチームに見える。でもキャプテンのハリー•ケインは良いキャプテンだし、(ハリケーンに聞こえるんだよね)なかなか決まらなかった監督もサウスゲイト氏になって良い方向に行ってるんじゃ無いかな。

小さなことでも毎日の生活の中で「ドキドキする」って結構大事なことかもしれない。忙しくて、疲れていて、暑さでだるくて、、、そんな気分でいると、やっぱり心も鈍感になってしまう。ドキドキしたりワクワクしたりするって、心の活性化に絶対重要だと思うな。実際なんだか体も動きやすくなってる気がするし、「なんだか知らないけどまた頑張ろう」と思えてくるから不思議。

ドキドキしていよう、ワクワクしていよう、嫌なことがあっても1日に1つくらい何か見つかるかもしれない、、、、、
 

 
ホントかー?まじかー?!うそだろー、いや、マジだよー、信じらんねーー!
、、、と、このブログには絶対に使わないぞ、と思っていたお恥ずかしい日本語を思わず並べてしまいました!

いやー、びっくりしたわ!高橋大輔選手復活のニュース。今年になって一番驚いたわ。
ちょうど、そういえばフィギュアの新ルールはもう決まったはずだなー、と思っていたところ。あまりに嬉しくて、とりあえずさけんでみました、、、
頭が整理できたらまた書こう。


ほとんど忘れかけてた!っていう位に久しぶりのフランス古典喜劇!! そうだよ、モリエールがいたじゃないか!、、、、、
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初めはタイトルの「Tautuffe」 を見てもピンとこなくて、その下にMoliereという名を見てやっと、「あ! タルチュフだ〜〜!」と気づいた。モリエールの喜劇なんて、本当にもう30年以上観ていなかった。久しぶりに嬉しくなって、速攻で何もチェックせずにチケットを取った。前の日になって、帰りの電車の時間が気になったので終演時間を確認しようとしたところ、「バイリンガル•プロダクション」と記事に書かれてあって、「??」と思ったのだった。

モリエールは17世紀のフランスで活躍した劇作家。彼の劇団は旅公演だけでなく、王侯貴族たちからも援助を受け、社会風刺の効いた喜劇で人気を博していた。丁度太陽王、ルイ14世の時代だ。モリエールの喜劇は、同時代のラシーヌのようなギリシャ悲劇を元にした古典劇に比べると、題材が人間本来の感情や思考による間違いや勘違い等での面白さなので、時代にとらわれずに楽しめる。

今回のプロダクションも時代は現代のロサンゼルスという事になっているらしい。そして、本当に英語とフランス語がゴッチャに入り混じってのバイリンガル劇になっている、、、、しょっぱなから聞こえてきたのはフランス語の掛け合い。え、、?と思って見回すと、舞台上部、左右、そして前方の床の左右、と、5箇所の字幕スクリーンがある。こういう場合はサークル席とかの方が舞台と一緒に字幕も視界に入るのだけれど、私のいるストール(一階席)のしかも前方(つまりはものすごく良席)だと字幕を見るためには顔を背けなくちゃならない。せっかく良いテンポの芝居なのに、字幕追いが大変で、「これで最後まで持つのか、、?」と不安になった。

資産家のオルゴンとその母親は友人のタルチュフの事を善良で信心深い、人類の見本のような人物だと崇めている。オルゴンは彼を自分の家に泊めて、なんとか彼を見習って自分も立派な信心深い人間になりたいと思っているのだが、実はタルチュフの本性は偽善者そのもの、自分を信じきっているオルゴンを利用しようとしているに過ぎない。オルゴンの周りの人たち、妻のエルミールや息子のダミス、義兄のクレアント達はタルチュフの胡散臭さをなんとなく見抜いていて、オルゴンに忠告しようとするのだが、オルゴンは一向に耳を貸さない。そして、既に恋人ヴァレールとの婚約が決まっていた娘のマリアンヌを婚約解消してタルチュフに嫁がせようと考える。父にヴァレールではなくタルチュフと結婚するようにと言われたマリアンヌは、父には逆らうべきではないという自分の忠実な娘としての立場から反論できずにいる。マリアンヌの侍女のドリアンヌはもっと自分の意見を主張するべきだとマリアンヌを諭すのだが、とうとうマリアンヌに泣きつかれて彼女の味方になると約束する。マリアンヌの兄のダミスは、タルチュフが密かに母=オルゴンの妻であるエルミールに言い寄っているのを聞きつけ、なんとか父にタルチュフの本性を知らせようとするのだが、オルゴンは一向に息子の言葉を信じないばかりか、逆に信仰を逆手にとって、「自分は罪深い人間だ、許してくれ」というタルチュフにますます肩入れしてしまう。なんとかしてタルチュフの本性を暴こうとエルミールは自らタルチュフに誘いをかけ、自分にいいよる悪党の顔をしたタルチュフの姿を夫に見せる。家族一丸となってタルチュフの本性を暴き、流石のオルゴンも自分の盲目的な思い込みから目がさめる。ところが、マリアンヌと結婚させて、タルチュフに家屋敷と財産を譲ろうとしていたオルゴンは全ての書類が入った鞄がタルチュフの手に渡ってしまった事に気づいて愕然とする、、、、、

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父に反抗できずにいるマリアンヌは当時(17世紀)の父親の家庭内での権力を示している。その後に、恋人のヴァレーヌと愛し合っているのに喧嘩になってしまったり、ダミスが必死に本当の事を告げて忠告しているのに、信じないばかりか逆に息子を勘当してしまうオルゴンのバカっぷりは本当に笑える。

それにしてもなぜ2ヶ国語なのか、本当によく分からない。英語部分の翻訳はお馴染みのクリストファー•ハンプトン氏だ。それも、キャラクターによってとか、場面によってというのではなく、普通の掛け合いの途中でいきなりフランス語と英語がシフトするのだから、なかなかついていくのが大変だった。

でも不思議なことに、意味はわからないのに、フランス語の台詞が耳に心地よい、、、おそらくあの時代の作品だから、シェイクスピアの英語と同じように、フランス語の台詞もリズムがあって書かれているのだろう。おまけに役者達は本当に良い芝居をしているので、字幕を見るのがもったいなかった。役者達はイギリス人、フランス人と混ざっているし、中の数人は実際にバイリンガルのようだ。

知らなくて得したのは、ちょうど今BBCでシリーズ3を放映中のドラマ「ベルサイユ」でルイ14世を演じているジョージ•ブラグデンがダミス役で出ていた事だ。3年前から始まったシリーズ物の「ベルサイユ」の大ファンで、「レ•ミゼラブル」の映画にも出ていたジョージのルイ14世をみて「一度舞台でもみてみたい人だな」と思っていたので。彼は子供の頃にフランスの学校に行っていたバイリンガルアクターだ。「ベルサイユ」のドラマは全て英語だけれど、制作はカナダ・フランスなので、インタビューなんかではかなりフランス語でも喋っていたっけ。

ドリアーンとオルゴンの母・ペルネル夫人を演じている2人のフランス人の女優さんが素晴らしい。そしてタルチュフ役のポール•アンダーソンは初めはアメリカ人の役者かと思った。ちょっと鼻にかかった投げやりな感じのロサンゼルスアクセントが偽善者の悪党ぶりを見事に表していて、決して攻撃的じゃないのに、「この悪党!」と思ってしまう憎らしさ!役者自身はイギリス人で、ちょっと驚いた。

最後はオリジナルから現代に変えていて、タルチュフを逮捕するのは国王ではなく、ドナルド•トランプというのがご愛嬌。
実はこの芝居、敬虔なキリスト教信者に見せかけた偽善者という設定から、当時の反宗教的要素を監視していた団体から圧力をかけられ、ベルサイユ宮殿で初演されたものの、その後、国王ルイ14世から上演禁止を命じられてしまう。(これは5年間で解かれている)

なんだか昔劇団時代に上演したフランス喜劇を思い出した。コメディー•フランセーズのレパートリーになっているジョルジュ•フェドーの喜劇達。笑いのテンポがやっぱりモリエールあたりが基本になっていたのだなあとちょっと思った。2ヶ国語ゴッチャの珍しい芝居だったけれど、それがなんだか耳に心地よくて楽しめたのだからまあ、成功していたと言っていいのかな。

でも次回はやっぱり全部分かる言葉で観たいなあ〜〜









 


観たいと思った映画、「The Happy prince」、ルパート•エヴェレットがワイルドを演じるだけでなく、脚本も監督もやったと聞いて、楽しみにしていた。以前、ルパートが演じた舞台(The Judas Kiss)でのオスカー•ワイルドがすごく良かったので、「あれから入れ込んじゃったのかな」と思ったら、実は彼はもう10年も前からこの映画の企画を進めていたそうだ。
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本を書いたものの、なかなか映画化に乗ってくれる監督が見つからず、一時は企画を諦めかけたそうだ。主要キャストに旧知の信頼する俳優達(コリン•ファースやエミリー•ワトソン)との出演の約束を取り付けておいたものの10年近くが経ってしまったという。そうこうするうち、彼のJudas Kissでの好演が反響を呼び、コリン•ファース氏はアカデミー主演男優賞を取り、 ついにルパートは自分で監督する事にして映画化の運びとなったそうだ。

上流社会からも絶大な人気を誇ってセレブな暮らしに慣れていたオスカー•ワイルドだが、同性愛の罪で2年間投獄されて以降の人生はまさに天と地だった。

この映画は以前感想を書いた芝居、The Judas Kissの2幕と時期が重なる。全てを奪われ、社会から地位も家庭も仕事も名声も全て剥ぎ取られたワイルドがパリで偽名で暮らし始めるところから始まる。 出所してきたオスカーをパリに偽名で呼び、住まいの用意などもしてくれていたのは、かつての恋人でもあった友人のロビー•ロスだ。今はオスカーの数少ない忠実な友人として彼を支える。オスカーの妻と2人の息子は絶縁状態だ。パリで暮らし始めたものの、彼の投獄スキャンダルは今でもパリのイギリス人上流社会の記憶に新しく、あちらこちらで心無い中傷や誹謗を浴びせられる事も多い日々だ。

同性愛が処罰された時代、今では考えられないことのように思っても、まだまだ人々の心に「普通と違うもの」に対する嫌悪や拒否反応は根強く残っている。

監督したルパート自身カミングアウトしたゲイだが、、最近のインタビューで、ハリウッドでもゲイの俳優達はまだまだ差別的な待遇を受けることがが多いと言っていた。自身も、純粋にオーディションが良くなかったり、役に合わないという理由ではなく、決まりかけた仕事が、「ゲイである」ということで配給会社やスポンサーの意向で役をもらえなかった事が何度かあったという。 

ルパート自身がとてもオスカー•ワイルドに共感しているという。俳優として自分を重ねてみると、オスカー•ワイルドという人物を本当に自然に理解できる、と語っていた。そうなのだろう、だから舞台の時もこの映画でも、彼のオスカー•ワイルドは心に響く姿で語りかけてくる。

周りの反対を押し切って、スキャンダルの元になった恋人、ボジー=ダグラス卿とナポリで再び暮らし始めたものの、 人生の華やかさを全て奪われて文無しのオスカーと、まだ若く、わがままで奔放なボジーとが幸せになれるはずもなく、結局二人は苦いを別れをする。傷心でパリに戻ったオスカーを待っていたのは、妻の死の知らせだった。家庭を持った以上、妻と2人の息子にもそれなりの思い入れがあったオスカーは、もう2度と妻と会って謝ることもできなくなってしまった事に打ちのめされる。

晩年のオスカーはお金もなく、3流の安ホテルを転々とし、アブサンに溺れてますます体が衰弱していく。ロビー•ロスとカナダ人のライターで長年の友人であるレジー•ターナーが最期までオスカーのそばにいてくれた真の友人だった。オスカーは ボジーとナポリで別れてから3年後にパリで亡くなる。

ルパート•エヴェレットのオスカーはまさにはまり役、彼の俳優キャリアは、これを演じるためだったかもしれない、とさえ思う。メイクでかなり頬を膨らませ、肉厚のボディーを着込んでいるので、ただでさえ長身な上に、スクリーンの中でとても大きい。アブサン漬けでしわがれた声、でも眼光の鋭さが時折スクリーンにビシっと映える。人生の全て(仕事も家庭も名誉もプライドも信用も生涯の恋人も)を失った オスカーの、それでもどこかに希望を見出そうとするかのような姿を見事に表現している。ただ悲壮感が漂うのではなく、それでもまだ自分自身を失っていないという小さなプライド、社会から裏切られても反発することすら許されない時代のもどかしさ、そして、目を細めて笑う時の無邪気で愛嬌のある姿、あの手この手でこの役に魂を注いでいるのが解る。

監督としての手腕のなかなかのものだ。美しいナポリ、寒い冬のパリ、デカダン溢れる19世紀、ヴィクトリアンの時代をとても美しく描いている。ルパートはまた監督もやりたい、とインタビューで話していたけれど、画面の色なんかもとても綺麗で、やっぱり私はハリウッド•ブロックバスターな映画よりも、こういう地味に美しい映画が好きだなあ〜〜

日本公開はまだなのかな、、、オスカー•ワイルドが好きな人はもちろん、彼を知らなくても十分見応えある作品だ。 


BBCがまたも素晴らしく見応えのある番組を創ってくれましたよ!!
少し前からアントニー•ホプキンズのリア王の宣伝をしていたので、これは観なければ!と録画しておいた。

まずチームが素晴らしい。リアにアントニー•ホプキンズ、長女のゴネリルにエマ•トンプソン、次女のリーガンはエミリー•ワトソン、とまさに実力派揃い。おまけに脇を固めるグロスターに名ベテラン脇役のジム•ブロードベント、ケント役にはこれまたお馴染みのジム•カーター、そして何とエドガー役には「シャーロック」でのモリアーティー役の怪演が大インパクトだったアンドリュー•スコットという豪華顔ぶれ。

テレビ用脚本と演出はリチャード•エアー氏で、今回のヴァージョンはテレビドラマらしく2時間にまとめられている。シェイクスピアは舞台作品でも演出によって様々だ。現代を設定にしたものも多いけれど、やっぱりオリジナルのセリフが持つ古典のリズムを壊さないように設定を変えるのは演出家の腕次第だ。
背景は現代そのままで、ロンドンの夜景からロンドン塔=軍の司令部にカメラが移り、リアを取り巻く兵士たちも迷彩服にベレーで軍靴を響かせている。

リア王というと、領地を分け与える娘達に「自分を喜ばせる賛辞の言葉をより上手く言えたものから領地をやろう」と言われて、お世辞タラタラの挙句に後で父親を見捨てる上二人の娘と、お世辞を言えずに父を怒らせて勘当されてしまった末娘の真の愛情、みたいな部分が先行するけれど、この芝居はそれだけではない。兄を陥れてのし上がろうとする野心家のエドモンドは、結局リアの上の娘二人とも両天秤にかけるという悪党キャラだ。そして弟に陥れられた兄のエドガーは気がふれた男のふりをしてリアと出会い、また後には目の言えなくなった父親と再会する。

そう言えば、80年代の黒澤明監督の作品「乱」はこのリア王をモチーフにして、イギリスでも大絶賛された。私がロンドンの映画館で観たときも、終わりに拍手が沸き起こって、「映画館で拍手」というのは初めてだったのでびっくりした。

今回はシェイクスピアもリア王も知らない現代の若者がたまたまテレビを付けたらドラマをやっていたので観た、という流れでも十分楽しめるドラマになっている。老いて少しボケ始めた独裁的なおじいちゃんを当てはめても良い。平気で親を見捨てる家庭の絆の薄さ、兄弟でありながら兄を蹴落として自分を引き上げてもらおうという身勝手な若者、それらの構図は本当に何百年経っても変わらないのだ。改めて、シェイクスピアという人の人間を観察して描き出す筆の力は凄い、と痛感する。 

それにしても80歳になったホプキンズ氏の重厚な演技の素晴らしいこと。凛と響く声も鋭い眼力も健在だ。重いだけでなく、コーディリアと和解するあたりはそても柔らかく、 狂いかけて、スーパーのカートにゴミを山積みにして引き廻すあたりの力を抜いた演技も的確だ。

端折っているシーンもあったのだけれど、観ていてほとんど気にならなかった。(エドガーとグロスターのシーンがもう少し欲しかったけど)グロスターの目をくり抜くシーンは本当に目を覆いたくなるようなリアリティーがあり、エドモンドを挟んでのゴネリルとリーガンのビッチな火花のちらし合いもさすがはベテラン女優お二人。

まず、ホプキンズ氏の年齢を考えたら、もうこんなキャストでこんなドラマって作れないんじゃないか、、とさえ思ってしまった。2−3年前にやっぱりテレビ版で放映された「The Dresser」というドラマで、イアン•マッケルンとアントニー•ホプキンスがダブル主演していた時もそう思って、ドラマの質の高さに感動したのだけれど、、、、偶然か、今年の夏からマッケルン氏も舞台でリア王をやる。彼も79歳だ。

考えてみたら、私がずっと尊敬しているイギリスの名優達はみんなもう80代になっている、、、機会があるうちに是非観ておかなくては。

 


今回のホリデーのおまけ。

泊まったアパートはPuerto del Carmenというリゾートのどちらかというとビーチよりも旧市街(Old Town)に近い所を選んだ。海沿いのプロムナードというのは実はどこへ行っても同じで、延々とビーチに沿って遊歩道に面したショップやバー・レストランが並んでいる。この光景はこれだけだと、もうどこのリゾート地なのか、ギリシャなのか、トルコなのか、イタリアなのか、スペインなのかも判らないほど同じと言ってもいい。レストランの前では客引きのようにお兄さんが立っていて、 いちいち「Hello」とか言ってくるのもウザい。特にうちの彼はこの声かけが大嫌いなので、5分も歩く頃にはキレる事間違いなしなのだ。

だから、地元の人やスペイン本土、あるいはイギリス・アイルランドから移住している人達が普通に生活しているエリアの方が面白いし、カフェやレストランも20年以上ファミリーでやってるようなところが多い。それにしてもアイルランド人が多いのにびっくり。アイリッシュのバーもたくさんあった。

朝食に入ったカフェバーの棚にあった電灯に、何だか見慣れた感じのする絵がプリントされていたので よく見たら東京の街だった。
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よーく近づいてみると、うん、新宿だ。「これ、東京だね、私は東京生まれですよ」と言ったら、カウンターにいたお兄さんが、「日本に行くのが僕の夢なんだ!今ここで働いてるのも、日本に行く為だよ」と目を輝かせて力説する。アフリカ大陸に近いこんな島のバーで、懐かしい新宿通りがプリントされたスタンドランプに出会うとはね。

泊まったアパートは良いサイズのリビングに小さなキッチンが付いていて広めのバルコニー。ベッドルームはシングルが2つで、私としては有り難い。というのも、ホリデーになると彼は11時前には適度に酔っ払って寝てしまう事が多いので、ダブルだと後から寝るときに起こさないようにするのが面倒なのだ。私達のアパートは3階で、バルコニーからは海も少し見える。そしてエレベーターがこれ。

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なぜかあっちゃこっちゃ向いてるボタン達。でもちゃんと機能してるからご愛嬌。

海沿いのリゾート地とは違った、内地の小さな村でちょっと訪れるのに良い所といえば、Teguiseという街(いや、村かな)ここは毎週日曜日に大きなマーケットが開かれるというので、訪れる人は大抵日曜日に行くのだろう。私たちはドライブがてら、平日に一度立ち寄って見た。なんせ、30ー40分で島の半分はいけるのだから、結果として3回くらい通ったことになる。
水曜日の静かな昼下がりがこちら
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本当にだーれもいない、、、お昼に入ったカフェ・レストランは地元の人達のランチタイムようだった。そして同じ場所が日曜日にはガラッと様変わりする。マーケットに訪れる車やコーチ(観光バス)の為に即席駐車場ができていて、普段はどこでもいつでも止められるのに駐車料金を取ろうとする。で、私たちはそれを無視して裏通りに普通に止めた。日曜日のテギース。
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ちなみにこのテギースには不思議な家があった。最初に通ったときにも目に付いたのだけれど、小さな 博物館かな、、?位に思って通り過ぎていた。
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何の説明もなく、普通に家の庭にぎっしりとこんなものが所狭しと並べられていて、彼は「お墓じゃ無いか?」なんて言ったくらい。マーケットに来た人たちも、興味深げで写真を撮っている。実はここはさるアーティストの家で、単純に「The house of the statues in Teguise」として知られているようだ。それにしても奇妙な感じは否めない、、、、

というわけで、今年も夏のホリデーが終わった。次なるは日本行きの予定を組まなくてはね。本当に一年があっという間だなあ〜〜、、、


 


10日間のホリデーもあっという間に終わってしまった。今回は中5日間は車を借りた。小さな島だからほんとうは3−4日でもよかったのだけれど、レンタカーの値段が4日でも5日でも同じだったので、それならと5日間キープする事にした。 

ところでこの島の日本語表記は「ランサローテ」だという事を発見。島全体が火山だらけのこの島は、18世紀、1773年から6年間にわたり大規模な噴火が相次ぎ、ティマンファヤ国立公園の一帯はまるで別の惑星に来たかのような壮大な光景が広がっている。
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本当に、火星か猿の惑星にでも来たような気分だ。何もない。そして連なる山々は全て天辺が無くなっている。この島の山は高くはなく、一番高い山でも700mも無いのだが、こうもギロチンにかかったような山々が連なっているのは異様な景色だ。
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ティマンファヤでは各自が勝手に歩き回ることはできない。車で来た人も全て駐車場に車を置いてバスに乗り換え、40分ほどかけてバスで一帯を回る。降りることはできないので、写真は全て窓越しに撮ることになるので、反射を抑えるのが一工夫だったけれど、結構良い写真が撮れた。10時をすぎるとツアー団体が押し寄せるというので、私たちは開園の9時を少し回った頃に行ったので、混雑を避けることができた。戻って来た頃には3−4台の観光バスが来ていたので、ラッキーだった。

この島で入場料を払って見たいと思っていたのは、この
ティマンファヤと、もう1つ北のほうにある、ヴェルデス洞窟(Cueva de los Verdes)。7キロも続く溶岩の洞窟のうち、歩いて回れるのは1キロ程。チケットを買うと、これまた勝手には歩けなくて、人数が30人ほどになった時点でガイドさんが連れて行ってくれる。女性のガイドさんはスペイン語と英語で同じ説明を繰り返してくれる。(少し声が掠れていて気の毒だった)
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私は地学は全く苦手で高校で習ったことの少しも覚えていないのですが、、、  いろんな成分を含んだ溶岩は、場所によって違う色を見せている。
歩いて行った先には小さなステージがあり、クラシックコンサートが開かれるのだそうだ。洞窟の中でのコンサートなんて、ちょっと素敵。
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そして「この洞窟で一番の見所」とガイドさんが力を入れた場所がある。「指示するまでは写真を撮らないで私の説明を聞いてね」と言われて付いて行ったところは少し階段を上がって2階に来たような感じ。
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ヴェルデス洞窟で検索すると必ず出てくるこの場所の写真。一見しただけでは判らない秘密がある。本当にガイドさんがその瞬間を見せるまで全く思いもしなかった!!う〜〜ん、、、やっぱり「話さないでね」と言われたのでここはやっぱり教えません!!

車で島中を走っていてもとにかく「何も無い感」がある。もちろん10分も走れば小さな村は見えてくるのだが、なんせ殺伐としている。
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日本でも、子供の頃に浅間山近くの「鬼押出し園」に行った事があるけれど、こんなにも「何にも無い」という感じは広がってなかった気がする。それでもドライヴはとてもしやすい。地図にある道は全て走りやすく舗装されていて、場所によっては本当に見渡す限り私たちだけ、ということも何度もあった。首のない山と殺伐とした溶岩の岩場の続く中をドライヴするのは面白かった。
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運転は地図の読めないうちの彼が、そして左ハンドルに自信は無いが方向感覚は絶対の自信がある私がナビ役での5日間。他のビーチリゾートにもリピートでお昼を食べに行ったりして楽しめた。なにせ、島の端まで走っても1時間もかからないので、本当に地図に乗ってる道は全て制覇したと思う。
こういう場所には来たことがなかった、というのが1番の感想だ。最初に書いた通り、まさに「火星か猿の惑星か」というのが実感!




 


やって来ました、2年前のテネリフェに続いて今回はランザロテ島。
ホリデーフライトは朝早い便が多く、(午後からは折り返しで帰ってくる人達を乗せる)今回も7時に飛ぶとあって、空港へのキャブを4:15に頼んでおいた。まだ暗いうちに家を出て、空港に着くころには朝日が昇り始めた。

それでも空港はホリデーに胸踊らせる人達で一杯だ。セキュリティーだけでたっぷり45分かかったし、、、格安フライトは、飛ぶだけなら安いけれど、連れと隣の席に座るにも別料金がかかる!私達はバカバカしいので、払わずに別々の席に座った。4時間ちょっと位どうって事ないしね。ちなみにスーツケースにも機内持ち込みバッグにも別料金がかかるので、私達はスーツケース1個にまとめて入れてしまった。下着もシャツ類も手洗いするしね。

いつものようにホテルじゃなくアパートメント。トリップアドバイザーではアパートの位置によっていろんなレビューがあったけれど、私達のアパートは、運良く3階でバルコニーからは海も見えるプールサイド側。Wifi も、レセプション周辺しか入らないとの事だったのに、部屋でもきれいに入る。満足!

Puerto del Carmenは昔からのリゾートで、移住しているイギリス人も多い。いや、それよりもあっちもこっちもアイリッシュが多いのが目につくなー。

思ってたより気温は高くなくて、22-23℃が続く。でもやっぱり太陽の強さが全然違う!かなりの強風で息ができない位な時もあるけど、暑すぎるのも体力消費するので、むしろ気持ちが良い。

最初の2日はエリア散策で中5日間で車を借りる。5日も要らなかったかもしれないけれど、4日間と5日間のレンタル料金が同じだったので、あれば便利だし。反対車線の運転は彼に任せて私はナビ専門と言うことで。


写真とホリデー期間のブログは後でまとめてアップします。


久しぶりのマクベス。

実はシェイクスピアの作品の中でもよく知られているのに、舞台で観た事って意外と少ない。2−3回かな、、? 今回はマクベス夫人役のAnne-Marie Duffを観たくて行ってみた。
劇場はNT(ナショナルシアター)の中のOlivier、ここはアンフィシアター=円形舞台なので、とても見易い.。どの席も良席と言える。そして高さ5回建で何層にも回せる最新の舞台機能があり、これをどんな風に使った演出になるかも楽しみだ。
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マクベスのあらすじは比較的シンプル。

舞台はスコットランド。ダンカン王の信頼厚い武将のマクベスは、反乱軍を鎮めて帰途に着く途中、森の中で3人の魔女たちに「未来の予言」を告げられる。「コーダの領主に、そしてやがてスコットランド王になる」と告げられたマクベス。さらに一緒にいた友人のバンクオーにも「お前の子孫がやがて王になる」と予言がされる。半信半疑だったマクベスだが、すぐに自分がコーダの領主に任命されたと知らされると、さらなる予言の成就=王座に野心を抱き始める。
そしてマクベスよりもその予言に執着したのがマクベス夫人だ。王がマクベスの城に泊まった晩、ひるむマクベスを駆り立てて、野心をむき出しにして王の暗殺をそそのかす。そして王を刺し殺た罪の意識におののくマクベスを叱咤激励して後始末の手はずをする。危険を察したダンカン王のの息子、マルコムがイングランドに亡命すると、マクベスは王位に就く。
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しかし王位についても安心できないマクベスは「王を生み出す」と予言されたバンクオーを暗殺し、また、マクベスに疑惑の念を抱いていた貴族のマクダフがイングランドに亡命すると、マクダフの妻子をも暗殺する。不安をぬぐいきれないマクベスは再び森の魔女達にあって、さらなる予言を聞き出すと、「女から生まれたものにマクベスは殺せない」「森が動かなければマクベスは倒されない」と言われ、どちらもありえない事、と安堵する。王の暗殺には冷徹な顔を見せたマクベス夫人だが、やがて罪の意識は彼女を夢遊病にしてしまい、夜な夜な血で汚れた手を洗おうとさまよい歩く。そしてついには自ら命を絶ってしまう。やがてイングランドでダンカン王の王子=マルコムを説得したマクダフは、マクベス討伐の為にイングランドから攻め込む。女から自然な形では生まれなかった=母の腹を蹴破って出てきたというマクダフにマクベスは討たれ、マルコムが次期王として即位する。

マクベスで有名なのが、魔女たちの予言だ。しょっぱなから謎かけのような有名なラインがある。
Fair is foul and faul is fair
これは日本語ではよく「良いは悪いで、悪いは良い」とか「綺麗は汚い、汚いは綺麗」「フェアはファウルでファウルはフェア」と訳されてる。この時にバンクオーに与えられた予言、「王を生む」は、やがて彼の子孫が王女と結婚して世継ぎをもうけることになるのだが、ここでは出てこない。
2度目の予言では
For none of woman born shall harm Macbeth =女から生まれた(自然に)者は誰もマクベスを倒せない

となっているのだが、実はバンクオーは今でいう帝王切開で出てきた、という屁理屈でマクベスを倒す。
そうはいってもあの時代、麻酔も医療技術も無かったのだから、お腹を割いて赤ん坊を取り出すという事は間違いなく母親は死んだのだろう。まさに「母の腹を切り裂いて出てきた」のだ。森が動く=イングランドの護衛軍が木の枝をかぶって前進してきた様子が「森が動く」という光景になる。

ストーリー的には簡単なのだけれど、魔女たちの予言に野心と欲が出て、手を血で染めることになったマクベス夫妻。その後の罪の意識と不安におののく姿がこの芝居の軸なのだけれど、意外と淡々と作られていた。マクベス夫人のAnn-Marie Duffがやっぱりよかったな。殺害の場面では男気がある感じで、その後の夜歩きまでの心情の変化がうまかった。
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今回のマクベスは時代設定的には明確でない。衣装は軍服にブーツで、現代風ではあるけれど、いきなりセットで生首が木の上に吊るし上げられていたり、とちょっと野蛮な中世の雰囲気も出ている。
マクベス役のRoy Kinnearは何処かで見たな、と思ったら、以前「三文オペラ」でマックをやった人だった。

マクベスはそれほど長い芝居ではないけれど、なんとなくあっさりと話が進んだなあ〜と思ってプログラムやレヴューを見てみると、結構削った台詞も多いらしい。ハムレットのように台詞の下まで覚えているわけではないので、見ている時には気づかなかったけど。

オリヴィエ劇場といえば、やっぱりセットと舞台転換がすごく見ものなのだが、今回は何本も高く作られた木に魔女たちが上ったり生首がかかってたりと、高さをよく使っていた。ただ、最終シーン間近、まさに木をかぶった兵士たちが近づいてきて「森が動く」というそのシーン、途中で回転舞台が動かなくなってしまった!

「なんかこのシーン遅いな」と思っていると、舞台監督らしき人が出てきて「申し訳ありません、テクニカルプロブラムで中断します」 と挨拶。こういうハプニングは本当に珍しいので、拍手喝采。アンフィシアターは幕がないので、裏が全部見える。
どうやら手動ではなんとか動くらしく、スタッフやその場に出てない役者も出てきて、手動で舞台を回して無事続行。 滅多にないハプニングに遭遇できました。

ちょっとびっくりしたのが、、「この人もいいな」と思ったマクベス夫人の侍女役のNadia Albinaという 女優さん、右腕が肘までしかない事に途中で気づいた。あれ?と思ってからも、角度で見えないのかな?と思ったのだけれど、確かに右腕の肘から手がない。身体的なハンデをもつ役者が普通の舞台に出ているのを見たのは初めてだったので、これは結構印象に残った。プロフィールをみると、舞台でも映像でもあちこちで活躍している。新鮮だった。

去年日本行きと重なって見られなかったNINAGAWA Macbethがやっぱりみたいな。私がイギリスに来た頃に、ちょうど話題になっていた作品だ。初演は平幹二朗さんと栗原小巻さん、この二人のポスターの絵はよく見たなあ。DVDになってる再演版を買ってみるかな、、、、 


シーズンものだからあまりカテゴリとしてしょっちゅう書いてるわけじゃないけれど、「まやさん、フィギュアスケート、好きなんだ」という声をいただいたので書きますと、私のフィギュア歴ははっきり言って長いです!

子供だったけれど、札幌オリンピックでのジャネット•リン選手やカナダのカレン•マグヌセン選手達の演技に見せられたのがきっかけ。渡部絵美さんがトリプルで苦労していたのも、佐野稔さんが世界選手権で3位になったのも覚えている。佐野さんは容姿が外国選手と張り合える人だったから、エキシビションでのバック転とか、カッコよかったよね。(いま、解説者になってるあのおじさんの事ですよ〜

今でこそYoutubeで探せば本当に40年くらい前のものだって見つかるけれど、以前は録画が命だった。
こっちに来てからは、オリンピックや世界選手権はこちらのテレビでも放映されていたので、トップ選手たちはなんとか把握できた。でもテレビ放映は主に上位選手(最終グループ)だけなので、PCでインターネットができるようになるまでは日本の選手は世界選手権で最終グループに出ている人しか観られなかった
だから日本人選手が男女共3枠で出られるようになってからは、本当に楽しみが増えた。

昔からタイプの違うトップ選手対決というのは必ずあった。羽生選手のコーチをしているブライアン•オーサー氏とカルガリーのメダルを争ったボイタノ選手、「Battle of Brians」と言われたこの二人で、私が応援していたのはオーサー選手の方だった。その後も男子ではヤグディン選手とプルシェンコ選手もそうだったし、ペトレンコ選手とブラウニング選手も全くタイプが違った。男女共、タイプが違うからこそ、毎回表彰台の立ち位置を交代するライバル選手というのは必ずいる

ちなみにわたしのAll time fevouriteステファン・ランビエル選手と高橋大輔 さん!

高橋大輔さんのようなスケーターは日本人では出ないと思っていた。音とリズムの感性が素晴らしくて、ダンサーとして踊れる、そして彼の演技には芝居心がある。何よりも、日本人男子スケーターには無いセクシーさ・色気、これは海外メディアにもアピールできる魅力だ。完璧な演技をした事はむしろ少なかったかもしれない。でもジャンプを跳ばなかったとしてもずっと観ていたいと思った。

ああ、もうこういう表現力のスケーターはしばらく日本からは出ないだろうな」と思った矢先、まだジュニアで注目されていた宇野昌磨選手の存在は嬉しい期待だった。まだ少年と言っていいのに、そこはかとない色気と周りの空気に色を付けるような表現力に目がいった

 高橋選手の引退後、羽生弓弦選手が、どんどん高い技術と最高に美しい完成品のようなスケートで世界の頂点に登って行くのは本当に痛快だった。「これでもか!」というくらい別次元のスケートを見せてくれるのだが、だんだん「おいおい、周りはどうした!?」という気持ちにもなってくる。やっとジン・ボーヤン選手やネイサン・チェン選手が数種類の四回転を武器に参戦してきて、おまけにシニアに上がってからの宇野選手のびっくりするような急成長で、もうこの2−3年での四回転争いは50年に1度の進化だろうと思う

でもやっぱり私の心を一番引き付けるのは宇野昌磨選手だ。美しい完成品のようなスケートをする羽生選手は今世界一だとは思うけれど、宇野選手のスケートは少しいびつでまだ完成されていなくても心に響く。ただ、とてもシャイで弾けるのが苦手な性格だそうで、う〜〜ん、もっと芝居っ気が出せるといいんだけどな、、、振り付けの幅が広がらないと壁になるかな、、?


そういえば、羽生選手のお父様は中学の先生で、宇野選手のお祖父様は画家だそう。
なるほど!教師の息子と芸術家の孫か、、、
なるほど〜〜!すごく納得。二人のスケートの違いそのまま

パトリック・チャン、カロリーナ・コストナー、ハビエル・フェルナンデス、、、ジャンプだけでなく、美しいスケートと深い表現でフィギュアスケートを魅せてくれた選手たちがみんな引退してしまう、、、
すご〜〜く残念!!

技術で押してくる若い世代に混ざって、美しいスケートをしてくれるベテランがいてくれるのはとても重要な事なのだが、なんだか今年は一気にいなくなってしまう感じがする。プロになった人達のアイスショーが最高に楽しそう!

またルールが変わるということで、来季の振り付けはみんな新しいルールブックをひっくり返しての作業になるのだろう。ジャンプの質の高さと演技構成の美しさが重要になるという事で、宇野選手が口にしていた目標とまさに一致しているし、次に何を持ってくるのか、楽しみだわ。もしかしたらこのルール、羽生・宇野両選手にとって、他の選手よりも有利に働くかも、、、と期待したい!








 


綺麗な涙だった、、、

録画しておいたフィギュアの世界選手権を週末に観て、波乱万丈の結果に唸ったり笑ったり頭を抱えたりした今大会。「まさか!」の連続で、でも日本のフィギュアファンにとっては願っても無い結果になったのが嬉しいね。中でも一番目を奪われたのが、フリーの演技後に宇野選手が流していた涙だった。

五輪以降に新調した靴がなじまずに痛みが増してしまったそうだけれど、無理をしないで、、と周りが思いがちな中、「とにかく頑張る、攻めたい」と話していたフリーには、オリンピックと同じ3種類4つの四回転で挑んだのが彼らしい。

跳んでは転び、また跳んでは転んだ。転倒3回、手付き一回、両足着氷1回。それでも諦めずに跳んで、回り続けた。一見ボロボロなのに、なぜか悲壮感はなくて、「この人はまだ諦めていない」ということだけが伝わって来た。それが終盤になって立て続けに3つのコンビネーションを着氷して、壮大なプログラムを滑りきった。3回転んでも、ジャンプでパンクは一度もなかった。だから少しずつでも点数になり、最後の3つのコンビネーションで踏ん張って見せたからこその銀メダルだ。

最後のポーズの直後によろめき、放心したような表情で氷の上を回る。観客席に向き直ってお辞儀をする頃には頬に涙が流れていた。泣いているのではなく、涙が流れていた、と言うのが合っているのだろう。隠そうともせず、拭うこともせず、流れるにまかせてリンクを降りるとコーチの肩に飛び込んでしっかりと抱き合っていた。

リンクを降りる前に頬を伝う涙がテレビに映ったのはアップになった一瞬だったけれど、「うわあ〜、綺麗な涙だ、、、」と思って、演技と一緒に何度も見返してしまった。オリンピックの時の演技よりも繰り返して観たくなってしまう、、、、

試合後のインタビューでも、途中から涙を流していた。それを拭いもせずにそのままインタビュアーをしっかり見ながら答えていた姿に、宇野選手の純粋な強さを感じた。オリンピック後には「天然キャラ」と散々言われるようになっていたけれど、どうして、この人は実は揺るぎないものを芯に持っていると思う。ただ、人の目を気にして言い方を変えたり、自分を誇示しようとはしないだけなのだ。しっかりと言葉を選んで話しているのに、それを違う言い方で広められてしまっているような気がする。

今回のEurosportsでのコメンタリーはサイモン•リードとクリスティーン•ウィタカーの二人が担当。この二人はスポーツジャーナリストで、私が好きなNick&Chris(二人とも元スケーター、ニックはアイスダンス、クリスはシングル)のコンビより、冷静でレポーターという感じ。サイモンは以前にシカゴで宇野選手と接する機会があったような事を以前言っていて、以来、「彼は本当に素晴らしい奴なんだ=(Super kid, Amazing character)」と事あるごとに言っている。フリーの演技後には「彼がこの3年の間に遂げてきた成長は、素晴らしいスケーターであると同時に、素晴らしいキャラクターの持ち主でなければ成し得なかった事です」とコメントしていた。

ちなみに彼は今シーズンのはじめの頃から「宇野選手は足首に故障を抱えている」と何度かコメントしていた。日本サイドでは全く言われていなかったけれど、グランプリシリーズのフランス大会の時も、「足の怪我に加えて病み上がり(インフルエンザ直後)です」って言ってたし、、、、だから「ああ、公には言ってなくても、多少の故障は抱えてるのかな」と思っていた。まあ、トップアスリートなら誰しも多少の事は抱えていて当たり前か、、、、、?今回は「新しい靴が、、、」ということだったけれど、本当にそれだけかどうかは判らないよね。

今回は本当に波乱万丈で、オリンピックに出た選手達は皆んな気持ちとコンディションの調整に苦しんだ様子。ザギトワ選手は可哀想なくらい、後半にジャンプを集中させた最悪のシナリオになってしまった。一度転ぶと音楽に追いつくのがやっとでまだスピードも出きっていないのにまた次のジャンプ、また立ち上がって次に間にあわせる為に焦って曲に追いつき、、、の繰り返しでやっぱりあの詰め込み方じゃ立て直し不可能だわ、、、、来季からまたルールの変更があるようだけれど、今季に皆んないろんな大会を経験したことで、また来年の熾烈な戦いが楽しみだ。

とにかく男女揃って来年の出場3枠を確保できたのは、本当に良かったよね。来年からの日本勢の躍進が本当に楽しみ。女子は激戦になるだろうし、今大会で友野選手は一躍世界から注目される存在になった。アイスダンスの村元・リード組も来年は上位10位を目指すかな。

私がいつも注目するのは「私が好きかどうか」の判断による。羽生選手をはじめ、たくさんの素晴らしい選手達がいる中で、これからを観続けたいのが宇野昌磨だ。外国勢ではデニス•ヴァシリエフス選手が四回転を入れたら点数がジャンプアップするだろうし、コリアダ選手も伸び盛り。カロリーナ•コストナー選手は今季でやっぱり現役引退するんだろうか、、、あんなスケートを見せてくれる人は他にいないからちょっと寂しいね。若い人たちが皆んなお手本にしてくれるといいね。

来シーズンが今から楽しみです!!






 


3月も半ば過ぎたというのに、週末は2日間雪!だった、、、!!
やっと今日は太陽が出て、室内から外を見る限りでは春のような日差しの良いお天気なのだが、、、 実は気温は1度程で風がビュビューと吹き止まない。なんという寒さ!
3月でこんな気候というのは初めてだ。そういえばまだ私が小学生の頃、東京に「3月の大雪」が降った事があったっけ。あの時以来かなあ〜。それでもあの時だってもっと3月初めだったと思うけどね〜

オリンピックも終わって、パラリンピックが始まってるけれど、やっぱりこちらの方は放映が少ない。なぜかいつもテレビをつけると車椅子カーリング。こちらはスウィープは無いのね。

さて、とても評価が高かったので急遽観てきた芝居。「Beginning
パーティーが終わった後、知り合ったばかりの、なんとなく惹かれあった40近い男女が、初めての出会いの会話から少しずつ二人の関係を初めていきそうなところまで、深夜から明け方までの会話劇だ。

出演者はローラとダニーの二人だけだ。ローラのフラットで週末パーティーが終わった所。直接の知り合いではなく、ローラの友人の友達としてパーティーにやってきたダニーは初めて会った彼女に惹かれて、みんなが帰っていくのになんとなく最後まで残ってしまう。壁の時計は夜中の2時半を指している。「タクシーを呼ぼうか」と言うローラと、なんとなくこのまま別れてしまいたくなくて、たわいのない話を続けようとするダニー。
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そしてローラの方も、まだよく知らないダニーに何かを感じて別れがたく思って話し続ける。二人はティーンエイジャーではない。ダニーには別れた妻と娘がおり、ローラにもそれなりの過去があって今は一人でいる。そんな二人がお互いに探りながら、迷いながら、でも何かを始めたくて、ぎこちなく会話を続けていく。若い時のように、「パーティーの勢いでワーっと盛り上がって一夜限りを楽しんで終わり!」と言うようなエネルギーはもうない、、、でも誰かと新しい関係を始めたくて、でもそれが良いのかどうか迷い、踏み込む勇気が絞り出せない。

大人二人のとてもぎこちなくて、とても正直な会話が続く。

ベッドに行かない?
その後は?
一緒に眠るの。
朝になったら?
、、、、朝ごはん食べに行こうか
それから、、、?
、、、、
「じゃあね!」って別れてもう2度と会わないってか?
、、、そうじゃなくて、、、、


もう若くないから、慎重になってしまう。でもお互いに惹かれている。今の波風立たない毎日を変えるのは怖い。そんな葛藤が不器用な会話になり、またはやけっぱちな大胆さになって夜が老けていく。少しずつ自分たちの事を語る中に、普通の30 somethingの人生が垣間見えて、時にユーモラスにそしてシリアスに語り合う。

部屋の時計が4時になる頃、二人はフィッシュフィンガーサンドイッチを食べ、そのまま一緒に眠って明日の朝食を一緒に食べることにする、、、、迷いに迷った会話の後に、やっと見えてきた二人の「始まり=Beginning」
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とてもデリケートな会話シーンの連続で、二人だけで1時間40分の会話劇を持たせるのは大変だ。最初は「いい大人が何をもたもたやってるんだ、、」と思いながら観ているのだけれど、いや、大人だから勢いで恋愛を始められないのが現実なのだ。過去のこと、今の自分の生活、そしてこれを変えてしまうだろうこれからの事、新しい恋愛を始めたいのに戸惑ってしまう二人。

新しい人に出会ったとき、これから二人がどうなっていくのか、その関係を始める事が正しいのか、すぐには解らないし決められない。どこにでもいる、平凡な普通の男女の心境だ。

場面や状況に展開はないし、ただ部屋の中で話しているだけの設定なので、役者たちの正直な演技だけが頼りだ。でも飽きる事なく、なんとなく「わかるなあ〜」と思いながら時間が過ぎていく。最後には「頑張れ!一歩踏み出せ!」と応援してしまっていた。

今回のAmbassadars Theatreはもしかしたら私は初めてだったかも、、、、?30年以上ロンドンで芝居を観ているというのに、まだ来ていない劇場があったのか、それとも、もうずっと前に来たのを忘れていたか、、、? (実は他にも私が一度も行っていない劇場がこの隣で、66年のロングランを続けるアガサ・クリスティーの「Mouse Trap」をやっているSt. Martins Theatreだ。)

派手さはないけれど、とても共感できる大人の恋愛へのBeginning。小劇場でも良いかもしれないね。スタジオみたいな空間でも良い芝居になるかも。小さな短編小説を読んだような気分にさせられた。
 


もう3月になったというのに、なんと!大雪に見舞われているイギリス、いやヨーロッパ、いや、、実はこの寒波は1月にアメリカを襲い、そのあとアジア北部にも大雪を降らせたやつで、それがヨーロッパにやってきたらしい。イギリスではThe Beast from the East と呼ばれている。ロンドンも数日雪が降り、学校が休校になったり電車が大幅に乱れたりしている。それにしても北のほうはもっと凄かったようで、雪で孤立してしまったり水道管が凍ってしまったりと大変な事になっているらしい

1週間続いたこの寒波も、やっと今日から少しずつ和らいで、ここ数日は気温がマイナス5度くらいだったのがやっと2−3度になって、いや〜〜「暖かい」と思ってしまうのが怖いね。でも今回は前もってかなり警告されていたせいか、混乱というよりは、なんだか静かで、一番雪の多かった2日間はほとんど人も歩いてなかったし道路も空いていた。別の国に来たみたいだったね。明日は雨らしいからこれで雪はほとんどなくなって来週には少し回復するそうだ

それにしても3月だからね〜もっと春らしくてもいいのに、ほんとうに調子が狂ってしまう。

時差でなかなかライヴ感を味わえなかったオリンピックだけど、ユーロスポーツがかなりカバーしてくれていたので、録画で大体見る事が出来た。特に私の観たかったフィギュアも、スノーボードの平野選手やスピードスケートの小平選手の活躍も見られたし、日本でも一気に人気が上がったカーリングも。

カーリングは前回のSochiの時に、イギリスがメダル候補だったので初めて観た。その時は何をやってるのかわからなくて、床掃除に笑っちゃったりしていたのだが、今回はちゃんと観ていて、その面白さがわかりかけた。ボウリングのようなコントロールの投石に、氷の状態と表面を読んでコースを測るあたりはゴルフのようだし、石をどこへ投げてどう弾くか、という頭脳戦はスヌーカーのようだ。

日本チームの活躍は本当に嬉しかったし、日本でも「そだねーJapan」 が大人気になった様子

そして何と言ってもフィギュアですよ!! 男子の金・銀は本当に嬉しかったよね。実は私が「こうだといいな」と思った通りの表彰台になった。私としては羽生選手よりも宇野選手の方が好きなタイプのスケーターなのだけれど、やっぱり今回は66年ぶりのBack to backの金メダル目指して欲しかったし、彼ならやるだろうと期待していた。フェルナンデス選手の今季のプログラムはSPもFPもとても好きなので、 メダルを取って欲しいと思っていた。チャップリンとドンキホーテはまさに彼にぴったり!!

メディアにその不思議ぶりを暴露してしまった宇野選手も、世界選手権で今季のプログラムを完成させてくれると嬉しいな。シーズン直前にアイスショーで初めて今季のSPを披露した時は、三拍子に体のリズムが合ってなくて「うわ〜、三拍子、大丈夫か!?」と思ったのだけれど、どんどん消化していったね。この人は体得したら消化するまでが早いんだと思った。 

そうそう、今年のザギトワ選手のフリーの衣装、実は4年前のシーズンで当時14才だった メドべデワ選手が着ていたコスチュームだという事を発見。
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鬼コーチと呼ばれるトゥトベリゼ女史 は次々と若手のスケーター達を育成している。リプニツカヤ、メドヴェデワ、そしてザギトワ、さらにまだジュニアの世代の中には練習で既に4回転を飛んでいる子達もいるらしい。ザギトワ選手の今季は素晴らしかったけれど、去年から身体の成長がすごいなあ、2−3年のうちに彼女も体重増加に苦しめれれるんじゃないだろうか、リプニツカヤ選手みたいに、、?でもそうしたらまた次の選手が出てくるからいいのかな?う〜〜ん、どうなんだろうね。工場生産みたいな感じもするなあ〜〜〜

とりあえずまだ世界選手権がある。出ない人もいるんだろうけれど、(オリンピックにピークを持ってくると、燃え尽きちゃうんだね) チャンピオンになりたいなら出た者が勝ち。もう一戦、頑張って欲しいな。

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