見つけもの @ そこかしこ

ちょっと見つけて嬉しい事、そこら辺にあって感動したもの、大好きなもの、沢山あるよね。

ローゼンクランツとギルデンスターンは、、、なぜ、、死んだ?


久しぶりに観たRozencrantz and Guildenstern are dead。シェイクスピアの「ハムレット」では脇役のこの二人を主人公にしたハムレット•スピンオフとして有名なTom Stoppardの戯曲。
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ハムレットと幼少時代の友人なのだけれどホレイショーのように友情と信頼を寄せられているのではなく、国王にハムレットの監視役を命じられ、狂気を演じてイングランドへ送られることになったハムレットを共に船に乗る。けれどイングランド王が自分を殺すように仕向けた仇の叔父・国王の手紙を見たハムレットは内容を書き換え、代わりにローゼンクランツとギルデンスターンがイングランドで処刑されてしまう

ハムレットではほんの小さな役だが、私も以前思ったのだ、確かにこの二人はちょっとバカで論理的にも感情的にも地に足がついていない感じで、それがちゃっかり国王の手先(という自覚が本人達にはない)になってハムレットの行動を監視・報告する役目担ってしまうのだが、本人達にとってはハムレットの為を思っての事なのだ。悪気は全くないし、むしろ単純バカの典型のようなキャラクターだ。それなのになぜ、ハムレットは自分の代わりに彼らを処刑するようにとイングランド王に手紙を書いたのか、、殺さなくたって良かったじゃないか、、??

ローゼンクランツとギルデンスターンは舞台袖にいる。そう、彼らはなんだか舞台袖で出番を待っているエキストラ俳優ような感じだ。常に二人のたわいのない掛け合いが続く。彼らの周りでは大ドラマが繰り広げられていて、一国の宮廷にまつわる陰謀と復讐が織り成されているというのに、彼らは事の次第をきっちりと理解していなくて、コインを放って裏表を当てたり、話の進展の全くない言葉の掛け合いで会話したりしている。この、何も起こらない中で会話の応酬が続くあたりは、ベケットの「ゴドーを待ちながら」ともちょっと似ている、、、

「ハムレット」でも、ローゼンクランツとギルデンスターンは取り違えられがちだと解らせる場面がある。要するに、どっちがどっちでもあまり重要ではないような二人なのだ。背丈も見栄えもなんとなく似た感じの2人の役者がこの役を演じるのが常なのもその為だ。 こちらの本でも初めからなんども二人の名前がごっちゃになるので、はっきりとギルデンスターンがローゼンクランツを「ローゼンクランツ!」と呼ぶまで確信できない位だった。ちなみにこの二人は背丈が似ているのだが、他の出演者達よりも小さい。この「小さい二人」というのもなんとなくキャラクターを反映しているように見える。

でも確かにキャラクターには違いがある。ギルデンスターンの方がセリフが多く、なんとか筋道を立てようとあれこれ考えて喋っている。そしてローゼンクランツは合いの手を入れながらどんどんそれに乗っていくタイプだ。 相手の意見を覆すような討論じみた会話は一切無い。ハムレットのことも、アレヨアレヨというまに宮廷に呼び出されて、久しぶりに会ったのだが、特に命がけで友を守ろうというような熱い思いもないし、殺人騒ぎが起きても大した危機感も持っていない。ようは流れに乗っているのに周りの状況が把握できていないのだ。

それでもその表舞台の袖でひたすら無意味な会話の応酬を繰り返し、コインを放る姿はなんだか憎めないから不思議だ。

そしてこの芝居でもう一人、脇役から主役級に抜擢されているのが旅芸人たちの座長だ。ハムレットの劇中劇で前国王暗殺の様子を演じることになった旅役者一座。この一座と二人が宮廷に行く前に旅の途中で出会っていて、さらにはイングランド行きの船にも隠れて乗りこんでいうるという設定。座長は芸術と現実について語る。彼は舞台劇の核となるのは弁論技術はもちろんのこと、芝居で血が流れなければいけないと信じている。すべてのものは死につながるのだと。 
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あまりインパクトのあるキャラではない主役二人の代わりにこの座長役が多いに語る。そして二人はまたそれを袖で聞いていて流れに乗る、、ということの繰り返しだ。座長を演じたのはDavid Haig。古典劇からミュージカルまで幅広く活躍するベテランだ。私はThe Madness of  George III でこの人の国王を観た。演じる座長が主張する通り、セリフ術に長けた役者さんで、今回の役も(馬鹿馬鹿しい)説得力十分だった。コミカルで大げさで、愛嬌がある

ローゼンクランツはようやくハリー•ポッターから脱出した感じのダニエル•ラッドクリフ、ギルデンスターンはジョシュア•マグアイアー 。ダニエルは深く考えずに相槌を打つうちにどんどん流れに乗って行ってしまうローゼンクランツの能天気なキャラをユーモアラスに演じている。ギルデンスターンの方が先のことを考えて不安がったりするのだが、独白のようなセリフが上手い。この辺りは座長のいうレトロリックか。(チェックして観たらRADA出身の人だ)

クスクス笑ううちに、終盤ではこの二人の残酷な運命に気づかされる。ハムレットの原作では最後は「ローゼンクランツとギルデンスターンは死にました」という報告のセリフだけで終わってしまう二人の人生だが、最後にギルデンスターンは呟く、、「こうなる前に、どこかで、NOという機会があったんじゃないか、、??」 それでも運命の流れのままイングランドで待ち受ける死を受け入れてしまったらしい二人が哀れに思えてくる。そうだよ、殺さなくたって良かったんじゃないの?

こんな単純でお人よしの二人組を、仇の国王のパシリになったという事で殺すように仕向けたハムレット、、、この芝居を初めて観たのはかなり昔のことだけれど、これを観てからは「ハムレット」の見方が変わったのは確かだった。そしてこの二人とは大違いの信頼と愛情ををハムレットから 寄せられるホレイショーのことも、もっと深く見るようになったっけ。

でも、要するにNoと言うきっかけを逃してしまったのがいけなかったのだ。もっと周りで起こっていることに集中して目を凝らしていれば、異国の地で死ぬことはなかったのにね。原作のハムレットがシリアスなキャラクターだからこそこの二人組に意味があったとも言えるけれど。シェイクスピアがハムレットを書いた時には何を想定してこの役を作ったのか?もちろん当てて書いた役者がいたのだろう。似た者同士でみんなからちゃんと個人として見てもらえない二人の役者がいたのだろうか?でも「ハムレット」ではコメツキバッタほどのインパクトも無いような二人なんだけど、、、

ハムレットを全く知らないで見ると面白さは半減するけれど、これだけでも面白いセリフ劇だ。ボケとツッコミのような二人の延々と続く掛け合いは、テンポの良いリズミカルな演出で観客を引っ張る。 舞台袖を、さらに舞台裏から見ているような芝居。
やっぱり面白い

始まった、始まった、、、


さて、そして今年もやってきたBGT, ことBritain's Got Talent。ジャッジは去年と変わらず、アシストの二人組、Ant & Decも健在だ。っていうか、この二人無くしてはありえないよね
実は毎年年明けから4月からのBGTまでのつなぎの期間に、このAnt & Decが土曜の夜のスタジオライヴでバラエティーショウをやっていて、実はこの番組の大ファンなのだ。だからBGTが始まるということはこのSaturday night Takeawayという番組が終わってしまうのでちょっと残念。でもまた来年戻ってきてくれるはず。

今回は初回放送からあれこれとバラエティーに富んでいる。その中で、ちょっとジンときたのが、The Missing People Choir というグループ。イギリスでは毎年行方不明になっている若者が沢山いる。まだ10代から二十歳位の若者がある日突然姿を決して、家に戻ってこないまま十数年、、、何てケースが本当に多い。このクワイヤーはそんな行方不明の家族がいる人たちと、それを支えるチャリティーメンバーやサポートする人達が集まって作ったグループだそうだ。彼らの歌ったオリジナル曲、I Miss Youで会場の空気は一変する。何年も、何年も、帰らない我が子を探して、待って、「明日になれば見つかるかもしれない」と思い続けて生きてきた思いが美しい合唱になってメッセージを発する、、、

 

歌のバックに、もう20年以上も前にいなくなった人たちの写真が映し出される。これをきっかけに一人でも誰かが消息を知ることができたら••••
こういうのがイギリスの良いところ、っていうかこういう人達がいるから大抵はバカバカしくて笑っているBGTに価値があるんだ。

もう一人、こちらは15歳の女の子。ミルトン•キーンズから来たごくごく普通の黒人家庭の子。地味な色のセーター(ちょっと裂けてるのはファッションか?)にジーパン姿でステージに立つと、彼女の演目表を見ていたサイモンが「この歌を選んだのはどうして?」と聞いた。
私のヴォーカル力を発揮するのに一番良いと思ったので
世界中でトップクラスの大きな歌だよ
はい、、
そして歌い出したのがこれ、、、


会場は総立ち、そしてサイモンの腕がまっすぐにゴールデンブザーに伸びる。(このゴールデンブザーは各ジャッジが一度ずつ使えるもので、押された人はひとっ飛びにセミファイナル進出が決まる)

15歳だよ、、、もちろんBGTに出てくる若い子達の中にはちゃんとプロのレッスンを受けている子もいる。今までだってびっくりするような歌唱力を披露した子は何人かいたけれど、このSarahは、「教えてできるものではない何か」を持っている、、、こんな大人の歌を自分の歌にしてしまっているのがすごい。この子は楽しみ。このBGTに勝つかどうかじゃなくて、おそらくこの子はこれから誰かが(おそらくはサイモンが)育てて行くことになるだろう。 そんな将来性のある大きな才能の持ち主だ。

最初はいつもとんでもない勘違いみたいな人たちも多く出てくるのだけれど、今回は結構見ごたえのある人たちで編集された第一回だった。(この編集の仕方も毎週違って面白い)
第一回でゴールデンブザーが出たのはびっくりだけど、この後どんな人たちが登場することやら、、、 

Kindle Fire 買ってみた

学生時代には通信手段はもっぱら電話。留守電がやっと出てきて、待ち合わせでのすれ違いには駅の伝言板を使っていた。今のこんなネット生活なんて想像もしていなかった、、、いや、想像はしていたかな、テレビ電話とか。でも現実になるのは遠い先のことだと思ってた。

私はコンピューターウィザードではないし、仕事やビジネスに使うわけではないので、最初に購入した時点からずっとiMacを使ってる。今のマックで3台目。そして携帯電話はあくまでも必要最低限のスペックのものを選んでいる。スマホは本当に便利だけれど、私には必要ないものも多くて、欲しいなあ〜とは思っても、iPhoneなんかは宝の持ち腐れで高価すぎる。大分前からその中間を探していた。
で、買ってみました!アマゾンのKindle Fire 8HD。もちろんiPadもいいけれど、大きいのはいらないし、何に、何時、どれくらい使うのかを考えたら一番手頃なのがKindleだった。
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なんで急に決断したかというと、もちろん以前から携帯とマックの中間になるものが欲しかったのと、今回5月の頭にホリデーに行くので持って行きたかったからだ

前回のホリデーはTenerifeだったけれど、今回は厳選の結果、マヨルカ島にした。第一に予算。我が家の家計は火の車、去年行ったアパートが手頃で便利だったので、再度、とも思ったけれど、やっぱり一度行ったところより違う所に行きたくなってしまう。カナリー諸島の方がバレアレス諸島よりも南だから、5月初めに行くならカナリーの方が夏っぽさは体感できる。私はテネリフェでも違うエリアに行きたかったけれど、うちの彼はできればビーチは白砂がいいと言う、、、

日本(火山国)生まれの私には灰色の砂のビーチは珍しくなくても、彼には黒砂ビーチがなかなかの違和感だったようだ。カナリー諸島で白砂のビーチがあるのはモロッコに近いランザロテグランカナリアあたりだけれど、訪れる場所としての魅力がイマイチ。私はやっぱり古い歴史や文化を感じ取れるものがある場所が好き。どうせイギリス人だらけのホリデー地なら、景色が良くて見所のある場所がいいからね。で、なんだか「ハワイに行ってきます」という感じのマヨルカ島行きが決まった

ホリデー先でちょっと持て余すのが、エンタメだ。アパートに泊まるのだけれど、大抵プールサイドのバーの周りで夜には歌やマジックのショーがあったりはする。けれどそういうものに興味はない。夜はキッチンで簡単なものを作って食べたあとは結構やることがないのだ。衛星放送のテレビがあるとはいっても、英語放送はBBCと他に1つ2つ、、??

そこで、せっかく最近アマゾンのプライム会員になったので、観たい番組や映画をダウンロードする手を思いついた。Kindleならもちろんビデオだけでなく、本やゲームもダウンロードできる。アパートメントでWiFiが無料で使えることはあらかじめ調べてから選んであるのでネットはできるはず。でも大きなコンプレックスだと部屋の位置によっては入りが悪いことも考えられるので、たとえネットに繋がらなくても手元にダウンロードしたものがあれば夜リラックスして観られる

というわけで、ゲーム、ビデオ、本をいつくか早速ダウンロードした。8インチのHDなので画面は綺麗だ。大きさも本サイズだし、何と言っても軽いので手軽に持って行かれるのが嬉しい。やっぱり10インチにしなくてよかった。この大きさが丁度いいわ〜〜カバーをつけたらこれも便利で、立てられるし閉じれば自動的にオフになる。
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これからも携帯の方はネット以外はメールとFBやLine、つまりライフラインとしてコミュニケーションできるアプリだけにして、使わないことにしたアプリはアンインストールしてしまった。最近「容量が足りないのでアップデートできません」のメッセーが出まくりだったので、これで必要最低限だけをスマホに残せる。

私はゲームはほとんどやらないのだけれど、マックにダウンロードしたEnigmatisシリーズにはちょっとハマってしまった。これを始めるとあっという間に2時間ほど過ぎてしまうのだけれど、そのあと首と肩がゴリゴリに凝ってしまう、、、Kindleなら膝の上に乗せてもいいし、床に寝ながらだってできる。何かちょっと調べたい時にいちいち2階のマックまで行かなくても、テレビを見ながらちょっと手を伸ばしてネットできる。

これは使い道あるわ〜〜!お値段£89-99(約12600円)ですもの。お買い得

ワイルド!ワイルド!=The Wild Party


久しぶりのミュージカル。なんだか最近はミュージカルよりももっぱら芝居の方が面白くて、なかなか「観たい!」と思う ミュージカルに出会わなくなっている。今だってもちろんミュージカルも好きなのだけれど、なかなか新作でピンとくるものが少ないのだ。大掛かりな(いわゆる観光客がお土産に観にくるタイプのもの)舞台は再演ものがほとんどで、しかも異常なほど値段が高い 最近観たのはミュージカルでも小劇場ものが多い。
で、行って来ました。The Wild Party
-Photo-Credit-Scott-Rylander


原作は1928年にJoseph Moncure Marchという人が書いた物語詩で、ポエムの形で書かれたのだが、あまりにも過激な内容で、発禁処分になってしまったそうだ。この作品が2000年に、ほぼ同じ時期にブロードウェイとオフ•ブロードウェイで2つのミュージカル作品になって上演されている。今回ロンドンで初演となったのは、ブロードウェイで公開されたMichael John LaChiusaのヴァージョン。
クイーニーは、ブロンドの踊り子で 、パートナーのバーズは同じヴォードビルショウに出演している芸人だが、少しヴァイオレントで危険なタイプの男。クイーニーとも時々激しく争う関係だが、クイーニーはおそらくこういう少し乱暴で危険な男が好きなのだ、、、ある日、二人はお互いの関係をリフレッシュするためにも、久しぶりにワイルドなパーティーを開くことにする。
少しさわりを、、、


 

パーティーのゲストが次々とやってくる。 レズのストリッパーと彼女の新しい恋人で重度のモルヒネ中毒のサリー、sexは誰でも何でもOKでお金持ちのジャッキー、オスカーとフィルは近親相関風な怪しい仲良しの兄弟。プロデューサーとしてアップタウンへ行こうとしているユダヤ系の二人組、黒人ボクサーと白人妻、その妹のナディーンはブロンドに憧れる16歳、、、、
ワイルドなパーティーが始まり、みんなで浴びるように飲み、踊り、コカインを吸いまくって大盛り上がりだ。そこへクイーニーの長年のライバルでもあり親友でもあるケイトがジゴロのブラックという男を連れてやってくる。

ゲストの一人一人を紹介する形で、役者たちが交互に歌い踊る。とにかくタイトル通りのワイルドなパティーだ。乱痴気騒ぎとはまさにこのこと!役者たちは所狭しと歌い踊り、そのパワーがとにかく凄い
このThe Other Palaceという劇場は以前はSt.James Theatreと呼ばれていたのだが、最近ロイド•ウェバー氏が買い取り、創造的なミュージカルの発信地になるような場所にしたい、と再オープンした。このThe Wild Partyは新しくなったThe Other Palaceのこけら落とし公演となる。舞台は半プロセニアム型(=舞台から客席が階段状にせり上がっていく形)で、段差が高めなので、どこに座っても前の人の頭で舞台が遮られることがない。これは本当に見やすくてありがたい。客席数は300ちょっとで、舞台と客席が一体感を感じられる空間だ。役者たちのエネルギーが劇場全体の空気になって客席を包む。良い劇場だわ〜〜

主演のクイーニーを演じるフランセス•ルフェルを始め、役者たちの力量がめちゃくちゃ高い。どの役者も一流の演技者で、シンガーで、ダンサーだ。もともとブロードウェイ版を作った時に、最高の技量を持つ役者たちが集まる事を前提として企画したそうだ。

パーティーは派手に続く、、、、お酒とドラッグで日常の仮面が剥がれていくにつれ、あちらこちらで淫らな乱行が始まる。今欲しいものを目の前で捕まえて、誘い、奪い、ジンのお風呂にコカインを撒き散らし、ほとんどオージーパーティーだ。その結果、皆がパートナーと言い争いになり、嫉妬と激怒で怒鳴り合い・殴り合いになっていくのだ。最後にはsexだけでなく、本当にロマンチックな関係になりそうなクイーニーとブラックにキレたバーズがピストルを持ち出す••••

人間の仮面を引き剥がすような、スキャンダラスな話だ。パーティーに集まってきた、かなり変な人間達が、やがてお酒とドラッグで日常の関係とは全く違う関係に発展していってしまう。メチャクチャな乱痴気騒ぎのあとには、昨日とは違う現実が待っているような終わり方で、前半の汗が飛び散るようなパワーが、後半ではジワジワと心が寒くなるような怖い空気になっていく。人間って、、こんなに簡単に揺さぶられてしまうのか、、、??

パワフルで、セクシーで、スキャンダラスなミュージカル。上に貼ったビデオでも、雰囲気を感じていただけると思う。エネルギーをもらえる舞台は本当に良いね!それでいて人間の心の闇を少し覗いてきたような気分。スキャンダラスな舞台って、大好きだわ〜〜


 

テレビタイムが追いつかない、、、


日本でもあると思うけれど、うちのテレビにはVirgin Mediaのセットボックスが付いていて、チャンネルは120位ある。そしてキーワードで興味ある番組をピックアップして録画を設定できる

まあ数多いチャンネルでも、実は同じチャンネルが一時間ずれてるという重複チャンネルや、私たちは観ないチャンネルも多くて、実際には本当によく見るのは12-3チャンネルなのだけれど、、、。観たい番組をセットにして契約できるといいのに、実はこのチャンネルの契約セットは数種類がヴァージンの方で決められていて、チャンネル数を少なくして契約料を安くしたくても、一つ上のセットに観たいチャンネルが入っていて、どうもうまくいかないようにできている、、、、

で、うちではテレビをリアルタイムで観ることは殆ど無くて、録画に頼っているのだが、、、キーワード録画というのが結構困る。うちの彼が料理番組が好きで、中でもカレーのレシピがあるといつも観ているのだが、(カレーといってもインドカレーだけじゃ無くて、タイカレーやマレーシア風とかインドネシアとか、カリビアン風とか沢山ある)Curryというキーワードで録画をセットしておくと、関係ない番組、例えばCurryという苗字の役者が出ている映画とか、変なものまで拾ってしまう。数日でセットボックスの録画量が30%近くになってしまうのだ。

30%なら少ないと思うかもしれないけれど、実は録画量が30%以上になるとリモートでの切り替えが重くなる。だからいつも20~25%を限度にして、観たらさっさと捨てていく。(観ないで捨てるものも多い)録画してあると安心してしまって、続きのドラマでも数週間観ないでいたりすると、あっという間に4話程溜まってしまって、休みの日に慌てて観る羽目になる。追いつくのも結構時間を見つけるのが大変なのよ、、、、

1月に放映されたSharlockもやっと観られた。う〜〜ん、やっぱりクオリティー高いわ〜〜。今回の4話シリーズは今までで一番上質かも
冬のシーズンで嬉しいのは、Eurosportsがフィギュアスケートをやってくれる事。四大陸が終わって次はいよいよ世界選手権だ!!オリンピックの枠取りがかかってるから各国必死のはず。日本勢がどこまでオリンピックに期待を繋ぐことができるのか??特に女子はもうジュニアからの人たちも含めて大混戦だわね〜〜。新時代がやってくるのを感じます!

テレビ以外でも、実はどうしてもThe Grand Tour(BBCで人気のTop Gearという番組を担当していた3人組が新しく始めた番組)が観たくてAmazonのプライムメンバーになったのに、なかなか観る暇がない
もちろんThe Grand Tourだけじゃ無くてプライム会員はアマゾンでの買い物が翌日配達でも送料無料になるし、映画やオリジナル番組が見たい放題という特典があるのだが、これもまた「観る時間があれば」のお話、、、、The Grand Tourのクオリティーははっきりいって、今のBBCの番組を抜いている

どうして10年以上もBBCの看板番組を仕切っていた3人が揃ってやめることになったのかは、こちら
ジェレミーの契約が更新されない(=クビではない)事になったとき、後の2人も同時に契約更新を断って、この3人で新たにアマゾンに乗り換えたのだった。それにしても制作費が半端じゃないよ!!実は彼らが去ったッBBCのトップギアの方は、1シーズンでメインのクリス•エヴァンスが降板してしまった。後はなにやら5−6人で2シリーズ目が始まったけれど、以前のような盛り上がりは、、、

アマゾンで見たい映画なんかもあるのだけれど、録画テレビを消化するだけでも時間がないのに、それに加えて日本のドラマも見ちゃったりして、ほんとに追いつかない、、、!!ちなみにNHKの「精霊の守り人」シーズン2が始まった。平幹二朗さんの最後の元気な姿。話が5カ国に散らばって込み入ってきたけれど、クオリティー高いドラマになってると思う。なんでも原作は10巻にも及んでいるらしい。

2月は金欠で劇場での芝居はパスしたけれど、今月には楽しみにしている舞台がある。アンドリュー•ロイド-ウェバー氏が新しく買い取って改装した劇場、The Other Palaceでのミュージカル、The Wild Partyだ。最近は芝居ばかりで久しぶりのミュージカル、楽しみだ〜〜

 

一難去ってまた一難、、、??


どうも調子が良くならない、、、
クリスマス前に39度4分の熱が出て寝込んでから熱が下がるまで3日、その後は気管支にきて、ダラダラと咳が続くこと 3週間近く(医者にも行かなかったけど、典型的なインフルエンザの兆候なので、そうだったのだと思ってる)、治ってきたと思ったら今度は別の風邪をもらったらしく、またしても喉をやられて2週間ほど、これがやっと無くなってきたと思ったら今度は鼻風邪で呼吸も苦しいくらいの鼻づまりに悩まされて1週間、、、、

一体どうなってるんだろう 風邪なんて滅多に引かない方なのだけれど、なんだか立て続け。おまけに冬真っ最中だから毎日どんよりと暗くてジメジメして、おまけに滅茶苦茶寒い 前回書いたガス無しの数日間はそれほどでもなかった、、、っていうか、たっぷり着込んで包まってたらとりあえずなんとか我慢できた。でもここ数日は気温が1〜3度で、これは日中の気温としてはロンドンではかなり寒い!夜間や早朝には零下になるしね。雪も舞ったし•••••

いつまでこの「風邪気味」が続くのか、、、??でもこの鼻風邪も最初の2日が左の鼻詰まりに始まって、今は右にきてるから、これが去ったら治るのか、、、それとも下に降りてきてまた気管支にくるか、、?それにしては鼻以外はほとんどなんともないのが不思議。普通だったら鼻水も「炎症」のサインがあるのに、ただ、鼻が詰まって痛くて、通ったら鼻をかみ続けてもう顔がヒリヒリしてる

他には頭痛も咳も喉の痛みも無くて、ただ鼻だけっていうのも不思議な症状だ、、 もしかして「風邪」じゃないのかも、、?と思って思い浮かぶのは良くある「花粉症=Hay fever」というやつだが、私は今まで花粉症らしきものを経験した事がない。いきなりやってくるというものおかしな話。しかもこの冬真っ盛りに、、??

ちょっと具合は悪いときというのは、結構自分の言い訳をしてしまう。普段は食べないようなお菓子をつまんでみたり、エクササイズをサボっても仕方がない。とりあえずストレッチだけは続けているけれど、、、そんなこんなでクリスマスから一気に体重増加してるよ〜〜!! これからこれをまた削ぎ落とすのが大変なのだが、それは春のお楽しみにしておこう。来月には誕生日だし、それを機にまたリセットしますかね。日が伸びてきてるのがとりあえずは救い。この鼻風邪が完治するまで、もうちょっとぬくぬくしてしまおう、、、

 

ガス無し3日目、、、、


寒い、、、
いえ、ただ気温が低いというだけではありません。なんと日曜日から一切ガスを使えずに、つまりはセントラルヒーティングもお湯もそしてガスクッカーも使えないという状態

何があったかというと、うちの彼が電気のヒュースボックスを変えようとしていた所、 十分注意はしていたはずなのに、生きたケーブルがネジを抜いた反動で跳ね戻り、真横にあったガスメーターのパイプに触れてしまったのだ、、、スパーク!そして吹き出す炎、、パニック!!

まあ、すぐに元栓を閉めて火を消したので大事には至らなかったものの、一瞬家が炎に包まれる光景が頭をよぎった。火は恐ろしいからねえ〜〜、、スパークしてパイプに穴があいてしまったしまったので、ガス漏れ確定だ。試しに彼がいろんな業務用のテープを巻いたりしてみたけれど、どうしても少量のガスが漏れているのが解る。 

我が家では彼がエンジニアなので、家に関することでは滅多に業者を呼ばない。電気関係はもちろん、ヒーターのエアロックだって、ボイラーの小さな故障もトイレのパイプも、全部彼がやってくれた。でもガスはやっぱりそうはいかない。ちゃんとガス専門の安全保障の資格を持ったエンジニアにやってもらわないといけないのだ

英国でのガスは、外から家のガスメーターに入る所まではNational Gridが責任を持つ。そしてメーターから出た部分から住居内の範囲は居住者の責任という事になっている。今回穴が空いたのはアウトレットパイプ、つまりガスメーターから出てくる部分のパイプなので、修理の責任は私達にある。それでも最初にNational Gridに電話したら1時間ちょっとでエンジニアが来てくれて、とりあえずガスもれの位置を確認して、今まではちょっとグラグラしていたメーターをきちんと固定してくれた。なにせ古〜い家(築120年)だから、最初にパイプが配管されたのが何時なのか想像もつかないし、第一、電気のヒューズボックスのすぐ隣にガスメーターがある方がおかしいのだよ••••

折しもここ数日のロンドンは日中でやっと2-3度、夜には連日マイナス5度になる。なんだってこんな寒い時に!!足には日本で購入した厚手のあったかソックス、何年か前に「代謝を良くする痩せパンツ」のうたい文句で買ってみたHot Shapersというサーマルなパンツ、その上に部屋着のパンツ、上半身はユニクロのヒートテックのタートルネックの上にカシミアのセーター、さらに以前母が送ってくれた日本のどてら(半纏丈)を着込んで完全装備

それが意外な事に、結構我慢できるものである。上記の完全武装でいればそれほど辛いということもない。一番寒いのはトイレ行く時か、、、、ただ、夜の11時を過ぎる頃からグングン気温が零下になって行くので、さすがに12時半頃には寝てしまいたくなる。朝起きて底冷えするのはちょっと辛いけれど、まあ出かけるまでの事だしね。

クッカーとオーヴンが使えないのはちょっと不便だ。でもレンジが使えるのと、卓上の電気コンロが1つある。以前すき焼きをしたくなった時、卓上ガスコンロが高かったので、あれこれ探して買ったやつだ。一つでもこれは役に立つ。火加減がガスと違って最初に熱くなるまでに時間がかかるけど。レンジでできるタイプの出来合いのディナーもスーパーには色々とあるし、まあ数日の事だからなんとかなりそう。

本当は最初に火を消した時は電気の方が心配だった。電気がなかったら本当に生活できないからね。朝も8時前まで真っ暗だし、テレビもマックも使えないし、携帯の充電さえできないわけで、、、、電気ケトルが使えないんじゃお茶も入れられない。とりあえず電気の方は彼が何とかしてくれたので、まあ料理とヒーターは不便だが、ここは着膨れしながら我慢しますわ、、、

それにしても昔はセントラルヒーティングだってなかったわけだし、そうやって考えたら、昔の人はなくてもちゃんと生活していたんだよね。「あるのが当たり前」の世の中に生まれたから不便に感じるだけで。でもやっぱりお風呂に入りたいよ〜〜
髪を洗うのもケトルで何度もお湯沸かして、それを少しずつ水でぬるくして使ってる。ああ、早くバブルたっぷりのお風呂に浸かりたい!!


 

Art - おじさん達の儚き友情


今年初の芝居は笑えるドラマで外れる確率の低いもの、、ということで楽しみにしていたのが、ヤスミナ•レザの「Art」。

ところが思いっきり予定外だったのが、ロンドン地下鉄のストライキ!今回は地下鉄のチケットオフィスのクローズや駅のスタッフ削減に反対しての大ストライキで、なんとロンドン中心部は全ての駅が閉まるという大掛かりなもの。ロンドンでの芝居、ほとんどの開演時間は7時半だ。6時に北ロンドンで仕事を終えて、いつもなら7時前にはウェストエンドに出て、軽くサンドイッチとコーヒーをとる時間もあるのだが、今度ばかりはやばい!!

少しでも早く、、でも早退は不可能ということで、とりあえず5:55の電車(地下鉄ではない)に乗れるように少しだけ早く上がらせてもらう事にした。ところが いつもの終点駅は閉まっているため、電車はキングス•クロスへ。キングスクロスは主要駅なので、もう駅の周りはバス待ちの人々で凄い事になっている、、、

なんとかバスに乗ったはいいけれど、道が全く進まない。本来なら10分ほどの所まで30分かかったところで、思い切ってバスを降りて走る事にした、、、直線で約800m程。Waterloo bridgeにかかるところで丁度劇場に一番近いところまで行くバスが来たので、再び飛び乗る。この時すでに開演12分前、、、バス停からまたも走って劇場に文字通り飛び込んだのが、7:29だったよ

全く、、今の職場に移ってからこの11年、ストとは無関係の生活だったので、久しぶりにえらい目にあったもんだ、、、よく10年以上もウェストエンドで仕事してたよなあ〜〜〜

さて、芝居の話。このArtはレザ女史の20年ほど前の作品。実はロンドンでも長い間上演されていてオリヴィエ賞も取った作品なのだけれど、私は初演の時には見ていなかった。なんでだろう、、?あの頃はあまりコメディー芝居に興味なかったのかな?レザ女子の芝居は「God of carnage」を初めて観て大好きになったので、今回は年の初めに楽しい芝居を、、と思っていた。
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男3人の芝居。3人ともおじさん。そのうちの一人=サージ(原作はフランス語なのでセルジュだと思うけど、英語だとサージ) が白い背景に白い線が描かれているだけの絵を10000ポンドで買ったことから、15年来の友人だった3人に亀裂がはいってしまう。その聞いたこともない画家の白+白の絵を観て、そんなお金を出す価値があるか、芸術として認める価値があるか、そしてその価値観の違いを正直に言い合う事がどう友人関係に影響するのか。言葉で言い合ううちにどんどん深みにハマってしまう可笑しさが見事なセリフで展開する。

仲の良い友人というのは、何が基準なのだろう、、?意見の食い違いから議論になった時に、どこまで相手の意見を聞いて認める事ができるか、そしてその時に感情的になって相手を非難し始めたらどうなってしまうのか、、 サージに絵を見せられたマークは思わず笑ってしまう。「これ、、?これに、、金を払ったわけじゃないよな、、?」と。そしてさらには、「こんなクソに10000ポンドも出したのか?」と今度は嘲笑してしまう。芸術審美眼のセンスを傷つけられたサージは「お前は芸術センスがないし、時々高みから見下ろすような態度をとるよな!」とやり返してしまう。

マークからサージの絵の事を聞かされていたアイヴァン(これも言語だとイヴァンだと思う)はいざその絵を見せられると、マークが取ったような反応もできず、かといって賞賛もできず、ただ「うん、、、うん、、、」とうなづいてしまう。アイヴァンは結婚を控えているのだが、伯父の文房具店の仕事を始めたばかりな事もあり、式の準備にストレスが募っている。アイヴァンにも婚約者のキャサリンにも、其々実母と養母がいて、式の招待状をお互いの2人の母親に出す/出さないで大もめになっているのだ。ところが
絵の事でギクシャクしている所なので、サージとマークもアイヴァンに親身になってあげられない。

意見・価値観の違いを本音で言い合う事が、相手を認めて思いやる気持ちを無くしてしまうなら、友情とは何なのか?子供の仲直りはおじさん達にはできなくなっているのか、、、自分の意見が違う時、どの程度まで言えば良いものなのか、、?

休憩無しの90分。笑いながらも考えるところがあり、3人の俳優達も素晴らしかったよ。ただ、サージ役のRufus Sewell氏の声が掠れていた、、潰れたのか、今大流行りの風邪か、、? でも声は少し掠れていても演技に影響していないところが凄いなあ。普通、声が掠れてると芝居も弱くなるから私はダメなんだけど、今回はサージが風邪をひいているのか、という感じで見る事が出来た。

言語からの翻訳はお馴染みのクリストファー•ハンプトン氏だ。彼の翻訳もリズムがあって良いんだよね。特にアイヴァンが4人の母への招待状のことでもめているストレスを吐き出す時の長台詞は観客から拍手が出た。役者のセリフの技術もだけど、本の巧さ=リズムの良さもあっての拍手だった。

終わったのは9時過ぎ。さすがにこの頃には道も空いていたので、帰りのバスは普通に乗れた。遠回りだけど、家まで1本で帰れる電車駅まで出ると、30分に1本の電車が1分前に出たところだった、、!!何も食べてなかったので、駅構内のWasabiという日本食のTake away屋でおにぎりを2個買って次の電車を待つ。

長い一日だったよ、、、、

新年!

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明けましておめでとうございます。

毎年思うのだけれど、1年が経つのがどんどん早くなっていく、、、

誰かが言っていた説に、「10歳の子供にとって一年はそれまでの人生の10分の1、それに対して30歳にとっての一年は30分の1、だから歳と共に1年という時間が短く感じるようになる」のだとか、、、
これからはもうどんどん加速していくわけだから、これからの10年が今までの10年と同じ感覚ではいられないという事か。 

年末は11日も休みがあったのに、半分はまだインフルエンザを引きずっていて「休養した」という感じしかないなあ〜〜。それでも毎日用事もなく家でグタグタできるなんて普段にはないのだから、これもまた良し。

今年はまたピラティスをちゃんと再開しようか。今までもなんとなく気が向くと(その間隔がどんどん長くなって)ちょっとエクササイズ、、という形ではやっていたけれど、それもなんとなく端折ったプログラムで済ませていた。 年と共に筋肉が急激に衰えていくのが日に日に解る。ちょっと高さの違うブーツを一日履いただけで、足の負担が違うのを実感する。怖いよね〜〜

本読も復活しよう。これはやっぱり携帯がダメにしているよね。休み時間や通勤時間は以前は本を読んでいたのに、最近は携帯でネットしてしまう。ネットは目的はないのにキリがないという難点があるのだ。目的がある時には本当に便利なのだが、無目的でネットを始めるとダメにされてしまう。

とりあえずは健康が一番。久しぶりに39度を超える熱が出て、ちょっと身体をリセットしたつもりでまた頑張ろう!

今年一年がみなさまにとって幸せな年になりますように。 

締めくくり 2016

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今年の最後はバレエ。久しぶりでMatthew Bourne氏の新作「The Red Shoes
レッドシューズといえば、アカデミー賞も受賞した1948年のバレエ映画。バレエを志すダンサーなら必ず観ているであろう大作にして名作だ。アンデルセンの原作は宗教的な色が濃く、残酷でダークなイメージもあるのだが、それを「踊らずにはいられない」というバレエに対する情熱と、興行を制作するバレエ団という組織の舞台裏に絡めて作られた映画版は7年前にデジタルリマスター版がリリースされて、今も色褪せない作品だ。

マシューさんのことだから、ダークな色を押し出したちょっと普通から外れた解釈になってるんだろうか、、と思ったら、バレエ作品としてはオーソドックスな作りだった。とはいえクラシックバレエとモダンバレエの組み合わせは、観ていて全く飽きない。

映画版The Red Shoesでの音楽を使用しているのかと思ったら、 曲は「華氏451」「鳥」「タクシードライバー」等の映画音楽を担当したバーナード•ハーマン氏の曲を組み合わせて使っている。この作品用に書かれたものではないけれど、各場面で時々耳慣れたメロディーが入り込んでくるので初めて聞く感じがしない。冬といえばヨーロッパはバレエシーズン。この新作も大人から子供まで楽しめる作品になっているので、これからの冬のレパートリーとして毎年踊られてもいいかな

このカンパニーのダンサー達は身体がギスギスしていない。主演のヴィクトリア役のダンサーは(3人が交代で踊っているようだ)みんな身体に丸みがあるし、足や腕もガリガリしていない。これは映画版で主役を演じたモイラ•シェアラーもそうだった。年代的にはやはり1940-50年頃を意識しての衣装や振り付けになっている。そんな所も映画版のファンには嬉しい。

ストーリーは全く知らないで観てしまうと、バレエカンパニーがあちこち旅をして興行しているあたりが解りにくいかもしれない。場所が場面毎に変わるから、、、、 それでも場面毎に振り付けの雰囲気も変わって視覚的にもクリスマスにふさわしい楽しい舞台になっている

そんなわけで今年も終わっていく、、、今年は本当にたくさんの、それも私の青春時代からずっと人生の一部に在り続けた人たちが何人も亡くなってしまった。年明けのDaved Bowieに始まって、さすがにもう今年は出尽くしたか、、と思った所へクリスマスにジョージ•マイケル氏、さらにはつい2週間ほど前までイギリスのテレビにも出ていた(本のプロモーションにイギリスに来ていた)キャリー•フィッシャーさんが亡くなり、翌日にはお母さんのデビー•レイノルズまで、、、

デヴィッド•ボウイー、プリンス、キース•エマーソン&グレッグ•レイク(ELP)、ジョージ•マイケル、グレン•フライ、 彼らは私が10代〜20代の頃にずっと私の生活の一部だった。イギリスに来てからこちらでずっとその活躍を見て来た人たちで亡くなったのは、ヴィクトリア•ウッド、キャサリン•エイハン、テリー•ウォーガン、ロニー•コルベット、ボール•ダニエルズ、皆お馴染みの顔ぶれだ。
そして、ナタリー•コール、モハメド•アリ、キャリー•フィシャー、デビー•レイノルズ、そういえばピート•バーンズ(Dead Or Alive)もだっけ。 

日本では何と言っても蜷川幸雄さんと平幹二朗さんが相次いでいなくなってしまったのは大きい、、、70年代から親しんだ大橋巨泉さんもだし、年の瀬のだめ押しのように根津甚八さんまで、、、大好きだったんだよね〜根津さん•••

本当にね、だんだん自分の人生での大切な時間を共有していたような人たちが亡くなっていくのは寂しいよ。まあ80も超えてれば仕方ないけど、まだ60代とか、ジョージ•マイケル氏は53だよ、、!一度ロンドンのクラブで会ったことあるなあ〜〜、、会ったというより、たまたま私たちが踊っていたすぐ横にいたっていう感じだったけど。

来年はどんなことが待っているのか、、、とりあえずは元気が一番。クリスマス前にかかったインフルエンザがもうほとんど治りかけてるんだけど、気管支炎が完全に抜けないなあ〜〜このゼイゼイする咳が早く消えて欲しい。でもこれのおかげで一発でタバコをやめることができた。まあ良しとするかな。

毎日の忙しさに紛れて、以前ほど本も読まなくなってしまったし、あれこれといろんな事をつついて面白いことを発見したりする機会が無くなってしまっている、、、これじゃあいけないよね。来年はまた本を読もう。映画もせっかくAmazonのプライム会員になったんだから色々と探してみようか。
今年もこのブログをのぞいてくださった皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。 

インフルエンザのうちにクリスマス〜〜


いや〜、まいった、、、!
久しぶりに39.4度まで出てしまった!日本に行った時に鼻風邪をひいて、いつも友人たちと行くスーパー銭湯は無しにしたけれど、3日ほどグズグズしているうちに気力で治ってしまったものだ。
でもやっぱりインフルンザだねえ〜〜、やってきた時の勢いが違います。

ゾクゾクっと悪寒がし始めて、それがどうもいつもより顕著なゾクゾク感なのを気にしながら寝たら、翌日起きる時にはもう体が「起きたくない」状態になっていた。それでも仕事に行ったはいいけれど、もう立っているのも、目を開けて頭を上げているのも困難になって行く•••• 半分眠ったような感覚でなんとか一日やり過ごして家に帰ると、前述の39.4度という高熱になっていたのだった。 

流行っているみたい。明日からのフィギュアスケートの全日本も、羽生選手は棄権とのこと。そういえばGPFの時はジュニアの本田選手がやっぱりインフルエンザで棄権していたっっけ。

いつもインフルエンザだと、高熱が下がるのに3日、「フラフラと吐き気」が無く動けるまでもう1日、気管支炎のような咳が治まって引くまでにさらに3−4日ってところ。まあ今回はギリギリでクリスマスにはなんとか間に合った感じ。(まだ咳がゼロゼロいってるけど)

仕事も明日1日で今年は終わりだ。なんだか日本から戻ってからはもう毎日仕事しかしていない日々だった。ブログに書くネタも無いくらい、、、、それでも見続けていた真田丸もとうとう終わってしまったし、、、 三谷さんの本が本当に冴えてた! 役者を光らせる、あるいはもっと言うと育てられる本を書ける人ってなかなかいない。今年は蜷川さんが亡くなってしまって、役者を育てられる演出家がいなくなってしまったのは日本の演劇にとって大きな損失だったけれど、戯曲家が役者を伸ばして行く力にもなるんだなあ〜と、新たな期待感を持ってしまう。

クリスマスの期間中はまたこちらでもいろんな特番があるし、11日休みだからダラダラと過ごしますかね。病み上がりだし、、、、

 
 

Black Fridayの謎、さらにはサイバー、、??


なんなのだろう、、、

日本でも最近はハロウィンに大騒ぎをするようになったとかで、去年は祭りの後の渋谷の惨状がニュースになっていたけれど、イギリスでここ数年に広まったのが Black Fridayというやつだ、、、 
そもそもイギリスにThanksgiving (収穫感謝祭)なんて風習は無い。これはアメリカでは毎年クリスマスくらい大切な日として、皆帰省して家族と食卓を囲んで迎えるというのは周知の事実だけれど、この後の金曜日がBlack Fridayと呼ばれる セールの日だ、なんてことはこの数年前まで皆知らなかったよ、、、


2年くらい前から何だか突然Black Fridayと呼ばれる大特価の日がやってきて、店内に押しかけた買い物客が大型テレビを取り合って殴り合いの喧嘩になったりしている映像がニュースで流れて、「なんなんだ、これは、、!?」と思ったものだ。それがなんとなく定着してきた様子。

そもそも私がイギリスに来た頃は、12月の25,26日はお店も全て閉まり、交通手段もなく、帰る家のない海外からの学生はクリスマスイヴの夕方から食料やドリンクを買い込んで誰かの所に集まり、27日までそこに篭って飲み食いする、、、というのがパターンだった。そしてクリスマスが終わると新年の馬鹿騒ぎ、1月に入ると恒例の冬のセールが始まった。そのうち少しずつ26日には開けるお店も出て来て、今では大型デパートでも26日からセールを開始するようになり、まあそれでも帰省してる人が多いなか、丸二日間こもらなくても26日には街の喧騒が感じられるようになった。

時代変われば、、というのは解るけど、本来の意味をなさずに金儲け部分だけを横取りみたいなブームってどうなのよ、、、と思う。それもだんだん欲が出たのか、最初はBlack Friday一日限りだった特価日がそのまま土日にもずれ込んで、Black Friday Weekendということになっている、、、?フライデーじゃ無いだろう!!と突っ込みたくなるのをこらえて、ともかく週末をやり過ごす。

そしたら今度は何、、??週が開けて携帯にメールに入ってるジャンクのほとんどがCyber Mondayとやらのこれまたセールらしいものの宣伝だ
サイバーマンデーって何??なんなの?

本当になんでこういう事になっていくのか、、クリスマスのプレゼントを探しながら、「あ、1月のセールになったらこれ買いたいな」と思いながら楽しみにしていたあの頃はどこへ行ったんだ??ちなみにイギリスではセール品として別に安物を仕入れて売るという事は認められていない。セールというのはあくまでも昨日まで店頭にあったものが値下げになるというのが基本だ

皮肉なことに、このブラックフライデーを嘲笑しながら見ているイギリス人の方が多いかもしれない。確かにテレビに映る、特価品の取り合いをして店中を埋め尽くしているのは、イギリスに住む外国人たちがほとんどだ。ある映像なんて、ここがイギリスとは解らないほど、見るからに移民の人たちばっかりなのがちょっと、、、、

ちなみに今年のブラックフライデー、なんとロンドン中心地では夕方の5時頃から大停電になってしまったのだった 今の時期はもう4時前には真っ暗になるイギリス。店側は仕事帰りの人達の買い物も見込んで意気揚々だったはず。それがウエストエンド全域で停電ですって!! その日の公演をキャンセルした劇場も多かったようだ。これぞ本当にBlack Fridayだわ、、、

セール商戦っていうのは最初に始めた者が勝ち、みたいなところがあるよね。そして誰かが始めたら、他もそれに対抗しないとビジネスで戦えない。でもなんだかイギリスらしく無いよ〜〜。
来年に入ると、いよいよEU抜けの交渉に入ることになるし、この先を考えるとイギリス経済に不安は大きい。確かに安売りが増えるというのは有難いことなのだけれど、ちょっと寂しい思いがするのは私だけじゃ無いはずだ

Lunch and the Bow of Ulyssesー叙情的で挑戦的な台詞


案内のe-mailでこれを目にして、観る!と即決した。 
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まずはスティーヴン・バーコフの本である事、そして演出がナイジェル・ハーマン。

Steven Berkoff 氏は俳優として映画やテレビで悪役やちょっと癖のある役であちらこちらに出ているけれど、実は映像での彼を私は観た事が無い、か、出演作を観ていたとしても普通に見過ごしている、、、
私が彼を観たのは、彼が演出・ヘロデ王役だったオスカー・ワイルドの「サロメ」だった。台詞も動きもスローモーションなこのプロダクションは、それまでに何度か観た「サロメ」の中で、一番印象に残っている美しい舞台だった。冷え冷えとした空気が漂うような白い月の中で、台詞が美しく散りばめられていて、「こうなるのか!」と目を見開いて舞台に魅入っていた。その後も彼の演出、脚本の舞台をいくつか観て、鬼才=バーコフ氏のファンになった。彼の本なら面白いこと間違いない!

一方、今回の演出はNigel Harman、彼は元々子役出身でミュージカルにも出ている舞台畑の役者だ。でも彼の名前をお茶の間に広めたのは、何と言ってもBBCの看板ソープドラマ「Eastenders」だった。Eastendersを離れてからはまた舞台に戻り、Shrekというミュージカルでローレンス・オリヴィエ賞の助演男優賞を取った。ちなみにEastendersから卒業?していった俳優達が結局その後はほとんど名前も聞く事が無い中で、ここまで舞台で活躍している人はいない。その彼がバーコフ氏の本を演出するというのでとても興味が湧いた。

どんな芝居なのかは全く知らない。そして会場は劇場というより、スタジオだ。俳優が動ける距離は、幅7歩、奥行きは3歩(実際に確かめた)で、コの字に囲む客席は100席程の空間しかない。でもこういう身近な空間での芝居がまた私は好きだ。私が観た日はハロウィーンの月曜日という事もあってか、客数は40人程だったので、おそらく役者は観客一人一人の顔を意識していたと思う。

この芝居は実は2本の一幕ものが一つとして上演されている。どちらも45分程なので、これを一幕、2幕として上演していて休憩無しの90分だ。バーコフ氏は最初の「Lunch」を1983年に、2幕となる「The Bow of Ulysses」を2002年に執筆した。そして後者はまさにLunchの続編で二人の20年後を描いている。
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海辺のピアにあるベンチでランチタイムに偶然出会った男と女。男は彼女を一目見て強烈に惹かれる。なんとか話しかけようとしては怖じ気づき、でも頭には彼女を讃えるありとあらゆる形容詞が飛来して、長い独白で彼女への募る思いを吐く。やがてぎこちなくも話を始める初対面の二人。女の方は表面上は興味なさそうに男を観察しているが、やがて男が仕事でやりきれない思いを吐き出し始めると、少しずつ相手になる。出会った二人は見知らぬ同士のまま、やがて心の奥底にある闇のような思いをさらけ出し、ベンチで身体を合わせ、そして見知らぬ同士としてひと時の出会いに別れを告げる。

膨大な台詞の量だ。そして、とても叙情的でポエッティックで長い長い独白の応酬はシェイクスピアにも至適する。掛け合いではなく、当たり障りの無い会話の合間に胸の内の本音を長い台詞で描いて行く。凄い本だ。これだけの台詞で心のうち=本音を語るのは挑戦でもあり冒険だ。
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一幕の終わりではそれで分かれたと思った二人が、暗転して2幕になると、同じベンチに少しくたびれたレインコートを着て座っている。前半とは逆の位置に座った二人。1幕から20年が経っている。あの日から付き合い始めてこの20年を一緒に過ごしてきた同じ男と女が、この20年でどんなに二人の関係が失望し、疲れ果て、初めから間違っていたのではないかと、これまた膨大は独白台詞の応酬で語り合う。そこに描かれているのは、ごく普通にありそうな男女の苦しくても現実的な本音だ。生々しい言葉はリアリティーがある、だからこそ「それを言っちゃあ、、、」「そこまで言うか?」と思いつつも、観ていると心の内から裸にされるような奇妙なリアリティー。

リズミカルで詩的な台詞は美しく語られる。必ずしも言葉が奇麗なのではない。聞くに堪えないような単語が並んでいても語られる様が美しい。それはそこに現実があるからなのか、、、、まさにバーコフ氏が鬼才と呼ばれる所以か。「痛い」。耳にも胸にも痛い本音が延々と語られて、どんな大人でもなにかしら「まいったなあ〜〜、、」と思わずにはいられない。こんな本があったなんて・・・・

シェイクスピア張りの本もさることながら、演じる役者の力量には唸ってしまう。決して名の知られた役者ではない。でもこれだけの台詞をあんなにもリアリスティックに、20年という歳月の二人の関係を吐き出して語れるのは凄い事だ。たまに日本に帰った時に芝居を観ると、内容よりもやっぱり役者の技術的な力の差を感じてしまう。声、滑舌、呼吸、身体の動き、感情を微妙な空気で言葉に重ねて表現する技は、何が違うのだろう、、、訓練の仕方か?美しく書かれた叙情詩を、美しく観客の耳に届ける事がどれほど至難の技か・・・

ハーマン氏の演出は、この狭い空間の中、ベンチの周りで二人が語り合って、あるいは責め合って、そして挑発し合って、最後には絶望的な関係になっている様を最小限の動きで聞かせている。目の前にいる(まさに目の前だ)私たちは、二人の言い分をじっと聴き、時に笑い、共感し、そして一緒に失望していくのだ。

こんな芝居が観られるなんて、、、この本はほとんど上演される事の無い二つの一幕ものだけれど、芝居としては小さな宝石のような輝きがある。観た後になんだか「痛い所を突かれた」ようなちょっと気まずい気持ちで席を立つカップルが多いはず。この日の40人程の観客も年齢層は40~50代で、夫婦連れがほとんどだった。私もうちの彼と一緒じゃなくてよかったかも、と密かに思ってしまったよ、、、

芝居って、こういうものなんだよなあ〜〜、、と、ちょっとまた演ってみたくなってしまう舞台だった。






 

谷中で食べ歩き


あっという間に帰ってきてしまった、、、、 そうそう、帰りのBA便、前にも増してサーヴィスが悪くなってたよ、、飛んだらすぐにランチが出て来て、飲み物のサービスは食事と一緒に、、みたいな感じ。そして何と!その後9時間もの間、スナックや軽食は一切無かった さすがに皆途中でお腹がすいたようで、カップラーメンをすすっている人やプリングル(ポテトチップス)をお金出して買ってる人も、、、、あれはないよ〜〜!普通は免税品の機内販売とかもするのに、それも無し。いや、販売はしてるみたいなので、欲しい人は自己申告して買うという感じらしい。もうどんどん嫌いになっちゃうBritish Airways、、、、

さて、今回は東京でいつもと違うエリアへ足を伸ばしてみた。東京育ちとは言っても、やっぱり山手線のある一角はほとんど足を踏み入れた事がなかったりするのだ。
そこで、今回は谷中へ行ってみました

実はなんで谷中かというと、少し前にNHK Worldでやっていた番組を観てほとんど初めて知った。どこぞの国の駐日大使が谷中を歩く、、という番組で、「おお、、行った事なかったなあ〜〜、行きたい!」と思っていたのだ。 

友人と11時半に千駄木で待ち合わせてブラブラと谷中銀座
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入り口には招き猫。実は谷中散歩は日暮里側から紹介されているものが多いのだが、私たちは千駄木から出発。まず入り口近くのお店で食べ歩き第一弾、メンチカツをば、、、
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カリッカリの外側で、中はジューシーなメンチカツ。ソースはなくてもしっかり味がついてる。本当は他にもいろんなコロッケなんかがあって、もっと食べたい気もしたのだが、食べ歩きはやっぱりちょこちょこといろんなものをつまみたい。

少し行くと「しっぽや」というドーナツやさん。NHKの番組で見てチェックしておいた。猫のしっぽという事でいろんなクリームの入った棒状のドーナツ。私は新商品だという、「茶々」=紅茶クリーム入りにした。
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この棒状の太さが丁度食べ歩きにはぴったり。中のクリームも重くないからぱくぱくいける。これも本当は2−3本食べられそうだった。
谷中銀座は思ったより短い通りだ。初めてなのでキョロキョロ見ながらまず夕焼け段々まで歩いて、もう一度戻ってみる事に。この夕焼け段々と呼ばれる坂の周辺には猫が多い、と聞いていたのだけれど、実はこの日は1匹も見かけなかったのでした。ちなみにお昼時なので、夕焼けも見えません、、、

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この後もう一度戻りながら天ぷらや蓮のはさみ揚げ等、食べ歩く。地元で働いているらしい人達は、観光客とは別の列でお弁当を買って行く。食べ物だけでなく、小さな個性のあるお店が沢山並んでいて、2−3往復しないとちゃんと見られないかな、、
とりあえず食べ歩きの締めはやっぱりアイスクリーム。
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普通はソフトクリームに付いてくるのはワッファーだけど、 小さな猫を型取ったカスタード入りのミニどら焼きが添えられていた。ここ「招き屋」の猫型のどら焼きは「福にゃん焼き」というそうだ。本来はちゃんとあんこの入ったどら焼きを焼いているのだけれど、何せ私はあんこが嫌いな人間なので、抹茶のソフトクリームを頂いた。結構満腹。千駄木近くへ戻っていかにも昭和な喫茶店でアイスコーヒー。椅子に張られたビロードがいかにも古い感じ

谷中、根津、千駄木を総称して「谷根千」というらしい。ブラブラと根津神社まで歩く。赤い鳥居の列で有名だけれど、一度も来た事が無かった。
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 もっと裏道とか上野方面まで行くという手もあるみたいだけれど、とりあえずは午後の数時間散歩という言う事で、丁度良かったかな。
いつもは来ない反対側の東京。まだまだ懐かしい匂いのする場所があるんだね。うん、素敵です、文京区

初の銀河劇場ー「鱈鱈」


日本に来て3日目から鼻風邪をひいて4日ほど調子悪かったけれど、幸い喉に来る前に追い返すことに成功。連日誰かとランチの約束が続いて食べまくり、、、日本にいればこんなにいろんな美味しいものが手頃なお値段で毎日食べられるのかと思うと、まるで違う惑星に来たみたいだ

今回は丁度「鱈鱈」を上演中なので予めチケットを取ってあった。銀河劇場は初めてだ。幅の広い造りで、客席空間が大きい。韓国の劇作家という事で、今までとは少し違う空気の芝居かな、、といつものように予備知識無しで観る。

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この芝居、創る側にとっては面白いだろうなというのは観ていて思った。本を読みこむほどに色々見えてくるものがある芝居で、役者も演出家もきっと台本を読み込んで創っていったのだろう。でも、一度しか観ない一観客としては、それが今一つ、もう一歩で見えてこない部分があった。少人数の芝居というのは其々の相手との関わりが線で見えてくると解りやすい。その線がちょっと点線にしか見えない部分があったような印象だ。

日本で演劇公演で思うのが、不要な前宣伝かもしれない。この舞台はホリプロ制作で主演に藤原竜也を銘打っているので、まず公演が発表された時点で、「藤原竜也が同性愛者を演じる」と、宣伝されていた。でもそれは芝居を観て解れば良い事で、むしろ必要ない宣伝だったように思う。というのは、彼がずっと一緒に倉庫に住みながら働いてきた同僚をひそかに好きなのだという事は、芝居を見て「ああ、、」と気付きたかった。藤原さんはちゃんとそれが見えてくる繊細な演技をしていたので余計にそう思う。

正直に言うと、藤原さんの演じた役は、ゲイというより、「ちょっとIQの低い半分OCD」という設定なんじゃないかとさえ思う。そう思って観ていて、「ああ、彼を好きなんだな」と思わせるあたりは、余計な前宣伝は要らなかったね。ここで役名をチェック。舞台では相手の名前を呼び合う事はなかったように思うので、役名を覚えているのは「ミス・ダーリン」だけだ、、、あ、解った。藤原竜也=ジャーン、山本裕典=キームね。

山本さんの演じたキームのほうがキャラクターとしては解りやすい。長い間ず〜っと倉庫の中で昼も夜も働きながら一緒に生活していたこの二人に転換期が訪れるのだが、この二人をかき回すことになるミス・ダーリンがこれまた難しい役だ。中村ゆりさんは初めて観たけれどミス・ダーリンのいろんな側面を演じ分けて見せていた。でも、その切り替えが唐突で、なんでそういう顔に急になるのか理解しきれない。きっと演じている役者には意図があるのだろうけれど一度しか観ない観客には一発で解らない、、、というもどかしさ。

観終わってプログラムで補足しようと思って高いな、と思いつつ購入した。ちなみにロンドンで芝居のプログラムは600円前後だ。プログラムにはその芝居が書かれた時代的・社会的背景とか、作者の意図とか、それが及ぼした影響とか、芝居を理解する要素が沢山書かれていて、観た後に読むと参考になって面白い。出演者の紹介は略歴やキャリアの代表作を羅列するだけ、というのが普通。でもこのプログラム、読む価値があったと思えたのは演出の栗山民也さんのページと藤原・木場両氏の対談くらいだ。(この対談も、このプログラムでじゃなくてもよかったかも。)これでこのお値段はちょっと驚き、、、

時代的に少し古いのかと思ったけれど、90年代の作品なので、社会的背景は少し違うのだろう。韓国の労働階級が倉庫で寝泊まりしながら何年も箱を積んで並べるだけの仕事を一日中しているとは、、、、思えないよね?? 嫌だ嫌だと言いながら結局10年以上も倉庫にいたキームが最期に自分の生活を変える決心をするのも、現代的感覚だと「そんな結婚いつまで続くんだよ??」とツッコミたくなるのだけれど、ちょっと現実とはちがう状況に設定することでこの芝居に奥の深さを与えているのは良く解る。

やっぱりこの芝居は創る側にとって面白い本だな、という事。観ていて「これ、台本で読みたいな」と思ってしまった。でも観る側は2時間弱の一回だけ。今一つ、「こだわり」が見えてこないもどかしさが残ってしまった。テンポもあまり変化がないので時差ぼけの身としては途中で眠くなってしまった。もう少し速いテンポで回せるシーンもあったと思うのだけど、、、が多い、、、持たせられない間は眠くなる。その点ではやっぱり藤原竜也という役者は間を持たせて引き付ける力がある。これはやっぱり天性のものかな。

役者は皆さん良かった。木場さんの役はミス・ダーリンよりも「外からの侵入者」というインパクトがあった。チームとしては良いんだけど、なんだろう、、、やっぱりこだわりなのかなあ、、?芝居っていうのは観る人の感想や思いは皆違うのだから、とにかく舞台から「おれたちの芝居はこれだ〜!」っていうこだわりが見えてくれば良い悪い、好き嫌いの判断ができるのだけれど、そのこだわり感が弱いというのが印象かなあ〜、、。そういう意味で、やっぱり蜷川幸雄という演出家はこだわりをきちんと見せて、役者にもそれを要求する人だったんだなと改めて思う。

面白くないとは言わない。結構深い本だし。全く違う舞台にもなりそうだし。でもこれで「完成版」なの、、?という印象。なんとなくまだ終わっていない不思議な感じ。いや、もしかしてそれが狙いなのか・・・


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